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新型コロナ対策 農業支援の4事業創設 大館市 事業継続や商品開発後押し

2020-08-10

 大館市は新型コロナウイルスの影響を受けている農業関係の支援策として、4事業を創設した。需要低迷により多くの在庫を抱える市特産の比内地鶏は、高齢者施設や病院へ購入費を助成し活用を促すほか、在庫を保管する倉庫賃借料の一部を補助する。農業者の新商品開発や事業継続に向けた補助金を通して、6次産業化やスマート農業など新たな農業の推進にもつなげたいとしている。
 市農政課によると、比内地鶏は市内3社の在庫量が7月末時点で、計47・5㌧に上る。主な販売先が首都圏の飲食店のため、新型コロナ感染拡大による外食需要の落ち込みが影響。同課は「地元で消費拡大の動きもあるが、在庫が少しずつ増えている状況にある」と説明する。
 学校給食で提供されたが、新たに病院や高齢者施設での消費拡大を目指す。入院病床のある市内の病院を対象に、比内地鶏購入費1㌔当たり上限3606円を助成する。高齢者施設は、購入費の4分の3を補助する県の事業を活用した施設に、市が残りの4分の1、1㌔当たり上限1500円を上乗せして補助する。同課は「ミンチ状など高齢者らが食べやすく加工することを踏まえて市の補助額を設定し、活用を広げたい」と話す。
 「産地特産品販売低迷対策支援事業」は、比内地鶏のほか、今後収穫期を迎える果樹の過剰在庫を抱え、倉庫を借りる生産者や販売事業者に、賃借料の半額を補助する。7月から来年2月までの賃借料が対象。
 農業者の事業継続や新たな取り組みを支援するため、「経営継続支援補助金」と「農産物新商品開発支援事業」を来年2月まで実施する。
 感染防止対策を講じ、国の「経営継続補助金」を申請した認定農業者に対しては、国の事業に採択された場合は自己負担額の2分の1(上限100万円)、不採択の場合は50万円の定額補助に加え、50万円を超えた分の2分の1(上限100万円)を市が助成する。同課は「不採択の場合も市が最大150万円を補助し、薬剤散布のドローンを導入するなど地域のスマート農業の推進にもつなげたい」としている。
 農産物の6次産業化に意欲を持つ認定農業者や新規就農者に、実証試験用の機器導入やデザイン費用、研修費など、上限50万円を助成する。ドライフルーツに加工する食品乾燥器導入などを検討している農業者がおり、農政課は「10経営体への助成を計画し、テスト用の機器を導入して新商品を開発するなど6次化を後押ししたい」と話した。
 4事業の問い合わせは農政課(電話0186・43・7073、43・7074)。

青年組織や交流の場を コミュニティ生活圏 モデル地区の大館市山田 2年目は具現化へ

2020-08-10
若者たちがざっくばらんに語り合った意見交換会(田代公民館山田分館)

 大館市山田地区は本年度、人口減少が進行する中で地域機能の維持・確保を図る県の「コミュニティ生活圏形成事業」のモデル地区として活動2年目を迎えた。現状分析などを経て、子育て世代・若者らが意見交換を重ねている。8日に田代公民館山田分館で第2回が開かれ、30~40歳代の住民7人がそれぞれの視点から、地域活性化や交流の場確保に向けてアイデアを出し合った。
 コミュニティ生活圏は、日常生活に必要なサービス機能を維持・確保していくため、複数の集落で構成する新たな生活区域。人口減少対策として、県は2019年度から、県内5地区をモデルに選定して形成事業を展開。20年度は6地区がモデルとなっている。
 大館市山田地区は人口約600人、高齢化率約46%。10町内会をまとめた生活圏の形成を目指す。1年目はワークショップを計2回開き、専門家を交えて将来の人口や現状の課題を分析した。2年目の本年度は住民主体の取り組みを具現化したい方針で、地域の将来を担う30~40歳代の子育て世代・若者に対象を絞り、意見交換を進めている。
 第2回の8日は男女7人が参加。6月の初回で挙がった意見を基に、実際にできそうな活動を絞っていった。始めに地域内での交流機会が限られている現状を示す声が多く上がり、「子どもが小学生の時の『子ども会』活動が中心。中学生になると親の交流がなくなる」「集落の外から入ってきたが、子どもの年代が重なっていないと、同年代でも一度も話したことのない人もいる」などと話した。
 こうした意見を踏まえて、▽青年組織の立ち上げ▽子どもの遊び場や、動物を通した交流の場▽子ども会以外の住民も参加できるイベント開催―などを目指すことにした。参加者からは「わくわくしてきた」「継続することで仲間を増やし、意見を集めていけたら」「少しずつ実現し、みんなが暮らしやすい場所に」といった前向きな声が聞かれた。
 今後も定期的な意見交換を行い、定住増加や将来的な集落維持に向けての行動計画、目標策定を目指す。
 山田部落会の赤坂実会長は「可能性を感じる部分があった。若い人たちの意見を積み上げ、力を借りて、地域課題を解決するきっかけを作れれば」と話した。

