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2022年8月

大雨被害 農林関係24億円超に 県の対策本部会議 さらに拡大する見通し

2022-08-19
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大雨に関する県災害対策本部会議(県災害対策本部室)
 今月上旬から続いた大雨による農林水産業関係の被害は24億円に上る見通しとなっている。18日に開催された県災害対策本部会議で農林水産部が報告。河川の氾濫が相次いだ北鹿地方を中心に農地の冠水や農業用施設の破損などが相次いでいる。県によると、山間部など被害の確認が進んでいない地域も多く、被害の規模はさらに大きくなる見込みとなっている。
 9日以降の大雨による農業関係の被害は、水稲と野菜、大豆、比内地鶏など農作物などが4億2289万円、比内地鶏の飼育用パイプハウスなど施設が423万円。比内地鶏の被害は大館市と北秋田市、上小阿仁村で確認されたもので被害額は2000万円を超えている。
 農地や農業用施設の被害は、水田畦畔の崩落などが119カ所で確認されたほか、ため池17カ所、水路92カ所、農道42カ所など合計299カ所に上っている。被害額は5億4631万円。林地や林道の被害は235カ所、被害額8億9543万円。水産関係は被害の発生は確認されているが、被害額は確定していない。
 農林水産関係被害の総額は18億6888万円に上る見込み。3日からの大雨による被害額5億7492万円を含めると、今月上旬からの大雨による農林水産関係被害は24億円を超えている。農林水産部によると、山間部の被害状況が判明するのは今後になる見通しで、被害総額はさらに膨らむと見られている。
 今月上旬からの大雨で氾濫が発生した河川は、大館市の下内川と引欠川、北秋田市の糠沢川と羽根山沢川、上小阿仁村の小阿仁川と仏社川と五反沢川を含めた13河川。斜面崩落や土砂流出などの土砂災害は大館市、鹿角市、北秋田市のほか、五城目町や三種町などの15カ所で発生。
 道路関係は県管理の9路線区間で全面通行止め、11路線14区間で片側交互交通規制が行われた。道路決壊で全面通行止めとなっている上小阿仁村の琴丘上小阿仁線は、今後1年ほど通行止めが続く見通し。
 北秋田市と仙北市を結ぶ国道105号の大覚野峠で発生した土砂崩れによる通行止めは地盤の関係から早期に土砂を撤去するのが難しい状況で、仮設の道路を整備して対応する予定。建設部によると、仮設道の設置は今後の天候に左右されるが1週間ほどかかる見通しという。
 会議で佐竹敬久知事は「大雨は一段落した状態となったが、地盤のゆるみなどで災害が発生しやすい状況が続く。引き続き警戒を」と指示した。住宅被害に対する見舞金の支給については、予算が足りなければ予備費や9月補正で対応する考えを示した上で「できるだけ早く交付を」とした。

花輪ばやしきょう開幕 関係者が安全祈願 3年ぶり開催に決意新た

2022-08-19
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祭典の安全を祈願する関係者(御旅所)
 鹿角市の伝統行事「花輪ばやし」の開幕を前に、花輪ばやし祭典委員会(髙瀬幸広会長)は18日、花輪谷地田町の御旅所(おたびしょ)で祭典祈願祭を執り行った。参加した関係者が、3年ぶりとなる祭りの安全や盛況、伝統文化の末長い継承に向けて決意を新たにした。
 花輪ばやしは、地域の総鎮守・幸(さきわい)稲荷神社の祭典で、19、20日に祭礼ばやしを奉納する伝統行事。例年、祈願祭は神社本殿からのご神体が安置される里宮の御旅所で、花輪ばやしの開幕前日に行われる。
 新型コロナウイルスの影響で昨年、一昨年は中止を余儀なくされた。3年ぶりとなる今年は19日昼の子どもパレードは中止するが、それ以外はほぼ通常通りの屋台運行となる。
 祈願祭には祭典委員会や若者頭協議会の役員ら関係者約30人が浴衣姿で参列。祭典委の名誉会長を務める関厚市長、髙瀬会長らが玉串を奉てんし、祭りの安全や無病息災などを祈った。
 19日は午後5時半に屋台運行を開始、同7時50分から駅前行事を行う。20日は未明に「朝詰」、夜は駅前行事、「赤鳥居詰」などを行う。
 臨時駐車場は鹿角市役所、鹿角地域振興局、かづの商工会、道の駅かづの・あんとらあ。シャトルバスは市役所―あんとらあ間で午後4時40分~10時20分に20分間隔で運行する。料金は100円(小学生以下無料)。
 問い合わせは祭典委員会(千歳盛酒造内、☎0186・22・6088)。

