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大館で東北サミット 林業成長産業化へ連携 成果発表やパネル討論 3地域が共同宣言

2020-02-23
5市町村長が共同宣言を行ったサミット(秋田看護福祉大)
 東北地方林業成長産業化地域サミットが22日、大館市の秋田看護福祉大で開かれた。基調講演のほか、国のモデル事業に取り組む大館北秋田、山形県最上・金山、福島県南会津の3地域が成果と今後の展望を発表し、パネル討論を展開。成長産業化に向けて広域連携を図る共同宣言も行った。
 大館北秋田地域林業成長産業化協議会(会長・福原淳嗣大館市長)主催。県内外の森林組合や素材生産者、製材・加工業者、行政関係者ら約200人が参集した。
 基調講演で長野麻子・林野庁木材利用課長は「低層住宅の外材から国産材への切り替え、中高層住宅や住宅以外の建築物で木材利用を促すことが重要」と強調、都市部で国産材を活用する動きが広がりつつあることを示した。林知行・県立大木材高度加工研究所長はCLT(クロス・ラミネーテッド・ティンバー、直交集成材)の開発研究などを紹介した。
 大館北秋田地域の取り組みは大館市農林課の千葉泰生さんが発表。公有林を核とした施業団地の設定や一貫作業システムの実施、事業者連携による供給体制構築を挙げながら「山元への利益還元、産地機能の最大化、産業の活性化を目指す」と展望を語った。
 山形・金山町産業課の阿部周さんは情報通信技術(ICT)を活用した林業の効率化や、皆伐・再造林のサイクルを確立するための高付加価値化を紹介。福島・南会津町林業成長産業化推進室の渡部和臣さんは地域材の製品ブランド化について説明した。
 パネル討論は「林業成長産業化と地方創生」をテーマに林所長と福原市長、津谷永光北秋田市長、中田吉穂上小阿仁村長、鈴木洋金山町長、大宅宗吉南会津町長の6人で展開。津谷市長は「森林に関心を持って移住してくる人もいる。自然を生かし、地域を守る山を未来につなげる責務があるので大館市、上小阿仁村とともに産業化を通じてこの地域を次世代に残していきたい」と力を込めた。
 共同宣言は「地域間で情報を共有して広域的な連携を図り、魅力ある地域と新たな雇用を生み出すことで地方創生に貢献し、東北全体の林業を軸とした産業活性化に全力で取り組む」との内容。3地域の首長5人が署名し、福原市長が読み上げた。

授業マイスターに4教諭 大館市教委 3月4日に授賞式

2020-02-23
各賞の選考結果が報告された会議(大館市中央公民館)
 大館市教育委員会が優れた教育実践を顕彰する本年度の「授業マイスター」など各賞の被表彰者が決まった。マイスターには小中学校の教諭4人が選出。特別賞に学校事務の共同実施が選ばれ、地域活性化を考えた中学生のチームや教育活動に協力した市民も表彰する。授賞式は3月4日、ホテルクラウンパレス秋北で行われる。
 表彰は2014年度から実施し6年目。21日に市中央公民館で開かれた教育委員会会議で報告された。
 教職員ら対象の表彰は各校から推薦を受け、市教委が選考。マイスターは三澤章子教諭(城南小)、佐藤ゆかり教諭(上川沿小)、富樫敦教諭(大館一中)、田村環教諭(南中)の4人が選ばれた。
 未来大館市民賞には、地元企業の理念から地域活性化案を考えた成章中チームの畠山典花さん、畠山条雅さん、吉成壮良さん(いずれも2年)が選出。「子どもサミット」で製作した花の鉢植えの指導などに当たった花ドームの虻川洋行社長に市民賞を贈る。
 子どもハローワークの活用が多かった、加藤玲天さん(国際中2年)、木村遼生さん(北陽中3年)、桂谷美海さん(下川沿中2年)、大澤蓮華さん(扇田小5年)、石田聖奈さん(城西小2年)には奨励賞を贈呈する。
 この他の賞は次の通り。
 ◇チャレンジ授業賞 東海林賢子教諭(城西小)「つながる算数つながる教室」をテーマに主体的対話的で深い学びの実現を目指した授業▽松岡幹子教諭(南小)算数を中心に、共感的協働的な学び合い「チームみなみ」の確立を実践に結びつけた授業▽佐々木壮教諭(北陽中・数学)ICTを積極的に活用し、規律ある学習集団の対話的な学びを確立した授業▽千葉彦希教諭(比内中・国語)「羅生門」を題材に、生徒が主体的に見通しをもって取り組むことができる授業
 ◇ふるさと授業賞 福司一夫教諭、宇佐美裕美教諭(東館小)「浅利氏の歴史をひもときながら、ふるさとに誇りと愛着を持たせる学習」▽加藤靖子教諭(大館一中・家庭、特活)「地域との関わりを大切にした着付け・保育体験の実践」
 ◇特別賞 おおだて型学校事務の共同実施「事務体制における平準化・効率化・適正化の推進、学校経営への参画」

