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水害相次ぐ小阿仁川 北秋田市杉山田地区に築堤へ 「優先順位高い」と県

2018-09-07
8月の大雨で小阿仁川があふれ、大部分が水没した水田(北秋田市杉山田)
 大雨の度に農地などが水害に見舞われる北秋田市杉山田地区で、県北秋田地域振興局が小阿仁川流域の堤防を早期に設置する方針を6日、明らかにした。これまで下流から上流に向かって順次、水害対策を実施。上流域の杉山田地区は順番を待つ間にも再び被害が懸念されることから「優先順位が高い」と判断した。13日に地区住民向け説明会を開き、方針を伝える予定。
 この日共産党の高橋千鶴子衆院議員(比例東北)らとの意見交換が振興局で行われ、渡辺雅人局長が方針を明らかにした。水害が特に多い杉山田地区の状況を精査した結果「流下能力が低く、優先的に手当てが必要」と判断。建設部職員は農地を囲う「輪中堤のようなイメージで堤防を造りたい」と述べた。
 現在は杉山田地区より3㌔ほど下流の三木田地区で河川改修工事が行われている。水害対策は下流から上流へ順次行うのが基本といい、上流を優先する振興局の対応は異例。完成時期などは明らかにしなかったものの「早期に効果が表れるようにしたい」とし、本年度中に現地調査を行うなどして準備を急ぐ考え。
 同時に「『上流の杉山田に、先に堤防を造ったから下流に影響が出た』と言われないように進めたい」(建設部)とし下流域の住民にも理解を求めていくという。
 同市を流れる小阿仁川流域の杉山田地区は昨年7~8月に3回、今年5月と8月に2回の計5回、水害が発生している。川に堤防がないため、大雨であふれた川の水が周囲の田畑に流入。農作物が水没したり、農業用施設が壊れたりする被害が相次いだ。地区の農家らが堤防設置を行政に要望してきた経緯がある。
 意見交換に先立ち、高橋議員や地元選出議員らは被災地を視察。杉山田自治会(杉渕敬輝会長)の会員ら約10人から被災状況や要望を聞き取った。