伝統の「ハッタギ踊り」 有志が練習重ね復活 大館市比内町 4年ぶり住民跳ねる

2022-08-19
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太鼓奏者を囲んで踊る参加者(扇田神明社駐車場)
 大館市比内町の市川町内会(渡邊鐵夫会長)は扇田地区伝統の「ハッタギ踊り」を4年ぶりに復活させた。住民有志が練習を重ね、17日夜に扇田神明社駐車場で開いた納涼盆踊りで披露。太鼓や笛の音に合わせて跳ねるように踊り、過ぎゆく夏のひとときを楽しみながら継承を誓い合った。
 踊りの名前に含まれるハッタギはイナゴの呼び名の一つ。振り付けに跳ねるような動きがあるのが特徴。発祥は定かではないが、戦国末期の豪族・浅利氏が太鼓の音で害虫を追い払い、地域を凶作から救った説があり、豊作を祈る踊りとして伝えられている。
 以前、ハッタギ踊りは扇田地区の送り盆行事「扇田盆踊り」で披露されてきた。2018年12月に踊り手不足などの理由から主催団体が解散して以来途絶えていた。踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が主催し、納涼行事にハッタギ踊りを取り入れる形で4年ぶりに復活させた。
 21年に同町内の住民が扇田小学校の正課クラブ「和太鼓クラブ」で演奏指導を行ったことがきっかけ。途絶えていた踊りを復活させることで地域の伝統を深く知ってもらおうと、有志が集まり練習会を企画。同年6月から月2回、太鼓や笛の練習を重ねてきた。渡邊会長は「今後は隣接する町内会にも声をかけて徐々に規模を広げて、さらに地域を盛り上げたい」と語った。
 この日は午後6時半ころから、紅白のはんてんに白ズボンを着た奏者たちが太鼓と笛を演奏。直径約1㍍の太鼓を息の合った様子で「どーんどーん」と打ち鳴らした。地域住民ら約40人が会場に集まり、演奏の様子を撮影したり、音色に合わせて踊ったりする姿が目立った。
 このうちハッタギ踊りでは、太鼓奏者を囲むように輪を作り、参加者は軽快に飛び跳ねながら舞った。4年ぶりに参加した大沢美重子さん(76)=扇田=は「長年踊ったハッタギは体が覚えている。町全体で楽しく舞える日がまたきてほしい」と話していた。

新型コロナ 過去最多、大幅に更新 県内1673人 北鹿地方は251人

2022-08-18
 県と秋田市は17日、大館保健所管内の199人(ほか滞在の県外4人)と北秋田保健所管内の52人(同5人)を含む計1673人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日あたりでは10日の1351人を上回り過去最多。大館管内の病院で新たにクラスター(感染者集団)が発生した。県はこれまでに確認された感染者のうち1人を取り下げ、県内は延べ6万2331人となった。県は同日、感染者3人の死亡を明らかにした。
 大館管内(大館市、鹿角市、小坂町)は50歳代の31人が最も多かった。病院クラスターは6人(入院患者4人、職員2人)の感染が確認された。このほかクラスター関連は4日公表の施設が1人で累計83人、同日公表の病院が1人で累計84人、12日公表の施設が3人で累計27人となった。
 北秋田管内(北秋田市、上小阿仁村)は2日の49人より3人多く、最多を更新。15日公表の施設クラスター関連が1人で累計10人(利用者、職員各5人)となった。
 このほか保健所別に能代管内94人、秋田中央管内124人、由利本荘管内161人、大仙管内249人、横手管内86人、湯沢管内53人、秋田市621人、県外25人。能代・由利本荘・大仙・湯沢管内と秋田市で計6件のクラスターが発生した。
 県発表分の1052人のうち会社員が259人、無職144人、施設等職員69人、未就学児68人などと続いた。軽症は825人、無症状17人、中等症5人、調査中205人。陽性者の濃厚接触者は267人、不明・調査中785人。医師が検査なしで判断する「見なし陽性」は北秋田管内の2人を含む計50人だった。
 県によると、死亡した3人はともに65歳以上で基礎疾患があった。性別や居住地は非公表。感染者の死亡は県内で累計86人となった。

