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2023年12月
新電力会社の設立検討 大館市 「脱炭素先行地域」応募へ 花岡地区を対象に
2023-12-07
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温室効果ガス排出量削減を国が支援する「脱炭素先行地域」で、大館市は本年度の応募に向けて地域新電力会社の設立を想定している。花岡地区を対象エリアとし、事業所などが発電したエネルギーを地域内に供給することで地産地消を目指す。廃熱を活用する高付加価値農業なども検討している。
環境・リサイクル事業を手がけるDOWAグループが花岡地区を拠点としており、市は共同提案者と位置付けている。
工場屋根への太陽光発電パネルや大型蓄電池の設置、廃タイヤ油化発電を検討しているほか、花岡総合スポーツ公園内で木質バイオマス発電を展開したい考え。地域新電力会社はこれらの再生可能エネルギーを買い取り、花岡地区内の公共施設や家庭などに供給する。
木質バイオ発電はチップを加熱し、一酸化炭素や水素などの可燃性ガスを取り出して冷却、ガスエンジンの動力を受けて電気を生み出す仕組み。エンジン冷却水から回収した熱も利用できる。
廃熱についてはキノコ栽培や高付加価値農業、養殖などに活用し、資源循環を目指す。木質チップ調達を通した林業振興、障害のある人たちが農林業に従事する「農福連携」なども想定。公園はスポーツ施設として県から譲渡されたため、発電に使用する場合は用途変更の手続きが必要となる。
脱炭素先行地域に選定されると、再生可能エネルギー導入や建築物の省エネ化などについて支援が受けられる。国は2025年度までに少なくとも100カ所を選び、1自治体に対し5年間で最大50億円を交付する。21年度から4回にわたって計画を募り、応募があった計241件から74件が選ばれた。県内では共同申請した県と秋田市、大潟村の2件。
環境・リサイクル事業を手がけるDOWAグループが花岡地区を拠点としており、市は共同提案者と位置付けている。
工場屋根への太陽光発電パネルや大型蓄電池の設置、廃タイヤ油化発電を検討しているほか、花岡総合スポーツ公園内で木質バイオマス発電を展開したい考え。地域新電力会社はこれらの再生可能エネルギーを買い取り、花岡地区内の公共施設や家庭などに供給する。
木質バイオ発電はチップを加熱し、一酸化炭素や水素などの可燃性ガスを取り出して冷却、ガスエンジンの動力を受けて電気を生み出す仕組み。エンジン冷却水から回収した熱も利用できる。
廃熱についてはキノコ栽培や高付加価値農業、養殖などに活用し、資源循環を目指す。木質チップ調達を通した林業振興、障害のある人たちが農林業に従事する「農福連携」なども想定。公園はスポーツ施設として県から譲渡されたため、発電に使用する場合は用途変更の手続きが必要となる。
脱炭素先行地域に選定されると、再生可能エネルギー導入や建築物の省エネ化などについて支援が受けられる。国は2025年度までに少なくとも100カ所を選び、1自治体に対し5年間で最大50億円を交付する。21年度から4回にわたって計画を募り、応募があった計241件から74件が選ばれた。県内では共同申請した県と秋田市、大潟村の2件。

来年以降の継続決定 100㌔チャレンジマラソン 秋田県民生協が継承
2023-12-07
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事務局の継承と来年以降の大会継続を決めた実行委の会議(阿仁ふるさと文化センター)
「北緯40度秋田内陸リゾートカップ100㌔チャレンジマラソン」の実行委員会(黒澤芳彦会長)は6日、北秋田市阿仁ふるさと文化センターで会議を開き、同市の社会福祉法人・秋田県民生協会が事務局を引き継ぎ、来年以降も大会を継続することを決めた。同法人の木村久美夫理事長は「続けることができてありがたい。各地区の運営ノウハウを教わりながら頑張りたい」と話した。
3月の実行委総会でスタッフの高齢化やボランティアの人員不足を理由に、現在の実行委体制で開催するのは31回大会(9月24日)で終了すると決定。その後、職員数約670人で福祉施設などを運営する同法人が、大会継続に協力したいと事務局継承を申し出た。6月の会長会議で新たな体制に移行することを確認。同法人は実行委を構成する各地区を回り、運営の課題などを聞き取った。