児童とプラモ作り楽しむ 鹿角市社福協 高校生がボランティアで

2020-02-23
プラモデルの作り方を教える高校生(コモッセ)
 高校生が活動の内容を考え実践するボランティアプロデュース事業が22日、鹿角市花輪のコモッセで行われた。今回考えたのは、小学生にガンダムのプラモデル作りを教えること。もの作りを通して、小学生との触れ合いを楽しんだ。
 市社会福祉協議会(石井勲会長)が初めて行った。中学、高校生のボランティアは、福祉施設で行うのが一般的。「ボランティアとは縁遠い生徒たちにも、ボランティアの喜びを感じてもらおう」(社協)として、生徒が自由に活動内容を決める、新たな事業を計画した。
 今回はもの作りに関心がある生徒が、小学生とその親を対象に、ガンダムのプラモデル作りを教えることに決まった。「親子で作る工作教室」という名称で、小学3年生以下の児童と親を対象に募集、16組が申し込んだ。十和田高校の1、2年生13人が講師役を務め、親子と〝ガンプラ〟作りに取り組んだ。
 ボランティアに参加するのは初めてという米沢魁玲(かいり)さん(2年)は、「自分ができることで、小さい子どもたちと触れ合うことができて楽しい。小学生には、もの作りの楽しさを感じてほしい」と話した。
 社協は今後、いろいろな分野、業種に関心のある生徒が参加したくなるボランティア事業をプロデュースしていきたい、としている。

北鹿全日制 2校4学科で1倍超 高校入試一般選抜 志願者数確定

2020-02-22
 2020年度県公立高校入試の一般選抜の志願先変更が21日正午に締め切られ、各校の志願倍率が確定した。北鹿全日制7校14学科(くくり募集は1学科と数える)は891人の募集に対し、734人が志願し、全体で1人減。4校7学科で志願者数が変わった。志願倍率は大館桂桜の普通・生活科学が県北最高だが、志願者が1人減り1・12倍となった。試験は3月5日。
 県教委によると、志願者数が変動した北鹿の全日制学科は、小坂の普通と環境技術、大館鳳鳴、桂桜普通・生活科学、北鷹生物資源、緑地環境で各1人減。北鷹普通は1人増えた。志願倍率は2校4学科で1倍以上で、他は定員割れした。
 県北全日制全体では12校19学科1415人の定員に、変更前から1人減の1169人が志願。倍率は昨年度より0・05ポイント減の0・83倍。県全体では5692人を募り、5196人が志願し、0・91倍だった。
 鳳鳴定時制は変更前と志願者数が変わらなかった。Ⅰ部(昼間の部)35人の募集に28人が志願し、倍率0・80倍。Ⅱ部(夜間の部)は30人募り、1人が志願して0・03倍となった。県全体では361人募り、143人が志願し、0・40倍だった。
 試験は5教科の学力検査、面接を実施。合格発表は3月13日。合格者が定数に満たなかった学科は2次募集を行う。

