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2021年10月

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地域内エコシステム構築へ 大館市 森林資源を持続的に循環 公共施設の利用基準策定

2021-10-26
関係者が出席した事業懇談会(大館市北地区コミュニティセンター)
 木質バイオマスエネルギーの燃料供給、製造、利用を市町村など小規模な範囲で循環させ、地域活性化を目指す「地域内エコシステム」のモデル構築事業に大館市が取り組んでいる。本年度林野庁の補助事業に採択され、専門家の支援を受けながら、市公共施設へのペレットボイラー、ストーブの導入基準を新たに作る。事務局は「事業を通して地域全体で木質バイオマス利用意識の向上を図りたい」と話す。
 本年度で5年目となる林野庁の補助事業で、全国で25地域が取り組んでいる。大館北秋田地域林業成長産業化協議会と大館市の連名で申請し、県内で初めて採択された。
 地域内エコシステムは集落や市町村の範囲で、小規模な木質バイオマスエネルギーの熱利用、熱電を供給することで、森林資源を地域内で持続的に循環させる仕組み。林野庁から委託を受けた日本森林技術協会と森のエネルギー研究所が無償で支援し、実証試験や地域の実情に合った計画策定を行う。
 22日に大館市北地区コミュニティセンターで事業懇談会が開かれ、協議会会員が事業の概要について説明を受けた。同協会の担当者は「今まで山に放置されてたC材、D材を使って『川上』から燃料を供給し、『川中』が燃料を作り、『川下』がエネルギーを利用する。地域の理解、合意を形成し、川上から川下まで機能する流通経路の仕組みを構築することで、地域活性化につなげたい」と述べた。
 事務局の大館市林政課によると、市内には木質ペレットの生産工場があり、保育園などの市公共施設にペレットストーブ115基、ペレットボイラー基が設置されている。これまでなかった「木質バイオマス利用施設導入基準」を作ることで、大型のボイラー設置などの推進を目指す。
 同課は「市内の木質バイオマス燃料の消費量は生産量の3分の2で、外に出ている3分の1の少しでも多くを地域内で消費できるようにしたい」と説明。2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにするゼロカーボンシティ宣言の実現に向けた体制整備や、地域全体での利用意識の向上にもつなげたいとしている。
 9月にボイラー更新が予定されている市の3施設で現地調査を行った。3施設の検討結果を検証しながら、今後導入基準を策定。来年2月には事業の成果報告会を予定している。

伊勢堂岱遺跡 保存・活用へ連絡会議 22年度に基本構想策定 北秋田

2021-10-26
県縄文遺跡群保存活用連絡会議・北秋田会議(市民ふれあいプラザコムコム)
 世界文化遺産に登録された伊勢堂岱遺跡の保存・活用を円滑に進めることを目的とした県縄文遺跡群保存活用連絡会議(北秋田会議)の初会合が25日、北秋田市民ふれあいプラザコムコムで開かれた。県や市の関係者のほか、地元で活動する団体などから22人が出席。活用等に向けた取り組みを紹介するとともに、課題などを出し合った。
 伊勢堂岱遺跡を含む北海道・北東北の縄文遺跡群は、7月に世界文化遺産への登録が決定した。連絡会議は、関係者間の連携を強化するとともに、課題や役割等の共有を図ることを狙いとしている。
 会議の議長を務める石川定人県教育次長は「伊勢堂岱遺跡について保存を万全にし、広く活用を図ることを目的に会議を開く。保存・活用の課題について報告いただき、取り組みや課題の共有を図りたい」とあいさつ。続いて、世界文化遺産登録の概要や遺跡の施設と活用、ガイド事業、アクセス、観光・物販について、それぞれ関係する機関・団体が説明した。
 アクセス面では、遺跡周辺での案内標識の設置について報告。「2020年度は秋田道の開通に合わせ、伊勢堂岱インターチェンジ周辺に案内標識を設置した。本年度は、主要交差点の付近の既設標識に、伊勢堂岱遺跡の案内表記を追加する予定」とした。
 また、地元の小ケ田自治会は「クマによる人身事故を受けて、クマよけの電気柵の設置に協力した。毎日の確認作業も行っている」ことを紹介。秋田内陸縦貫鉄道は「小ケ田駅を『縄文小ケ田駅』に改称するとともに、急行列車の停車駅とした。秋田縄文号の運行も開始するなど、PRを図っている」と述べた。
 事務局の県教育庁生涯学習課文化財保護室によると、地域住民を対象に遺跡に関するアンケートも進めている。これらの結果も踏まえ、来年1月下旬に第2回の連絡会議を開催する予定。22年度には、保存活用に関する基本構想を策定する方針だ。