この日の会議には、6地区の代表者や同法人などの12人が出席。事務局は体制の移行について経過を説明し、会長会議で▽大会名の継続▽大会回数の引き継ぎ▽ランナー名簿や備品等の継続使用―を承認したと報告。課題となっていた各地区のボランティア不足については同法人が職員を派遣するなどして対応する案を示し、代表者が承認した。事務局はこれまで同様に市交流センター内に設置する。
各地区との具体的な協力体制などは今後の会合で協議する方針。木村理事長は「地域活性化の上で、なくなってしまうのはいたたまれない大会だった。続けることができてありがたい」と話した。黒澤会長は「私たちも協力していきたい」と述べた。
来秋の32回大会は9月22日の開催が決定。各種目男女年代別表彰を新設し、新体制移行のイベントも予定している。
このほか今年の大会を振り返り、仮設トイレが不足する箇所があったことなど、反省点を確認した。
仙北市角館―北秋田市鷹巣間で開催される大会は、地域振興などを目的に1989年に始まった。今年9月に開かれた31回大会には100㌔の部に988人、50㌔の部に414人が出走した。
3月の実行委総会でスタッフの高齢化やボランティアの人員不足を理由に、現在の実行委体制で開催するのは31回大会(9月24日)で終了すると決定。その後、職員数約670人で福祉施設などを運営する同法人が、大会継続に協力したいと事務局継承を申し出た。6月の会長会議で新たな体制に移行することを確認。同法人は実行委を構成する各地区を回り、運営の課題などを聞き取った。
この日の会議には、6地区の代表者や同法人などの12人が出席。事務局は体制の移行について経過を説明し、会長会議で▽大会名の継続▽大会回数の引き継ぎ▽ランナー名簿や備品等の継続使用―を承認したと報告。課題となっていた各地区のボランティア不足については同法人が職員を派遣するなどして対応する案を示し、代表者が承認した。事務局はこれまで同様に市交流センター内に設置する。
各地区との具体的な協力体制などは今後の会合で協議する方針。木村理事長は「地域活性化の上で、なくなってしまうのはいたたまれない大会だった。続けることができてありがたい」と話した。黒澤会長は「私たちも協力していきたい」と述べた。
来秋の32回大会は9月22日の開催が決定。各種目男女年代別表彰を新設し、新体制移行のイベントも予定している。
このほか今年の大会を振り返り、仮設トイレが不足する箇所があったことなど、反省点を確認した。
仙北市角館―北秋田市鷹巣間で開催される大会は、地域振興などを目的に1989年に始まった。今年9月に開かれた31回大会には100㌔の部に988人、50㌔の部に414人が出走した。

「子どもが喜ぶ作品を」 セメント工芸で動物 大館市比内町 羽澤喜美さん(80)
2023-12-07
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動物などを題材にしたセメント工芸品(比内町達子)
今にも動き出しそうなフクロウが、ずらりと並ぶ。セメントで作られた工芸品だ。「納得のいく仕上がりになるまで、途中でやめることはできない」。そう語るのは、制作者の羽澤喜美さん(80)=大館市比内町達子。約20年にわたって趣味で続けており、これまでに約100点以上を手がけてきた。体の節々は痛むが「あと1年、子どもが喜ぶ作品を作りたい」と気力を奮い立たせている。
地元の中学校を卒業後、60歳まで左官職人として働いた。飾り用に上司から頼まれて、アニメ映画「となりのトトロ」のキャラクターを制作したのがセメント工芸に足を踏み入れるきっかけとなった。
作品完成後、「こうした方がもっと良くなる」と追求心が湧いたという。セメントを扱う仕事の経験を生かして独学で作り続け、腕を磨いた。
作品は、発泡スチロールを使った骨組みから始まる。大まかな形が出来上がると、小手を使ってセメントで丁寧に肉付け。指などで細部の仕上げを施したら、ヒビが入らないように約3カ月間、直射日光を避けて寝かせる。ペンキで色を塗って10日間ほど乾燥させたら完成という。
フクロウやリス、トラなど動物を題材にした作品が多く、アニメキャラクターも手がける。手のひらサイズから高さ約1㍍のものまで自在に制作する。昔は絵や写真を元に作っていたが、今は長年の勘を頼りにしている。かわいらしく見える表現を心がけており、作品を見た子どもから「かわいい」という声が上がる。
制作は冬に行っており、作業はあくまでも「退屈しのぎ」だと話す羽澤さん。長年続けている理由を聞くと「好きだから」。途中でやめることができない性格で「最後まで納得のいく仕上がりになるまで作り続ける」と職人かたぎな一面を見せた。
比内芸術文化祭に10回以上出展しており、先月3日に開かれた同文化祭では、フクロウを中心に約40点を展示した。