利活用促進など四つの柱 大館市の空き家対策計画 最終案まとまる 発生の抑制に重点

2020-02-22
改定する計画の最終案を協議した協議会(大館市役所)
 大館市空き家等対策協議会(会長・福原淳嗣市長)は21日、市役所で開き、本年度改定する「空き家等対策計画」(2020~24年度)の最終案を協議した。計画案に対するパブリックコメント(意見公募)には83件が寄せられた。「空き家等の発生抑制」に重点を置き、発生抑制や利活用促進など四つの柱で施策を盛り込んだ。最終案を議会に報告し、年度内に計画を取りまとめる。
 現行計画は16年4月に策定し、本年度計画の最終年度を迎え改定する。計画案に対するパブリックコメントは1月27日から2月20日まで実施し、2件の意見が寄せられた。市広報とともに町内会長、行政協力員に配布し、81件が提出された。市民の意見や協議会、市担当各課の意見を踏まえ、最終案をまとめた。
 計画の基本的な考え方を「今後も空き家等の増加が予想されるため発生抑制に重点を置く」とし、「発生抑制」「適正管理」「利活用促進」「管理不全な空き家等の解消」の四つの柱で施策をまとめた。
 具体的な取り組みでは、住宅リフォーム支援事業や危険ブロック塀等撤去支援事業などを通じて安心して長く使い続けられる住環境を保つ。「空き家バンク」制度などによる利活用促進、危険空き家等撤去費補助事業、空き家解体ローンの普及啓発などで管理不全な空き家の解消を目指す。市危機管理課に設置している空き家に関する相談窓口の周知にも力を入れる。
 新たに、住宅所有者が他地域に同時に生活拠点を持つ『二地域居住者用住宅』としての活用の検討を盛り込んだ。事務局は「首都圏在住者が地方に生活拠点を持ったり、市中心部に住宅を構えた市民が週末に郊外の実家で過ごすなどのケースを想定していきたい」と説明した。
 計画改定に向け、本年度5年ぶりに市内全域で現況調査を実施。空き家は前回調査から57戸増の1798戸。解体の緊急度が高い建物は156戸で、事務局は「危険度が高い建物が減り、利活用できる建物が増加している」と分析している。
 パブリックコメントに対する市の考え方は市ホームページで公表する。
 町内会長らには今後、現況調査で判明した空き家の位置図を配布する。
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北秋田 商売繁盛と地域発展を 商工会女性部 新春交流会に370人

2020-01-10
370人が出席した新春交流会(北秋田市のコムコム)
 北秋田市商工会女性部(和田テヱ子部長)の第43回新春交流会が9日、市民ふれあいプラザコムコムで開かれた。市内の商工業界などから370人が出席。商売繁盛と地域発展を誓い合いながら、それぞれの交流を深めていた。
 地域の商工業をはじめ各種業界の代表者らが集う恒例の催し。積極的に交流を図る場にしようと「立食パーティー」として開催している。
 市民憲章の朗読などに続き和田部長は、伊勢堂岱遺跡を含む北海道・北東北の縄文遺跡群が世界文化遺産に推薦されることが決まったことや、建設が進む日本海沿岸東北自動車道などに触れながら「女性部は青年部とともに、行政との連携を密にしながら、活力ある地域づくりに積極的に参画していく」とあいさつ。
 津谷永光市長は「伸びる要素はある。ここに集まった皆さんは、商工業で頑張っている人たち。力を合わせていけば、北秋田市は明るい未来が開ける。行政もしっかりと支えていく。心を一つにワンチームで進んでいこう」と呼び掛け。市商工会の藤本忠会長は「地域に根差した唯一の経済団体。企業と地域の発展のため、まい進していく」と述べた。
 このあと、来賓らが鏡開きを行い、新年のスタートを祝った。

