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2022年8月

北秋田市の2カ所 土砂崩れで一時孤立 北鹿地方雨続く 倒木、停電、交通障害も

2022-08-13
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土砂崩れが発生した市道(北秋田市阿仁鍵ノ滝、午前11時40分ごろ)
 北日本に停滞する前線の影響で、北鹿地方は12日も断続的に激しい雨が降った。北秋田市では2カ所で土砂崩れが発生し、一時、計49人が孤立。けが人はなかった。今後も雨が降り続く見込みで、秋田地方気象台は土砂災害への厳重な警戒を呼びかけている。
 気象台によると、8日午後1時の降り始めから12日午後4時までの降水量は大館市陣場で268㍉、北秋田市脇神で262・5㍉など。午後4時30分までの24時間降水量は北秋田市比立内で132㍉、鹿角市八幡平で131・5㍉を記録した。
 北秋田市では2カ所で土砂崩れが発生。森吉山阿仁スキー場に向かう阿仁鍵ノ滝字鍵ノ滝の市道で午前9時30分ごろ、道路上に土砂や水が流れ出した。スキー場従業員と付近宿泊施設の宿泊客ら43人が約6時間40分にわたって孤立した。市は宿泊客に避難指示を出し、阿仁公民館に宿泊させた。
 県青少年野外活動センターなどに向かう森吉字湯ノ岱の市道でも土砂崩れが起きた。センター職員と利用者の6人が約3時間45分にわたって取り残された。いずれも体調不良を訴える人はいなかった。
 大館市では倒木2件が発生。このうち大館市雪沢では、県道大館十和田湖線(通称・樹海ライン)の約400㍍が午前7時40分から約1時間30分にわたって全面通行止めとなった。9日から続く雨で、新たに市内の床下浸水1棟、非住家浸水4棟も確認された。
 北秋田市と鹿角市は市全域に高齢者等避難を発令。両市の14カ所に避難所を開設した。午後3時30分現在、鹿角市十和田市民センターに1世帯2人が避難している。
 東北電力ネットワーク秋田支社によると、午前7時13分から同10時51分まで、小坂町荒谷、大地の最大111戸で停電が発生した。倒木で電線が断線したため。
 交通機関も乱れた。JR秋田支社によると、大雨の影響で奥羽線は大館―弘前駅間で終日運転を見合わせるなどした。花輪線は普通列車上下2本が運休した。
 気象台によると、県内は前線の影響で13日以降も雨が降り続く見通し。内陸で13日午後6時までに予想される24時間降水量は100㍉、同日にかけて予想される1時間降水量は40㍉。土砂災害への厳重な警戒のほか、低い土地の浸水、河川の増水などにも注意が必要としている。

大人としての自覚新た 小坂町成人式「二十祭」 県内トップ切り開催

2022-08-13
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式に出席し誓いを新たにした(康楽館)
 小坂町の2022年度成人式「二十祭」(にじゅっさい)が12日、国重要文化財の康楽館で開催された。出席した39人(男24人、女15人)が、大人としての責任と自覚を新たにした。
 夏に行われる成人式では県内のトップを切って開催。昨年に続き、新型コロナウイルス感染症予防で規模縮小、時間短縮で開催した。1人につき保護者2人が出席可となった。
 本年度の対象は2001年4月2日から2002年4月1日までに生まれた52人(男性30人、女性22人)。式には対象者の75%が出席した。
 式辞で細越満町長は「これまで皆さんが過ごしてきた20年は、周囲の方々の深い慈愛と庇護(ひご)の下、勉強に、社会人として精進することができた日々。ふるさと小坂を誇りとして持ち続けていただきたい」と述べた。
 二十祭実行委員長の田畑俊樹さんは「一つ一つの経験を積みながら信頼を得て、必要とされる人間に成長できるように努めていきたい」などとあいさつした。
 男女の代表2人が青年の主張を発表。栗山穣さんが「いかなる自分も受け入れてくれる家族や友達、恩師を一生大切にできる大人になる」、大島未来さんが「社会の一員として責任と周りの方々への感謝の気持ちを胸に、日々努力しながら強く歩み続ける」と誓った。
 式典後は、恩師らと記念撮影に臨み、常打芝居「劇団夢の旅」を観劇した。