癒やしのふるさと応援 八幡平温泉郷をPR 秋田産業サポータークラブ 首都圏の駅にポスター

2021-10-26
有楽町駅に掲載されたポスター(有楽町=食と美と健康WG提供)
 首都圏在住で本県にゆかりのある産業界のリーダーらで組織する「秋田産業サポータークラブ」の「食と美と健康ワーキンググループ(WG)」は、秋田八幡平温泉郷をPRするポスターを作成し首都圏のJR東日本主要7駅に掲出した。11月12日まで。
 クラブは2006年に設立され、七つのWGが目的ごとに活動を行っている。同WGは秋田ならではの食、温泉、自然、文化、伝統などをもとに、「美と健康」に関するビジネスの創出を検討している。
 WGの千葉良子主査 は「八幡平は一般に岩手県側にスポットライトが当てられることが多く、秋田八幡平はその陰に隠れがち」とした上で「秋田八幡平温泉郷を訪れ各温泉の効能などを調査し、温泉郷の良さをストレートにアピールするデザインでポスターを作成した」と話した。
 ポスターは有楽町、池袋、新宿、渋谷、大宮、浦和、川口のJR7駅で掲出されている。
 千葉主査は「新型コロナ収束後、癒やしの『ふるさと』として秋田幡平温泉郷に出会ってほしいという思いで作成した。今後もふるさと秋田を応援したい」と抱負を述べた。

選挙サンデー舌戦熱く 衆院選秋田2区 2候補、支持拡大へ奔走 秋晴れに各地で訴え

2021-10-25
候補者の演説に耳を傾ける有権者(小坂町小坂)
 衆院選(31日投開票)は24日、期間中唯一の「選挙サンデー」で前半戦を締めくくった。北鹿地方を含む秋田2区の候補者2人は各地を精力的に回り、市街地や集落などで「お願いコール」を連呼。青空が広がる秋晴れの下、感染症対策で有権者とグータッチしながら支持拡大を訴え、後半戦に向けて弾みをつけた。
 秋田2区は届け出順に、自民党前職の金田勝年候補(72)と立憲民主党前職(比例東北)の緑川貴士候補(36)の一騎打ち。新型コロナウイルス対策や経済立て直しを最大争点に安全保障や人口減、社会保障、米価下落などの課題をめぐって論戦を繰り広げている。
 金田候補は公示後初めて三種町入り。琴丘地区を皮切りに山本地区、八竜地区で選挙カーを走らせた。強固な後援会組織をフル稼働して、衆院予算委員長を務めた実績などをアピールしながら「郷土を守り抜く」と訴えた。前半戦は票田の大館市を重点的に遊説しており、25日は北秋田市の阿仁地域や能代市、潟上市を回る予定。
 緑川候補は小坂町や鹿角市を走り回った。有権者を見つけるたびに駆け寄るフットワークの軽さで、対話を重視。小坂町みんなの運動公園では「暮らし目線の政治を取り戻したい」と訴え、「コロナ禍で地方に光が当たっている。希望を持って挑戦できる人生100年時代を目指す」と強調した。25日は大館市や北秋田市で遊説を予定している。
 候補者の演説を聴いた小坂町の60代男性は「公約を当選後に実行できるかどうかが重要。コロナで落ち込んだ観光や地域経済の回復策を見極めたい」と話した。
 比例東北ブロックに立候補した共産党新人の藤本友里候補(42)=北秋田市=は22日から北鹿地方を遊説しており、24日は大館市で街頭演説を行った。