9日からの記録的大雨 大館市は被害12億円 今月だけで15億円超 比内地鶏も大打撃

2022-08-18
比内地鶏農家に被害を確認する大館市職員㊧(大館市比内町笹館)
 9日から続いた記録的大雨について、大館市は17日、同日午後1時時点の被害状況をまとめ、被害額は12億2085万円に上ったと発表した。3日の大雨も含めると、被害総額は15億円超に達する。引き続き被害調査を進めており、今後さらに膨らむ可能性が高い。
 土木関係は市道32カ所、河川11カ所、河川敷7カ所などで、被害額は9億2600万円。上下水道は被害額7453万円。農林関係は農地13カ所、農業用施設23カ所、林道66カ所で、被害額は1億3033万円。
 冠水や土砂流入による農作物等の被害は、水稲が200ヘクタールで被害額3776万円、アスパラガス、ネギ、ヤマノイモ、キュウリ、小玉スイカ、花卉(かき)などの作物が4・96ヘクタールで被害額3299万円、果樹がリンゴの0・2ヘクタールで被害額81万円。
 このほか、比内地鶏は比内町味噌内、笹館、独鈷、中野の農家7戸の鶏舎が浸水し、1万5750羽が被害を受けた。鶏舎2棟も流された。被害額は1842万円としている。
 比内地鶏農家からは嘆きの声が漏れる。比内町片貝の高松司さん(40)はビニールハウス3棟で2900羽を飼育していたが、このうち約75%の2200羽が被害に遭った。水没した鶏舎の中で溺死していたという。「心配で13日朝に鶏舎の様子を見に行ったが、膝上ほどまで水が上がっていた」と話す。
 ほとんどが9~10月に出荷予定で、商品化目前の被害。2020年には新型コロナウイルス禍での需要落ち込みにも悩まされ、再び危機に直面している。「もう売るものがない。これからどうやって生活していけばいいのか」と落胆していた。
 3日の大雨の被害額は土木関係6504万円、農林関係1億8520万円、農作物等3582万円などで、計2億8857万円だった。今回と合わせると、被害総額は15億942万円に達することも判明した。
 市では土木、農政、林政各課が被害調査を続けており、「被害額は今後さらに膨らむ可能性が高い」としている。被災世帯を対象に、見舞金や税の減免措置など支援策を検討することにしている。

2022年7月

営農関係の原油・資材 価格高騰で支援策 大館市 あすから申請受け付け 脱炭素も同時推進

2022-07-31
 大館市は原油価格高騰に伴い、経営状況の厳しい農業者を支援する助成制度を新設した。二酸化炭素の排出を抑制する電動型農業機械を導入したり、耐久力などの高い資材へ転換したりした場合が条件で、営農支援と同時に脱炭素社会の実現を目指す。
 助成制度は▽農業カーボンニュートラル推進事業(事業費約2450万円)▽農業高効率化推進事業(約4190万円)▽比内地鶏導入支援事業(約540万円)の三つ。農政課によると、比内地鶏については素びな導入経費を助成し、対象農家に直接周知している。他の2事業は8月1日から申請を受け付ける。
 カーボンニュートラル推進事業は価格3万円を超える農業用電動機械を導入した場合、経費の2分の1(上限なし)を助成する。電動型の例として草刈り機、耕運機、運搬車、リフト車などが挙げられる。
 対象は10アール以上の農地を耕作している市内の農業者。農産物の販売が要件で、販売実績を証明する書類が必要。同課は「助成の対象機械となるかどうか申請前に相談してほしい」と呼びかけている。募集期間は8月末まで。
 高効率化推進事業の対象は▽被覆資材転換▽出入り口等転換の2種類。耐久力や効率性に優れたビニール資材、高気密にできるハウス資材を想定している。補助率は園芸用等施設が資材費に限って全額。育苗用や自家用などの施設は2分の1。原油由来の資材を長持ちさせ、効率的に使えるようになることで営農の経費負担を抑え、環境負荷も軽減する狙いがある。
 同課は「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、原油価格高騰に伴い厳しい経営状況の農家を支援し、脱炭素社会に向けた取り組みも進めたい」としている。詳細は生産振興係(電話0186・43・7074)。市は商工関係の中小事業者向けにも価格高騰に伴う支援策を7月から実施している。