体力的に年々制作が厳しくなってきたが、「作るのはあと1年。子どもが喜ぶ作品を作りたい」と目標を語った。
地元の中学校を卒業後、60歳まで左官職人として働いた。飾り用に上司から頼まれて、アニメ映画「となりのトトロ」のキャラクターを制作したのがセメント工芸に足を踏み入れるきっかけとなった。
作品完成後、「こうした方がもっと良くなる」と追求心が湧いたという。セメントを扱う仕事の経験を生かして独学で作り続け、腕を磨いた。
作品は、発泡スチロールを使った骨組みから始まる。大まかな形が出来上がると、小手を使ってセメントで丁寧に肉付け。指などで細部の仕上げを施したら、ヒビが入らないように約3カ月間、直射日光を避けて寝かせる。ペンキで色を塗って10日間ほど乾燥させたら完成という。
フクロウやリス、トラなど動物を題材にした作品が多く、アニメキャラクターも手がける。手のひらサイズから高さ約1㍍のものまで自在に制作する。昔は絵や写真を元に作っていたが、今は長年の勘を頼りにしている。かわいらしく見える表現を心がけており、作品を見た子どもから「かわいい」という声が上がる。
制作は冬に行っており、作業はあくまでも「退屈しのぎ」だと話す羽澤さん。長年続けている理由を聞くと「好きだから」。途中でやめることができない性格で「最後まで納得のいく仕上がりになるまで作り続ける」と職人かたぎな一面を見せた。
比内芸術文化祭に10回以上出展しており、先月3日に開かれた同文化祭では、フクロウを中心に約40点を展示した。
体力的に年々制作が厳しくなってきたが、「作るのはあと1年。子どもが喜ぶ作品を作りたい」と目標を語った。

扇田病院無床化 「方向性として堅持」 厚生委 福原市長が考え示す 大館市12月議会
2023-12-06
厚生委の総括質疑(大館市役所)
大館市の12月定例議会は5日、前日に続いて2常任委員会が総括質疑を行った。厚生委(田村儀光委員長)では病院事業経営強化プラン案に質問が集中。扇田病院の無床診療所化について福原淳嗣市長は「方針は変わっていない」と強調した上で「事業の持続性を担保しつつ赤字の幅を縮小する最善の道」と述べ、「無床化は一つの方向性として堅持すべきだ」との考えを示した。
プランは2024年度から4年間。素案では県の2次医療圏再編を見据え、総合病院を県北の中核として機能整備を図る一方、期間内は扇田病院の病床を一定数維持する必要があるとして年度に2病棟を1病棟体制へ見直すとしている。
委員から「一部で方針転換との見方もある」と問われ、市長は「転換ではない。将来的に扇田病院は現在の形態ではなくなる。人口7万人を切った自治体で、二つの公立病院を維持していくのは無理」と答弁。医療圏再編に触れながら「総合病院は県北の要になる。方向性をしっかりと定めるために、まずは現状に即したプラン案を作成した」と述べた。
現行の病床数104床を25年度に40床へ見直す際、看護師配置の在り方を問われた吉原秀一病院事業管理者は「総合病院に来てくれると助かるが、職員の意向を調査し、誰一人とも意に反する退職はない」と答えた。
プラン案について委員は「期待する」「政治家として英断」などと評価する一方、「しっかりと経営改善を」と求める声もあり、扇田病院の大本直樹院長は「急激な変革による混乱を緩和する意味で良い結果。ただ持続的なものではなく課題も山積み。与えられた時間で今後どういう形がベストか協議し、将来につながる病院事業にしていきたい」との考えを示した。
来年3月末で廃止する方針が示されている老人福祉センター(通称・四十八滝温泉、雪沢字大滝)について「存続できるよう再考を」との質問があり、市長は土砂災害警戒区域内の立地などに触れながら「有事体制の取り組みを理解していただきたいが、樹海ラインエリアが持つ観光面の可能性は非常に高い。そういう中でどうすれば魅力を再発掘できるか前向きに考えていきたい」と答えた。
プランは2024年度から4年間。素案では県の2次医療圏再編を見据え、総合病院を県北の中核として機能整備を図る一方、期間内は扇田病院の病床を一定数維持する必要があるとして年度に2病棟を1病棟体制へ見直すとしている。
委員から「一部で方針転換との見方もある」と問われ、市長は「転換ではない。将来的に扇田病院は現在の形態ではなくなる。人口7万人を切った自治体で、二つの公立病院を維持していくのは無理」と答弁。医療圏再編に触れながら「総合病院は県北の要になる。方向性をしっかりと定めるために、まずは現状に即したプラン案を作成した」と述べた。