倒木、建物被害相次ぐ 台風21号で北鹿地方に強風 鷹巣で9月最大24・4㍍

2018-09-06
暴風でモモが落果した園地(鹿角市花輪)
 台風21号が本県沖を通過した影響で、北鹿地方は4日夜から5日未明にかけて強い風雨に見舞われた。秋田地方気象台によると、最大瞬間風速は北秋田市鷹巣で24・4㍍(5日午前1時8分)、鹿角市八幡平で16・3㍍(4日午後10時17分)を観測し、9月の観測史上最大となった。倒木や建物被害が相次いだほか、3市村で計546戸が一時停電。避難所を開設する自治体もあり、2市で計21世帯23人が自主避難した。交通機関も乱れるなど影響が広がった。
 気象台によると、台風21号は4日午後11時ごろに本県に最接近し、沿岸部などが一時暴風域に、県内全域が強風域に入った。その後も日本海を北上し、5日午前9時に間宮海峡で温帯低気圧に変わった。
 4日夜から5日にかけての最大瞬間風速は北秋田市脇神で22・6㍍(5日午前1時3分)、鹿角市で17・7㍍(同1時3分)、大館市で14・6㍍(4日午後8時43分)など。5日午後3時までの24時間降水量は北秋田市比立内で42㍉、同市阿仁合で40㍉、八幡平で39・5㍉だった。
 北秋田市は4日午後1時30分から5日午前8時40分まで災害警戒部を設置。市内4カ所に避難所を開設し、一時自主避難者19世帯21人を受け入れた。大館市では市役所本庁舎に2世帯2人が避難した。
 北鹿5市町村などによると、5日午後4時現在、30カ所以上で倒木が確認された。建物被害は屋根の?離12件、ビールハウスの破損4件、車庫のシャッター破損2件、窓ガラス破損1件などだった。人的被害はなかった。
 大館市比内町達子では4日午後10時前、福祉作業所・とっと工房前で倒木が電線にかかり、電柱が中央付近から折れた。
 倒木や電線脱落などの影響で、鹿角市の国道103号は十和田大湯の約1㌔が、北秋田市の国道105号は阿仁荒瀬―阿仁水無間の約3㌔が一時全面通行止め。このほか県道や市道などでも通行規制が多数あった。
 停電も相次いだ。東北電力秋田支社によると、倒木で電線が断線したり、飛来物が電線にかかりショートしたりしたため、鹿角市や大館市、上小阿仁村の計546戸で最大約7時間30分停電した。
 JR秋田支社によると、線路上に倒木や傾斜木があった影響などで、奥羽本線で普通列車下り1本が運休、普通列車と特急列車の上下5本が区間運休した。快速列車上り1本に2時間17分の遅れが出た。
 鹿角市内の果樹園では収穫を控えたモモやリンゴの落果や枝折れなどの被害が確認された。県鹿角地域振興局や市、JAかづのが被害状況の集計、精査を進めている。
 花輪字猿ケ平にある0・45㌶の園地でモモとリンゴを栽培している男性(73)は「リンゴは大丈夫だったが、モモは確実に1割は落ちた。根元から枝が折れた木もある。自然が相手なので仕方がない」と肩を落とした。
 北限の桃の主力品種「川中島白桃」の収穫は今週末ごろからピークを迎えるが、その前に被害を受け「モモは熟さないと採ってもしょうがない。これからという時だったのに残念。台風が来る前、支柱の設置作業を一生懸命やったが、足りなかった」と落ちたモモを拾い集めたり、倒れた支柱を立て直したりする作業に追われていた。
 気象台によると、6日の県内は高気圧に覆われ、晴れや曇りの予報。

ブロック塀撤去に補助へ 大阪北部の地震受けて 大館市9月議会・常任委

2018-09-06
建設水道委の議案審査(大館市役所)
 大館市の9月定例議会は5日、4常任委員会の審査が始まった。建設水道委(佐々木公司委員長)では、地震で倒壊の恐れがあるブロック塀を撤去する市民への補助制度を新たに設ける方針が示された。本年度は住宅リフォーム支援事業の予算を流用し、10月1日から受け付ける。
 大阪府北部地震で崩れたブロック塀の下敷きになり、児童が死亡した事故を受け、転倒や倒壊の危険性があるブロック塀について撤去費用の助成制度を創設する方向で準備していた。
 補助対象は道路からの高さが1㍍以上のブロック塀やコンクリート塀、石積み塀などで、▽塀の高さが2・2㍍以下か▽厚さは10㌢以上か▽控え壁があるか▽コンクリートの基礎があるか▽傾き、ひび割れはないか▽塀に鉄筋は入っているか―などのチェックポイントに一つ以上の不適合がある場合。高さ60㌢以下になるよう解体撤去することを条件としている。ただ、基礎部分が頑丈な構造であることが確認でき、上部のブロック塀を全て撤去する際は工事後60㌢以上でも認める。
 個人や町内会が所有・管理する危険ブロック塀を撤去する場合の補助率は2分の1(上限10万円)、法人などは3分の1(上限8万円)。都市計画課によると、高さ2㍍で長さ10㍍のブロック塀を撤去する場合の相場は20万円程度という。制度利用は1敷地1回限り。塀の新設や改修は対象外。建設業や解体工事業で市内に本店を置く法人か個人事業者との契約も条件としている。
 本年度は10件100万円程度の利用を見込み、緊急的な措置として住宅リフォーム支援事業の予算を流用する。リフォーム補助の利用は減少傾向で事業への影響も少ないとみており、来年度以降は危険ブロック塀撤去支援の事業費を予算化する方針。
 このほか解体工事が行われている旧正札竹村本館棟(大町)と新館棟に、人体に有害なポリ塩化ビフェニール(PCB)を含む廃棄物168台が保管されていることを報告。低濃度1台は年度内に搬出処分し、残りは高濃度PCBで8月末時点の数量だとして最終的に確定させた上で来年度以降に処分する見通しを示した。