オンライン相談進む 北秋田市 LINEに公式アカウント 移住・定住、結婚も

2020-08-10

 北秋田市は本年度、コミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」の公式アカウントを開設した。移住・定住に関することや、結婚についての相談を受け付けているほか、より具体的な相談にはウェブ会議システム「Zoom」を使用する環境も整えた。これまでに、ラインは21人が「友だち」に登録したほか、Zoomでの相談は1人が利用。市移住・定住支援室は「オンラインを活用し、積極的な支援を進めたい」としている。
 市ではUターンを含めた移住・定住を促進するため、さまざまな施策を展開。助成メニューや支援情報などを提供する「市移住希望者登録制度」も運用している。
 ラインの公式アカウント開設は、広く利用されているアプリを活用することで最初の相談のきっかけをより気軽にすることや、新型コロナウイルスの感染リスクを下げる「新しい生活様式」への対応を目指したもの。「きたあきたターン」の名称で5月下旬から運用を開始した。
 同支援室によると、ラインでの相談・問い合わせは「市の支援制度の内容」などが中心という。「電話で話すよりも『気を使わない』との感想があった。また、時間を気にせずに相談できる気軽さもあるようだ」と話した。Zoomを使った相談では、対面と同様に顔を見ながら会話ができることから「移住後の生活の様子」など、より具体的な相談になった。
 現在、新型コロナウイルスの影響で都市部での大規模な移住イベントやフェアなどは行われていないが、オンラインを活用することで移住を希望する人たちの質問等に積極的に答えていく方針。今後は、イベント等への「リモート参加」も検討していくことにしている。
 今月からは、ライン公式アカウント「きたあきたターン」を市の結婚相談窓口の連絡方法としても活用。希望者にはZoomによる相談も受け付けることにした。同支援室は「新型コロナの中ではあるが、オンラインのメリットを生かしながら移住・定住相談、結婚相談を積極的に受け付け支援していきたい」などと話した。

森林鉄道の客車復元へ 大館・小坂レールバイク 石渕集落に長らく放置 旧茂内駅で展示目指す

2020-08-09
石渕集落の農機具置き場に放置されていた木造客車(大館市雪沢)

 NPO法人大館・小坂鉄道レールバイク(近藤肇理事長)は、大館市の長木沢森林鉄道で使用されていたと思われる木造客車の復元に取り組む。同市雪沢の石渕集落内の民家敷地に放置されていたもので、腐食が進んでいるが、天然秋田杉を使った当時の産業の面影が残る。同市は鉱山との関わりは深いが、林業の隆盛を示す歴史はほとんど残っておらず、成功すれば貴重な遺産の一つとなりそうだ。
 客車は所有者が分からない状態で集落内の農機具置き場に放置されていたが、今年になってから所有者が判明。所有者は「客車」という認識がなく、同法人に譲り渡した。置き場の隣家の女性の話などから、同法人は約?年前から放置されていたと推測する。
 同法人の小棚木政之さんによると、『私が見た特殊狭軌鉄道 第1巻』(今井啓輔著)に1965(昭和40)年の秋田市の仁別森林鉄道が掲載されており、そこによく似た客車が写っている。木造で全長2・63㍍、全幅1・7㍍、定員10人、塗色は濃緑色に白帯と記されており、石渕の客車とよく形が似ているという。
 同著で同時期の長木沢森林鉄道も記録されているが、写真の客車は全て鉄鋼製であるため、小棚木さんは「以前から使用していた木造客車が鉄鋼製客車に置き換わるタイミングで、沿線に住む関係者が払い下げを受けたものでは」と考える。石渕集落では、現在も鉄道時代の古いレールや枕木を農作業に使っている。
 旧小坂鉄道茂内駅の保全活動の一環で、先月下旬に同駅への移設を試みたが、腐食が進み、一度解体することに。作業の中で、木目などから天然秋田杉を使っていること、塗色があること、筋交いなどの構造を確認し、客車であったことは間違いないと判断。秋までには全ての部材を運び出し、復元作業に取りかかる。完成後は同駅で展示する。
 小棚木さんは「大館は鉱山だけではなく、林業も深く関わってきた。実物があると説得力があり、そのシンボルのような形で展示したい。小坂鉄道と茂内駅が、北鹿地方の産業の歴史を伝える貴重なものであることを広く発信していきたい」と話している。
   ◇  ◇  ◇
 レールを敷設し、馬や人の手によって運んだ県内初の「森林軌道」として、大館営林署管内の「長木沢線」、白沢営林署管内の「尻合沢線」が1907(明治40)年ごろに運用されていた。08(同41)年には小坂鉄道が開通。51(昭和26)年に小坂鉄道長木沢支線が廃止され、間もなく営林署管轄の森林鉄道として運用された。長木沢森林鉄道は、最終的に茂内貯木場を起点とした総延長12・6㌔。68(同43)年に廃止となった。