露熊山峡 鍋岩見学やなべっこ楽しむ 北秋田市の荒瀬かだまり 本年度の集大成企画で

2021-10-25
巨大な鍋岩周辺を散策する参加者(露熊山峡)
 北秋田市阿仁荒瀬地区の露熊山峡で24日、「紅葉狩り&大鍋っこ会」が開かれた。景勝地復活へ整備活動に取り組む地元の住民団体「荒瀬かだまり」(佐々木修会長)が、本年度の活動の集大成として企画。地元住民やALT、活動の協力者らが参加し、山峡の自然を満喫した。
 露熊山峡は荒瀬地区の国道105号から西に約3㌔の地点にあり、奇岩や巨岩が点在する景勝地として知られていた。人が訪れなくなった山峡の再活性化に向けて昨年度、荒瀬かだまりが「露熊プロジェクト」を立ち上げて整備を進めてきた。
 4月末から始動し、メンバーらが毎月1回集まって作業を行ってきた。本年度は主にアクセス道路や登山道の整備に着手。車両が通行する林道に敷き詰めた砂利が雨で流れないようゴム板を埋め込んだほか、かつてはハイキングなどで住民らが訪れたブナ岱(標高468㍍)山頂に向かう登山道の草刈りを行った。
 この日は約50人が参加。バスで山峡に到着すると、希望者は散策路を下って高さ約30㍍の「鍋岩」へ向かった。道中には団体が「万三郎滝」と名付けた滝があり、今年6月に散策路から見学できるよう整備している。下側が水で大きく削れた鍋岩の迫力に圧倒されながら、参加者は鍋岩周辺の散策を楽しんでいた。
 旧キャンプ場で行われた鍋っこ会では、地元の食材を使っただまこ鍋や漬物などが振る舞われた。紅葉は見頃まで間もなくという状態だったものの、参加者たちは自然の中で食事を味わい交流を深めていた。このほか、かつて集落や炭鉱があった跡地や奇岩を巡るバスツアーを行った。
 活動2年目の本年度は地元のメンバー以外にも地域おこし協力隊員や地元企業が参加するなど、活動の輪が広がっているという。本年度の活動は冬囲いなどを行う月で終了予定。事務局の柏木静男さん(61)は「活動に協力する人や露熊山峡を発信する機会も増えてうれしい。今後も活動を継続したい」と話している。

2021年9月

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アメシロ大発生 「近年まれにみる状態」 大館市 地域ぐるみで防除呼び掛け

2021-09-03
アメシロの被害に遭った樹木の葉(釈迦内小)
 大館市で樹木の葉を食い荒らすアメリカシロヒトリ(アメシロ)の発生が増加している。市林政課によると8月中旬から駆除の問い合わせが相次ぐようになり、被害は広範囲に及ぶという。市は町内会などによる地域ぐるみでの防除を呼び掛けている。
 アメシロはガの一種で北米が原産地。戦後、物資について渡来したとされる。毒毛針がないため人への直接被害はないが、大量発生すると街路樹や庭木、草花を食い荒らすため害虫として扱われている。
 幼虫はサクラやウメ、クワなどを好み、6~7月、8~9月の年2回発生時期がある。林政課によると今年6~7月の発生はほぼなかったが、8月中旬から発生の報告が増え始め、現在では1日に10件近く問い合わせがあり「近年まれに見る状態」という。
 同市釈迦内小学校(花田一雅校長)では敷地内で大発生。業者に依頼し、夏休み前に1回、8月に入ってからは2回駆除の薬剤をまいたが、「いまだに発生はやまない」(花田校長)。中でも体育館裏のクルミの木からは、風で飛ばされたアメシロが校舎内に入ってきており「嫌悪感を示す児童もいるので、今月中にもう一度、薬剤をまかなくては」と話した。
 被害を未然に防ぐためにも林政課は「幼虫が作る巣あみを、枝ごと切除したり焼却したりするのが効果的」という。地域ぐるみでの防除を呼び掛けており、希望者には薬剤の噴霧器や枝切りばさみを貸与している。
 問い合わせは同課(☎0186・43・7147)。