「オリンピックオーク」除幕 後継木の寄贈受ける 鹿角市運動公園

2022-07-31
除幕式に出席した(右から)浅利名誉会長、阿部教育長、小山代表、増田さん(鹿角市総合運動公園)
 1936年のベルリン五輪で優勝者に贈られた「オリンピックオーク」。その後継木が鹿角市に贈られた。30日、植樹された市総合運動公園で除幕式が行われた。
 オリンピックオークは、同五輪の三段跳びで優勝した田島直人さんに、金メダルとともに与えられた鉢植えのドイツカシワ。出身の京都大学農学部グラウンドに植えられ、孫に当たる木を「オリンピックオークの植樹を推進する会」の小山尚元代表(岩手県滝沢市)が育て、これまでに全国各地に寄贈している。
 小山代表は鹿角紫根染・茜染研究会の関幸子会長と親交があることから、同市への寄贈が持ち上がった。東京五輪開催に合わせ、昨年10月に同公園に1本が植樹された。
 同日の浅利純子杯争奪第16回鹿角駅伝に合わせ、除幕式を行った。同大会名誉会長の浅利純子さんやスポーツジャーナリストの増田明美さんらも参加した。
 阿部義弘教育長は「オリンピックオークの木が、次の世代を担うジュニアアスリートたちに勇気と希望を与え、スポーツの競技力を高める原動力となることを期待する」とあいさつ。
 小山代表は「田島さんの文武両道の姿が人間として大切と感じて活動してきた。木が市のスポーツ振興、植物を大切にする人の力になれば」と話した。

「ボランティア広がって」 大館一中生が自主的にアルミ缶回収 夏休みに協力呼びかけ

2022-07-31
難民支援のため独自にアルミ缶回収を行っている大館一中の生徒5人(左から本多さん、谷地田さん、千葉さん、若狭さん、関口さん)=北鹿新聞社
 大館市第一中学校の生徒が、独力でアルミ缶回収のボランティア活動に取り組んでいる。3年生5人が「KRTS(カーツ)」というチーム名で企業を訪ねて回り、協力を依頼。換金して難民支援の寄付金に充てる。「ボランティア活動が地域に広がっていけば」と話している。
 取り組んでいるのは、千葉翔(かける)さん、本多剛大さん、関口正拳さん、谷地田昴さん、若狭哩惟我(りいが)さんの5人。
 千葉さんは国連児童基金(ユニセフ)のテレビコマーシャルや学校での募金活動などに触れる中で、「生活困難な難民のために寄付をしたい」という思いを募らせた。ただ現金を集めるだけでなく、生徒の手で不要な物を善意に変える方法はないか考えた。
 思いついたのがアルミ缶回収。「ロシアのウクライナ侵攻でアルミ缶の価格が高騰していると聞いた。ごみとしてよく出る物だし、軽くて持ち運べる」とSDGs(持続可能な開発目標)も意識しながら、自主的、効率的に取り組める方法に行きついた。
 友人に声をかけ、活動に勧誘。参加生徒の名前の頭文字を取って「KRTS」を結成した。6月上旬から放課後の時間を利用し、独自に企業を訪ねて協力を依頼して回っている。
 27日までに10社以上を回り、約80㌔を回収。夏休み最終日の8月24日まで協力を呼びかけるという。リサイクル会社に持ち込み換金した上で、難民支援の募金などを行うユニセフに送る予定。
 5人ともボランティア活動の経験は少なかったものの、本多さんは「難民の役に立つなら」、関口さんは「困っている人の役に立ちたい」と参加を決めた。谷地田さんは「アルミ缶回収という考えが良いと思った」、若狭さんは「新しいことに挑戦したい」と賛同した。
 千葉さんは「ボランティアは中学生でもでき、どんな人でも工夫をすればできること。活動や思いが地域に広がっていけば。アルミ缶が多くある企業や家庭があれば協力してほしい」と呼びかけている。
 アルミ缶回収の受け付けは「KRTS」のメール(krts.volunteer.4@gmail.com)