アスパラは好調に推移 水稲、大雨の影響懸念 JAあきた北度生育状況 生産組織連絡協で報告

2022-08-13
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 JAあきた北は2022年産青果物などの生育状況をまとめた。6月上旬の低温などで生育が平年より遅れた作物があるものの、最重点品目のアスパラガスは春採りが出荷量、販売額ともに前年を上回って推移した。8月に入ってから大雨が続き、水稲などへの影響が懸念される。新型コロナウイルス禍や資材高騰で農業経営が厳しさを増す中、順調な生育への期待は一層増しそうだ。
 生育状況は青果物が6月末時点、水稲が7月15日時点。生産組織連絡協議会で報告した。
 アスパラガスは4月13日にハウス、5月1日に露地の出荷を開始。ハウスは豪雪、低温の影響で例年より2週間遅れとなった。春採りは好天に恵まれ、高値で推移した。6月時点の実績で4854万円余りを売り上げ、前年同月対比で117%となった。栽培面積は31ha(前年比3・5ha減)。年間の販売計画では1億2000万円を目指している。
 山の芋は4月下旬に定植が始まった。5月の高温乾燥、6月の低温で初期生育が緩慢となり、6月下旬から7月上旬の降雨で生育は5日程度遅れた。葉色が若干薄く、追肥や葉面散布を呼びかけた。栽培面積は12・2ha(2ha減)。販売計画は4000万円。 
 管内で栽培面積が190haと最も大きい枝豆は極早生品種で4月18日ごろに播種(はしゅ)を開始。5月下旬から6月上旬にかけて低温による生育遅れが発生。干ばつの影響で全体的に生育が1週間ほど遅れた。販売計画は1億3000万円を目指す。
 キュウリ(販売計画6000万円)は生育不良がやや見られたが、7月10日から出荷量が増加。販売価格は堅調に推移しているという。ネギ(1億円)は生育遅れの圃場が散見されている。大館とんぶり(3028万円)は定植後の生育が順調。スナップエンドウ(1000万円)は6月の出荷最盛期に高温と長雨が続き、灰色カビ病が発生。多くの圃場で開花が止まり、例年より1週間程度早く出荷終了となった。
 水稲は播種作業がほぼ平年並みに始まり「苗の生育はおおむね順調」。5月6日に始まった田植えは5月16~20日、28~6月10日にかけて気温の低い日が続き、この時期に田植えを行った圃場で苗の活着・初期生育が緩慢となった。7月15日時点で草丈が長く、葉色は濃く、茎数が少ない状況だった。

新型コロナ 10日間で1700人超 北鹿地方 県内の病床使用率6割 医療体制の逼迫懸念

2022-08-12
 北鹿地方の新型コロナウイルス感染者数が7月20日から急拡大し、今月は10日間で1700人を超えた。県全体でも1週間前と比べて増加しており、9、10の2日連続で過去最多を更新。病床使用率は10日時点で6割を超え、医療体制の逼迫(ひっぱく)が懸念されている。
 大館保健所管内(大館市、鹿角市、小坂町)と北秋田保健所管内(北秋田市、上小阿仁村)を合わせた1日あたり新規感染者は、7月19日の42人から翌20日に185人と急増。16~18日の3連休が明け、医療機関の受診増が要因の一つとみられる。
 子どもから家庭、職場へ感染が連鎖し、県は22日に独自の警戒レベルを「1」から「2」に引き上げた。大館管内は26日に292人、北秋田管内は今月2日に49人でそれぞれ最多となった。
 今月1~10日を合わせた感染者は北鹿地方で1749人。事業所や高齢者施設、会食など14件のクラスター(感染者集団)が発生した。7月22~31日の1998人に比べて減少しているものの、クラスター関連の陽性判明が相次いでいるほか、人の流れが活発化するお盆を控えて予断を許さない状況だ。
 感染力が強い一方、無症状か軽症のケースが多いとされるオミクロン株の派生型「BA・5」が主体とみられるが、県内のコロナ感染者向け病床(305床)のうち使用率は10日時点で60・7%。前週に比べ18・8㌽上昇した。重症者向け24床の使用率は16・7%となっている。
 県医師会の小泉ひろみ会長は10日の会見で「逼迫しつつある」との見方を示した。「感染拡大で検査や診療も急増し、通常医療への影響が懸念される」と述べ、症状のある人が自己検査する県事業への協力を呼びかけた。
 県は11日、検査キット配布・陽性者登録センターを開設。症状がある人は県ホームページから専用フォームに必要事項を記入、抗原検査キットを配送(ポスト投函)か地域振興局(ドライブスルー方式)で受け取り、自分で検査する。陽性だった場合は登録センターに申請し、医師の診断を受ける。
 無症状で感染に不安を感じる場合は、県の無料検査を活用するよう呼びかけている。このうち大館市指定PCR検査所と鹿角市指定検査所は、インターネットのほか電話(03・4333・1640、土日祝休み)でも予約を受け付けている。
 大館市は19日まで相談センター(コールセンター、☎0186・49・1471)を設け、医療機関の診療・検査体制などに関する質問を受け付けている。