現行の病床数104床を25年度に40床へ見直す際、看護師配置の在り方を問われた吉原秀一病院事業管理者は「総合病院に来てくれると助かるが、職員の意向を調査し、誰一人とも意に反する退職はない」と答えた。
プラン案について委員は「期待する」「政治家として英断」などと評価する一方、「しっかりと経営改善を」と求める声もあり、扇田病院の大本直樹院長は「急激な変革による混乱を緩和する意味で良い結果。ただ持続的なものではなく課題も山積み。与えられた時間で今後どういう形がベストか協議し、将来につながる病院事業にしていきたい」との考えを示した。
来年3月末で廃止する方針が示されている老人福祉センター(通称・四十八滝温泉、雪沢字大滝)について「存続できるよう再考を」との質問があり、市長は土砂災害警戒区域内の立地などに触れながら「有事体制の取り組みを理解していただきたいが、樹海ラインエリアが持つ観光面の可能性は非常に高い。そういう中でどうすれば魅力を再発掘できるか前向きに考えていきたい」と答えた。

メディアコントロール 児童が園児に呼びかけ 取り組み大館で広がる
2023-12-06
園児に対し、寸劇でメディアコントロールの重要性を訴える桂城小の児童(城南保育園分園)
大館市内の小中学校や保育施設で、スマートフォンやゲーム機など電子メディアに接する時間を制限する「メディアコントロール」の取り組みが広がっている。これまでは保護者向けや学校単位での啓発が中心だったが、生徒が児童に、児童が園児に直接呼びかける動きも出始めている。それぞれ、幼少期からの意識づけの重要性を訴えている。
インターネットの普及に伴い、生活に支障が出るほどオンラインゲームや動画視聴に没頭する「依存症」が全国的な問題となっている。視力や体力の低下、睡眠障害、感情を抑えられないなどの影響があるとされ、トラブルや家族関係の悪化、不登校にもつながると指摘されている。
同市内では養護教諭で組織する教育研究会学校保健部会が、2019年度から小中学校を対象に「一斉メディアコントロール週間」を設定。隔年でメディア使用の実態調査も行い、適切利用と健康的な生活習慣の定着を訴えてきた。
学校単位での活動や、教職員や市職員による保護者向け講習なども活発に行われてきた。さらに近年は保育施設での活動も始まり、小中、幼保小連携の取り組みも徐々に広がっている。
4日は桂城小保健委員会の4~6年生8人が城南保育園分園を訪問。年長児10人に対し、寸劇でメディアコントロールの重要性を訴えた。
長時間のメディア使用で▽目が悪くなる▽筋肉や骨が弱る▽疲れやすくなる▽イライラする▽頭の働きが悪くなる―などの影響が出ると指摘。「体に悪いことがたくさんある」「使用ルールを決め、メディアコントロールをしよう」と元気に呼びかけた。
終了後は園児が学んだことを振り返る姿もあった。委員長の小山内杏さん(6年)は「相手は小さい子なので、ゆっくりはきはき言うように気を付けた。自分も意識して生活していきたい」と話した。
今回は幼少期のメディア使用に課題がある状況を踏まえ、文部科学省の「幼保小の架け橋プログラム事業」で連携体制が強まったことも縁で企画した。同じく学区内の沼館保育所にも、年度内に訪問する計画という。
佐藤啓子養護教諭は「幼い年代からメディアを使用する傾向が強まっている。低学年で既に寝る時間が遅い子もいる。幼少期から取り組むことでより効果がある」と考えている。
インターネットの普及に伴い、生活に支障が出るほどオンラインゲームや動画視聴に没頭する「依存症」が全国的な問題となっている。視力や体力の低下、睡眠障害、感情を抑えられないなどの影響があるとされ、トラブルや家族関係の悪化、不登校にもつながると指摘されている。
同市内では養護教諭で組織する教育研究会学校保健部会が、2019年度から小中学校を対象に「一斉メディアコントロール週間」を設定。隔年でメディア使用の実態調査も行い、適切利用と健康的な生活習慣の定着を訴えてきた。
学校単位での活動や、教職員や市職員による保護者向け講習なども活発に行われてきた。さらに近年は保育施設での活動も始まり、小中、幼保小連携の取り組みも徐々に広がっている。
4日は桂城小保健委員会の4~6年生8人が城南保育園分園を訪問。年長児10人に対し、寸劇でメディアコントロールの重要性を訴えた。
長時間のメディア使用で▽目が悪くなる▽筋肉や骨が弱る▽疲れやすくなる▽イライラする▽頭の働きが悪くなる―などの影響が出ると指摘。「体に悪いことがたくさんある」「使用ルールを決め、メディアコントロールをしよう」と元気に呼びかけた。
終了後は園児が学んだことを振り返る姿もあった。委員長の小山内杏さん(6年)は「相手は小さい子なので、ゆっくりはきはき言うように気を付けた。自分も意識して生活していきたい」と話した。