大館能代空港 到着ロビーで検温 23日まで 「37度5分」で声掛け、相談促す

2020-08-09
到着ロビーで搭乗客の体温を確認する県職員たち(大館能代空港)

 全国で新型コロナウイルスの感染が再拡大する中、北秋田市脇神の大館能代空港で8日、拡大防止策の検温が始まった。到着ロビーにサーモグラフィーカメラが設置され到着した客一人一人の体温を瞬時に検知。県外からの往来が増える23日まで「県内でも行動に注意して過ごして」と呼び掛けている。
 検温はお盆期間の16日間、大館能代、秋田両空港に到着する客への注意喚起を目的に県が実施している。県内空港での検温は初めてという。
 サーモグラフィーカメラは体の表面温度を測定する。両空港の国内線到着ロビーに設置。荷物を受け取ってロビーに現れた客をカメラが検知すると、近くの端末に画像とともに体温が数値で表示される。空港管理事務所の県職員ら2人体制で実施する。
 仮に、県が目安とする「おおむね37度5分」に達した場合、声を掛け、必要に応じて帰国者・接触者相談センターへの相談を促す。「強制力はない」(県港湾空港課)といい、あくまで注意喚起が狙い。
 現在羽田との間で1日2往復運航する大館能代では午前と午後の計2回検温する。到着ロビーの出入り口から3㍍ほど離れた位置にカメラを設置した。8日午前10時すぎ、最初の便が到着し乗客が現れると、県職員が手元の端末でチェックした。搭乗前の羽田でも検温が行われているといい、二重確認する形。
 乗客たちはカメラの前を足早に通り過ぎ、職員から「3密」回避の基本対策が記された啓発チラシを受け取った。
 県によると、この便の乗客は約65人。今のところお盆期間の最多だったがスムーズに検温できたという。体温が高く声掛けが必要な客はいなかった。同課の佐藤出・副主幹は「搭乗客も、迎える県民もお互い感染拡大防止につなげてほしい」と話した。

 
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新型コロナ対策 各種給付金で生活支援 大館市 暮らし再建や就労など

2020-07-31
 大館市は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、収入が減少した世帯や求職中の市民に給付金を支給し、生活を支える。「暮らし再建世帯応援金」は月収が20%以上減少した世帯に10万円、大学生がいる世帯に10万円を追加支給する。離職や仕事が減って求職中の市民には最大3カ月、月3万円を給付する。いずれも市独自の事業。
 「暮らし再建世帯応援金」は、収入が減少した世帯を支援する事業。給付の対象は▽今年2~5月に前年同月比で給与収入が20%以上減少した人がいる▽減少前の世帯収入が基準額以下―の世帯。基準額は1人世帯で月収15万円、2人世帯で18万円、3人世帯で21万円などと設定した。
 給付金は1世帯当たり10万円。大学生や短大生など学生がいる世帯は10万円を追加する。国の持続化給付金や市事業継続応援金を受給し、学生を扶養する事業主には、応援金の要件に関係なく10万円を支給する。
 「就労支援給付金」は、求職中の人が就労するまでの生活を支援する事業。給付額は月3万円(最大3カ月)。就労が決定した月は準備費用として2万円を給付する。最大で11万円を受け取ることができる。対象は▽市福祉課が行う自立相談支援事業の就労支援を受けている▽世帯の主たる生計維持者である▽職業訓練受講給付金を受けていない▽被保護世帯でない▽世帯員の収入が基準額以下―。収入の基準額は1人世帯7万8000円、2人世帯で11万5000円などとなっている。
 いずれも市独自の事業で、22日の市議会臨時議会で可決された一般会計補正予算に事業費を計上した。福祉課は暮らし再建応援金100人、就労支援給付金50人の給付を見込んでいる。担当は「就労支援給付金については、これから市の就労支援を受け、定期的に支援員と面談しながら求職活動を進めていく人も対象となるため、気軽に相談してほしい」と呼び掛ける。両事業のチラシを作成し、大館商工会議所と連携して事業を周知するほか、公民館や病院などに設置する。