「初めて来た」「楽しい」 北秋田市 観光文化施設無料事業 初日は雨も出足好調

2022-08-12
 北秋田市の「大館能代空港3便化応援 市内観光文化施設無料招待事業」が11日、始まった。阿仁牧場「くまくま園」や森吉山阿仁スキー場ゴンドラなど6施設の入館・利用料を無料とし、帰省客らの観光需要の取り込みを図る。初日は時折雨が降る天候となったが、屋内施設からは「客の出足は好調」との声が聞かれ、観光客や市民が市の自然や歴史、文化などに触れた。事業は31日まで。
 無料となるのは、▽大太鼓の館▽阿仁異人館・伝承館▽マタギ資料館▽くまくま園▽太平湖遊覧船▽森吉山阿仁スキー場ゴンドラ―。この6施設の無料招待事業は新型コロナウイルス経済対策として2020年夏に実施したが、今回は大館能代空港東京羽田線の3往復化の定着促進と観光需要の喚起が目的。
 夏休みイベントを実施中のくまくま園では、家族連れや観光客がクマの様子を撮影し、餌やりを楽しんだ。公募で名前が決まった今年1月生まれのツキノワグマの兄弟「ひめたろう」と「こたろう」も、遊具が設置された「こぐまの保育園」で元気に遊び回り、関心を集めた。
 同市の祖父宅に神奈川県から訪れている井月悠人さん(10)と杏佳さん(7)は「餌をあげると食べてくれて、かわいい」と笑顔。祖父(68)は「市内の施設だが足を運ぶ機会がなく、無料だと来やすい。6施設全部に連れて行きたい」と話した。
 地元綴子に伝わる世界一の大太鼓や世界の太鼓が展示されている大太鼓の館では、「いつもの祝日より来館者が多く、出足は好調」とスタッフが話した。子ども2人と訪れた女性(33)=同市=は「隣の遊び場のドリームワールドにはよく来るが、入館したのは初めて。ゲームや太鼓をたたける場所もあり楽しめた」と話した。14、15日は大太鼓の実演が行われる。
 太平湖遊覧船は大雨で小又峡の仮設歩行橋が倒壊したため、湖を1周する遊覧のみの運航を行っている。通常運航の再開は20日の予定。

子グマが遊ぶ姿を観察する来場者(くまくま園)
太鼓をたたく体験をする子どもたち(大太鼓の館)

2022年7月

営農関係の原油・資材 価格高騰で支援策 大館市 あすから申請受け付け 脱炭素も同時推進

2022-07-31
 大館市は原油価格高騰に伴い、経営状況の厳しい農業者を支援する助成制度を新設した。二酸化炭素の排出を抑制する電動型農業機械を導入したり、耐久力などの高い資材へ転換したりした場合が条件で、営農支援と同時に脱炭素社会の実現を目指す。
 助成制度は▽農業カーボンニュートラル推進事業(事業費約2450万円)▽農業高効率化推進事業(約4190万円)▽比内地鶏導入支援事業(約540万円)の三つ。農政課によると、比内地鶏については素びな導入経費を助成し、対象農家に直接周知している。他の2事業は8月1日から申請を受け付ける。
 カーボンニュートラル推進事業は価格3万円を超える農業用電動機械を導入した場合、経費の2分の1(上限なし)を助成する。電動型の例として草刈り機、耕運機、運搬車、リフト車などが挙げられる。
 対象は10アール以上の農地を耕作している市内の農業者。農産物の販売が要件で、販売実績を証明する書類が必要。同課は「助成の対象機械となるかどうか申請前に相談してほしい」と呼びかけている。募集期間は8月末まで。
 高効率化推進事業の対象は▽被覆資材転換▽出入り口等転換の2種類。耐久力や効率性に優れたビニール資材、高気密にできるハウス資材を想定している。補助率は園芸用等施設が資材費に限って全額。育苗用や自家用などの施設は2分の1。原油由来の資材を長持ちさせ、効率的に使えるようになることで営農の経費負担を抑え、環境負荷も軽減する狙いがある。
 同課は「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、原油価格高騰に伴い厳しい経営状況の農家を支援し、脱炭素社会に向けた取り組みも進めたい」としている。詳細は生産振興係(電話0186・43・7074)。市は商工関係の中小事業者向けにも価格高騰に伴う支援策を7月から実施している。