今回は幼少期のメディア使用に課題がある状況を踏まえ、文部科学省の「幼保小の架け橋プログラム事業」で連携体制が強まったことも縁で企画した。同じく学区内の沼館保育所にも、年度内に訪問する計画という。
佐藤啓子養護教諭は「幼い年代からメディアを使用する傾向が強まっている。低学年で既に寝る時間が遅い子もいる。幼少期から取り組むことでより効果がある」と考えている。


2023年11月
大館市次期総合計画 策定会議に素案概要 年度内の完成目指す 人口減など課題に対応
2023-11-25
大館市の総合計画・総合戦略策定本部会議(本部長・福原淳嗣市長)は24日、市役所で開き、まちづくりの将来像や市政運営の基本となる次期総合計画の素案概要を審議した。人口減少や働き手不足などの中長期的な課題の解決に向けて、各部署で取り組む具体的な施策を盛り込んだ内容を骨子案に肉付けする形でまとめた。12月議会に提出後、市民の意見を反映させ、年度内の策定を目指す。
現行の総合計画が2023年度で終了することに伴うもの。新計画は「おおだて未来づくりプラン」(2024~27年度)として策定作業を進めている。
市が目指すまちづくりの将来像に「匠と歴史を伝承し、多様性(ちがい)を力に変えていく未来創造都市」を据える。人口減少や働き手不足といった中長期的な課題の解決に向けて、全庁で取り組む横断的戦略と、福祉・教育・観光などの具体的な施策の指針となる分野別戦略を定める。
会議には、三役や部長級職員ら計12人が出席。事務局から素案概要について説明を受けた。冒頭で福原市長は、政策を立案するための考え方について「一人一人が哲学を持ち、激変の時代に何が必要か、優先順位を持っているかが大切だ。それは首長にとって重要であり、それぞれの部長も自分の哲学を持って臨んでもらいたい」とあいさつした。
新計画は、社会情勢の変化に柔軟に対応できるよう構造と期間を見直した。現行の三層(基本構想・基本計画・実施計画)から、まちづくりの将来像などを定めた「長期的な視点」と、重点戦略としての「短期的取り組み」からなる未来づくりプランに一本化する。期間は8年から4年に短縮した。地方創生の深化を目指す総合戦略は、総合計画と共通部分が多いため今回のプランに統合した。
素案概要は12月議会に提出予定で、12月末までに素案をまとめる見通し。その後のパブリックコメント(意見公募)を経て最終案とし、年度内の策定を目指す。
現行の総合計画が2023年度で終了することに伴うもの。新計画は「おおだて未来づくりプラン」(2024~27年度)として策定作業を進めている。
市が目指すまちづくりの将来像に「匠と歴史を伝承し、多様性(ちがい)を力に変えていく未来創造都市」を据える。人口減少や働き手不足といった中長期的な課題の解決に向けて、全庁で取り組む横断的戦略と、福祉・教育・観光などの具体的な施策の指針となる分野別戦略を定める。
会議には、三役や部長級職員ら計12人が出席。事務局から素案概要について説明を受けた。冒頭で福原市長は、政策を立案するための考え方について「一人一人が哲学を持ち、激変の時代に何が必要か、優先順位を持っているかが大切だ。それは首長にとって重要であり、それぞれの部長も自分の哲学を持って臨んでもらいたい」とあいさつした。
新計画は、社会情勢の変化に柔軟に対応できるよう構造と期間を見直した。現行の三層(基本構想・基本計画・実施計画)から、まちづくりの将来像などを定めた「長期的な視点」と、重点戦略としての「短期的取り組み」からなる未来づくりプランに一本化する。期間は8年から4年に短縮した。地方創生の深化を目指す総合戦略は、総合計画と共通部分が多いため今回のプランに統合した。
素案概要は12月議会に提出予定で、12月末までに素案をまとめる見通し。その後のパブリックコメント(意見公募)を経て最終案とし、年度内の策定を目指す。

「女性枠」設け 見本に 県の丹治理事と県北の7人 北秋田市で意見交換
2023-11-25
県は24日、北秋田市の県北秋田地域振興局で「地域における女性活躍推進に向けた意見交換会」を開いた。県の女性活躍を担当する丹治純子理事と、県北で地域活動やまちづくりなどに取り組む女性7人が参加。女性が前に進む環境をつくるために、「議員や自治会の役員を決める際は男女比の枠を設定し、見本になる人を増やしてはどうか」などの提案や、必要な支援、意識改革の進め方などさまざまな意見が出された。
丹波理事は7月に着任し、県の女性活躍や男女共同参画の推進などを担当している。意見交換会は県北、中央、県南で企画し、「働く女性がやりたいように仕事をする、管理職に押していくには、まだ自信がない姿が見える。地域の意識を変えるためにどうすればいいか聴き、施策に反映させたい」と趣旨を述べた。