大館商工会議所 ふるさと大館のために 明るい年へスタート切る 新年祝賀会に520人

2020-01-09
企業の代表者ら約520人が参加した新年祝賀会(ホテルクラウンパレス秋北)
 大館商工会議所(佐藤義晃会頭)の商工業界新年祝賀会は8日、大館市のホテルクラウンパレス秋北で開かれた。会員企業や行政、各種団体の代表ら約520人が出席。さまざまな経済の変化に対応すべく、「ふるさと大館」のために団結することを確認。新年が明るい年となるよう願いを込め、令和の新たなスタートを切った。
 佐藤会頭は、昨年オープンした市観光交流施設・秋田犬の里について「表玄関である大館駅前の再開発にも直結し、市民待望の新たなシンボルの誕生となった」と振り返り、「秋田犬の里を核として、もっともっと人の集う、市民に愛される施設に育て上げていただき、大館商工会議所も微力ながら協力したいと考えている」とさらなる発展を願った。
 日本海沿岸東北自動車道の話題では「全線開通があと一歩と目の前に迫ってきた。令和2年度中には、空港ICから今泉ICまで開通するという明るい話も聞こえてくる。しかしながら高速道路が開通すると、ストロー効果で購買力が他の地域に奪われるというマイナス効果も指摘される。この地域の悲願であった高速道路の到来を追い風として『忠犬ハチ公のふる里』我が大館に元気なにぎわい、交流人口の増加をつくり出したい」と期待した。 
 大館の将来については「若い人たちが子育てを楽しむ街、夢と希望を育む街、また高齢者の皆さんがゆっくり、のんびりできる、ふるさと大館とするため、大館商工会議所が一丸となって汗を流さねばと心新たにしている」と決意を語った。
 来賓の川原誠副知事は「本年は新たな通信サービスやAIなどが生活やビジネスに入り込んでくる。不確実ではあるが、チャンスとなる一年。大きなことでも小さなことでもチャレンジしてほしい」、福原淳嗣市長は「令和の時代のまちづくりはつくるだけではなく、つくったものを資産として管理するノウハウが必要で、官民の連携が求められる。県内でもモデルとなるまちづくりを皆さんと共につくり上げていきたい」などと述べた。
 祝い酒だるの鏡開きに続き、小畑淳市議会議長の音頭で乾杯。出席者は元気のある大館、商売繁盛への願いを込めた。

自動運転サービス 12月は186人利用 上小阿仁村 天候の影響大きく

2020-01-09
上小阿仁村で行われている自動運転サービス
 上小阿仁村の道の駅「かみこあに」を拠点とした自動運転サービスについて、国土交通省東北地方整備局は12月1日から26日までの利用状況をまとめた。この間の利用者の累計は延べ186人。1日平均は7・2人となった。同整備局は「天候による影響が大きく、好天の日は1日平均10人の利用があった」などと説明。「道の駅との連携等も進めたい」としている。
 高齢化が進行する中山間地域での生活の足を確保するため、全国で初めて本格導入した事業。11月30日に運用を開始したが初日は試乗会が行われたため、通常運行は12月1日から行ってきた。
 ルートは▽小沢田・堂川(往復5㌔)▽小沢田・福舘(同4㌔)▽小沢田周回(同1・9㌔)。午前、午後各1便の定期便のほか、事前予約によるデマンド便を運行している。運賃は1回200円。
 まとめによると、各週の利用者数は▽1週目(1~7日)=28人(1日平均4・0人)▽2週目(8~14日)=49人(同7・0人)▽3週目=(15~21日)=62人(同8・9人)▽4週目(22~26日)=47人(同9・4人)。1週目は大雪の影響などで運休したこともあり、利用者数は伸びなかったという。2週目以降は、天候が回復したことでほぼ、倍増となった
 また、利用状況を当日の天候と照らし合わせてみると、好天だった日は1日平均10人の利用があった一方、雪など悪天候だった日は1日平均4人まで落ち込んだ。集落別の利用者数は「堂川」が71人と最も多く、小沢田は20人、福舘は17人など。道の駅や役場から最も遠い集落の利用が多かった。
 利用日別では、平日が1日平均6人であるのに対し、休日は同10人。全体の利用者のうち43%は定期便を利用していたが、半数を超える57%はデマンド便を選んでいた。21日から26日までは、全便をデマンド便として運行した。
 同整備局は「サービス開始当初は悪天候の影響もあったが、徐々に増加傾向にある」などと分析。寒さ対策としてヒーターや電気毛布を設置したこと、道の駅・コンビニ等とのタイアップイベントを行ったことも説明しながら「村や運行主体の上小阿仁移送サービス協会と協力しながら、より良いサービスを目指す」としている。

