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2022年8月

北鹿地方 被害額は6億円超 記録的大雨から1週間 床上など浸水131棟

2022-08-10
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3日の大雨で下内川が氾濫し、浸水被害が多発した大館市沼館地区(大館市消防本部提供)
 本県北部を襲った記録的な大雨から、10日で1週間となる。北鹿地方を中心に被害が相次ぎ、3市での被害額は8日現在で6億円超。JR奥羽線では線路の盛り土が流出し、大館―東能代駅間で運転の見合わせが続いている。被害の傷跡が残る中、10日にかけて再び雨が強まる見込みで、地域住民は不安を感じている。
 県が9日午後3時現在でまとめた被害状況によると、建物被害は大館市で111棟(床上浸水19棟、床下浸水38棟、非住家浸水54棟)、北秋田市で14棟(床上1棟、床下13棟)、鹿角市で6棟(床上3棟、床下3棟)。
 河川や道路など土木施設関係の被害は、鹿角、北秋田両地域振興局管内で34カ所に上る。小坂町十和田湖―青森県境間の国道454号、小坂町小坂―青森県境間の国道282号はいずれも土砂の流出で、交通規制が続いている。
 北鹿各市町村によると、農作物、施設被害等を含めた農林水産・土木関係の被害総額は8日現在、大館市で4億3545万円、北秋田市で1億9063万円、鹿角市で2246万円となり、3市合計で6億4854万円に上ることが判明した。
 のり面崩落や倒木、田畑の冠水、土砂流入などが相次ぎ、確認される被害は日に日に増えている。一部の自治体では農業用施設や農作物などの被害を調査中で、被害額は今後さらに膨らむ可能性がある。
 JR奥羽線では下川沿―大館駅の線路の盛り土が流出し、列車が運行できない状況が続く。線路が宙づりの状態となっており、JR秋田支社が復旧を急いでいるが、運転再開の見通しは立っていない。
 大館市での浸水被害111棟のうち大部分の97棟を占めたのが沼館地区。下内川が氾濫して堤防の3カ所が決壊し、集落が冠水した。県は決壊箇所に土のうを積み上げるなどして応急の復旧作業を急ピッチで進め、8日までに完了させた。
 10日にかけて再び強い雨が降る予報となっており、県河川砂防課は「監視体制をとってしっかりと備えたい」と警戒感を示す。
 被害から間もない中で、地域住民からは不安の声が漏れる。沼館町内会の虻川正道会長は「堤防の復旧は終わったが、川の水量が多くなるとどうなるか心配」とこぼす。県が進めている下内川の河川改修工事について「早期の全面改修が地域みんなの願い」と切望している。

花輪ねぷた 久しぶり熱気戻る

2022-08-10
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大太鼓を打ち鳴らす若者たち(稲村橋)
 鹿角市無形民俗文化財に指定されている七夕行事「花輪ねぷた」が7、8の両日、同市花輪で3年ぶりに行われた。新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、初日は縮小開催となったが、最終日の8日夜は米代川に架かる稲村橋に10町内が集合し、王将型灯籠に点火して圧巻のフィナーレを迎えた。
 花輪ねぷたは、七夕祭りと眠り流しが習合したもので、源流は古代信仰にみられる禊(みそ)ぎにあると考えられている。江戸末期ごろから行われ、お盆を迎えるための前行事として伝承されてきた。保存団体は花輪ばやし祭典委員会(髙瀬幸広会長)。
 将棋の駒の形をした王将灯籠は高さ約5㍍。正面に「王将」、側面に「七夕祭」「天の川」の文字、背面に色どり鮮やかで勇壮な武者絵を描くのが伝統的なスタイル。大太鼓は直径約2㍍で、さまざまな形の灯籠が飾り付けられる。
 参加10町内のうち旭町の武者絵は、コロナ禍で中止となった2年前の卒業生が当時描いた作品をそのまま使用し、現役最後の年に祭りができなかった世代の思いを共有した。祭りの若者会は数え年42歳の定年制。
 今年は3年ぶりの開催に向けて準備を進めてきたが、7月下旬から感染が急拡大。「参加者や観光客の安全を考え、初日の運行を一部変更した」(髙瀬会長)と対策を講じ、予定していた大太鼓コンクールやJR鹿角花輪駅前行事、赤鳥居パレードなどは中止した。
 8日は花火打ち上げや、上5町内と下5町内に分かれての大太鼓競演を取りやめた以外はほぼ例年通りに運行した。
 午後9時ごろ、稲村橋へ全町内が集合し、王将コンクールの審査結果を発表。独特の手締め式「サンサ」に続き、灯籠へ一斉に火を放った。大太鼓の演奏曲はそれまでの「七夕」から「大の坂」へと切り替わって盛り上がりは最高潮に達した。
 7日に行われた王将絵コンクールの結果は次の通り。
 ▽秋田県知事賞=大町▽鹿角市長賞=谷地田町▽花輪ばやし祭典委員会長賞=六日町▽鹿角市教育長賞=旭町▽かづの商工会長賞=新町▽十和田八幡平観光物産協会長賞=舟場元町