「オリンピックオーク」除幕 後継木の寄贈受ける 鹿角市運動公園

2022-07-31
除幕式に出席した(右から)浅利名誉会長、阿部教育長、小山代表、増田さん(鹿角市総合運動公園)
 1936年のベルリン五輪で優勝者に贈られた「オリンピックオーク」。その後継木が鹿角市に贈られた。30日、植樹された市総合運動公園で除幕式が行われた。
 オリンピックオークは、同五輪の三段跳びで優勝した田島直人さんに、金メダルとともに与えられた鉢植えのドイツカシワ。出身の京都大学農学部グラウンドに植えられ、孫に当たる木を「オリンピックオークの植樹を推進する会」の小山尚元代表(岩手県滝沢市)が育て、これまでに全国各地に寄贈している。
 小山代表は鹿角紫根染・茜染研究会の関幸子会長と親交があることから、同市への寄贈が持ち上がった。東京五輪開催に合わせ、昨年10月に同公園に1本が植樹された。
 同日の浅利純子杯争奪第16回鹿角駅伝に合わせ、除幕式を行った。同大会名誉会長の浅利純子さんやスポーツジャーナリストの増田明美さんらも参加した。
 阿部義弘教育長は「オリンピックオークの木が、次の世代を担うジュニアアスリートたちに勇気と希望を与え、スポーツの競技力を高める原動力となることを期待する」とあいさつ。
 小山代表は「田島さんの文武両道の姿が人間として大切と感じて活動してきた。木が市のスポーツ振興、植物を大切にする人の力になれば」と話した。

「ボランティア広がって」 大館一中生が自主的にアルミ缶回収 夏休みに協力呼びかけ

2022-07-31
難民支援のため独自にアルミ缶回収を行っている大館一中の生徒5人(左から本多さん、谷地田さん、千葉さん、若狭さん、関口さん)=北鹿新聞社
 大館市第一中学校の生徒が、独力でアルミ缶回収のボランティア活動に取り組んでいる。3年生5人が「KRTS(カーツ)」というチーム名で企業を訪ねて回り、協力を依頼。換金して難民支援の寄付金に充てる。「ボランティア活動が地域に広がっていけば」と話している。
 取り組んでいるのは、千葉翔(かける)さん、本多剛大さん、関口正拳さん、谷地田昴さん、若狭哩惟我(りいが)さんの5人。
 千葉さんは国連児童基金(ユニセフ)のテレビコマーシャルや学校での募金活動などに触れる中で、「生活困難な難民のために寄付をしたい」という思いを募らせた。ただ現金を集めるだけでなく、生徒の手で不要な物を善意に変える方法はないか考えた。
 思いついたのがアルミ缶回収。「ロシアのウクライナ侵攻でアルミ缶の価格が高騰していると聞いた。ごみとしてよく出る物だし、軽くて持ち運べる」とSDGs(持続可能な開発目標)も意識しながら、自主的、効率的に取り組める方法に行きついた。
 友人に声をかけ、活動に勧誘。参加生徒の名前の頭文字を取って「KRTS」を結成した。6月上旬から放課後の時間を利用し、独自に企業を訪ねて協力を依頼して回っている。
 27日までに10社以上を回り、約80㌔を回収。夏休み最終日の8月24日まで協力を呼びかけるという。リサイクル会社に持ち込み換金した上で、難民支援の募金などを行うユニセフに送る予定。
 5人ともボランティア活動の経験は少なかったものの、本多さんは「難民の役に立つなら」、関口さんは「困っている人の役に立ちたい」と参加を決めた。谷地田さんは「アルミ缶回収という考えが良いと思った」、若狭さんは「新しいことに挑戦したい」と賛同した。
 千葉さんは「ボランティアは中学生でもでき、どんな人でも工夫をすればできること。活動や思いが地域に広がっていけば。アルミ缶が多くある企業や家庭があれば協力してほしい」と呼びかけている。
 アルミ缶回収の受け付けは「KRTS」のメール(krts.volunteer.4@gmail.com)

