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2021年9月

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五色湖周辺の山道 E―BIKEで軽快に SC大館試乗会 新たな体験創出へ

2021-09-20
電動アシスト自転車で山道を軽快に走行する愛好者たち(田代岳山麓)
 新たな野外体験活動を創出しようと、大館市の五色湖エリアで19日、マウンテンバイク型電動アシスト自転車(E―BIKE)の試乗が行われた。スポーツコミッション大館(SC大館)の呼び掛けで、市内外の愛好者ら12人が未舗装の山道を、電気の力を借りて軽快に走行。大自然に包まれたコースの可能性を探った。
 アウトドアスポーツツーリズムを推進する市は、3月にSC大館が設立したことを受け、スポーツ庁の「スポーツによる地域活性化推進事業」に申請、補助採択を受けた。補助額は1042万3000円。新たな野外体験活動として、湖上でボードを立ちこぎする「スタンドアップパドル」(SUP)とE―BIKEの導入を検討している。
 この日は業者からE―BIKE7台をレンタルした。車体部分にリチウムイオンバッテリーを積み、ペダルをこぐ力を補助する機能が付いている。未舗装路が多い五色湖から田代岳山麓までの片道約10㌔で、性能やコースの安全面を確かめてもらった。
 同市を拠点に活動するファンライドチーム「ABUTOKUc.c」(虻川大輔代表)の会員や市職員が参集。キャンプ場から田代岳方面に向かって試乗した。
 往路はほとんどが上り坂で、電動アシストの付いていない自転車では息を切らす愛好者も。E―BIKEはスイスイと上り、周辺を流れる渓流の音や景色を楽しむ余裕さえ見せていた。
 五色湖エリアでは、市が既存のキャンプ場を活用して「グランピング(魅力的なキャンプ)」施設に再整備する構想がある。そこで提供するサービスの一つにE―BIKEも検討されているという。実現すれば、マウンテンバイク初心者が利用することも想定され、この日体験した成田義智さん(40)は「楽でいい。初めての人でも乗れると思う」と話した。戸沢寛子さん(32)=大館市=は「最初のひとこぎが軽く、スッと進む。キッズ用もあると家族で楽しめそうです」と話した。

北秋田市 事業の第三者承継広がる 商工会など支援 後継者不足解消へ

2021-09-20
店を受け継いだ佐藤さん(北秋田市松葉町のかんなり塗料店)
 コロナ禍で全国的に廃業する事業者が増える中、北秋田市内で中小企業や個人事業主の第三者承継がじわりと広がっている。地域の経営資源を守る観点から、親族への承継が難しい事業者と経営意欲のある第三者を橋渡しする支援が官民で拡大。起業志望者が後継者となり、地域の力を絶やさずに夢を実現させている。
 第三者承継は親族、従業員以外の人や企業に事業を引き継ぐこと。具体的には、株式会社なら株式の譲渡(売却)、個人事業主ならば事業の全部譲渡という形で事業承継を行う。
 日本政策金融公庫が2019年に全国の中小企業(有効回答数4759件)を対象にしたアンケートでは、すでに後継者が決まっている企業はわずか12・5%。廃業を予定している企業は実に52・6%と半数以上が廃業を見込んでいる。
 東京商工リサーチの調査によると、20年の「休廃業・解散」は4万9698件に達し、00年に調査を開始して以来、最多を記録。コロナ禍が全国に広がり、企業の約6割の当期損益が黒字だったのにも関わらず、休廃業・解散の決断を促す契機になっている。
 中小事業者の事業承継における最も大きな課題として、後継者不足が浮かび上がる中、北秋田市商工会では第三者承継に注目。事業所と創業を希望する人のマッチング支援に取り組み、本年度2事業所の承継を実現させた。
 2事業所のうち、同市松葉町のかんなり塗料店は、4月から佐藤淳一さん(43)=同市綴子=が経営を引き継いだ。 同店は1973年創業。代表だった神成正雄さんが19年10月に亡くなり、妻の慶子さんが店を切り盛りしてきた。
 佐藤さんは市内の住宅設備関連の企業に勤務していたが、いずれは独立・開業したいと考えていた。取引先だった同店の廃業の意向を聞き、昨年末に21年間勤めた会社を退社。事業を受け継ぐことを決断した。
 市商工会と県事業承継・引継ぎ支援センターの協力を得ながら、慶子さんと話し合いを進め、正式に承継することになった。
 同店は現在、佐藤さんの経験を生かして、塗料販売以外にストーブの清掃修理も行っている。
 佐藤さんは「将来的には、石油機器販売取り付け、ハウスクリーニングなど住宅設備も取り組んでいく。これからも長く地域に必要とされる店を目指したい」とさらなる躍進を誓った。