いじめ防止 「議会」で取り組み発表 鹿角市の小中学校 3項目の提言まとめる

2020-01-09
3校の代表が自校の取り組みを報告したいじめ防止子ども議会(議場)
 鹿角市いじめ防止子ども議会が8日、市役所の議会本会議場で開かれた。市内全小中14校の代表24人が出席。自校の取り組みを発表し、意見を交換した。協議を踏まえ、居心地のよい学校へ向けた3項目の提言書をまとめ、畠山義孝教育長に提出した。
 2015年1月から始まり、17年からは本会議場を会場に開いている。市議会の本会議さながらに進められた。発表する3校の児童生徒は〝当局側〟の席に、残りの子どもは議員席に。花輪一中の吉田洋士さんと兎澤慶伍さんの2人が議長を務めた。
 発表したのは平元小、大湯小、花輪二中の代表。平元小はなかよし集会を年2回開き、意識高揚と交流を図っている。いじめ防止の標語を募集し、優秀作品は集会で表彰した。大湯小は新しい企画として、ふれあい集会、思いやりポスト、縦割り班のなかよし遊びを行った。思いやりポストは、友達の親切な行動や思いやりある行動を手紙に書いて、ポストに入れる。手紙は昼の放送で紹介している。
 花輪二中は、居心地のよい学級・学校に向けた取り組みを紹介。全員に対するアンケートの結果、感謝の気持ちを紙に書く「ありがとうの木」と反応強調週間を行った。反応強調は相手の話を傾聴し、「話を聞いている」ことを態度で示す取り組み。友達の発言にしっかりと耳を傾ける生徒が増えた。
 休憩後にグループ協議を行い、いじめ防止のための提言書をまとめた。居心地のよい学校をつくればいじめがなくなるのではないか、と指摘し、▽明るいあいさつが飛び交い、授業では間違いを恐れずに発表する▽勇気と自信があふれる体験の場を、もっと増やす▽一人一人が平等な立場で関わりあえるように、お互いを認め合う心を持つ―の3項目が盛り込まれた。

伐採・造林一貫作業システム 大館市が市有林に導入 省力、低コスト化目指す

2020-01-08
大館市が初めて導入した一貫作業システム。伐採しながら、枝を片付ける作業が進められている(昨年10月、市農林課がドローンで撮影)
 大館市はスギの再造林の省力化や低コスト化を図ろうと、「伐採と造林の一貫作業システム」を市有林に導入した。これまでは伐採と造林を別の事業として異なる時期に行っていたが、同じ業者に一括発注することで、木を切り、搬出後、同じ重機を使って枝の片付けや植栽を行い、効率的に作業を進めることができる。県内では横手市に続く取り組みで、10~12月に岩瀬の約11㌶で初めて実施した。農林課は「市有林でモデル的に取り組み、私有林にも広げていきたい」と話す。
 大館市、北秋田市、上小阿仁村をエリアとする「大館北秋田地域」は2017年4月に林野庁の林業成長産業化地域創出モデル事業に選ばれた。交付金を活用し、21年度までの5年間で、伐採と造林の一貫作業システム推進や、林業従事者雇用創出、木質バイオマス利用促進など11の重点プロジェクトを展開する。
 農林課によると、これまで市有林では、立木を木材にするために収穫する「主伐」を行う際、伐採とその後の造林は別々に発注し、年度をまたぐケースがほとんどだった。一貫作業システムでは、市が伐採、造林を林業者に一括発注する。樹齢約60年の岩瀬字繋沢の市有林約11㌶で初めて取り組んだ。
 10月から業者が作業を開始。重機5台を現場に運び、伐採して搬出する作業と平行しながら、切り落とした枝を片付け、1㌶当たり2300本の苗木を植えた。これまでは、伐採と造林作業のためにそれぞれ重機を運搬しなければならなかったが、連続して使用でき、苗木を植えるスペースを確保しながら切った枝を片付けるなど、次の作業を見据えて効率的に進んだ。植栽は12月上旬で終了した。
 農林課は「一貫作業システムの導入は国有林では進んでいるが、県内の市町村では横手市のみ」と話す。戦後に植栽した人工林が50~60年を経過して伐期を迎える中、限られた林業者で再造林を進めていくために有効なシステムになると期待している。伐採後、すぐに造林することで山の保水能力を維持し、防災面にもつなげていく考え。「今後も伐期を迎えた市有林に一貫システムを導入し、林業者に普及させたい」としている。
 大館市の総面積の79%に当たる7万2222㌶が森林で、このうち市有林でスギの人工林は約1300㌶となっている。
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特別職報酬 引き上げか、据え置きか 大館市 1月10日に審議会 付帯意見どう影響