移動サービス「モビ」 推進協議会を設立 10月から実証試験 大館市

2022-07-30
実証試験の内容などを話し合った推進協議会(大館市役所)
 大館市は29日、新たな移動サービスの導入を目指す「大館版mobi(モビ)プロジェクト」の推進協議会を設立し、市役所で初会合を開いた。人工知能(AI)を活用し、予約型・乗り合い式・定額料金で配車するもので、10月から市街地の半径約2㌔圏内で実証試験を行う。市民の移動量や既存公共交通への波及効果などデータを収集・分析し、本格運行につなげたい考えだ。
 モビは、携帯電話大手・KDDIと高速バス大手・WILLER(ウィラー)の合弁会社が提供するサービス。スマートフォンのアプリか電話で乗降場所を指定すると、ワゴン車が迎えに来る仕組み。ルートが近い人との相乗りが前提となり、AIで配車効率を高める。通常料金は月5000円で何度でも利用できる。
 実証試験は国土交通省の補助事業に採択され、10月1日から来年2月28日まで秋北タクシーが運行を担う。収集するデータは▽住民移動量の変動▽エリア内施設への波及効果▽既存公共交通への影響▽市職員の業務活用―など。
 チラシやポスター、新聞広告などで周知を図り、スタンプラリーや周遊ツアーなどのイベント、きりたんぽまつりや産業祭との連携などで利用を促す。運転免許証を返納した高齢者や子どもの送り迎えなど幅広い利用を見込む。
 協議会は交通や商業、観光、金融、教育、子育て、福祉などの団体の関係者で構成。公共交通を研究している村上早紀子・福島大准教授(羽後町出身)が会長に選出された。
 事務局の都市計画課は「幅広く意見を聞きたい」として、実証運行価格を「世帯1人目2500円(月額)、2人目以降500円(同)、1回券300円」と提案したが、「バスとタクシーの中間に位置付けるとすれば安いのではないか」などの声があり、改めて協議することにした。
 市内の路線バス輸送人員は年々減少し、新型コロナウイルスの影響で2018年度から21年度にかけて27・6%減少。一方、市のアンケートで「交通手段がなく困る」との回答が47・4%を占め、移動ニーズは高まっている。
 福原淳嗣市長は「少子高齢化が進む中、地域公共交通こそが暮らしをつなぐまちづくりの要。プロジェクト実現を通じて新しい地方行政の形をつくりたい」とあいさつした。

大館市内 夏祭り 3年ぶり開催へ 一部中止も 感染対策に苦心も

2022-07-30
3年ぶりに開催する大鮎の里ふるさとまつり(2019年8月17日撮影)
 大館市で例年8月のお盆前後に開催される夏祭りや伝統行事は、7月下旬からの新型コロナウイルス感染症再拡大の影響を受けながらも、町のにぎわいを取り戻そうと各主催団体が準備を進めている。3年ぶりの開催を目指す「大鮎の里ふるさとまつり」は、8月から9月への日程変更に加え感染症対策のため場所を変えて実施する。祭りの多くはコロナ禍以来の開催となるが、人員不足から規模縮小や中止を余儀なくされるなど関係者が対応に追われている。
 例年8月中旬に同市外川原の米代川河川緑地で開かれる田代地区の風物詩「大鮎の里ふるさとまつり」は、日程と会場を変更して実施する。感染状況を鑑みて、今年は9月4日に開催日を変更した上で、場所を同市早口のグリアス田代の多目的運動広場に変えた。奈良敏夫実行委員長は「会場が広いと、出入り口の制限、検温と消毒に人を割かなくてはならない。元通りの開催を検討してきたが、人員の問題や来場者の安全を考えて祭りの形を改めた」と話した。
 比内地区では例年8月上旬から中旬にかけて「山コチンチコ」「大葛金山太鼓」「中野七夕」を開催している。いずれも参加人数を限定し3年ぶりに実施する予定。主催団体の解散で2018年夏から途絶えている送り盆行事「扇田盆踊り」は、踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が4年ぶりの復活開催を目指している。
 お盆期間に市内各地で行われる「獅子踊り」は通常開催を目指して各団体が準備を進めている。山田獅子踊りは8月13日の本番に向けて7月下旬から踊り手の練習会が開かれている。粕田獅子踊りは、これまで通りの実施としたが、密集を避けるために獅子踊りの前に子どもたちが披露する「やっこ踊り」は昨年に続き取りやめた。
 花岡地区で例年8月中旬に開く「花矢夏まつり」は、6月下旬時点で3年連続の中止を決めた。実行委の鈴木一敬委員長は「人員不足が主な原因。飲食やステージイベント中心の催しのため、当日の運営に加えて感染症対策となると割ける人が足りない」とこぼした。