移動サービス「モビ」 推進協議会を設立 10月から実証試験 大館市

2022-07-30
実証試験の内容などを話し合った推進協議会(大館市役所)
 大館市は29日、新たな移動サービスの導入を目指す「大館版mobi(モビ)プロジェクト」の推進協議会を設立し、市役所で初会合を開いた。人工知能(AI)を活用し、予約型・乗り合い式・定額料金で配車するもので、10月から市街地の半径約2㌔圏内で実証試験を行う。市民の移動量や既存公共交通への波及効果などデータを収集・分析し、本格運行につなげたい考えだ。
 モビは、携帯電話大手・KDDIと高速バス大手・WILLER(ウィラー)の合弁会社が提供するサービス。スマートフォンのアプリか電話で乗降場所を指定すると、ワゴン車が迎えに来る仕組み。ルートが近い人との相乗りが前提となり、AIで配車効率を高める。通常料金は月5000円で何度でも利用できる。
 実証試験は国土交通省の補助事業に採択され、10月1日から来年2月28日まで秋北タクシーが運行を担う。収集するデータは▽住民移動量の変動▽エリア内施設への波及効果▽既存公共交通への影響▽市職員の業務活用―など。
 チラシやポスター、新聞広告などで周知を図り、スタンプラリーや周遊ツアーなどのイベント、きりたんぽまつりや産業祭との連携などで利用を促す。運転免許証を返納した高齢者や子どもの送り迎えなど幅広い利用を見込む。
 協議会は交通や商業、観光、金融、教育、子育て、福祉などの団体の関係者で構成。公共交通を研究している村上早紀子・福島大准教授(羽後町出身)が会長に選出された。
 事務局の都市計画課は「幅広く意見を聞きたい」として、実証運行価格を「世帯1人目2500円(月額)、2人目以降500円(同)、1回券300円」と提案したが、「バスとタクシーの中間に位置付けるとすれば安いのではないか」などの声があり、改めて協議することにした。
 市内の路線バス輸送人員は年々減少し、新型コロナウイルスの影響で2018年度から21年度にかけて27・6%減少。一方、市のアンケートで「交通手段がなく困る」との回答が47・4%を占め、移動ニーズは高まっている。
 福原淳嗣市長は「少子高齢化が進む中、地域公共交通こそが暮らしをつなぐまちづくりの要。プロジェクト実現を通じて新しい地方行政の形をつくりたい」とあいさつした。

大館市内 夏祭り 3年ぶり開催へ 一部中止も 感染対策に苦心も

2022-07-30
3年ぶりに開催する大鮎の里ふるさとまつり(2019年8月17日撮影)
 大館市で例年8月のお盆前後に開催される夏祭りや伝統行事は、7月下旬からの新型コロナウイルス感染症再拡大の影響を受けながらも、町のにぎわいを取り戻そうと各主催団体が準備を進めている。3年ぶりの開催を目指す「大鮎の里ふるさとまつり」は、8月から9月への日程変更に加え感染症対策のため場所を変えて実施する。祭りの多くはコロナ禍以来の開催となるが、人員不足から規模縮小や中止を余儀なくされるなど関係者が対応に追われている。
 例年8月中旬に同市外川原の米代川河川緑地で開かれる田代地区の風物詩「大鮎の里ふるさとまつり」は、日程と会場を変更して実施する。感染状況を鑑みて、今年は9月4日に開催日を変更した上で、場所を同市早口のグリアス田代の多目的運動広場に変えた。奈良敏夫実行委員長は「会場が広いと、出入り口の制限、検温と消毒に人を割かなくてはならない。元通りの開催を検討してきたが、人員の問題や来場者の安全を考えて祭りの形を改めた」と話した。
 比内地区では例年8月上旬から中旬にかけて「山コチンチコ」「大葛金山太鼓」「中野七夕」を開催している。いずれも参加人数を限定し3年ぶりに実施する予定。主催団体の解散で2018年夏から途絶えている送り盆行事「扇田盆踊り」は、踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が4年ぶりの復活開催を目指している。
 お盆期間に市内各地で行われる「獅子踊り」は通常開催を目指して各団体が準備を進めている。山田獅子踊りは8月13日の本番に向けて7月下旬から踊り手の練習会が開かれている。粕田獅子踊りは、これまで通りの実施としたが、密集を避けるために獅子踊りの前に子どもたちが披露する「やっこ踊り」は昨年に続き取りやめた。
 花岡地区で例年8月中旬に開く「花矢夏まつり」は、6月下旬時点で3年連続の中止を決めた。実行委の鈴木一敬委員長は「人員不足が主な原因。飲食やステージイベント中心の催しのため、当日の運営に加えて感染症対策となると割ける人が足りない」とこぼした。