鹿角市官製談合事件 児玉前市長ら有罪判決確定 業者側も控訴なく

2022-08-10
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 鹿角市発注工事の一般競争入札を巡る官製談合事件で、入札情報を複数の業者に漏らし不正に落札させたとして、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の罪に問われた前市長の児玉一被告(75)=同市花輪=を懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役3年)とした秋田地裁判決が確定した。業者側の4被告についても判決が確定。検察、弁護側いずれも期限の8日までに控訴しなかった。
 業者側4被告は、入手した情報で工事を落札したとして、いずれも公契約関係競売入札妨害の罪に問われた「柳沢建設」元社長の柳沢義人被告(75)=十和田大湯、同社元常務で元市建設部長の山口達夫被告(64)=八幡平、「田中建設」元社長の田中教雄被告(72)=花輪、「イトウ建材店」元取締役の伊藤正隆被告(71)=十和田毛馬内。
 秋田地裁判決で、柳沢、田中、伊藤の3被告は懲役1年、執行猶予3年(いずれも求刑懲役1年)、山口被告は懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)を言い渡されていた。
 判決によると、児玉被告は2019年に道の駅かづのの建築主体工事と機械設備工事の2件、20年に統合校舎(旧花輪二中)の機械設備工事1件の計3件の入札で、最低制限価格や工事価格などを業者に漏らし、不正に落札させた。
 柳沢、山口、田中、伊藤の4被告は児玉被告と共謀の上、情報に基づいて工事を落札し、入札の公正を害した。

ハチ公生誕100年 プロジェクトが始動 大館市 公式ロゴを発表

2022-08-09
公式ロゴ付きTシャツを着てPRする福原市長㊥(大館市役所)
 来年、生誕100年を迎える大館市生まれの秋田犬・ハチ公を祝おうと市は8日、公式ロゴマークを発表し、ホームページや交流サイト(SNS)で本番に向けたPRを本格的に開始した。ロゴは申請すれば個人や企業に無料で提供し、幅広く利用を呼びかけている。
 市役所で福原淳嗣市長が会見し、ロゴのほか、公式ホームページ(HP)や短文投稿サイト「ツイッター」のアカウント開設などを発表した。99歳を祝うプレイベントを今年11月上旬に東京都渋谷区で、本番の生誕祭を来年11月中旬に市内で開く予定も明らかにした。
 ロゴはオレンジ色の「100」の数字に、白抜きしたハチ公のシルエットが特徴。「1」の部分は、ハチ公の垂れた左耳をモチーフにしているという。東京都渋谷区で活躍するデザイナーの大橋祥さんが手がけた。図柄の配置が異なるものなど9種類を用意。オレンジ色以外にも自由に色を変えて使用でき、詳細は公式HPや実行委員会事務局の市観光課(☎0186・42・7072)。
 関連グッズを10月ごろから販売する予定。Tシャツやトートバッグ、ステッカーなど8種類。観光地域づくり法人「秋田犬ツーリズム」のサイトで販売する。
 福原市長は会見を生誕100年プロジェクト始動の場と位置付け、ハチ公を通じた縁のある渋谷区との交流を一層深める考えを示した。「単なるイベントに終わらせず、都市と農山村の交流モデルをつくる事業にしたい」と意気込んだ。ロゴのデザインについては「センスが良い」とほめた。
 ビデオメッセージで、長谷部健区長から「大館との絆を強くする機会になればと思う」などのコメントが寄せられた。
 両市区は2001年に締結した災害時相互応援協定を皮切りに、区内の小中学校給食に市産米の提供、区が観光案内所として活用していた鉄道車両「青ガエル」の譲渡・移設など交流を広げてきた。今年5月には交流促進協定を結び、観光・文化、産業、スポーツなど4項目にわたって連携・協力を約束。メインとなる生誕祭を共同で実施する。