参加者のうち、北鹿関係は花輪ばやし祭典委員会保存育成部三味線講師の髙橋律子さん(鹿角市)、フリーライターの島田真紀子さん(大館市)、曲げわっぱ職人の仲澤恵梨さん(同)、大館市地域おこし協力隊の村上瑛美さん(同)、秋田内陸縦貫鉄道運輸営業課の辻彩花さん(北秋田市)。
女性を取り巻く現状に「意見が重く受け止められず、最終決定は男性の声が通りやすい」、「周りを見ても女性が昇進する環境にないと感じる」「20、30代の男性は家事、育児に積極的だが、親の世代が『男に家事をさせるとは』『母親が遅くまで外に出るのはだめ』と変な視点を持っている」などの声が挙がった。
丹治理事の「どんな県になると、女性が前に進めない環境が払拭されるか」との質問には、「男性がメインになる仕事が多く、資格取得などの援助を整えては」「出産、育児で仕事を抑える選択を女性がした場合、会社内でフォローできるよう、国が財政的な支援するべき」などと答えた。
また、議員や自治会役員に女性が少ない現状も話し合い、「男性の中に女性1人ではやりにくい。役員を決める時に、男女比の枠を設定してはどうか」「議員の中に必ず女性がいるよう枠をつくり、割合を増やしていく。見本になる人がいれば、前に出ていく人が増えると思う」との提案があった。「男性、女性ではなく、個々が持つ資質をどう生かすか。できることをできる人がするという考え方を大事にしてほしい」との声も聞かれた。
丹波理事は7月に着任し、県の女性活躍や男女共同参画の推進などを担当している。意見交換会は県北、中央、県南で企画し、「働く女性がやりたいように仕事をする、管理職に押していくには、まだ自信がない姿が見える。地域の意識を変えるためにどうすればいいか聴き、施策に反映させたい」と趣旨を述べた。
参加者のうち、北鹿関係は花輪ばやし祭典委員会保存育成部三味線講師の髙橋律子さん(鹿角市)、フリーライターの島田真紀子さん(大館市)、曲げわっぱ職人の仲澤恵梨さん(同)、大館市地域おこし協力隊の村上瑛美さん(同)、秋田内陸縦貫鉄道運輸営業課の辻彩花さん(北秋田市)。
女性を取り巻く現状に「意見が重く受け止められず、最終決定は男性の声が通りやすい」、「周りを見ても女性が昇進する環境にないと感じる」「20、30代の男性は家事、育児に積極的だが、親の世代が『男に家事をさせるとは』『母親が遅くまで外に出るのはだめ』と変な視点を持っている」などの声が挙がった。
丹治理事の「どんな県になると、女性が前に進めない環境が払拭されるか」との質問には、「男性がメインになる仕事が多く、資格取得などの援助を整えては」「出産、育児で仕事を抑える選択を女性がした場合、会社内でフォローできるよう、国が財政的な支援するべき」などと答えた。
また、議員や自治会役員に女性が少ない現状も話し合い、「男性の中に女性1人ではやりにくい。役員を決める時に、男女比の枠を設定してはどうか」「議員の中に必ず女性がいるよう枠をつくり、割合を増やしていく。見本になる人がいれば、前に出ていく人が増えると思う」との提案があった。「男性、女性ではなく、個々が持つ資質をどう生かすか。できることをできる人がするという考え方を大事にしてほしい」との声も聞かれた。

オリジナル赤ワイン 酒店3店が共同開発 あす発売 小坂町を全面にPR
2023-11-25
大館市の筒井商店(筒井隆裕代表)、鹿角市の関小市商店(佐藤景子代表)、秋田市の成美商事(笹山美子代表)の3酒販店が共同制作したオリジナル赤ワイン「小坂2022」が26日、各酒販店で発売される。発売を前に24日、大館市清水の問屋・佐藤大館営業所で、同社と各酒販店、小坂まちづくり会社がお披露目会を開き、各酒販店がワインにシリアルナンバーを入れた。
今年4月に企画。小坂町を全面に打ち出したオリジナルワインを作ろうと、佐藤大館営業所が取引のある3酒販店と小坂町の小坂七滝ワイナリーに声を掛けた。
筒井代表の妻・加代子さん、佐藤代表、笹山代表が共同制作し、小坂七滝ワイナリーが製造。約20~30パターンのブレンド比率を試し、3人一致でおいしいと感じた一品を選出したという。3酒販店のみの共同制作は初めて。
山ぶどう系品種の小坂町産「ワイングランド」と鹿角市産「ニホンヤマブドウ」をブレンドしており、優しく爽やかで、柔らかな味わいが特徴。加代子さんは「すんなり(口に)入るが、複雑で味わい深い。焼き魚や刺し身など普段の食事でも楽しめる」と話した。