大塚製薬と包括協定 北秋田市 北鹿地方で初めて 市民の健康増進目的

2020-07-31
協定を結んだ津谷市長㊧と迫上支店長(北秋田市役所)
 北秋田市と大塚製薬(本社・東京都)は30日、健康増進に関する包括的連携協定を結んだ。同社が培ってきた熱中症対策などの健康情報を市民に提供し役立ててもらう。県内市町村との締結は5市目で、北鹿地方では初めて。
 協定は▽科学的根拠に基づいた熱中症対策▽健康長寿の推進▽健康経営▽女性の健康づくりの推進▽災害対策▽その他の6分野にわたる。医薬品研究開発などの事業で培った同社のノウハウを生かし、市民の健康課題解決を図る狙いがある。
 具体的には熱中症アドバイザー養成講座の開講、栄養指導、「健康経営」に取り組む企業の支援、健康サポートセミナーの開催、同社商品の備蓄などを予定している。特に、新型コロナウイルス感染防止策としてマスク着用が求められる今夏は熱中症の恐れが高まっていて、協定による取り組みが関心を集めそうだ。
 同社によると、同様の協定は秋田を含む47都道府県と締結した。県内市町村はすでに秋田、男鹿、にかほ、湯沢4市と結んでいて北秋田で5市目。これまで秋田内陸100㌔マラソン大会に毎年協賛してきた縁があり、熱中症対策として同社飲料品を提供してきたという。こうした取り組みを市全体にも広げようと今回の締結に至った。
 市役所で締結式が行われ、津谷永光市長と迫上智博・仙台支店長がそれぞれ協定書に署名した。
 津谷市長は「市は減塩対策やがん予防につながる生活習慣の改善などに取り組んでいる。締結を機に健康情報や医学的情報を提供していただき、市民の健康課題解決に向けたイベントや講習会を考えている」と期待。迫上支店長は同社の取り組みを紹介し「締結を機に健康情報を届け、より健康になっていただきたい」と述べた。

噴火警戒レベル4想定 鹿角・澄川地熱発電所 警察、消防と合同訓練

2020-07-31
負傷者を担架で運び出すなどの訓練を行い、連携強化を図った(鹿角市八幡平のベコ谷地)
 鹿角市と仙北市にまたがる秋田焼山(標高1366㍍)の噴火警戒レベルが、居住地域に重大な影響が出る可能性があるとする4(避難準備)に引き上げられたと想定した火山災害救助訓練が29日、八幡平の東北電力澄川地熱発電所周辺で行われた。同発電所、警察、消防の約20人が合同で訓練し、連携強化を図った。
 活火山の焼山は、現在噴火警戒レベル1。訓練は、焼山が噴火して火砕流が発電所へのアクセス道に流れ込んで不通になり、取り残された所員が登山道を徒歩で避難するとして想定で行った。
 現場の所員は、消防に通報した後、発電プラントを停止。約1・5㌔離れた後生掛温泉を目指して避難を開始した。途中、噴石で1人が足を負傷、再び通報し、救助を求めた。
 消防と警察は後生掛温泉に現地対策本部を設置し、救助隊を編成して登山道を登った。発電所東方約500㍍の湿地帯「ベコ谷地」で所員と合流。負傷者の応急処置と簡易担架での搬送を行った。
 同発電所の川邉浩所長は「訓練により所員の危機管理意識も向上している。異動となっても全員が同じ行動ができるよう、備えていきたい」と話した。
 この日は県警ヘリ「やまどり」で搬送訓練も行う予定だったが、周辺が濃霧のため中止した。同発電所は国内最大級の出力5万㌔㍗。合同訓練は2016年から夏と冬の年2回行っている。

