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北鹿川柳

川柳でユーモアのある街づくり
「川柳わらべの会」の協力を得て、平成7年にスタートした北鹿新聞社主催事業。管内5カ所に投句箱を設置し、広く読者の作品を募集しており、寄せられた作品の一部を毎月15日付の紙面で紹介しています。その中で月間賞に輝いた秀句を掲載します。

2018年 6月

限りある命を知らせ花枯れる 工藤 善久
【評】胸にジーンとくる句です。人は命に限りがあると思わないことも多いような気がします。草花に学ばなければ。
病む母へ詫びて地団駄月の夜 児玉ユキヱ
【評】母にすまない、そして悔しい思いが伝わります。月も母の優しい顔に見えたのでしょう。
まだ出来る事を褒め合う老姉妹 早川恵美子
【評】お互いに褒め合い励まし合い出来なかった部分は補い合う。生きてゆく事に明るさがみえて来ますね。私も四人の老姉妹です。肯定的な生き方が一番ですね。
悔いること十指に余る生きた道 三浦津彌子
【評】振り返れば悔いる事だらけかも知れませんがそれを糧にしてこれからの余生を前むきに歩んでゆきましょう。
幸せの真中にいる丸い鼻 櫻庭 と美
【評】九十歳を過ぎて幸せにどっぷり漬かる。健康で働いているからでしょうね。
豊作を予約し終えた青田の美 畠沢ヤエ子
【評】田植えが無事終えた喜びと幾何学的な美しさ、なんとも言えぬ安堵の胸をなでおろす。あとは豊穣の秋を待つ。

2018年 5月

なつかしき春風と会う母校前 片岡登代子
【評】学校もセピア色に変ってるかも知れない。でもそこを通り抜ける風はあの頃を甦えらせてくれる胸がキュンとなる一瞬
はなまるのような笑顔で場が和む 三浦 紀子
【評】形があってもなくても丸には怒りとか嫌悪の表現はない。だれかが、丸く笑ってくれるところには必ず和みがありますよね。
水仙の土手が賑わうランドセル 御所野ユウ子
【評】集団下校の一年生と土手の水仙をとらえた見事な句。対岸で見た美しい風景か。
ふる里の昭和の風に会いにゆく 岩谷 隆史
【評】ふる里も昭和も遠くさせたくない気持ち解ります。同級会でしょうか。
満開の下でにこにこ姥(うば)桜 成田 キヨ
【評】娘盛りが過ぎてもなお美しさが残っている方々。終始笑顔で頬は桜色、少し召し上がったかな。
軽い荷で越えて行きたい八十路坂 太田 順吉
【評】軽い荷で明るく越えたいこれからの覚悟が見えます。幸多かれと祈ります。

2018年 4月

遠い冬祖母に泣かれた帰省の日  作山 キヌ
【評】寒くて寂しくて、弱気になった祖母には何より嬉しい、孫の帰省だった。つかの間の帰省のあとはまた…。
消え際の雪の汚れに身を糺(ただ)し  石田えい子
【評】形なく解け黒ずんだ雪を見て、作者は何を思う。残雪を惜しみつつも、待つのは春の明るさ。
泣くことでリセットされる悲しみが  斎藤いく子
【評】悲しみがリセットされて笑顔になれるなら思いっきり泣きましょう。そこには必ず、穏やかな笑顔が待ってるはずです。
飛び跳ねた足が絡んで水溜り  鳥潟 洵
【評】若い時は何気なく跳んだ水溜りも同じ様な歩幅では無理だったと思います。体力の低下を意識する様に。私も同じです。
孫という笑い袋が待っている  御所野ユウ子
【評】どんなに辛い仕事でも孫の笑顔が待っていると思うと頑張れる。孫という名の宝物。笑い袋が効く。
枯れ木にも春待つ夢の意地がある 成田 純一
【評】秋には大丈夫だった木も一冬越すと大分弱まりますが倒れずにしっかり立っている姿は凛々しい。人もまた…。
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