2022年6月

森吉山 花の百名山を ガイドと歩く 高山植物、次々に見頃 「北秋田発」

2022-06-25
 標高1454㍍の北秋田市の森吉山で、秋にかけて高山植物が次々と見頃を迎える「花のリレー」が始まった。NPO法人森吉山の理事・生田嶋照雄さん(77)=同市=の案内で23日に登山し、「花の百名山」に数えられる同山の魅力を体感してきた。
 阿仁スキー場のゴンドラは運行開始午前8時45分の前に約30人が並んでいた。一気に標高1167㍍まで上り、登山スタート。登山道には紫色のシラネアオイや清楚(せいそ)な白花のヒナザクラ、ツマトリソウ、うつむいて咲くイワハゼ(アカモノ)など次々と登場する。所々でオレンジ色のニッコウキスゲが涼しげに揺れていた。
 標高1308㍍の石森で山頂や周囲の山々を眺め小休止。少し下った場所に、背丈の低いニッコウキスゲの群落を発見。開花期は撮影スポットとなり、生田嶋さんは「ここは雪が解けたばかり。花の見頃は7月下旬」と話した。
 阿仁避難小屋を過ぎ、1400㍍付近の稚児平へ。この山を代表するチングルマは見頃で、斜面や石の周囲に白い花のじゅうたんが広がる。「葉が鏡のように光沢があるのが特徴」という濃いピンク色のイワカガミも咲き、コントラストが美しい。
 稚児平までをゆっくり往復し、下山まで約3時間。木道の登山道は歩きやすく、道沿いに途切れることなく高山植物が咲く。花を見ながら、咲く場所によって違う花の色などを見比べながら進むと、あっという間だった。生田嶋さんは「3歳から90歳まで登れる山。地元の人にもっと登ってほしい」と話した。1度の登山で楽しめる植物は40種類程度。チングルマは「今月いっぱいは楽しめそう」とのこと。花のリレーは9月下旬まで続く。
登山道沿いのシラネアオイ
ベル型の花を咲かせるイワハゼ(アカモノ)