極早生品種「味良い」 大館 エダマメ収穫本格化

2020-07-30
畑から収穫し、脱莢機を通したエダマメ(大館松峰)
 大館市でエダマメの収穫が本格化している。現在は極早生(わせ)から早生品種の収穫が行われており、市内では品種を変えて時期をずらしながら、10月まで出荷が続く。
 11haで5品種を栽培する同市松峰のファーム畠山(畠山博実社長)では、極早生品種「神風香」の収穫が27日から始まった。収穫機で畑からもぎ取った豆を、脱莢機にかけてさやの薄いものなどを取り除く。作業所に運んで洗浄や選別作業を行い、厳選したマメを出荷する。
 畠山博樹専務(42)によると、6~7月に雨が続いたため、播種(はしゅ)が半月ほど遅れ今月中旬までずれ込むなど、作業の進行に苦労したという。JAに出荷するほか、観光地域づくり法人・秋田犬ツーリズムを通じて飲食店などで提供され、「今年は雨に苦しめられた分、いいマメができている。地元スーパーなどにも並ぶため、大館産を味わってほしい」と呼び掛けた。
 エダマメは、JAあきた北の最重点品目の一つとして作付けが推奨されている。6月末のまとめでは、市内では32戸が203haで栽培。同JAの担当者は「降雨や日照不足で生育が心配されたが、味は良い」と話した。

マタギ文化 新組織で振興 北秋田市 推進協設立へ 「日本遺産」は解散

2020-07-30
北秋田市の日本遺産事業推進協議会(阿仁庁舎)
 「阿仁マタギ」の日本遺産登録を目指して設置した北秋田市の日本遺産事業推進協議会(会長・津谷永光市長)は28日、阿仁庁舎で開き、日本遺産に認定されなかったことを受けて今後の方針等を協議した。「認定」を前提とした組織であり事業継続は困難なことから、協議会は本年度末で解散。阿仁マタギの文化の継承や観光資源としての活用など必要な事業は、新たに設立する「(仮称)阿仁マタギ推進協議会」で進めていくことを確認した。
 日本遺産は、地域に根付き世代を超えて受け継がれている風習や伝承、歴史的経緯などを「ストーリー」として文化庁が認定するもの。地域に点在する遺産を総合的に活用し、国内外に発信することをねらいとした。
 北秋田市は2018年度から、阿仁マタギでの登録を目指して申請。内容などの修正を加えながら、19年度、20年度と申請を続けたが認定には至らなかった。文化庁は募集について、本年度で「当面最後にする」としている。
 事業推進協議会は、最初の申請で認められなかったことから、地元の関係者との協議を経て手続きを進めようと19年1月に設置。認定を目指すとともに、認定後においても文化財等を活用し、観光振興や地域活性化の推進を図ることを目的とした。
 この日の協議会で会長の津谷市長は「阿仁マタギは大変残念ながら、日本遺産に認定とはならなかった。しかし、阿仁マタギの世界観や歴史、文化は市にとって貴重な財産であることに変わりはない。今後も積極的な情報発信や環境整備により魅力向上を図りながら、後世に引き継ぐ取り組みをしたい」とあいさつ。今後の方針を協議した。
 本年度は、現在の協議会で活動を続けながら、同協議会と協議会作業部会を統合する形の「阿仁マタギ推進協議会」を設立。来年度の移行を目指す。新たな組織では「日本遺産に申請した『ストーリー』にあるマタギの世界観、知恵、歴史を感じ取ることのできるマタギの里を目指し、情報の共有や活用を図り取り組んでいく」などとした。
 また、本年度の事業計画では▽阿仁マタギガイドブック作成事業▽阿仁マタギ普及啓発事業▽阿仁マタギ講座―を進めることを確認した。
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「巡見使」の道をたどる 鹿角・大湯郷土研究会 街道跡を歴史散歩 5カ所に看板設置