力を入れてほしい施策 「医療体制の充実」1位 鹿角市民アンケート 4年連続、不安の声

2021-09-19
 鹿角市は、本年度の市民アンケートの結果をまとめた。設問のうち「もっと力を入れてほしいと感じる施策」の1位は4年連続で「地域医療体制の充実」だった。かづの厚生病院の出産取り扱い機能が2018年10月に大館市立総合病院へ集約された産婦人科の問題や、全体的な医師不足と診療科の少なさを不安に思う意見が依然として多かった。
 調査対象は18~74歳の市民700人(無作為抽出)。5月27日から6月17日まで行い、70・9%(20年度73・3%)にあたる496人が回答した。
 設問は自由意見を含む全14。このうち市の施策で「もっと力を入れてほしいと感じるもの」(36施策から五つ選択)の上位は①地域医療体制の充実181人②商店街の活性化139人③雇用の安定136人④地域産業の活性化94人⑤公共交通の確保85人だった。
 「地域医療体制の充実」が最多となった理由について市は「昨年度と同様、医師不足の解消を望む声や診療科の充実、産婦人科医の確保を求める声が年齢や性別にかかわらず寄せられた」と説明。
 「商店街の活性化」は3年連続で2番目に多かった。主な理由は空き店舗の増加による店舗数の減少や、活気が感じられないことなど。市は「空き店舗対策と事業承継を複合的に進め、中心市街地の活性化対策と連動して取り組んでいく必要がある」と考察を加えている。
 5番目の「公共交通の確保」は昨年度の21番目から大幅に上昇。市は「高齢になったときの免許返納後の移動手段を心配する声が多く、数年先を見据えた公共交通対策が必要」と分析している。
 「効果が得られていると感じる施策」(36施策から五つ選択)の上位は①高齢者福祉の充実80人②快適環境の創出76人③子育て支援の充実75人④水道水の安定供給71人⑤健康づくりの推進67人⑤消防・救急体制の充実67人。
 ここ数年ほとんど1位だった「子育て支援の充実」は昨年度から二つ順位を下げた。子育て支援施設の充実や保育・託児サービスが高い評価を得ている一方で、児童手当支給終了年齢の引き上げや支給額の増額を望む声が多かった。また、小児科・産婦人科医の確保を望む声があり、市は「身近に安心して通院できる医療体制の整備が求められている」と分析している。
 「快適環境の創出」は昨年度の7番目から上昇。市は「ごみ処理が適切に実施されている点や、他の自治体よりも分別が簡単なことが評価されている」と分析。「新型コロナウイルス感染症の影響により、自宅で過ごす時間が長くなったことから、本市のごみ処理対策に関心が向いた」とみている。
 このほか「中心市街地の環境に満足している市民の割合」は58・1%(昨年度49・7%)、「鹿角に愛着を持つ人の割合」は69・6%(同68・4%)などだった。

社会教育施設 長寿命化へ計画策定 大館市教委 改修で80年使用目指す

2021-09-19
 大館市の社会教育施設の約3割が建築から40年以上経過して老朽化対策が課題となる中、市教育委員会は本年度、「社会教育施設長寿命化計画」を策定した。計画期間は2021年度から40年間とし、所管の50施設が対象。財政負担軽減のため、不具合が生じる前に改修する「観察保全」に切り替え、耐震化やバリアフリー化も進める。計画的な保全のため改修等の優先順位も示した。市教委は「施設保有量の最適化も図りながら計画を推進していく」としている。
 市では高度成長期を背景に1960~80年代にかけて多くの社会教育施設が建築された。各施設の老朽化が進む中、改修・改築を施してきたが、いまだ約3割の建物が築40年以上経過しており対策が課題となっている。全国的にも公共施設の老朽化は進んでおり、文部科学省では施設の長寿命化を推進する「インフラ長寿命化基本計画」を2015年に策定。これを受けて市も同計画を策定した。
 計画の対象建物は、市教委が主管する集会施設34、児童育成施設6、図書館3、博物館等7の計50棟。このうち旧耐震基準(1981年以前)の建物が18棟、新耐震基準が32棟。築年別整備状況によると多くの建物が築30年以上経過しており、中には50年以上のものも見られるなど老朽化が進んでいる。
 整備の基本的な方針では施設の長寿命化に向けて、不具合が生じてから改修する「事後保全」から、今後は発生前に改修する「観察保全」とすることを掲げた。目標使用年数は80年に設定し、耐震化やバリアフリー化などの機能向上も進めていく。
 維持・更新コストを比較した場合、建築から40年で改築する従来型は今後1年当たり7億4400万円が必要と試算。長寿命化で80年間建物を使用した場合は、1年当たり6億5000万円で、約13%縮減できるとの見通しも示した。
 対象棟の設備や部位については、劣化状況をA~Dの4段階で評価。「早急に対応が必要である」のD評価があった施設は10棟とした。建物の劣化具合や築年数などから、改修優先順位もまとめた。
 今後は利用者の安全性確保や施設機能維持のため緊急性の高い修繕から優先的に行う方針。市教委教育総務課は「利用者や施設の職員などの意見も踏まえながら、どの施設から改修していくかを検討していく」との考えを示す。
 計画では、施設全てを維持していくことは困難としており、同課は「将来的な人口減少を見込んだ施設の配置や規模、運営面などの多面的な見直しを合わせて行い、保有量の最適化を行っていく」としている。