大館市沼館 広がる支援の輪 ボランティア 活動本格化 家具搬出等に汗

2022-08-09
側溝の泥上げをする北陽中の生徒(大館市沼館)
 3日の大雨で浸水被害が多発した大館市沼館地区で、市民有志による災害ボランティア活動が本格化している。7日は秋田銀行や大館青年会議所などから66人、8日は北陽中学校生徒ら34人が参加。田畑の砂利寄せ、側溝の泥上げ、家財道具の搬出・洗浄などに汗を流しており、支援の輪が広がっている。
 大館市社会福祉協議会が5日に「災害ボランティアセンター」を立ち上げた。沼館地区で被災状況や支援のニーズを調査した後、市内在住者を対象にボランティアの受け入れ、調整を行っている。
 本格的な活動開始となった7日は秋田銀行の行員、大館青年会議所の会員、釈迦内地区の住民ら66人が参加を申し込んだ。午前9時から被災世帯で、汚れた家財道具の搬出などに励んだ。
 秋田銀行公務室の斉藤新さん(52)=秋田市=は「休日を使って参加できる社員を集めた。テレビでは見たが、日がたっているにもかかわらず大変な状況だと思った」と被災状況に驚いた様子だった。
 8日は北陽中2~3年生の有志や教職員19人が協力。3班に分かれて、スコップを使って側溝の泥を寄せて運んだり、田畑に流されてきた砂利や木の枝を集めたり、約3時間にわたって協力して作業に当たった。
 山内莉緒さん(3年)、長﨑琉夏(るな)さん(同)は「民家の壁に(冠水時の水の高さを示す)線が残っていた。身近でこんな被害が出ていると知らなかった。活動の手伝いをできて良かった」と話した。
 自宅が床上浸水の被害に遭った40歳代女性は「知人の手を借りて片付けをしているが、地域では人手が足りず、若者も少ない。助けてもらって本当にありがたい」と感謝していた。
 市社協では団体、個人を問わず随時ボランティアを募っている。市内在住者が対象。問い合わせは市社協(平日☎0186・42・8101、土日祝日☎070・7422・4238)。

2022年7月

営農関係の原油・資材 価格高騰で支援策 大館市 あすから申請受け付け 脱炭素も同時推進

2022-07-31
 大館市は原油価格高騰に伴い、経営状況の厳しい農業者を支援する助成制度を新設した。二酸化炭素の排出を抑制する電動型農業機械を導入したり、耐久力などの高い資材へ転換したりした場合が条件で、営農支援と同時に脱炭素社会の実現を目指す。
 助成制度は▽農業カーボンニュートラル推進事業(事業費約2450万円)▽農業高効率化推進事業(約4190万円)▽比内地鶏導入支援事業(約540万円)の三つ。農政課によると、比内地鶏については素びな導入経費を助成し、対象農家に直接周知している。他の2事業は8月1日から申請を受け付ける。
 カーボンニュートラル推進事業は価格3万円を超える農業用電動機械を導入した場合、経費の2分の1(上限なし)を助成する。電動型の例として草刈り機、耕運機、運搬車、リフト車などが挙げられる。
 対象は10アール以上の農地を耕作している市内の農業者。農産物の販売が要件で、販売実績を証明する書類が必要。同課は「助成の対象機械となるかどうか申請前に相談してほしい」と呼びかけている。募集期間は8月末まで。
 高効率化推進事業の対象は▽被覆資材転換▽出入り口等転換の2種類。耐久力や効率性に優れたビニール資材、高気密にできるハウス資材を想定している。補助率は園芸用等施設が資材費に限って全額。育苗用や自家用などの施設は2分の1。原油由来の資材を長持ちさせ、効率的に使えるようになることで営農の経費負担を抑え、環境負荷も軽減する狙いがある。
 同課は「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、原油価格高騰に伴い厳しい経営状況の農家を支援し、脱炭素社会に向けた取り組みも進めたい」としている。詳細は生産振興係(電話0186・43・7074)。市は商工関係の中小事業者向けにも価格高騰に伴う支援策を7月から実施している。