2020-06-22
幕府巡見使道を歩いて学ぶ参加者たち(十和田大湯)
 江戸時代の幕府巡見使が通った「幕府巡見使道(旧来満街道)」を学ぶ歴史散歩が21日、鹿角市十和田地区で行われた。街道跡を歩きながら、巡見使の時代に思いをはせた。
 大湯郷土研究会(奈良公夫会長)が、貴重な歴史街道を通して、史実と郷土を知る機会にしようと主催。14人が参加した。
 幕府巡見使や南部の殿様が領内巡察の際に使った道は、来満街道と呼ばれている。巡見使は江戸時代に9回鹿角に入っている。山を越える難路で、無理してまで鹿角を訪れたのは、秋田藩と南部藩の藩境争いの状況確認、尾去沢鉱山の視察が理由とされている。
 参加者はマイクロバスに乗って、折戸北畠氏遺跡や中ノ渡一里塚、大圓寺、大湯城跡、在郷坂一里塚、倉沢毘沙門神社のケヤキ、大湯環状列石(浅間神社)、錦木塚を巡った。途中、上館坂―大湯城跡間と大湯倉沢―大湯環状列石間の2カ所を実際に歩いた。
 会員の三上豊さんが案内人を務め、見学先で歴史を解説。街道跡が分かる場所では、ルートを示すなどして説明した。同研究会は今回、「幕府巡見使道」の看板を5カ所に設置、ルートを示している。
 小学4年の長男と参加した40代の女性は「旧街道は、今では通らない所にある。どうして、このような場所を通ったのかなあ、と当時に思いをはせています」と話した。

河野防衛相「深くおわび」 地上イージス計画停止 来県し知事らに陳謝

2020-06-22
配備停止について説明する河野防衛相(県正庁)
 政府が秋田市新屋地区への配備を進めていた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」のプロセス停止を受けて河野太郎防衛相は21日、本県を訪れ、佐竹敬久知事や秋田市の関係者らと会談した。河野防衛相は停止を判断した理由を説明し「深くおわび申し上げる」と陳謝した。地元からは停止を事実上の白紙撤回や中止と捉えるとした上で、早期に正式決定するよう求める声が上がった。
 会談は県正庁で実施。県側から佐竹知事と加藤鉱一議長、秋田市から穂積志市長と岩谷政良議長、地元住民を代表して新屋勝平地区振興会の佐々木政志会長が出席した。
 イージス・アショアの配備プロセス停止は、迎撃ミサイル発射の際に使われるブースターという装置を安全な場所に落下させることが難しいと判明したことが要因。河野防衛相は「当初はソフト改修で対応可能と判断していたが、日米協議の中でハードの改修が必要という結論に至った。そのためには2000億円近いコストと10年の時間が必要。改修は合理的とは言えないと判断した」と経緯を説明した。
 「県や秋田市、地元の皆さまには本当に長い間にわたって迷惑をかけ、配備に向けて尽力を頂いてきたにもかかわらず、このような判断をせざるを得なくなったことを大臣として深くおわび申し上げる」と停止について謝罪。
 今後については、国家安全保障会議に停止を報告し議論した上で閣議決定する流れになると説明し、「速やかに結論を得られるようにしたい」との考えを示した。
 佐竹知事は停止について「賢明な判断」と一定の評価を示しながらも、防衛省の対応について、説明会でのトラブルや二転三転した説明、視察で初めて民家に近いと把握したことなどを挙げ「ずさん」と断じ、「防衛省に対する信頼が損なわれた」と述べた。
 その上で「停止はいずれ撤回や中止という形になるだろう。速やかに決定・発表するとともに、あらためて地元に謝罪と説明を」と求めた。

朝採れ野菜を会社に 1日から予約配達 秋田犬ツーリズム 陽気な母さんの店(大館市)と連携

2020-06-21
ラインで商品の情報を共有し、注文・発注するシステムをテスト運用する(陽気な母さんの店) 
 大館、北秋田、小坂、上小阿仁4市町村の観光地域づくり法人・秋田犬ツーリズム(中田直文会長)は、企業向け野菜等予約配達システムのテスト運用を7月1日から始める。地域産品の消費拡大が狙いで、大館市の陽気な母さんの店(石垣一子社長)と連携し、朝採れ野菜をその日の夕方までに企業に届ける。無料通信アプリ・LINE(ライン)を活用し、情報をリアルタイムで共有することで、幅広い世代や地域での利用を目指す。参加企業を25日まで募集している。
 連絡調整は、登録事業者が同法人を通じて当日午前9時30分までに参加企業宛てにおすすめ商品をラインで提供。企業はグループラインなどで従業員から注文を集め、午前10時30分までに発注する。11時までに同法人が配達指示を事業者に行い、午後5時まで事業者が参加企業に配達。現金決済する。配達料は1件当たり300円(税込み)で、テスト期間中は同法人が負担する。
 首都圏の企業などに向けた野菜の配達システムを計画していた同法人が、陽気な母さんの店と連携し、地域内で実現可能な地域産品の消費拡大を目指す。同社は人口減少により、店舗利用者数が2017年度から年間約3000人ずつ減少しており、同じように販路開拓に悩む事業者が参入しやすいよう、モデルケースとしての役割も担う。同社ではその日の朝に採れた野菜を中心に提案する予定で、石垣社長は「一人でも多くの人に食べてもらいたい」と期待している。
 テスト運用の参加企業の要件は、大館市内に住所を有する企業または団体で、従業員が5人以上であること、テスト運用のアンケートに協力してもらうこと、配達の際にまとめて現金で支払いができること。期間は7月1日から3カ月程度を想定。1カ月につき5社、計15社を募集する。25日締め切り。
 同法人は「プラットフォームができると、さまざまな情報共有ができる。登録事業者、参加企業を増やしていけるよう、需要を調査したい。実現可能であれば、連携市町村にも広げていきたい」としている。
 問い合わせは同法人(電話070・2020・3085)。