2022年6月

北秋田 しらかみファーマーズ ニンニク栽培に理解 BB秋田社員が作業体験

2022-06-29
収穫したニンニクの根や茎を切る作業を体験するブラウゴン㊧や前山さん(しらかみファーマーズ)
 サッカーJ2のブラウブリッツ秋田(BB秋田、岩瀬浩介社長)の社員が27日、北秋田市のニンニク栽培・加工販売会社の「しらかみファーマーズ」(小林郷司社長)でニンニク収穫後の作業支援に取り組んだ。地域貢献活動の一環で県信用組合職員の研修に合わせて行われ、社員3人が体験を通じて県内で産地化が進むニンニクに理解を深めた。
 BB秋田のスポンサーを務める県信用組合(北林貞男理事長)を通じて初めて実施。同組合では新入職員を中心に異業種の仕事を知る機会をつくろうと、取引先のしらかみファーマーズでの農業体験研修を毎年行っている。BB秋田はクラブ理念で地域活性化への貢献を掲げていることから、研修の時期に合わせて作業を手伝うことにした。
 今回はBB秋田から、元選手で県民とのつながりを強める活動に取り組んでいる「クラブコミュニケーター」の前山恭平さん(34)=佐賀県出身=と社員2人が訪問。組合の各支店から延べ人程度が参加し、1日まで5日間行われる研修の初日に加わった。
 悪天候のため畑での作業は中止し、同市米内沢の同ファーマーズ本社で収穫したニンニクの根と茎を鎌で切る作業を体験した。同社ではニンニクを年間約80トンを生産し、根や茎を取り除いて商品化するほか、黒ニンニクに加工している。作業時にはBB秋田のマスコットキャラクター・ブラウゴンも登場した。
 鎌が固定された作業台で根切りなどを体験した前山さんは「最初は難しかったが、コツをつかむとスムーズに作業できた。初めての体験で、知らない秋田を知ることができて楽しかった」と話した。小林社長は「作業を通じて『秋田しらかみにんにく』のブランド化を応援してもらい、とてもありがたい」と感謝を述べていた。
 県信用組合では植え付け作業が始まる9~10月頃にも研修を行っており、選手も含めて今後も作業への参加や協力を検討している。