「オリンピックオーク」除幕 後継木の寄贈受ける 鹿角市運動公園

2022-07-31
除幕式に出席した(右から)浅利名誉会長、阿部教育長、小山代表、増田さん(鹿角市総合運動公園)
 1936年のベルリン五輪で優勝者に贈られた「オリンピックオーク」。その後継木が鹿角市に贈られた。30日、植樹された市総合運動公園で除幕式が行われた。
 オリンピックオークは、同五輪の三段跳びで優勝した田島直人さんに、金メダルとともに与えられた鉢植えのドイツカシワ。出身の京都大学農学部グラウンドに植えられ、孫に当たる木を「オリンピックオークの植樹を推進する会」の小山尚元代表(岩手県滝沢市)が育て、これまでに全国各地に寄贈している。
 小山代表は鹿角紫根染・茜染研究会の関幸子会長と親交があることから、同市への寄贈が持ち上がった。東京五輪開催に合わせ、昨年10月に同公園に1本が植樹された。
 同日の浅利純子杯争奪第16回鹿角駅伝に合わせ、除幕式を行った。同大会名誉会長の浅利純子さんやスポーツジャーナリストの増田明美さんらも参加した。
 阿部義弘教育長は「オリンピックオークの木が、次の世代を担うジュニアアスリートたちに勇気と希望を与え、スポーツの競技力を高める原動力となることを期待する」とあいさつ。
 小山代表は「田島さんの文武両道の姿が人間として大切と感じて活動してきた。木が市のスポーツ振興、植物を大切にする人の力になれば」と話した。

「ボランティア広がって」 大館一中生が自主的にアルミ缶回収 夏休みに協力呼びかけ

2022-07-31
難民支援のため独自にアルミ缶回収を行っている大館一中の生徒5人(左から本多さん、谷地田さん、千葉さん、若狭さん、関口さん)=北鹿新聞社
 大館市第一中学校の生徒が、独力でアルミ缶回収のボランティア活動に取り組んでいる。3年生5人が「KRTS(カーツ)」というチーム名で企業を訪ねて回り、協力を依頼。換金して難民支援の寄付金に充てる。「ボランティア活動が地域に広がっていけば」と話している。
 取り組んでいるのは、千葉翔(かける)さん、本多剛大さん、関口正拳さん、谷地田昴さん、若狭哩惟我(りいが)さんの5人。
 千葉さんは国連児童基金(ユニセフ)のテレビコマーシャルや学校での募金活動などに触れる中で、「生活困難な難民のために寄付をしたい」という思いを募らせた。ただ現金を集めるだけでなく、生徒の手で不要な物を善意に変える方法はないか考えた。
 思いついたのがアルミ缶回収。「ロシアのウクライナ侵攻でアルミ缶の価格が高騰していると聞いた。ごみとしてよく出る物だし、軽くて持ち運べる」とSDGs(持続可能な開発目標)も意識しながら、自主的、効率的に取り組める方法に行きついた。
 友人に声をかけ、活動に勧誘。参加生徒の名前の頭文字を取って「KRTS」を結成した。6月上旬から放課後の時間を利用し、独自に企業を訪ねて協力を依頼して回っている。
 27日までに10社以上を回り、約80㌔を回収。夏休み最終日の8月24日まで協力を呼びかけるという。リサイクル会社に持ち込み換金した上で、難民支援の募金などを行うユニセフに送る予定。
 5人ともボランティア活動の経験は少なかったものの、本多さんは「難民の役に立つなら」、関口さんは「困っている人の役に立ちたい」と参加を決めた。谷地田さんは「アルミ缶回収という考えが良いと思った」、若狭さんは「新しいことに挑戦したい」と賛同した。
 千葉さんは「ボランティアは中学生でもでき、どんな人でも工夫をすればできること。活動や思いが地域に広がっていけば。アルミ缶が多くある企業や家庭があれば協力してほしい」と呼びかけている。
 アルミ缶回収の受け付けは「KRTS」のメール(krts.volunteer.4@gmail.com)