ラベルは鹿角市在住のデザイナー・金田育男さん(45)に依頼。2種のワインを赤紫色の濃淡で表現し、女性らしさを演出したという。「小坂」の字は笹山代表が書いた。
小坂まちづくり会社取締役相談役の髙橋竹見さんは「女性3人の感性があふれている。今後いろいろな展開ができると思う」と期待した。佐藤代表は「酒屋の3人娘にぴったりな、納得のいく味に仕上がった」と笑顔を見せた。
限定500本。720㍉㍑。税別2300円。3酒店で購入できる。
今年4月に企画。小坂町を全面に打ち出したオリジナルワインを作ろうと、佐藤大館営業所が取引のある3酒販店と小坂町の小坂七滝ワイナリーに声を掛けた。
筒井代表の妻・加代子さん、佐藤代表、笹山代表が共同制作し、小坂七滝ワイナリーが製造。約20~30パターンのブレンド比率を試し、3人一致でおいしいと感じた一品を選出したという。3酒販店のみの共同制作は初めて。
山ぶどう系品種の小坂町産「ワイングランド」と鹿角市産「ニホンヤマブドウ」をブレンドしており、優しく爽やかで、柔らかな味わいが特徴。加代子さんは「すんなり(口に)入るが、複雑で味わい深い。焼き魚や刺し身など普段の食事でも楽しめる」と話した。
ラベルは鹿角市在住のデザイナー・金田育男さん(45)に依頼。2種のワインを赤紫色の濃淡で表現し、女性らしさを演出したという。「小坂」の字は笹山代表が書いた。
小坂まちづくり会社取締役相談役の髙橋竹見さんは「女性3人の感性があふれている。今後いろいろな展開ができると思う」と期待した。佐藤代表は「酒屋の3人娘にぴったりな、納得のいく味に仕上がった」と笑顔を見せた。
限定500本。720㍉㍑。税別2300円。3酒店で購入できる。

障がい児・者生活支援拠点 来年4月の開所目指す 秋田県民生協会 合川庁舎隣接地に整備
2023-11-24
北秋田市の社会福祉法人・秋田県民生協会(木村久美夫理事長)が同市新田目に「障がい児・者地域生活支援拠点」の整備を進めている。生活介護や共同生活援助、短期入所、放課後等デイサービスを提供する多機能型福祉施設で、7月に着工、来年4月の開所を目指す。同協会は「障害児や障害者、その家族が身近な地域で安心して生活を送れるように支援していきたい」としている。
地域生活支援拠点については、北秋田障がい児・者総合支援協議会で拠点の在り方などを話し合い、市第6期障がい福祉計画・第2期障がい児福祉計画(21~23年度)に「23年度末までに整備する」と目標値を掲げた。地域のニーズに応じて、障害児・者の重度化・高齢化、「親亡き後」に備えるとともに、入所施設や病院からの地域移行の促進、緊急時の受け入れ体制の整備を図る。
建設場所は市役所合川庁舎隣接地の旧合川駅前公民館跡地。鉄骨造り平屋建てで、延べ床面積は936・75平方㍍。7月21日に着工した。総事業費は約3億8000万円。建物整備は国と県、市の補助金を活用し、外構工事費や備品費は法人が負担する。土地は市が無償貸与する。
サービス提供地域は同市と上小阿仁村。サービスは、通所の生活介護が定員20人。在宅で障害のある人を支援し、日中に軽作業や体を動かすなどして過ごす。日常生活の支援を行う共同生活援助(グループホーム)は定員6人。保護者の緊急時などに受け入れる短期入所は定員3人。幼稚園、大学を除く学校教育法に規定する学校に就学する障害児を受け入れる放課後等デイサービスは定員10人。
施設には、通所の利用者が使用する多機能室や多目的室、共同生活援助・短期入所利用者の個室の居室などを設ける。玄関近くには相談支援事業所が入り、利用者や市民の相談に応じる。来年2月末に完成し、3月に備品などを設置し、4月1日の開所を目指す。
利用受け付けは12月1日から開始する。同協会の成田敦常務理事は「地域の施設整備のニーズは高く、市全域や村の中央に位置する通いやすい場所に建つ。障害がある皆さんや保護者の幸せに目を向けて支援していきたい」と話している。
地域生活支援拠点については、北秋田障がい児・者総合支援協議会で拠点の在り方などを話し合い、市第6期障がい福祉計画・第2期障がい児福祉計画(21~23年度)に「23年度末までに整備する」と目標値を掲げた。地域のニーズに応じて、障害児・者の重度化・高齢化、「親亡き後」に備えるとともに、入所施設や病院からの地域移行の促進、緊急時の受け入れ体制の整備を図る。
建設場所は市役所合川庁舎隣接地の旧合川駅前公民館跡地。鉄骨造り平屋建てで、延べ床面積は936・75平方㍍。7月21日に着工した。総事業費は約3億8000万円。建物整備は国と県、市の補助金を活用し、外構工事費や備品費は法人が負担する。土地は市が無償貸与する。