扇田病院無床化 当局「時間をかけ検討」 大館市9月議会厚生委 委員から慎重意見

2021-09-02
扇田病院無床化の説明会について報告を受けた厚生委(大館市役所)
 大館市の9月定例議会は1日、4常任委員会を開き、付託議案などの審査を行った。厚生委(日景賢悟委員長)は、市立扇田病院の無床診療所化方針について、市民向け説明会で出された意見の報告を受けた。委員から「市民に受け入れられておらず、踏みとどまってほしい」「1、2年延ばして議論を」など意見が相次いだ。当局は「市民や議会、地域医療構想調整会議の意見を聞き、時間をかけて検討したい」と答えた。
 説明会は7月26日から8月6日まで比内地域4カ所、大館地域3カ所で開き、延べ416人が参加。病院事務局によると、「高齢化社会で必要なのは扇田病院の療養病床。無床化は介護難民をつくる」「扇田、総合病院両方を良くする方向性で考えてほしい」など、検討の在り方や経営面、入院機能などを巡って反対を中心に幅広い意見、質問が出された。
 事務局は「説明会の意見や議会での審議を踏まえ、大館・鹿角地域医療構想調整会議で意見を伺い、市の福祉部門と慢性期医療を必要とする高齢者人口、患者数の推計など、医療、介護全体の受け皿を含めて少し時間をいただきながら、引き続き検討したい」と説明した。
 委員から「今までこれほど市民から反発を受けた計画はなく、受け入れられていない。慎重に審議し踏みとどまることも必要ではないか」「高齢者が減らない中で逆行した進め方。周辺の病院の状況などを加味した上でもう一度検討を」などの意見があった。
 また、「総合病院で患者を受け入れると言うが、急性期と慢性期では役割が違う」との指摘があった。
 事務局は「療養病床を持つ病院が介護医療院に転換するなど介護分野への移行が進み、地域の慢性期病床は減っている」とした上で、「今後10年は75歳以上の人口が増える。人口や患者数が減少し、地域全体で療養病床が足りる状況となるまでの過渡期は、総合病院が本来の機能を弾力的に運用してでも、患者を受け入れなければならない」との考えを示した。
 今後の説明会の予定については、「今の時点では同様の内容での開催は考えていないが、今後市民の意見の伺い方を検討したい」と答えた。
 扇田病院の方向性は、病院事業経営戦略会議が検討し、施設の老朽化が著しいことや赤字が続いている状況などを踏まえ、2024年度までに入院機能を廃止し、診療所とする案を示している。

「黄金色」収穫始まる 大館 早場米「五百川」 11日から新米店頭に

2021-09-02
早場米「五百川」の収穫が始まった(大館市中山)
 早場米「五百川」の稲刈りが1日、大館市内の圃(ほ)場で始まった。JAあきた北が栽培を促進している品種で、管内に導入してから今年で10年目を迎える。気候が安定しなかったものの、稲の生育は良好。11日からいとく全店やタカヤナギの店舗で販売される予定。
 「五百川」は福島県で民間育種されたコシヒカリ系の早生(わせ)品種。田植えから約100日、早ければ8月下旬に収穫できるため台風被害に見舞われる恐れが低いとされる。稲刈り時期の分散による作業効率化や、適期収穫による品質向上につなげようと2012年から同JAが栽培を促進しており、今年は4戸が8haに作付けした。
 石垣博隆さん(43)=中山=が管理する30㌃の圃場で収穫作業を開始。黄金色に実った稲穂を次々とコンバインで刈り取った。春先の低温や夏場の酷暑を受けて生育状況に不安はあったというが、病害虫の被害はなく、実の付きや品質ともに平年並みだという。同JA米穀部の担当者は「いち早く消費者の皆さんにお届けできるのが早場米の魅力」とし、「粒の張りがよく、食感がさっぱりしているのが五百川の特徴。ぜひ新米を楽しんでほしい」と話した。
 主力品種のあきたこまちの稲刈りは今月中旬ごろから本格化する見通し。