移動サービス「モビ」 推進協議会を設立 10月から実証試験 大館市

2022-07-30
実証試験の内容などを話し合った推進協議会(大館市役所)
 大館市は29日、新たな移動サービスの導入を目指す「大館版mobi(モビ)プロジェクト」の推進協議会を設立し、市役所で初会合を開いた。人工知能(AI)を活用し、予約型・乗り合い式・定額料金で配車するもので、10月から市街地の半径約2㌔圏内で実証試験を行う。市民の移動量や既存公共交通への波及効果などデータを収集・分析し、本格運行につなげたい考えだ。
 モビは、携帯電話大手・KDDIと高速バス大手・WILLER(ウィラー)の合弁会社が提供するサービス。スマートフォンのアプリか電話で乗降場所を指定すると、ワゴン車が迎えに来る仕組み。ルートが近い人との相乗りが前提となり、AIで配車効率を高める。通常料金は月5000円で何度でも利用できる。
 実証試験は国土交通省の補助事業に採択され、10月1日から来年2月28日まで秋北タクシーが運行を担う。収集するデータは▽住民移動量の変動▽エリア内施設への波及効果▽既存公共交通への影響▽市職員の業務活用―など。
 チラシやポスター、新聞広告などで周知を図り、スタンプラリーや周遊ツアーなどのイベント、きりたんぽまつりや産業祭との連携などで利用を促す。運転免許証を返納した高齢者や子どもの送り迎えなど幅広い利用を見込む。
 協議会は交通や商業、観光、金融、教育、子育て、福祉などの団体の関係者で構成。公共交通を研究している村上早紀子・福島大准教授(羽後町出身)が会長に選出された。
 事務局の都市計画課は「幅広く意見を聞きたい」として、実証運行価格を「世帯1人目2500円(月額)、2人目以降500円(同)、1回券300円」と提案したが、「バスとタクシーの中間に位置付けるとすれば安いのではないか」などの声があり、改めて協議することにした。
 市内の路線バス輸送人員は年々減少し、新型コロナウイルスの影響で2018年度から21年度にかけて27・6%減少。一方、市のアンケートで「交通手段がなく困る」との回答が47・4%を占め、移動ニーズは高まっている。
 福原淳嗣市長は「少子高齢化が進む中、地域公共交通こそが暮らしをつなぐまちづくりの要。プロジェクト実現を通じて新しい地方行政の形をつくりたい」とあいさつした。

大館市内 夏祭り 3年ぶり開催へ 一部中止も 感染対策に苦心も

2022-07-30
3年ぶりに開催する大鮎の里ふるさとまつり(2019年8月17日撮影)
 大館市で例年8月のお盆前後に開催される夏祭りや伝統行事は、7月下旬からの新型コロナウイルス感染症再拡大の影響を受けながらも、町のにぎわいを取り戻そうと各主催団体が準備を進めている。3年ぶりの開催を目指す「大鮎の里ふるさとまつり」は、8月から9月への日程変更に加え感染症対策のため場所を変えて実施する。祭りの多くはコロナ禍以来の開催となるが、人員不足から規模縮小や中止を余儀なくされるなど関係者が対応に追われている。
 例年8月中旬に同市外川原の米代川河川緑地で開かれる田代地区の風物詩「大鮎の里ふるさとまつり」は、日程と会場を変更して実施する。感染状況を鑑みて、今年は9月4日に開催日を変更した上で、場所を同市早口のグリアス田代の多目的運動広場に変えた。奈良敏夫実行委員長は「会場が広いと、出入り口の制限、検温と消毒に人を割かなくてはならない。元通りの開催を検討してきたが、人員の問題や来場者の安全を考えて祭りの形を改めた」と話した。
 比内地区では例年8月上旬から中旬にかけて「山コチンチコ」「大葛金山太鼓」「中野七夕」を開催している。いずれも参加人数を限定し3年ぶりに実施する予定。主催団体の解散で2018年夏から途絶えている送り盆行事「扇田盆踊り」は、踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が4年ぶりの復活開催を目指している。
 お盆期間に市内各地で行われる「獅子踊り」は通常開催を目指して各団体が準備を進めている。山田獅子踊りは8月13日の本番に向けて7月下旬から踊り手の練習会が開かれている。粕田獅子踊りは、これまで通りの実施としたが、密集を避けるために獅子踊りの前に子どもたちが披露する「やっこ踊り」は昨年に続き取りやめた。
 花岡地区で例年8月中旬に開く「花矢夏まつり」は、6月下旬時点で3年連続の中止を決めた。実行委の鈴木一敬委員長は「人員不足が主な原因。飲食やステージイベント中心の催しのため、当日の運営に加えて感染症対策となると割ける人が足りない」とこぼした。

