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北鹿川柳

川柳でユーモアのある街づくり
「川柳わらべの会」の協力を得て、平成7年にスタートした北鹿新聞社主催事業。管内5カ所に投句箱を設置し、広く読者の作品を募集しており、寄せられた作品の一部を毎月15日付の紙面で紹介しています。その中で月間賞に輝いた秀句を掲載します。

2024年2月

NEW
シンプルな料理も器(うつわ)で化粧する 畠沢ヤエ子
 【評】単純な食材でも器(食器)がお化粧してくれたり衣装になったり七変化してくれます。主婦なりの視点。あざやか。
悔い減らし今居る場所で笑いたい   加賀 文子
 【評】「悔い」のない人生も又、重みがないもの。今が笑えればそれで幸せ。笑える場所空間を積極的に探しましょう。
老い佳境亡くすもの増え悔やむ日々  藤原レイ子
 【評】失い体験が続き、それに固執すると自分を責める場面に入りこんでしまいます。これは絶対にアウト。「老い佳境」の生き方で結構。これからが面白く興味深い人生である事に今すぐギア、チェンジです。
各派閥揺れて壊れて大地震      伊藤久美子
 【評】揺れて壊れて途方にくれる政界は、能登の大地震と同じ時期、惨状も比べられて風刺、滑稽という川柳の真髄を突いています。
この国に納税拒否をしたくなり    齋藤 優子
 【評】世の中が不満で爆発しようとする時に、選良(エリート)と呼ばれる政治屋がこの様(ざま)では、よその国へ行って納税したい。ごもっとも。良く言ってくれました。
背を向けて興味ないふりダンボ耳  三ツ倉奈美子
 【評】気になってつい耳だけをそちらへ向けている。ゾウの耳のように大きくして。なつかしいディズニーのダンボ君。皆おぼえていますね。

2024年1月

誰にでも光り輝くボタンある      虻川志津子
 【評】ボタンは皆同じ色、形で整然と並んでいますがその中で必ず一つだけ道を照らしてくれるボタンがあるはず。先駆燈の様に。日常的なボタンに存在感を読んだ一句。
今流の色に変えたいいぶし銀      藤原レイ子
 【評】「いぶし銀色」とはとても貴重な重厚な色。今がその年代ならば現存で行きましょう。しぶくて味わい深いもののたとえですよ。
凛とした杉の木立と身を比べ      鳥潟  洵
 【評】とんがりが無く成長の止まった杉もあるが、いつも身を正して杉の木を見る。己が身を比べる悲哀がみごと。無駄のない簡潔さが川柳。
激流も澱みも越えて共白髪       三浦 紀子
 【評】人生を川にたとえて、物事が順調にすすまぬ、滞(とどこお)る時もあったが、夫婦が長生きしてここまで来たぞ。勢いのある語が強い。励まされる句。
長い髪バッサリ切って子の巣立ち    三浦津彌子
 【評】社会に巣立つ覚悟「バッサリ」に現れ、前向きな作品。すがすがしい一句である。
食べさせて持たせて母はありったけ   岩谷 隆史
 【評】「ありったけ」が全てを物語っている。母なればこそ、帰りの列車は荷物でいっぱい。よくある風景。

2023年12月

健やかに今はそれだけ七五三      今村ゆう子
 【評】神に願いをかける親の一面。温かさが伝わって来る。「それだけ」が効果的である。
しめきりのアトから佳作思いつく    山内トミヱ
 【評】もったいないので次回の秀句をねらいましょう。よくあることです。
「ありがとう」五文字を聞いて耐え忍ぶ 高谷 勝子
 【評】「ありがとう」のフレーズには温(ぬく)もり、安心、笑顔、認容など相手を包みこむ温かさがありますね。一言(ひとこと)なのに合掌です。
婆(ばあ)の知恵ちょっぴりのせる吾子の手に   三上タツ子
 【評】「ちょっぴりのせる」が効いています。小さいお手々に何をのせたのでしょうか? お婆様の笑顔(場面想定)も演出満点ですね。
ずるい鬼自分の中に住んでいる    吉田じゅん一
 【評】ずるい鬼は誰の心にも住んでいるのだろうか。心を鬼にする時は、出てきて欲しいが。考えればどこまでも怖い、ずばり言い切った句です。
手に余る自由とひとり茜(あかね)雲  片岡登代子
 【評】時間があり余ってどこへでも行けるが、夕焼け空の色が秋は特に寂しい。皆集まってわいわい騒ぐか、明日はお茶しよう。川柳はすぐに生まれる。

2023年11月

老人に穏やかならぬデジタル化      乳井 宏資
 【評】電子機器の使用が苦手でも良かったのに、穏やかで平和だったのに。デジタル社会とは穏やかでない、全く。
熊を恐れ止まったままの万歩計      加賀 文子
 【評】いったいいつ迄待てばいいの。万歩だと一時間の散歩が、十分程度の出歩きに変わってしまうことになる。熊は健康、人間不健康。許せない!怒りの句です。
高騰でキャベツの芯まで食べつくす   三ツ倉奈美子
 【評】物価高騰は主婦泣かせ。芯も根も無駄なく頂きましょう。ここで主婦の才量発揮。がんばれ‼の一声をかけたい一句です。
「負けて勝つ」母の笑顔にあるゆとり   岩谷 隆史
 【評】明治の女性の姿。振舞には憧れるものを感じます。笑顔に移す心のゆとりは何ものにもかえられません。ほっとする心の温まる下句です。
子の笑みは固い財布の紐解かす      藤原レイ子
 【評】笑みは氷河をも溶かすともいわれます。硬く結んだお財布の紐もすぐ解けるでしょう。でも、機(おり)を見て施錠はキチンとしなければ。
花持たせ夫婦喧嘩は負けて勝つ      三浦津彌子
 【評】最後の「負けて勝つ」が力強い。漲る自信、人間が出来ていて、御主人より二枚上です。ずばり言い切る潔(いさぎよ)さが川柳です。

2023年10月

講評の苦言に秘める深い意味       澤田  亮
 【評】「苦い薬は効く」の表現の様に苦言も時間経過と共に味が出て来るもの。秘めたるものに理解を。
美味しさを探しています秋の午後     渡邊 藍子
 【評】食欲の秋、音楽の秋、健康スポーツの秋に女性は、甘さと味の深さを求めています。激しく求めています。
二人居の不平不満にオブラート      鎌田 邦子
 【評】依怙地(いこじ)な二人の言葉はオブラートに包んで発するという。思いやりのある優しいお二人、老夫婦、かくありたいです。
人生は迷いながらの模様編み       岩谷 隆史
 【評】人生を編み物にたとえたのが面白く、迷いや喜怒哀楽が模様となって現れる「穿ち」が冴えています。久しく聞いていない「模様編み」。
悟り得て腹立てる事今は無し       虻川 正美
 【評】「悟りを開く」とは天上人(てんじょうびと)になるのではなく毎日を肯定的に生きる事。日々を穏やかにすごすこと。丸い円の中で生きてゆきたいものですね。
「足る」を知る身に言い聞かせ日々生きる 石田えい子
 【評】「足らない」と思えば欲は果てしないもの。今の生活を上手に生きてゆく。教訓とも思える句です。
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