長寿に乾杯 北秋田市で敬老式始まる 16日まで10会場

2018-09-06
祝宴で乾杯し長寿を祝う参加者(合川体育館)
 北秋田市の敬老式が5日、合川地区を皮切りに始まった。合川地区では75歳以上の男女約300人が出席し、互いに長寿を祝った。
 市内の敬老対象者は1944年4月1日以前に生まれた8241人で、本年度から824人が新たに対象となった。男性は2923人で女性は5318人。地区別では▽鷹巣=3885人▽合川=1420人▽森吉=1568人▽阿仁=889人―。介護施設などの入居者が479人。
 合川地区敬老式は合川体育館で行われ、約300人が出席した。津谷永光市長は「私たちが豊かな生活を送ることができるのは、皆さんが築いた礎あってのこと。長年にわたる尽力に敬意を表したい」などとあいさつした。
 続いて合川小5年の庄司真帆さんが敬老作文を朗読し、「これからも元気に長生きして、たくさんのことを教えてほしい。私が大人になったら教わったことを次の世代に伝えたい」と述べた。
 新たに敬老式対象者となった75歳と白寿の代表に津谷市長が祝い金を贈呈。新敬老者代表の米倉房さんは「元気に皆さんの仲間入りができ、月日の流れの早さを感じる。市や婦人会の皆さんに心からお礼申し上げたい」などと感謝の気持ちを伝えた。
 この後、祝宴が行われた。あいかわ保育園児による奴踊りや、老人クラブ女性部などによる踊りが披露され、出席者は楽しい時間を過ごしていた。
敬老式は合川地区を皮切りに16日まで市内10会場で行われる。
 

旧正札竹村の跡地利用 民間主導の整備促進 大館市9月議会・一般質問

2018-09-05
6議員が一般質問を行った9月定例議会本会議(市役所)
 大館市の9月定例議会は4日、前日に引き続き本会議を開き、6議員が一般質問を行った。本年度から着手した大町の旧正札竹村本館棟の解体工事に関連して「跡地はどう、活用するのか」との質問があり、福原淳嗣市長は「大町地区周辺の再興につながる種地として、民間主導による整備を促進し、市民が集う場所にしたい」との考えを示した。本会議は、上程された議案等を各常任委員会に付託し散会した。
 登壇したのは、質問順に小畑新一議員(公明党)、佐藤芳忠議員(無所属)、田中耕太郎議員(いぶき21)、小棚木政之議員(平成会)、阿部文男議員(同)、伊藤毅議員(同)。
 旧正札竹村本館棟の解体について市長は「損傷や老朽化が著しく、多額の改修費用を要することから、最終的に解体やむなしと判断した」などと説明。跡地については「周辺は、集積率が高い商業地域。民間主導の再生に期待している」との見方を示しながら「大町地区の再興につながる種地として、実現化構想や具体的方策を多様な観点から関係者と取り組み、市民が集う場所にしたい」と述べた。
 また、「歴史まちづくり事業を進める中で、『鍛冶町』や『風呂屋町』など、昔の町内の呼称を活用しては」との提案に市長は「大館城下の町割りの頃から今なお残る町名を広く後世に伝えるため本年度、町名表記の整備に着手する」ことを説明。「どこでも博物館事業と連携し、各所に設置する標柱に町名などを表示する」とした。
 JR大館駅前で建設が進むハチ公の駅について「準備状況や今後の観光展開」を聞く質問が出された。市長は「建物関連工事は8月末現在の進捗(しんちょく)率が約40%。今年12月には完成する見込み。10月からは、オープニングイベント費用や建設費の一部に充てる寄付金を集めるため、ふるさと納税専門サイトを活用した『ガバメントクラウドファンディング』を行う」などと説明した。
 展示については「秋田犬のルーツの紹介、忠犬の物語の紹介など、知的好奇心を刺激するコンテンツをそろえるほか、渋谷区との関係性も前面に出したい」とした。現在の「秋田犬ブーム」が去った後を心配する質問には「常設展示に加え、縄文犬や世界の忠犬物語を深掘りした企画展などを開催し、魅力の維持向上につなげていく必要があると考えている」と述べた。
 