「北限の桃」甘い香り 道の駅かづのでフェア カレーなど限定メニューも

2021-09-02
「北限の桃」フェアが始まったあんとらあ(鹿角市花輪)
 国内のモモのうち市場出荷が最も遅い「かづの北限の桃」フェアが1日、鹿角市花輪の道の駅かづの「あんとらあ」で始まった。主力品種「川中島白桃」の販売や「桃カレー」といった限定メニューの販売などを行っている。12日まで。
 市場評価の高い川中島白桃の収穫時期に合わせて毎年、フェアを開催して、特産ブランドの売り込みを図っている。
 あんとらあでは「今年のモモも甘くておいしい。川中島白桃は今週末以降、入荷が本格化する見通し」と話している。予約は先月で終了し、現在は店頭販売のみ行っている。
 レストランや軽食コーナーでは、人気のソフトクリームやカクテルジュースに加え、鹿角産モモをふんだんに使ったカレー、杏仁(あんにん)豆腐、サンデー(デザート)、スムージーといった限定メニューを提供する。
 モモのもぎとり体験も受け付けている。問い合わせは道の駅かづの(電話0186・22・0555)。

扇田病院 無床化方針は撤回せず 福原市長 「議論で可能性探る」 大館市9月議会

2021-09-01
一般質問が行われた本会議(大館市役所)
 大館市の9月定例議会は31日、前日に続いて本会議を開き、4議員が一般質問を行った。扇田病院の無床診療所化方針を白紙に戻すよう問われた福原淳嗣市長は「撤回するのではなく、賛成・反対の立場から建設的な意見やアイデアを出してもらう好機としたい」と強調。「互いに議論することで案にこだわらず新しい可能性を見つけていくこともできる」と述べた。
 登壇したのは佐々木公司議員(令和会)、吉原正議員(市民の風)、田村儀光議員(活性大館)、小畑新一議員(公明党)。2024年度までに扇田病院の入院機能を廃止し診療所にする方針に対し、この日も3人が質問した。
 「総合病院は診療単価も高いが医業収支は厳しい。扇田病院の経営だけ批判されるのはなぜか」との問いに、佐々木睦男病院事業管理者は「機能が大きく異なり、診療報酬体系や全体の診療規模にも大きな差があるため、単年度の純損益で比較することは適当でない」とした上で、「経営を批判するものではない。新たな投資の判断が必要な局面で少しでも改善する方策を考えることによって、将来の安定的な地域医療の提供につながる」と答弁した。
 経営の悪化度を示す資金不足比率については「国に経営健全化計画の提出が義務づけられる20%を超える状態が2017年度から継続していた」とし、「方向性を検討する中で比率改善は欠くことのできない指標の一つ」と述べた。
 「病床存続を願う署名に向き合い、無床化方針は白紙に戻す決断を」との質問に対し、市長は「撤回ではなく、建設的な意見をいただきたい。医療に対する要望や不安があるからこそ声が強いと理解している。署名を重く受け止め、医療を守るため市民の意見に寄り添いたい」と答えた。
 住民向け説明会については「施設の老朽化や経営の現状、患者受け入れにあたって総合病院との連携など本当に心配に思っていることや聞きたいことを質問できなかったという声、数人の特定の参加者が医療者を愚弄(ぐろう)するような発言が多くあったと聞き、心から残念」と語気を強めた。
 新型コロナウイルス患者向け病床について管理者は「総合病院で15床を確保している」と述べ、「抗体カクテル療法はすでに適応となる患者に実施しており、症状改善に効果を上げている」と答えた。
 市民有志の「扇田病院を守る会」が提出した「無床診療所化に反対する請願書」は厚生常任委員会に付託された。
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