「内陸線音頭」 鉄道の旅、踊りで表現 北秋田市の松踊会 振り付け考案し周知

2021-09-19
振り付けを考えた松岡代表㊧と松踊会のメンバー
 秋田内陸線の旅などをイメージし、北秋田市七日市出身の民謡歌手・池上朝子さん(72)=神奈川県在住=らが昨年制作した「内陸線音頭」。今月12日に予定していた制作発表会が新型コロナウイルスの影響で中止となった一方、振り付けを考えた北秋田市の舞踊団体・松踊(しょうよう)会が市内で音頭を広めている。
 内陸線音頭は音楽で秋田の地域活性化を図ろうと、作詞・歌担当の池上さんと作曲・補作詞担当の小竹一臣さんが制作。角館から鷹巣まで列車で旅をする様子や車窓の景色などを歌っている。市や秋田内陸縦貫鉄道に完成した音頭を披露した昨年末、秋田らしい音頭を作ろうと地元の舞踊団体に振り付けを依頼することにした。
 振り付けを考案したのは鷹巣や米内沢地区で活動する松踊会の代表で、日本舞踊藤蔭流の名取・師範、松岡時子さん(72、芸名・藤蔭静季代)=同市米内沢=。松岡さんは森吉山ダム湖をPRする「四季美湖音頭」の振り付けを作った経験があることから、秋田内陸縦貫鉄道の吉田裕幸社長を通じて担当した。
 松岡さんによると、「子どもからお年寄りまで誰でもその場ですぐ踊れるような簡単な振り」を心掛けた。歌詞の「いつまでも どこまでも」の部分には、「列車がトコトコと先へ進んでいく軽快な様子」をイメージした振り付けも取り入れている。
 振り付けは4月に予定していた制作発表会に合わせて作成。発表会は2度の延期を経て12日に開催予定だったが、県内の感染急拡大で中止を決めた。池上さんによると地元から開催を要望する声も多く、来年以降の新型コロナ収束後に改めて開催を検討している。振り付けについて池上さんは「歌詞にぴったりの踊りで、列車に乗っている気分。盆踊り大会で踊ってもらえたら地域活性化にもつながると思う」と話していた。
 松踊会では老人クラブの会員らが健康増進を図ろうと、日本舞踊やさまざまなレクリエーションダンスを楽しんでいる。内陸線音頭は開始前の体操代わりに毎回踊るほか、婦人会などで披露したという。松岡さんは「発表会の中止は残念だが、音頭を仲間や小学生にも広めて盛り上げていきたい」と話している。
 内陸線音頭の振り付けは、動画共有サービス・ユーチューブに動画を投稿している。
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ふるさと納税 歳入総額11億円に増額 北秋田市 9月議会は9日招集