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本番に向けて復旧進む  100㌔マラソンのコース 阿仁萱草の市道崩落

2018-08-30
復旧工事のため通行止めとなっている市道。トンネルに向かう左の道路は国道105号(阿仁萱草)
 秋田内陸リゾートカップ100㌔チャレンジマラソンの開催まで1カ月を切り、5月の大雨で崩落したコースの一部となる北秋田市阿仁萱草の市道では、本番に向けて復旧作業が急ピッチで行われている。市によると工事の進捗(しんちょく)率は約8割で順調に進んでいるという。
 崩落したのは旧国道105号の市道荒瀬萱草線。5月18日から19日にかけての大雨で路面が幅23㍍にわたって崩れた。市内ではこの大雨により土砂崩れや道路冠水などの被害が発生したため、大会事務局がコースを点検したところ崩落しているのを発見した。
 崩落した市道は100㌔と50㌔の両部門で使用するコースとなっており、使用できなければ大会の実施は困難。事務局は大会参加申し込みの受け付けを一時中断して道路を管理する市と対応について協議。市は大会に間に合うように復旧することを決め、専決処分により復旧費3000万円を予算措置して工事を進めていた。
 市によると、復旧工事の工期は大会9日前の9月14日。進捗率は約8割で「大会本番には間に合うように進んでいる」という。
 大会は9月23日に開催。100㌔の部に1086人、50㌔の部に361人の合計1447人がエントリーしている。

 

もぎたてのモモやナシ 直売所の営業始まる 大館市中山の〝果樹街道〟

2018-08-29
モモやナシなどが並ぶ直売所(大館市中山)
 大館市中山で果樹の直売所の営業が始まった。国道沿いの店舗にはもぎたてのモモやナシなどが並び、旬の味覚を買い求める客が訪れている。
同地区はナシやリンゴなどの栽培が盛んに行われている。特に日本ナシは豊富な水分や食味が好評で、「中山ナシ」として、県内外の市場に出荷されている。
 国道103号線沿いに直売所を構える「ヤマイチ果樹園」(石垣悟代表)では、モモの「田上姫」を中心に、収穫が始まったばかりのナシやリンゴが並ぶ。店員は「全体的に小玉な傾向」としながら、「これからの天気次第で、形も味もさらによくなると思う」と話す。
 ナシの主力品種「幸水」は9月10日ごろから出荷が本格化する。「クマの出没が相次いでいるが、今年は電気柵を設置する農家が増え、被害を防いできた。暑さも厳しく、休憩時間を長く取ったり、水分補給したりしながら作業し、丹精込めて育てた果樹を味わってほしい」と話した。同果樹園では今期は年明けまで直売所の営業を続けるという。

 