大館能代空港ターミナルビル 21年度は2100万円の黒字 株主総会 3往復化「定着へ努力を」

2022-06-25
2021年度決算を承認した株主総会(北秋田市交流センター)
 大館能代空港ターミナルビルの第27回定時株主総会が24日、北秋田市交流センターで開かれ、2185万円の純利益を計上した2021年度決算を承認した。コロナ禍の影響は受けつつも、施設設備関連経費を大幅に圧縮するなどし黒字を確保。羽田線3往復化定着へ地域と連携して取り組むことを確認した。取締役と監査役の選任を行い、取締役会で社長に津谷永光・北秋田市長、専務に赤川克宗・同社常勤取締役を再任した。
 事業報告書によると、空港の利用状況は定期便が4万5346人。前年度比187・6%、2万1176人増となた。
 売上高は前年度比108・1%の2億709万円。空港利用者の微増や直営店舗の販売額増、営業収入の7割を占めるエアラインの賃料収入が増加に向かったため。施設設備関連費用について、工事の中止や次年度以降へ持ち越すなどして大幅に圧縮し、営業利益は3112万円(前年度比164・3%)。経常利益は3034万円(同176・1%)、当期純利益は2185万円(同137・4%)を計上した。「ミニマムラインである赤字決算の回避と、期初予算、20年度を上回る最終利益を確保した」と説明した。
 22年度から3年間の中期経営計画では、「築24年を経過した建物、設備への対応を最優先事項とし着実に実行する。ポストコロナを視野に入れた空港機能の強化と利用者拡大への投資を並行して計画する」と掲げた。22年度の売上高は2億1229万円を見込んでいる。
 津谷社長は「21年度は利用者や空港に立ち寄る人の数に明るい兆しが見え、コスト削減努力で収支は改善できた」とし、4月に始まった羽田線3往復化について「県外・海外との往来人口の増加が見られないと意味がない。地域と連携し、多くの人に利用してもらう努力、空港インフラを整えていく努力をしていく」と述べた。
 取締役、監査役は次の通り。
 ▽取締役=津谷永光・北秋田市長(再任)、齊藤滋宣・能代市長(同)、福原淳嗣・大館市長(同)、関厚・鹿角市長(同)、赤川克宗・同社常勤取締役(同)、石黒道人・県観光文化スポーツ部長(新任)、中島浩(全日空より出向)(同)▽監査役=北林貞男・秋田県信用組合理事長(再任)、伊藤市之丞・北都銀行鷹巣支店長(同)

忠犬ハチ公 来年生誕100年 渋谷区と事業準備 大館市 ロゴ制作など動き出す

2022-06-25
2023年に生誕100年を迎える忠犬ハチ公の像(秋田犬の里前)
 忠犬ハチ公が大館市で生まれてから来年で100年を迎えるのに合わせ、同市と東京都渋谷区は生誕事業を計画している。準備の年となる本年度は、実行委員会組織を5月に立ち上げ、同市が今後の事業に活用するロゴ制作に着手するなど具体的に動き出した。
 ハチ公は1923年11月生まれとされ、飼い主の上野英三郎博士を渋谷で待ち続けた逸話は世界的に有名。その縁で両市区は2001年に災害時相互応援協定を締結。学校給食や観光などの面でも連携し、今年5月には交流促進協定を結んだ。
 協定に生誕100年事業が盛り込まれ、推進組織の交流促進協議会(会長・福原淳嗣大館市長)や実働組織の実行委(委員長・阿部拓巳市観光交流スポーツ部長)が相次いで設立された。実行委には渋谷区産業観光文化部、秋田犬ツーリズム、渋谷区観光協会、忠犬ハチ公銅像及び秋田犬群像維持会、忠犬ハチ公銅像維持会のメンバーが名を連ねている。
 来年秋に見込む生誕祭を中心に、観光・文化、産業、スポーツなどの分野で両市区の交流を活性化する方針。盛り上がりを来年1年だけにとどめないためにも、1年以上前から準備に取りかかった。
 本年度は関連経費796万8000円を一般会計補正予算に盛り込んだ。主に▽体制整備や事業PR▽生誕100年事業実行委員会の活動に充てる予定。観光課は6月定例議会教育産業常任委員会で「生誕100年のロゴを制作し、ウェブページを特設したい」と説明した。ロゴなどの公開時期は8月ごろをめざしている。
 今後は、市役所若手職員らのワーキンググループが記念事業を創出するほか、民間とのコラボレーション商品開発などを見込む。渋谷側もJR渋谷駅前でのPR活動などを予定しているという。市は「ハチ公を通じて紡いできたつながりを再認識し、新たな世代へ、次の100年への架け橋となる事業を実施したい」としている。