2021-08-31
 北秋田市は30日、9月定例議会を9日に招集すると告示した。2021年度各会計の補正予算案や市過疎地域持続的発展計画のほか、20年度の各会計決算認定案など議案31件と決算の認定に関連する報告3件の計34件の提出を予定している。一般会計補正予算案の歳入では、ふるさと納税寄付金に5億円を追加。総額を11億円に増額した。
 提出議案の内訳は、条例案4件、補正予算案6件、単行議案1件、報告3件、認定案20件。
 条例案のうち、市過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法の適用に伴う固定資産税の課税免除に関する条例の制定は、要件を満たす場合、申請により固定資産税を3年間免除できるようにするもの。市障害児通園(デイサービス)施設条例の一部改正案は、「もろびこども園」の移転に伴い、位置を変更する。
 一般会計補正予算案は、8億455万5000円を追加し、総額を243億3135万3000円とする。
 歳出では、ふるさと寄付金事業に2億6572万7000円を追加。寄付件数の増加に伴い、返礼品などの関連経費を増額する。歳入には5億円を追加し、総額を億円とする。
 地方交通対策事業は、路線バス「小森・湯ノ岱線」の廃止に伴い、月からデマンド型乗合タクシーに運行形態を見直すことから、来年3月までの補助金として103万5000円を計上。子育てサポート事業では、子育てサポートハウス「わんぱあく」の新築設計委託料として446万9000円を追加する。
 このほか、クウィンス森吉設備更新工事に1536万7000円、GIGAスクールサポーター配置促進事業に104万4000円などを追加。財政調整基金積立金には3億5714万9000円を計上した。
 20年度の決算認定案のうち、一般会計は歳入総額289億8351万円、歳出総額282億791万1000円で差引残額7億7559万9000円。翌年度に繰り越す財源6130万2000円があり、実質収支は7億1429万7000円の黒字となった。

サンマ入荷、今年も不漁か 大館の大印 小ぶりで高値、厳しいスタート

2021-08-31
大印に入荷したサンマ(大館市釈迦内)
 大館市青果魚類卸売(屋号・大印、土舘一弘社長)で、今季のサンマの入荷が始まった。30日は北海道の根室港で水揚げされた約20キロが入荷。卸値は1㌔あたり1700円ほどで、1匹約230円前後と、例年より高値で取引されている。過去最悪の不漁を記録した昨年と比較すると漁獲量は増加しているが、依然深刻な状況。担当者は「今年のサンマも小ぶりで値段も高い。気温の低くなる秋以降に期待したい」としている。
 同社によると、今季の初入荷は例年より数日遅い21日。2㌔15尾入りが10ケース入荷した。新型コロナウイルスの影響で飲食店での取り扱いが少ないことや、身が細いにも関わらず高値であることから、市内の小売店への出荷はまだほとんどないという。
 同市御成町のいとく大館ショッピングセンターでは30日現在、岩手県産などの冷凍サンマを解凍販売している。買い物に訪れた40代女性は「言われてみればしばらく生サンマを買っていない。刺し身が好きなので、早く旬物を食べたい」と話していた。
 水産庁によると、漁期を通じたサンマの来遊量は昨年を上回るものの、一昨年より下回ると予測している。1歳魚の平均体重は昨年以上だが、主体が120~140㌘と小ぶり。漁場は公海中心で、全国有数の水揚げ量を誇る三陸沖の漁場形成は例年より遅い10月下旬とみている。
 高い水温を忌避する傾向にあるサンマは、地球温暖化などで海水温が上昇すると、陸地から遠い場所で魚群を形成するようになる。漁場が遠方になるほど鮮度維持や移動コストなどの問題が浮上するため、水揚げ量が年々減少しているという。
 7月8日に解禁された北海道東沖のサンマ流し網漁が史上初めて漁獲ゼロで終漁するなど不振が続く昨今。市青果魚類卸売水産部の藤江智之鮮魚課長は「地球温暖化の影響が大きいと思うが、この歴史的な不漁に終わりが見えない」と話し、「南方の魚が北方で揚がるなど異常な事態が続いている。季節の魚が食べられなくなるのではないかと心配」と眉をひそめた。

秋田犬ライブ配信開始 大館の保存会 「癒やされる」「会いに行きたい」好評

2021-08-31
ライブ動画の撮影風景(秋田犬会館)
 秋田犬保存会(本部・大館市、遠藤敬会長)は今月から、動画投稿サイト「ユーチューブ」でのライブ配信を始めた。同市三ノ丸の秋田犬会館にいる秋田犬の日常生活や、愛らしい姿を毎日配信。チャンネル登録者数は、約2週間で4000人に迫るなど好評を博している。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響で来館者が減少したことから、アフターコロナを見据えて来館増につなげようとSNS(会員制交流サイト)での情報発信を強化。昨年から短文投稿サイト「ツイッター」での発信に力を入れている。さらに知名度向上につなげようと、今年お盆過ぎからは「ユーチューブ」での動画配信も開始した。
 毎日4時間前後のライブ動画を配信。職員が飼育し、秋田犬会館で受付係なども担当する虎毛の雄「すばる」(2歳)、虎毛の雄「くろべえ」(6歳)、赤毛の雄「ぎん」(5歳)の3匹を主に出演させている。接客姿や、就寝、食事の様子などありのままの日常を映している。
 愛らしい姿に、全国各地の視聴者からは「会いに行くのが楽しみ」「見ていて癒やされる」などの声が届く。動画1本につき平均約500人が視聴しており、チャンネル登録者数も日々増えているという。
 同保存会では今月から、画像共有アプリ「インスタグラム」への投稿も始めた。「ツイッター」のフォロワーは、約9万5000人に上るなど注目を集めている。
 庄司有希事務局長は「いろいろな人に秋田犬を知ってもらい、興味を持ってもらいたい。コロナが収束したらぜひ遊びに来てほしい。大館のために、会員の増加にもつながれば」と話している。