鹿角市敬老会  6552人の長寿祝う 花輪地区からスタート

2018-08-29
シルバーリハビリ体操に取り組む参加者たち(コモッセ)
 鹿角市の敬老会が28日、花輪地区を皮切りに始まった。歳以上は市全体で6552人。長寿を祝福するとともに、普及に力を入れているリハビリ体操が行われ、健康寿命の延伸に願いを込めた。
 参加対象となる75歳以上は、7月1日現在で6552人(男2234人、女4318人)。昨年と比べ14人減少した。地区別では花輪2718人(うち柴平662人)、十和田2311人、八幡平997人、尾去沢526人。
 敬老祝い金(1万円)の対象となる88歳は277人。90歳以上で介護認定等を受けていない元気な人を対象に2016年度新設した「健康長寿表彰」は136人。コモッセでの開催は3年目。会場変更に伴い会食は取りやめた。
 花輪地区の式典には481人が出席。児玉一市長は「健康寿命を延ばすためには、健康意識を高めることが欠かせない。シルバーリハビリ体操を通して、健康の輪を広げたい。昨日より元気な今日、今日よりさらに元気な明日のため、取り組んでほしい」とあいさつした。
 敬老祝い金は、代表者の奈良茂雄さん(館盆坂)に贈呈、健康長寿は代表者の木次谷春雄さん(上堰向)が表彰された。来賓祝辞の後、シルバーリハビリ体操が式典では初めて行われた。指導者が登壇し参加者全員が座ったままでできる体操に取り組んだ。
 祝賀公演では花輪にこにこ保育園の園児たちが遊戯を披露。湯沢三兄弟の民謡、盛岡さんさ踊りが行われた。敬老会は柴平、八幡平、尾去沢地区が合同で29日、十和田地区は30日に行われる。
 

台湾でトップセールス 津谷北秋田市長 縄文遺跡などPR

2018-08-29
北秋田市の観光資源をPRする津谷市長(左から2人目)たち(台湾)=市提供
 北秋田市の津谷永光市長がこのほど、台湾を訪れ、観光誘客の「トップセールス」を行った。世界文化遺産の国内推薦候補に選ばれた「伊勢堂岱遺跡」など新たな観光資源を売り込んだ。
 20日から23日にかけ、県知事や県内首長と合同で訪台し、航空会社へのPR活動や、県と国際交流協力覚書を交わした高雄市政府機関へ表敬 訪問を行うツアー。インバウンド(訪日外国人客)の主力となっている台湾から、さらなる誘客を図ろうとそれぞれの魅力をPRした。
 北秋田市は独自に台湾スキー協会にもセールス活動を企画した。本県スキー連盟と友好協定を結んでいる相手で、2015年以降3度目の訪問。津谷市長や市商工観光課職員がスキー合宿への助成制度を、陳建(チェン・ジィェン)副理事長らに説明し、台湾の学生に来日してもらえるよう呼び掛けた。
 周辺観光として、秋田内陸線のリニューアルした阿仁合駅や伊勢堂岱遺跡も新たな魅力として売り込んだ。同課は「台湾のスキー事情を聞くことができ、スキー旅行商品造成のアドバイスももらった」などと成果を強調した。
 

熊本地震倒壊橋と同じ構造 国道7号白沢跨線橋 架け替え工事本格化 大館

2018-08-28
白沢跨線橋架け替え工事の現場(大館市白沢)
 国土交通省能代河川国道事務所は、大館市白沢地区の国道7号の白沢跨(こ)線橋架け替え工事に着手した。架設から約50年が経過し、熊本地震で倒壊した橋と同じ形式の「ロッキング橋脚」が用いられていることから、事業化。JR奥羽線と交差することなどから、補強工事ではなく、新たな橋梁(きょうりょう)に架け替え、周辺道路の改良工事も行う。事務所は「主要幹線道路の安全性を確保したい」と話す。
 白沢跨線橋は1966年竣工(しゅんこう)。定期的な点検や補修、耐震補強が行われてきたが、熊本地震で倒壊した橋と同じ形式の「ロッキング橋脚」という特殊な橋脚が用いられていることから、対策が必要となった。国交省は「高速道路、直轄国道などをまたぐ跨道橋のロッキング橋脚は、おおむね3年程度で耐震補強を実施する」との方針を示している。県内でロッキング橋脚が用いられているのは、白沢跨線橋だけという。
 現在の跨線橋は、橋長45㍍で、橋台2基と中央のロッキング橋脚1基で橋を支える構造となっている。JR奥羽線の線路をまたぐことから、事務所は昨年3月、学識経験者の助言を受ける技術検討委員会を開き、整備方針を固めた。橋脚や橋台を補強する案も検討したが、JRの軌道への影響が最も少なく、維持管理の容易さなども勘案し、新たに基準を満たした橋梁を建設することが妥当との結論に至った。
 計画では、現在の跨線橋の大館側に、橋台2基で支える新たな橋(橋長68㍍)を架設し、前後600㍍の道路整備も行う。完成後、現在の跨線橋を撤去する。昨年度は設計や用地買収を行い、今年4月に着工。現場では、土を盛り、橋台部分の下部工事、道路工事などが進められている。本年度の後半から2カ年で、橋桁の製作などが計画されている。
 事務所によると、「完成時期は未定だが、決まり次第早急にお知らせする」としている。総事業費は約30億円を見込む。「国道7号は主要幹線道路であり、地域住民を含む道路利用者と、JR利用者の双方の安全を確保できるよう工事を進めていきたい」としている。
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「平和希求し友好発展を」 花岡事件 大館市で慰霊式