2022年6月

北鹿360歳野球 メジャーズに紅鷲旗 7年ぶり4度目の頂点に

2022-06-27
優勝を決め、マウンド上で笑顔を見せるメジャーズのメンバー
 最終日の26日はニプロハチ公ドームで準決勝、決勝を行い、初優勝を狙う熊球クラブと、7年ぶり4度目の頂点をめざす大館メジャーズが決勝で対戦。メジャーズが同点で迎えた3回、長短打に重盗を絡めて勝ち越し。継投策で熊球クを振り切った。準決勝を不戦勝した熊球クは温存できた体力を発揮。主軸の強打で追い上げたが、あと一歩及ばなかった。
 序盤から得点を重ねて試合の主導権を握った大館メジャーズは、一時同点に追いつかれてからも追加点を挙げて逃げ切った。
 メジャーズは初回、2死三塁で暴投の間に三走の鈴木が生還して1点を先制。2回は2死三塁から佐藤慎、鈴木の長短連打で2点を加えた。
 3点リードで迎えた3回、先発の渡部が3点本塁打を被弾して試合は振り出しに。しかしその裏、1死一、三塁の場面で意表を突く重盗を決めて1点を勝ち越し、内野ゴロ間にさらに追加点を奪った。5回にも田中の適時打で2点を加えて点差を広げた。
 4点差をつけられて最終回に臨んだ熊球は、2死から島崎が二塁打を放ってチャンスをつくり、続く土佐の右前適時打で1点を返したが、後続が凡打に倒れて力尽きた。
 熊球・三浦広幸監督の話 初めての決勝で緊張があった。相手が一枚上手で最後まで流れをつかめなかった。
 メジャーズ・田中太郎監督の話 ベテランと新人がうまくかみあった。まずい失策もなく、守り勝てた印象。
 ◇決勝
熊球クラブ
    0030001 4
    122020× 7
大館メジャーズ

 ▽本塁打=島崎(熊)
 ▽三塁打=鈴木(大)
 ▽二塁打=島崎(熊)、岩谷、藤原(大)
 ▽併殺=大館1▽暴投=熊球1、大館1▽捕逸=熊球1
 ▽審判=若松、谷地田、鎌田、庄司

 ◇準決勝
ニプロ
    1000013 5
    200006× 8
大館メジャーズ

 (ニ)虻川―鈴木
 (大)虻川信、渡部―田中
 ▽三塁打=立山、虻川(二)、田中、藤原(大)
 ▽二塁打=岩谷、山内(大)
 ▽併殺=ニプロ1、大館2▽暴投=ニプロ1、大館2
 ▽審判=鎌田、畠山、長崎、青山