鹿角市の官製談合事件 市が独自に再発防止策 市職員の退職管理条例 9月議会に提案へ

2022-06-24
官製談合への対応などを当局が説明した鹿角市議会全協(市役所)
 鹿角市は23日、市発注工事を巡る官製談合事件を受け、市が独自に取り組む再発防止対策や、前市長ら5被告の判決確定後に見込まれる対応を明らかにした。再就職した市退職職員から職員への依頼などを規制する条例の制定案を9月議会に提出する予定。判決確定後には工事請負契約書に基づく賠償金請求や、前市長への退職手当返納命令などが見込まれている。同日開かれた市議会全員協議会で当局が説明した。
 事件は、前市長が工事価格を建設業者に漏らして落札させたもの。前市長から情報提供を受けて落札した業者関係者の中には再就職した元市建設部長も含まれている。
 市が設置した第三者委員会「官製談合再発防止対策検討委員会」は21日、関市長に報告書を提出。再発防止対策として①入札制度の見直し②チェック体制の強化③外部監視機関の設置④職員の意識と専門能力の向上―の4項目を提言した。
 今回は報告書で示された対策以外で、市が独自に取り組む対策や対応を明らかにした。
 このうち、9月議会で提案予定の「(仮称)鹿角市職員の退職管理に関する条例」は、市退職職員に向けた対応策の一つ。退職職員の顔が利く分野で職務上の行為をするよう職員に対して依頼、要求するといった働きかけを規制したり、再就職の届け出を義務化したりする内容。規則等も整備し、再就職の届け出事項を公表する。
 判決確定後に見込まれる対応として、市は工事請負契約書に基づく賠償金を契約先の業者に請求する。賠償金は契約額の2割(2019年度までは1割)。
 金額は統合校舎(花輪二中)大規模改造工事(機械設備工事)が1500万円、鹿角観光ふるさと館大規模改修工事(建築主体工事)が4300万円、同(機械設備工事)が3300万円。
 統合校舎の工事では賠償金の納付によって市の負担分が減るため、国庫補助金の返還が生じる可能性がある。市の試算では返還額は950万円の見込み。
 3件の工事はいずれも過疎債を活用。賠償金の納付によって市債の繰り上げ償還が必要となる可能性もあるという。
 前市長への退職手当の返納命令について当局は「職員の退職手当を取り扱う県市町村総合事務組合で決定されるものだが、判決確定後に手続きが進むものと見込まれる」と説明。返納の対象は市長任期4期目の1期分。
 議員が「逮捕3社の指名停止措置(12カ月)を延ばす考えはあるか」とただしたのに対し、当局は「(延長を)検討していきたい」と答弁。議員からは「市長に対する意見を、職員がどんどん言える体制づくりが大事だ」との提言も出た。
 関厚市長は「対策は段階的に取り組み、一定の時点で議会に報告する。市民にも説明する予定」との考えを示した。

大館神明社祭典 PR動画や踊りのDVD 国補助事業 最終年度 初心者向け囃子講習も

2022-06-24
最終年度に行う事業などを決めた実行委(桜櫓館)
 大館市文化遺産活用まちづくり実行委員会(長谷川文悦委員長)は23日、同市字中城の桜櫓館で本年度初会合を開き、大館神明社祭典のPR動画作製などを盛り込んだ本年度の事業計画を決めた。文化庁の補助事業で、5カ年計画の最終年度となる。このほか、初心者向けの大館囃子(ばやし)講習会も新たに開催する。
 実行委は市郷土芸能保存協会、大館・北秋田建築士会、大館神明社例祭余興奉納実行委、大館ばやし保存会の4団体で構成。市歴史的風致維持向上計画に基づき、民間主体で文化振興、地域活性化事業を進めている。事業期間は2018~22年度の5カ年。
 最終年度となる本年度は、同例祭余興奉納実行委が神事や余興奉納行事などをまとめたPR動画を作製する。大館囃子に合わせて披露される手踊りの教則DVDも作製する予定。これまでに伝承4曲の教則DVDや参加講独自の自囃子CDも作製しており、映像・音源として「例祭の記録を全て残せることになる」とした。
 大館ばやし保存会は、初心者向けの囃子講習会を初開催する計画。新型コロナウイルスの影響で過去2年間は大館神明社祭典が規模縮小となり、囃子演奏が行われていない状況から、広く一般に呼びかけ、新規参加者の獲得を目指す。
 大館・北秋田建築士会は昨年度に引き続き、歴史的建造物の保存・活用に取り組む専門家「ヘリテージマネジャー」のスキルアップ講座を開く。大館市中心街やJR東大館駅に関する報告書もまとめる予定。
 市歴史文化課の小松工課長は「大館には文化財が多くあるが、このまま後世に引き継いでいくには難しい状況もある。文化遺産活用まちづくりは大きな成果。文化財を守るために、未来の市民に残すために協力してもらえれば」と述べた。
 任期満了に伴う役員改選では、長谷川委員長らを再任した。
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