サービス提供地域は同市と上小阿仁村。サービスは、通所の生活介護が定員20人。在宅で障害のある人を支援し、日中に軽作業や体を動かすなどして過ごす。日常生活の支援を行う共同生活援助(グループホーム)は定員6人。保護者の緊急時などに受け入れる短期入所は定員3人。幼稚園、大学を除く学校教育法に規定する学校に就学する障害児を受け入れる放課後等デイサービスは定員10人。
施設には、通所の利用者が使用する多機能室や多目的室、共同生活援助・短期入所利用者の個室の居室などを設ける。玄関近くには相談支援事業所が入り、利用者や市民の相談に応じる。来年2月末に完成し、3月に備品などを設置し、4月1日の開所を目指す。
利用受け付けは12月1日から開始する。同協会の成田敦常務理事は「地域の施設整備のニーズは高く、市全域や村の中央に位置する通いやすい場所に建つ。障害がある皆さんや保護者の幸せに目を向けて支援していきたい」と話している。

いぶりがっこ作り 北鹿地方 「最後の年」丹精込めて 改正食品衛生法の実施控え
2023-11-24
本県を代表する漬物「いぶりがっこ」の製造が、北鹿地方で盛んに行われている。漬物製造業が改正食品衛生法の施行で許可制に変わり、経過措置を経て来年6月から完全実施となる。新たに施設整備などを求められるため対応を断念し、今冬が販売用を製造する「最後の年」になる人もいる。長年守り続けてきた「伝統の味」に特別な思いを込めて作業している。
約30年間にわたって「いぶりがっこ」を作る山口美子さん(80)=同市餌釣=は今月2日から、同市商人留のいぶし小屋で姉とともに作業を始めた。敷地内の畑から収穫したダイコンをひもで縛ってつるし、朝と夕方の1日2回火をたいて、立ち上る煙で3日間ほどかけていぶしていく。
まきには雨水で湿らせたコナラ、ヤマザクラ、アカシアを使用。トタンをかぶせて火が直接当たらないようにする。「丸太を湿らせることで蒸すように焼く。いぶす時間はダイコンの太さによって変えている」という。
いぶす作業は今月末まで続ける予定。ダイコンはその後水洗いし、たるに詰めて、特製の調味料に漬け込んで寝かせる。完成後は同市岩瀬の農産物直売所「たけのこ館」で販売する。
山口さんにとっては、今冬が販売用を作る「最後の年」。2021年6月に施行された改正食品衛生法が来年6月から完全実施となり、専用の保管・製造場所や給水・手洗い場所などさまざまな設備の整備が求められるため、継続を断念した。
本県ではこれまで漬物製造に規制がなく、山口さんも自宅の車庫や姉の所有する土地で作業してきた。「80歳を過ぎて新たに設備を用意する気力もない。自分たちで食べる分は今後も作るが、販売用は今年が最後」と話す。
今後は同市山田の食品加工業「みちのく食品」に味を継承する考えで、「強い思いがあって受け継いでくれるのでありがたい」と感謝する。
幼い時から家庭で味わってきた「いぶりがっこ」。今では市内外の人から好評を博す人気商品になった。「ずっと昔から食べてきた実家の味。多くの人に味わってほしい」。最後の年も変わらずに丹精込めて手作りしている。
約30年間にわたって「いぶりがっこ」を作る山口美子さん(80)=同市餌釣=は今月2日から、同市商人留のいぶし小屋で姉とともに作業を始めた。敷地内の畑から収穫したダイコンをひもで縛ってつるし、朝と夕方の1日2回火をたいて、立ち上る煙で3日間ほどかけていぶしていく。
まきには雨水で湿らせたコナラ、ヤマザクラ、アカシアを使用。トタンをかぶせて火が直接当たらないようにする。「丸太を湿らせることで蒸すように焼く。いぶす時間はダイコンの太さによって変えている」という。
いぶす作業は今月末まで続ける予定。ダイコンはその後水洗いし、たるに詰めて、特製の調味料に漬け込んで寝かせる。完成後は同市岩瀬の農産物直売所「たけのこ館」で販売する。
山口さんにとっては、今冬が販売用を作る「最後の年」。2021年6月に施行された改正食品衛生法が来年6月から完全実施となり、専用の保管・製造場所や給水・手洗い場所などさまざまな設備の整備が求められるため、継続を断念した。
本県ではこれまで漬物製造に規制がなく、山口さんも自宅の車庫や姉の所有する土地で作業してきた。「80歳を過ぎて新たに設備を用意する気力もない。自分たちで食べる分は今後も作るが、販売用は今年が最後」と話す。
今後は同市山田の食品加工業「みちのく食品」に味を継承する考えで、「強い思いがあって受け継いでくれるのでありがたい」と感謝する。
幼い時から家庭で味わってきた「いぶりがっこ」。今では市内外の人から好評を博す人気商品になった。「ずっと昔から食べてきた実家の味。多くの人に味わってほしい」。最後の年も変わらずに丹精込めて手作りしている。