2019-12-31
 大館市は1月10日、2020年度の市長や議員らの給料・報酬額について意見を聞く「特別職報酬等審議会」を開く。前回は13年以降7年連続の据え置きとしつつ、「来年はぜひ引き上げ答申を実現したい」との付帯意見が出ており、福原淳嗣市長の諮問内容が注目される。
 条例で定めた現行の給料・報酬月額は市長85万2000円、副市長67万6000円、教育長57万2000円、議長41万2000円、副議長37万5000円、議員35万7000円。教育長は16年度から特別職と位置付けている。
 1991年まで2年に1度の改正が慣例だった。92年の審議会で「毎年開催すること」と意見が付され、その後は毎年開催の「大館方式」として案を諮問、答申に基づき改定してきた。2002年には条例改正で明文化した。
 10年から12年まで3年連続の引き下げ、13年以降は据え置きが続いている。19年1月の審議会でも財政状況の厳しさから「引き上げは難しい」と答申した一方、「市長、副市長、教育長については指導力・施策推進の市政が県内外から高く評価され、特別職として特筆すべき点と思量される」とした上で「来年は引き上げ答申を実現したい」と意見を付けた。
 県人事委員会勧告に基づき、一般職の月給を0・14%(平均457円)引き上げる条例改正案が12月議会で可決された。若年層に重点を置き、初任給は1400円程度の引き上げ。こうした状況を受け、特別職の報酬は引き上げか、据え置きか、引き下げか。市長の諮問と審議会の答申に注目が集まりそうだ。
 初回の会議では、市長の諮問を受けて審議を開始する。

「大日堂舞楽」 本舞前の「籾押し」 谷内、大里参加し勇壮に 鹿角市 1月2日に奉納

2019-12-31
28日夜に行われた「籾押し」の練習に励む小豆沢、谷内、大里の若者たち(大日堂)
 鹿角市八幡平に1300年間伝わるユネスコの無形文化遺産で、国の重要無形民俗文化財「大日堂舞楽」は正月2日、大日霊貴(おおひるめむち)神社=通称・大日堂=(安倍良行宮司)で長嶺、谷内、大里、小豆沢の4集落の能衆(舞楽を務める人)によって7種類の本舞が奉納される。本舞に先立ち、小豆沢の若者たちで行われていた「籾押し」で、新年は谷内と大里の集落の若者たちも加わり、勇壮に舞う。
 籾押しは、脱穀の様子を表現したもの。頭に豆絞りを巻き、はんてんと黒ズボン、わらじを着用した若者が神殿正面から列を組んで入場し、声高らかな「ヨンヤラヤーエ」の掛け声と、「ソリャーンサーエ」の受け声に合わせ、殿内を舞い進む。
 かつては能衆のいる4集落の若者によって奉納されていたが、集落ごとの所作の違いなどにより、現在は小豆沢の若者によって行われている。しかし、近年は「若者の減少により、本来であれば40人前後で行うべきところ、20人前後でしか行えない状況が続いている」(関係者)。
 このような現況や、史実を踏まえ、11月末に行われた大日堂舞楽保存会の総会で承認を得て、小豆沢以外の3集落へも参加協力を依頼することにした。
 今回、長嶺からの参加はかなわなかったが、谷内4人、大里2人の計6人が参加し、小豆沢の若者と一緒に新年の本番に臨む。本番を前に小豆沢の若者が講師を務め、今月5と19の両日夜に講習会が行われた。従来の小豆沢の練習日28日夜にも谷内と大里の若者が参加。3集落の若者たちは白い息を吐きながら、一連の動作を確認した後、本番同様に列を組んで舞った。
 谷内の大畑善裕さん(17)は「地域の少子高齢化が進む中で、若者が減っているのはしょうがないこと。こうして籾押しに参加できるのは光栄だし、今後も続けたい。本番は見物客が多いので、雰囲気にのまれず練習した成果を出せるように頑張りたい」と意気込んでいた。