産業コーディネーター 新たに東海地区へ配置 鹿角市 自動車産業など取引拡大へ

2020-06-21
鹿角工業振興会の通常総会であいさつする山本さん(千葉旅館)
 鹿角市は本年度、地域産業の活性化に向け、新たに東海地区へ「産業コーディネーター」を1人配置した。自動車・航空産業の商取引の拡大や、品質や生産性の向上に役立つ人材の育成を図ることで、付加価値の高い産業の育成を目指す。
 市は、市内の企業間取引の活性化や、市内企業の連携による地域外の新たな受注先の開拓、付加価値の高い最終製品の開発を図るため、国の地方創生推進交付金を活用し、2016年度から地域内連携事業に取り組んでいる。
 この事業は鹿角工業振興会(柳澤隆次会長)=事務局・鹿角職業能力開発協会内=に委託し、元会社経営者らを産業コーディネーターとして依頼。産業拠点施設「まちなかオフィス」に配置し、成果を上げてきた。
 新たなコーディネーターは元トヨタ自動車の山本和信さん(69)。山本さんは同社TQM(総合的品質管理)推進部主査を経て、16年に定年退職後、関連会社でコンサルティングを行っている。
 数年前に本県や鹿角市で開かれた企業等の若手人材育成研修の講師を務めたほか、東海地方での企業懇談会や、愛知県内の大手企業の視察などで鹿角市に協力してきた経緯がある。
 今後は年4回来鹿し、企業訪問や小集団改善活動(QCサークル活動)の指導を行うほか、東海地区での市内企業のPR活動を行う。小集団改善活動は、市内企業の従業員に対し、高い精度を求められる製品の製造に向け、改善意識の普及を図るのが目的。
 産業コーディネーターはこれまで2人だったが、3人体制となった。
 山本さんは19日に十和田大湯の千葉旅館で開かれた鹿角工業振興会の通常総会に出席。「東海圏と鹿角の企業が結び付くよう力を合わせて取り組みたい」と意気込みを述べた。
 取材に対して、山本さんは「鹿角の企業はものづくりのノウハウを持っているが、東海圏では名前が通っていない」とPRや連携の必要性を指摘。「秋田、鹿角の優秀な子どもたちが就職で県外に出なくてもいいように地元企業の発展や、企業誘致ができればいい」との考えも示した。

「石の塔」登山、緑満喫 岩瀬側から市民25人 大館市田代公民館 ホラ吹き大会は中止

2020-06-21
石の塔前で記念撮影(田代公民館提供)
 大館市の田代公民館は20日、同市と青森県大鰐町との境にそびえる巨石・石の塔を観賞する「石の塔登山」を開催。市民ら25人が参加し、山登りを通して交流を深めた。
 県境にそびえ立つ石の塔は高さ約20㍍、周囲は74㍍の巨岩。薬師山神社の御神体とされ、両県から参拝客が多く訪れている。
 津軽地方で伝えられる「石の塔を見ないでホラ(大きいこと)を話すな」という伝承にちなんで、同町では1996年からホラ吹き大会を開催。例年、登山と組み合わせた交流イベントを開いているが、今年は新型コロナウイルスの影響で大会が中止になったため、同館は登山のみ行うことにした。
 この日、参加者は岩瀬沢の石の塔登山口から入山。さわやかな天気に恵まれ、新緑の山道を気持ち良さそうに登った。
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