大館市 先端設備導入で 固定資産税3年間ゼロ 制度創設から27社認定

2021-08-30
 中小企業が先端設備を導入した場合に固定資産税を3年間ゼロとする計画を策定している大館市で、2018年度の制度創設から累計で27社が市の認定を受けた。投資総額は約13億9000万円。人手不足が深刻化する中、労働生産性を高めて経営基盤強化や競争力向上につなげる狙いがある。計画期間を2年延長して23年6月まで申請を受け付けることになり、さらなる設備投資を促す。
 固定資産税の特例を利用できるのは製造業で資本金3億円以下、卸売業で同1億円以下、小売業で同5000万円以下など。機械装置や測定・検査工具、器具備品、建物付属設備、ソフトウエアを対象とし、年平均3%以上の生産性向上が見込めることを条件としている。市町村ごとに課税措置を3年間ゼロから2分の1の範囲で軽減できるが、多くの自治体はゼロにする方針を打ち出した。
 企業の設備にかかる固定資産税は1・4%。基準日(1月1日)までに導入すれば次年度から支払いが免除される仕組み。制度適用に伴う市の減収分は交付税で補塡(ほてん)される見通し。
 18年6月に生産性向上特別措置法が施行され、市が国に提出した導入促進基本計画は同年6月19日付で認められた。3年間で30件程度の認定を目標としていた。産業競争力強化法の一部改正に伴い特措法が廃止、先端設備導入制度は中小企業等経営強化法に移管された。市は今年6月に計画延長の変更について国の同意を受けた。
 商工課によると、設備投資の総額は13億9016万5000円。建設業や木材加工業、自動車部品製造業、縫製業などと幅広く支援し、高性能の機械に更新するケースが目立った。担当者は「熟練社員が定年を迎える中、慢性的な人手不足に悩む企業が多く、生き残るためには生産性を高めるしかないようだ」と分析した上で、「制度周知に努めて競争力強化を図り、新卒者の市内就職率向上や市外に就職した若者のUターン促進につなげたい」としている。
 新型コロナウイルスの影響を受けながらも設備投資を行う中小企業に対し、固定資産税の特例措置が拡充されており、設備を置く工場などの事業用建物も対象となる。
 問い合わせは商工課(☎0186・43・7071)。

石田ローズガーデン 修景工事が大詰め 園路や柵設置へ 「迎賓館」の装いに

2021-08-30
レンガ敷きの園路が整備される石田ローズガーデン(6月撮影)
 大館市が「洋の迎賓館」に位置付ける石田ローズガーデン(同市三ノ丸)の修景工事は本年度に大詰めを迎える。9月以降、レンガ敷きの園路整備などが順次行われ、年度内に完成予定。すでに改修を終えた石田博英・元労働大臣の邸宅と合わせ、来年の開花期には新たな装いで観光客を迎え入れる。
 修景工事は2019年度に実施設計し、20年度に邸宅を洋館風に改修。完成後の今年5月、一般公開された。
 観光課によると、3年目は敷地(2505平方㍍)のほぼ半分を占めるバラ庭園に新たな園路を設けるほか、西側に目隠しフェンスを設置、駐車場看板を作成する計画。クリの木材をベンチなどに加工することも予定している。事業費は約2600万円。
 メインの園路整備は庭園管理の実績がある専門業者に依頼した。約500種500本のバラが植えられた庭園は現在、土が敷き詰められている。来場者が散策する際、土を踏み固めてしまい、バラの根を傷める恐れが指摘されていた。今後はレンガと砕石を敷いて土の上に園路を設け、根を守ると同時に、来場者が散策しやすいようにする。
 改修を終えた邸宅内には来年4月、カフェレストランが新設される予定。庭園の装いも新たになることで、新型コロナウイルス感染収束後の観光誘客につながると期待されている。
 ローズガーデンは元々、石田・元大臣の邸宅とバラ庭園。2018年10月、遺族から土地と建物が市に寄贈された。開花期の6、10月には例年バラまつりが開かれ、県内外の客でにぎわう。
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