2018-07-01
慰霊碑前で紙を燃やし、犠牲者の冥福を祈る遺族(十瀬野公園墓地)
 太平洋戦争末期に強制連行された中国人が多数犠牲になった「花岡事件」の殉難者慰霊式が30日、大館市花岡町の十瀬野公園墓地で行われた。中国の遺族や市民ら約230人が参列。日中平和友好条約締結から40年となる節目に、両国の友好と世界の恒久平和を願った。
 市主催。事件から今年で73年を迎え、中国からは子、孫世代の40~70歳代の遺族5人、紅十字会員5人ら計13人が来日。中国大使館関係者、通訳らを含め18人が出席した。
 中国人殉難烈士慰霊の碑前に設けられた祭壇に、福原淳嗣市長が殉難者名簿を奉納。式辞で「事件の地に生きる私たちには悲惨な事実を風化させぬよう後世に語り継ぎ、平和を希求していく責務がある。日中平和友好条約締結40周年に当たり、今一度過去を振り返り、日中の友好をますます発展させていかなければならない」と力を込めた。
 遺族を代表して汪(オウ)孔秀(コウシュウ)さん(70)=山東省=は「戦争に反対し、平和を愛することは両国民の願望。われらは歴史を牢固(ろうこ)に刻み、歴史をかがみとし、中日子々孫々の友好のため、世界の永久平和のためたゆまず努力する」と述べた。遺族の王(オウ)士仁(シジン)さん(56)=山東省=と佐藤久勝市議会議長の献水の後、参列者が順に献花した。
 式後には遺族らが紙を燃やす中国の風習に従い追悼。大きな泣き声を上げる人もおり、悲しみに暮れた。碑に刻まれた家族の名前を手でなぞる姿もあった。
 祖父を花岡で亡くした王さんは初めて来館した。29日に花岡平和記念館で見つけた祖父の死亡診断書を公開し「(事件について)ずっと考え悩んできた。きょうここに立ち、悲しい思い。祖父には『苦労したね』と伝えた。日本の人々は友好的だ。しかし、なぜ祖父は亡くなったのか。しっかりした回答がほしい」と願った。
 【花岡事件】1944(昭和19)年から45年にかけ、大館市花岡の旧鹿島組花岡出張所に986人の中国人が強制連行され、河川改修工事などに従事。同年6月30日夜、飢えや暴行に耐えかねて一斉蜂起したが鎮圧されたとされる。強制労働や拷問などで亡くなった人は400人を超えた。