就職・Aターン 人手確保、年の瀬も 北秋田市と ハローワーク 6社参加し合同相談会

2019-12-31
就職や移住について説明した相談会(イオンタウン鷹巣)
 北秋田市とハローワーク鷹巣が主催する就職、Aターンの相談会が30日、同市栄のイオンタウン鷹巣で開かれた。年の瀬にもかかわらず県北地区の製造業者ら6社が参加。人手不足を解消しようと自社PRに努め、行政のブースでは移住・定住支援制度などを周知した。
 市内への移住や地元企業への就職を具体的にイメージしてもらおうと、市がハローワークに協力を呼び掛けて開催した。8月に続いて2度目で、会場を前回の市民ふれあいプラザコムコムから商業施設に移して一層の来場を呼び掛けた。
 会場ではハローワークが求人情報を提供したほか、市の担当課が各種制度を説明した。ハローワークによると、管内の人手不足は現在も続いていて、特に製造業や介護の分野で顕著という。
 市内や能代市に本社を置く地元企業が参加した。本来であればすでに年内の業務を終え、休暇に入っている企業もあるが、帰省シーズンを人手確保の好機と捉え、出展に意欲的という。製造業のニューロング技研やクラウン精密秋田工場、卸小売・サービス業の三国商事、運輸業の能代運輸、建設業の秋田土建の5社がブース出展した。新林林業は資料展示した。
 午前10時に始まり、間もなくして3組が来場した。今回は市内在住の求職者も対象としたため、市民とみられる男性の姿もあった。それぞれ関心のあるブースを回って担当者から説明を受けた。
 市の相談会に初参加した秋田土建の担当者は「新卒採用もしているが、人手はもっとほしい。このような相談会に出展することで地元で人材を確保したい」と話した。

全コース滑走可能に 北秋田・阿仁スキー場 帰省客らでにぎわう

2019-12-30
好天の下でスキーやスノーボードを楽しむ人たち(森吉山阿仁スキー場)
 まとまった積雪により全コースで滑走可能となった北秋田市の森吉山阿仁スキー場は29日、多くの家族連れや帰省客らでにぎわった。県内外から訪れたスキーヤーやスノーボーダーが景色を楽しみながら、ゲレンデに弧を描いている。
 今季は7日に第1リフト側の運行を始めたが、雨や強風の影響で3日間ほど全面運休に。その後は第2リフト側のサンシャインコース、第1リフト側のらくらくコースなどが次々と滑走可能になり、27日に全コースを開放した。28日には約500人の利用客が訪れた。
 スキー場によると、今週末は50㌢ほど雪が積もり、29日現在の積雪は約125㌢。例年より雪は少ないというが、吉田茂支配人は「正月は無事に帰省客を迎えられそう」と安堵(あんど)した。
 この日はゴンドラの運行が始まる午前8時45分に合わせ、駐車場には秋田のほか関東などの県外ナンバーの車が続々と訪れた。ゴンドラ山麓駅舎にはスキーやスノーボードを手に順番を待つ人たちが列を作り、標高約1100㍍の山頂駅舎に向かった。
 樹氷が出来始めたアオモリトドマツや霧氷の付いた広葉樹の枝が青空に映え、スキー客らは「景色が最高」「きれい」と笑顔で話していた。第2リフトで山の上に向かうと、家族や友人とともにウインタースポーツを満喫していた。
 千葉県から秋田市の実家に帰省し、家族4人でスキー場を訪れた男性(48)は「今年は雪が少ないと聞いていたので、積もっていて良かった」と話していた。