21年度下半期 発注数、契約額とも減 大館市適正入札推進委 建設工事は大型案件

2022-06-28
21年度下半期の入札・契約状況について説明を受けた推進委(桜櫓館)
 大館市適正入札・契約推進委員会(佐藤英夫委員長)は27日、国登録有形文化財・桜櫓館で定例会を開き、2021年度下半期(10~3月)の運用状況について市から説明を受けた。入札と随意契約(250万円以上)の合計は137件で前年同期に比べ47件減。単価契約を除いた契約金額の総合計は17億5173万円となり、前年同期の32億8058万円に比べ15億2885万円減った。
 修繕を含む建設工事は、電子入札に伴う条件付き一般競争入札が36件、公募型指名競争入札2件、随意契約2件の計40件で契約額9億1908万円、前年同期に比べ11件減、3億5975万円増加した。御成町南地区土地区画整理事業歩道融雪設備工事(2件、総額2億3589万円)や市道の橋りょう補修(2件、同1億7352万円)など1件あたりの金額が比較的大きい発注案件があった。落札率は前年同期比1・7㌽減の95・2%だった。
 測量・建設コンサルタント業務は前年同期比7件減の5件、契約額は2747万円減の5385万円。総合病院地域救命救急センター設計の大型案件があったものの、土木コンサルが前年同期8件から2件と大きく減少した。落札率は8・1㌽増の94・8%だった。
 物品調達は42件2億8157万円。前年同期より30件13億5485万円減った。前年度の小中学校エアコン購入(1億6216万円)、医療情報システム等購入(11億9501万円)を要因に挙げた。落札率は普通契約で0・5㌽減の97・6%、単価契約で3・5㌽増の95・4%となった。
 役務提供は1件増の50件、契約額は5億628万円減の4億9722万円。減少の主な要因は5カ年の長期契約となる山館浄水場ほか運転管理業務、教育用コンピューターリース、本庁舎システム構築委託業務などが前年度にあったことを挙げた。落札率は普通契約で3・8㌽増の98%、単価契約で1・8㌽増の97・8%。
 建設工事、測量・建設コンサルタント業務、物品調達、役務提供を合わせた落札率は普通契約で96・4%(前年同期比増減なし)、単価契約で96・6%(2・7㌽増)だった。定例会では、締結した契約から抽出した事案を確認したほか、指名停止の運用状況についても意見を交わした。

サイクルツーリズム促進 スポーツコミッション大館 自転車の広域コース設定

2022-06-28
事業計画を承認した総会(桜櫓館)
 大館市の官民連携組織「スポーツコミッション(SC)大館」(会長・名村伸一副市長)は本年度、地域資源を活用したアウトドア体験活動の開発を目指し、自転車の広域的なコース設定などを計画している。北東北の中央に位置する同市をサイクルツーリズムの促進拠点に位置付け「滞在型の誘客に取り組みたい」としている。
 27日に桜櫓館で総会を開き、本年度事業計画を決めた。事業の柱に▽地域資源の活用▽共生社会の理解醸成▽スポーツインライフの推進▽施設・イベントの魅力と付加価値の向上を掲げた。国の地方創生交付金事業などを活用し、予算6256万円を確保した。
 8月ごろから、ロードバイクを気軽に楽しむイベント計画を作成する予定。近隣市町には世界遺産となった縄文遺跡が点在し、十和田湖など豊かな自然が豊富。コース上の危険箇所や集客層を今後調べ、地域資源を活用した広域的コースの策定を目指すという。調査結果を踏まえてイベント実施時期を検討していく。
 さらに、五色湖周辺でマウンテンバイクのレジャー拠点整備計画を作成する。周辺で市がグランピング(魅力的なキャンプ)場の整備を進めており、相乗効果が期待できるという。本年度は安全に受け入れるための環境整備を中心に、地域資源の調査なども行う。前年度はマウンテンバイク型電動アシスト自転車(E―BIKE)での試走を実施。愛好者から意見を聞いた。
 計画ではほかに体験活動の担い手育成、ボッチャ交流大会開催、ジュニア期のスポーツ活動支援として各種教室の開催なども予定している。大会会場となるニプロハチ公ドーム、タクミアリーナにはAIカメラを設置し、試合の様子を配信できる環境を整備する。

