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2023年11月

児童虐待相談 「心理的」が増加傾向 大館市 「面前DV」も要因 11月は防止推進月間

2023-11-20
情報提供や相談を呼びかけるチラシ
 大館市で本年度、児童に対する心理的虐待の相談が増加傾向にある。暴言や態度などを目の当たりにした家族から持ちかけられることが顕著で、子どもの前で家族に暴力を振るう「面前DV(ドメスティック・バイオレンス)」も少なくない。11月は児童虐待とDVの防止推進月間。市は「子育てや親子関係に悩んだら相談を」と呼びかけている。
 市や児童相談所、警察などで構成する市子ども・家族支援ネットワーク(要保護児童対策地域協議会)によると、10月末までに対応した相談は63件で前年に比べ10件ほど減っているものの、「複雑なケースが年々目立つようになり、件数だけで計れないところもある」という。このうち新規は23件だった。
 虐待相談の内容は、心理的虐待が58%で前年同期比13㌽増、身体的虐待が40%で1㌽増、ネグレクト(育児放棄)が2%で11㌽減となっている。
 市子ども課によると、子どもに対する父母どちらかの対応が心配という家族からの相談が顕著という。担当者は「育てづらさを抱え、ストレスもたまって対応が分からず不適切な関わりに及ぶこともある」と分析した上で、「ネグレクトは潜在的にあるかもしれない」とみる。重大な事案に至る前に虐待要素があれば調査し、早期に注意喚起したり、育児ストレスを軽減するサービスを紹介したりしている。
 子育て世帯の孤立防止や虐待の未然防止・早期発見につなげるため、4月に発足したこども家庭庁が「親子のための相談LINE(ライン)」サービスを実施しており、家庭内暴力に苦しむ子ども自身や悩みを抱える保護者らに利用を促している。希望者は公式アカウントを「友だち」登録し、居住地を選択。専門の相談員が対応する。
 DV関連は、今年に入って対応した事例はないものの、ひとり親や離婚関連などの相談の背景に出てくることがあるという。
 ネットワークの関連団体は20日、児童虐待・DV防止キャンペーンをイオンスーパーセンター大館店で展開する。市は保育施設や小中学校などにもチラシ・リーフレットを配ることにしている。
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