視点・合川、森吉統合分署建設地 「安全性」「所要時間」は 北秋田市消防再編計画

2019-12-30
統合分署の建設候補地となった旧合川小野球グラウンド。右奥の高台にある建物が旧校舎(北秋田市下杉)
 北秋田市消防署合川、森吉両分署を統合する再編計画が両地区の住民向け説明会で示された。2021年度中に統合分署を旧合川東小学校野球グラウンド(下杉)に建設する予定。救急や災害対応で出動需要が高まる中、よりどころとなる行政機関をどこに置き、どう運用すべきか。住民の関心は比較的高く、意見が相次いだ。
 説明会は11日に合川地区、12日に森吉地区で開かれた。参加者は合川が20人余り、森吉が30人余り。住民から出た意見の大半は「建設候補地の安全性」と「出動に要する時間」の2点だった。
 安全性への意見が多かったのは合川地区。建設候補地の地理をよく知る高齢住民から「周辺にため池が複数ある。災害で決壊した場合、統合分署が水害に遭わないか不安」との指摘が出た。ため池まで数㌔離れているもののグラウンドは低い土地にある。36年前の日本海中部地震を引き合いに「慎重な場所選びを」と求めた。100㍍ほど離れた高台に立つ同校校舎を適地とする意見もあった。
 ため池の存在は消防も把握済み。水害対策を検討して説明会に臨んだ。グラウンドに盛り土し、コンクリート擁壁を統合分署の周りに巡らせるという内容だ。消防の総務課は「ため池は県営で現在安全に管理されている」と説明。建設地について住民の意見を踏まえて今後も検討を重ね「最終的に災害に強い場所にしたい」と答えた。
 森吉地区では出動に要する時間について発言が相次いだ。建設候補地は現在の森吉分署と合川分署の間に位置するものの比較的合川地区寄り。米内沢や前田などの森吉地区住民にとっては遠ざかることを意味する。所要時間がかかるのではないか、と不安を募らせていた。
 消防の試算では、吉野や浦田など一部地区で現状より最大5分程度到着が遅くなる見通し。川井など合川地区の一部も3分未満の範囲で遅くなるという。反対に、道城や米畑などの地区では3分ほど到着が早くなり、分署移転による長短所は合川、森吉地区の双方にある。
 試算は分署に1隊4人が常に待機していることが前提だ。ところが現実には無人になることが多い。4人全員が出動してしまうためだ。
 消防によると、2017年度は無人状態が年間207回あった。病院間の転院搬送で県外に出掛けることもある。戻るまでの間に、別の出動要請があれば近隣の分署が対応することになっている。
 例えば森吉分署が無人状態の場合、森吉地区内から出動要請があっても最寄りの合川分署などから出動する。結果的に本来より所要時間が長くかかるケースがあるという。
 解決策として消防は統合分署に2隊を常駐させる予定。無人状態の回数を減らせれば、近隣の分署で対応するケースも減らせるとみている。
 参加者の発言の中で印象的だったのは「総論は賛成」という意見。両会場で複数の住民が述べた。消防の示した計画に反した意見を述べているようで、実は「より良い統合分署にしたい」と考えていた。
 日常的な救急搬送や消火活動に加え、近年相次ぐ自然災害への対応を通し、住民が消防を一層必要としていることは明らかだ。住民の頼る思いを消防がどうくみ取り、実現するかが問われている。
 説明会を終え、中嶋誠消防長は取材に対し「グラウンドがどうしても危険であるなら固執しないで高台も視野に入れたい」「所要時間が延びることへの不安は当初から分かっていたことで、丁寧に説明することが大事。少しでも短縮できるように出動ルートを検討する。早期に再編計画を策定し実現したい」と述べた。
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