為三メロディー歌い継ぐ 北秋田市「浜辺の歌音楽館」 市民に愛され30周年

2018-07-01
記念合唱団が行われた浜辺の歌音楽館30周年記念式典(浜辺の歌音楽館)
 北秋田市出身の作曲家・成田為三の功績を紹介する北秋田市米内沢の浜辺の歌音楽館(長岐孝生館長)の開館30周年記念式典が30日、音楽館で行われた。合唱グループや市民らでつくる記念合唱団が「浜辺の歌」や「秋田県民歌」などを高らかに歌い上げ、故郷に為三メロディーを響かせた。
 作曲家として日本の音楽史に大きな足跡を刻んだ成田為三を顕彰する施設として1988年にオープン。自筆の楽譜など貴重な資料が展示され、作曲家としての成田為三の歩みを知ることができる。
 顕彰活動の一環として地元の児童生徒でつくる浜辺の歌音楽館少年少女合唱団も結成されており、定期的にコンサートを開くなどして為三メロディーを歌い継いでいる。
 式典には開設100周年記念で発車メロディーを「浜辺の歌」にしたJR辻堂駅100周年事業実行委員会、辻堂駅がある神奈川県藤沢市の関係者らも出席。100周年記念事業には浜辺の歌音楽館少年少女合唱団が出演して「浜辺の歌」を披露している。
 津谷永光市長は「為三先生が残した情緒豊かで感動と癒やしを与えてくれるメロディーは地域にとって大きな財産。より多くの人に愛され、親しまれる音楽館にしたい」などとあいさつした。
 黒澤芳彦市議会議長、藤沢市の鈴木恒夫市長の祝辞に続いて、辻堂駅開設100周年事業実行委員会から音楽館に寄贈された大型置時計の除幕が行われた。
 開館30周年記念合唱は、成田為三を模した精巧な人形などが展示されている音楽館2階の特設ステージで行われた。約70人の市民らで構成された合唱団が「浜辺の歌」「かなりや」「秋田県民歌」を高らかに歌い上げ、出席者から大きな拍手が送られていた。

大湯環状列石 ガイドの高齢化、減少に対応 担い手養成へ講座

2018-07-01
史跡ガイドの実演見学などが行われたサポーター養成講座(大湯環状列石)
 鹿角市十和田の国特別史跡・大湯環状列石のボランティアガイドとして遺跡の魅力を発信するサポーターの養成講座が30日、同遺跡などで始まった。有志で構成する「大湯ストーンサークル・ボランティアガイドの会」(川口仁人代表)の会員の高齢化などを背景に、市教育委員会が十数年ぶりに開催。受講者は最終回の8月25日、同遺跡で開かれる縄文祭で来場者向けのガイドに取り組み、成果を披露する予定。
 ボランティアガイドの会は2002年に発足。会員はピーク時に40人近くいたが、高齢化等に伴い減少し、現在の登録会員は15人。このうち実際にガイド活動を行っているのは5人で80歳代が中心という。
 大湯環状列石を含む北海道・北東北の縄文遺跡群が世界遺産登録を目指している状況も踏まえ、市教委がサポーター養成講座を開催した。
 受講者は20~60歳代の男性6人で鹿角市4人、小坂町2人。「展示ホール案内」と「遺跡案内」の2コースがあり、6人とも両コースを受講する。日程は各コース全4回。
 初日は大湯ストーンサークル館で開講式を行い、阿部美沙子館長がボランティアガイドの会の現状に触れながら「縄文遺跡群が国内推薦候補に見込まれた場合、(大湯環状列石を訪れる)お客さまが増え、それに伴いガイド要請も増加すると推察されるが、現在の人数では対応できなくなる状況が予想される」と養成講座の開催経緯を説明。「できればボランティアガイドの会に入会し、会を盛り上げていただきたい」と呼び掛けた。
 続いて参加者が展示ホールや遺跡を回りながら会員の高木豊平さんによるガイドの実演を見学。その後の基礎講座では同館職員の赤坂朋美さんからガイドの心得やポイント、遺跡の概要などを熱心に学んだ。
 尾去沢の小板橋樹一郎さん(65)は「定年退職で仕事が一段落したので受講した。(ストーンサークル館講座の)縄文夜学にも参加していたので教えてもらったことを役立てていきたい」と話していた。
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