21年度決算 7期連続で目標達成 秋田内陸縦貫鉄道 株主総会で事業報告

2022-06-28
秋田内陸縦貫鉄道の株主総会(北秋田市阿仁庁舎)
 秋田内陸縦貫鉄道(本社・北秋田市)の第38回定時株主総会が27日、同市阿仁庁舎で開かれ、2021年度決算を承認した。昨年度は経常損失1億9823万円を計上し、前年度から増加したものの、経営目標とする「赤字2億円以内」を7期連続で達成した。
 吉田裕幸社長が事業報告を行った。21年度の収入は、鉄道事業が前年度比2311万円増の1億148万円を計上。関連事業は4027万円で、同比147万円増加した。冬期間は記録的な多雪で輸送障害やトラブルへの対応が相次ぎ、除雪費の増加や燃料の高騰で経費が全体収支を圧迫した。
 収入総額は3億4944万円。営業費用などの支出総額5億4768万円を差し引き、経常損失は1億9823万円。当期純利益は45万5951円となった。
 鉄道の輸送人員は17万7192人で、前年度と比べて2799人の減少となった。内訳は▽定期=10万462人(前年度比1137人減)▽定期外=7万6730人(同1662人減)。定期外は4~6月が貸し切り列車の需要増で人員前年比170%に増加したが、「コロナ前に比べると同50%の実績で、観光需要の戻りを実感できなかった」と説明した。
 団体利用は、コロナ禍の影響でインバウンド(訪日客)の利用が昨年に続いてなかったほか、国内団体も伸び悩み前年度比31件減の140件となった。一方で教育旅行での利用に重点的に取り組み、県内を中心に62校3252人が利用。利用者数は前年の3倍となった。
 本年度の事業計画によると、定期外利用を確保するため▽教育旅行誘客▽イベント列車・観光車両の最大活用▽モバイル用観光ガイドアプリの活用―を重点的に取り組む。本年度は昨年度の定期外利用人員から130%増の10万人を目標とし、24年度までに19年度の15万人程度へ回復させる目標を示した。吉田社長は「考え得る全ての策を打ち、回復へ取り組みたい。地域活性化に貢献し、成長と挑戦を重ねていく」と決意を述べた。

静かな選挙サンデー 北鹿入りは1人だけ 県南重点に支持訴え 中盤以降相次ぎ北鹿へ

2022-06-27
候補者の顔写真入りポスターが貼られた掲示場(北秋田市材木町)
 参院選が公示されて最初の日曜となった26日、秋田選挙区(改選数1)の候補者6人は県内各地を精力的に遊説し、支持拡大を訴えた。公示から5日間で北鹿地方を回ったのは1人だけで、この日も静かな選挙サンデーとなった。27日からの中盤以降に相次いで北鹿入りする予定で、この間に決戦ムードが高まりそうだ。
 秋田選挙区は届け出順に、NHK党新人の本田幸久候補(40)、共産党新人の藤本友里候補(43)、無所属新人の村岡敏英候補(61)、自民党現職の石井浩郎候補(58)、無所属新人の佐々百合子候補(46)、政治団体「参政党」新人の伊東万美子候補(51)の6人。岸田政権の評価や物価高対策、ロシアのウクライナ侵攻を巡る安全保障、憲法改正、新型コロナウイルスへの対応などが争点となっている。
 本田候補は大館市や小坂町などを遊説。1人で活動しているため、ポスター張りを行いながら、年金受給者の受信料無料化などを訴えた。24、25日は北秋田市を回っており、27日に鹿角市を駆け巡る予定だ。
 藤本候補は、能代市で精力的に街頭演説を繰り広げた。「やさしく強い経済へ」と消費税減税や賃金引き上げなどを訴え、憲法改正や防衛費増額への反対を掲げる。27日午後の大館市を皮切りに、30日まで北鹿地方を遊説する。
 村岡候補は25日に続いて横手市を重点的に回った。農林水産業の所得向上や脱炭素社会立県、最先端消化器がんセンター設立などを掲げながら「秋田を変えよう」と支持を求めている。北鹿地方には7月5、6日に入る予定。
 石井候補は、にかほ市や由利本荘市を遊説。中小企業の資金繰り支援強化や子育て世代の負担軽減、スポーツの成長産業化、女性活躍推進などを重点に挙げ、支持拡大を図る。7月4~6日に北鹿各地を回る方向で調整している。
 佐々候補は湯沢市や羽後町、由利本荘市で支持を訴えた。平等な社会の実現や事業創出による地域活性化、消費税の時限的な減税、社会全体で子どもを育む環境づくりなどを掲げており、北鹿地方には7月2、3日に入る予定。
 伊東候補は大票田・秋田市を遊説した。党が掲げる教育や食育、国の守りについて主張を展開。「国民の調和で笑顔あふれる環境をつくりたい」と得票の底上げに力を入れる。29日に北秋田市や大館市で遊説を予定している。
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