鳥潟会館庭園の価値は 大館で文化財 庭園フォーラム 専門家が語り合う

2022-06-27
専門家が鳥潟会館庭園の価値や特徴を語ったシンポジウム(ほくしか鹿鳴ホール)
 文化財庭園保存技術者協議会(京都市、加藤末男代表)主催の「第17回文化財庭園フォーラム・シンポジウム」が26日、大館市のほくしか鹿鳴ホールで開かれた。県内外から申し込んだ約110人が聴講。専門家による講演やパネルディスカッションを通して、県名勝に指定されている鳥潟会館庭園の価値や特徴、取り入れられている京都の技術に理解を深めた。
 フォーラムは25日から2日間の日程で、最終日にシンポジウムを計画。文化財庭園の保護に向けた機運を高める狙いがある。
 第2部では「大館に実現された京都の技」と題してパネルディスカッションを実施。造園学・日本庭園史研究の権威として知られる尼﨑博正・京都芸術大教授、建築史学を専門とする澤田享・前秋田公立美術大教授、鳥潟家研究者・郷土史家の中嶋忠輝さん、県内各地の建造物や庭園を調査する日本近代史専門の渡辺英夫・秋田大名誉教授の4人がそれぞれの専門分野から鳥潟会館の歴史や特徴、価値について語った。
 渡辺さんは庭園の拡張工事に京都の職人が招かれたほか、地元住民も多く携わった経緯から「地元に働く場が提供され、公共事業の意味合いもあったと考えられる」と指摘。澤田さんは建築の専門家の立場から草庵(そうあん)茶室の価値を高く評価し、「京都の技が凝縮されている」と述べた。
 尼﨑さんは庭園について「コンクリートなど時代の最先端の材料が使われている」とした上で、「二筋の水路で水がスムーズに流れ、それが自然に作られているうまさに感心する」と解説。「時代性と地域性を融合し、建物と庭園が一体となった、レベルの高い空間」と評価した。
 中嶋さんは鳥潟隆三博士の人生訓「三恩(親の恩・師の恩・故郷の恩)」を紹介し、「隆三博士ほど大館に尽くした人はいない」と強調。工事の構想期間の長さに触れ「故郷への恩の最終目標が、京都の庭園・邸宅を残すことだったのでは」と展開した。
 第1部の基調講演では、文化庁の青木達司・文化財調査官が、名勝の維持管理の重要性などについて語った。
 鳥潟会館は、1600年代初めから旧花岡村の肝いりを代々務めた鳥潟家の住宅。17代当主の医学博士・鳥潟隆三(1877~1952)によって1935年から5年をかけて庭園の拡張、建物の増改築が行われた。京風の意匠が取り入れられ、随所に各地の良材が使用されている。2011年3月に建物が県有形文化財、庭園が県名勝に指定された。大館市教育委員会は同庭園の国名勝指定を目指している。

文化財庭園フォーラム 名人の技を一般公開 大館市で始まる きょう、シンポジウム

2022-06-26
一般参加者約60人を前に、庭師が技術を公開した見学会(鳥潟会館)
 文化財庭園保存技術者協議会(京都市、加藤末男代表)主催の「第17回文化財庭園フォーラム」が25日、大館市で始まった。初日は県指定名勝の鳥潟会館庭園を会場に、保存管理技術見学会を開催。集まった一般見学者約60人を前に庭師たちが名人の技を公開し、受け継がれてきた剪定(せんてい)技術について成果を披露した。
 同協議会は文化財庭園の保存維持に向けて後継者を育成するため、専門知識の継承、技術錬磨に向けて取り組んでいる。庭園保護に向けた機運を高めようと年1回、全国各地の文化財庭園を会場に技能研修やフォーラムを開催。鳥潟会館の国名勝指定を目指している大館市と縁があり、会場として使用することになった。
 初日の技術見学会には、県内外から定員いっぱいの約60人が申し込んだ。開会式で加藤代表は「(庭園拡張を行った鳥潟家17代当主の)鳥潟隆三博士の目指した庭園の姿を表現できるよう手を入れさせていただいた。その一端を披露したい」とあいさつ。高橋善之市教育長は「名人の技に隆三博士も喜んでいると思う。いろいろな思いが込められている庭園」と紹介した。
 市教委歴史文化課の職員が鳥潟家や庭園の概要について説明した後、庭師たちが加藤代表や副代表3人らの指示のもと、ゴヨウマツ、アカマツ、モミの樹木4本を使って剪定技術を公開。「自然な姿に見えるように枝を落としていく」「いらない枝、枯れた枝を手入れする」などと伝え、剪定前後の見え方を確認してもらった。
 参加者たちは主人室に座り、名人の技にじっくりと見入った。盛岡城跡の石垣修復工事を担当する盛岡市職員の佐々木亮二さんは「庭園をどう見せるかが勉強になった。すてきな庭。復活していく光景が見られて良かった」と話した。
 26日はほくしか鹿鳴ホールでシンポジウムが開かれる。

ベスト4出そろう 北鹿360歳野球大会 メジャーズ、アローズから逃げ切る

2022-06-26
2回、勝ち越しのランニング本塁打を放ったメジャーズの畠山
 第5日は大館市のニプロハチ公ドームで準々決勝を行った。鷹巣野球クラブと大館メジャーズはともに僅差の接戦を制し、熊球クラブとニプロはコールド勝ちを収めた。最終日は準決勝と決勝を予定。鷹巣野球クが準決勝を辞退したため、熊球クが不戦勝で決勝に進出し、準決勝ニプロ―メジャーズの勝者と対戦する。
 ◇準々決勝
レイダース   2001023  8
鷹巣野球クラブ 101044× 10

 (レ)尾山、出雲―佐藤孝(鷹)高谷、成田竹、高谷―堀内
 ▽本塁打=出雲(レ)▽三塁打=畠山格(レ)▽二塁打=佐藤一、出雲(レ)、萩野(鷹)
▽併殺=鷹巣1▽暴投=レイダース4、鷹巣1
 ▽審判=藤原、長崎、庄司、花田
二井田ハチ公ズ 00001  1
熊球クラブ   21203× 8

     (5回コールド)
 (二)畠山俊―安藤淳(熊)武田―佐藤広
 ▽三塁打=金、島崎(熊)▽二塁打=田中(熊)▽併殺=二井田1▽捕逸=二井田1
 ▽審判=花田、石戸谷、成田、佐々木
大館メジャーズ 1100201 5
北秋アローズ  1000201 4

 (大)菅原開、秋林―田中(北)成田勝、田中―高橋清
 ▽本塁打=畠山2(大)、金田(北)▽三塁打=鈴木(大)▽二塁打=山川(北)▽捕逸=大館1
 ▽審判=青山、高橋、石戸谷、大澤
かづのクラブ 0 0302  5
ニプロ   18 223× 25

     (5回コールド)
 (か)木村隆、木村守―川又克(ニ)野呂、金野―戸嶋▽本塁打=金野(二)▽三塁打=田村(二)▽二塁打=野呂、大沢2、金野、田村(ニ)▽暴投=かづの3、ニプロ1▽捕逸=ニプロ1
 ▽審判=成田、大澤、青山、小貫

踊りや太鼓演奏披露 北秋田 ふるさと踊りと餅っこまつり 規模縮小も3年ぶり

2022-06-26
 第38回ふるさと踊りと餅っこまつりが25日、北秋田市の道の駅たかのす・大太鼓の館で開かれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小したものの、2019年以来3年ぶりの開催。市民らによる踊りや太鼓演奏などが披露され、多くの来場者でにぎわった。
 郷土を代表する踊りと、地域に根付いている餅の食文化を通して商店街の活性化を図ろうと、市や市商工会、鷹巣婦人団体連絡協議会などでつくる実行委員会(和田テヱ子委員長)が主催している。今回はコロナ対策で規模を縮小。餅の販売は行わず、踊りや太鼓の演奏など伝統芸能を中心に行った。
 セレモニーで和田委員長は「開催を望む多くの方の声、関係者の皆さまの協力で開催できた。来年は目抜き通りでパレードできることを願い、次なる年に向けて皆で頑張りましょう」とあいさつ。津谷永光市長は「待ちに待った祭りが開催されたことを喜びたい。これからもコロナに負けずに続けていきながら、地域に元気を届けていただきたい」と述べた。
 綴子大太鼓上町保存会が奴踊りと獅子踊りなどを披露し開演。続いて綴子小学校太鼓部の7人が太鼓の演奏を行った。トリを飾るふるさと踊りには、9団体約100人が参加。浴衣姿の女性たちは鈴の付いた花がさを手に「たかのす音頭」や「お米ありがとう音頭」を華やかに舞い、来場者を沸かせていた。
 祭りの様子は市地域おこし協力隊が撮影しており、後日「ユーチューブ」で公開される予定。
浴衣姿で軽やかに踊る女性たち(大太鼓の館)
たかのすふるさと太鼓の演奏
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