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2022年8月

大雨被害 農林関係24億円超に 県の対策本部会議 さらに拡大する見通し

2022-08-19
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大雨に関する県災害対策本部会議(県災害対策本部室)
 今月上旬から続いた大雨による農林水産業関係の被害は24億円に上る見通しとなっている。18日に開催された県災害対策本部会議で農林水産部が報告。河川の氾濫が相次いだ北鹿地方を中心に農地の冠水や農業用施設の破損などが相次いでいる。県によると、山間部など被害の確認が進んでいない地域も多く、被害の規模はさらに大きくなる見込みとなっている。
 9日以降の大雨による農業関係の被害は、水稲と野菜、大豆、比内地鶏など農作物などが4億2289万円、比内地鶏の飼育用パイプハウスなど施設が423万円。比内地鶏の被害は大館市と北秋田市、上小阿仁村で確認されたもので被害額は2000万円を超えている。
 農地や農業用施設の被害は、水田畦畔の崩落などが119カ所で確認されたほか、ため池17カ所、水路92カ所、農道42カ所など合計299カ所に上っている。被害額は5億4631万円。林地や林道の被害は235カ所、被害額8億9543万円。水産関係は被害の発生は確認されているが、被害額は確定していない。
 農林水産関係被害の総額は18億6888万円に上る見込み。3日からの大雨による被害額5億7492万円を含めると、今月上旬からの大雨による農林水産関係被害は24億円を超えている。農林水産部によると、山間部の被害状況が判明するのは今後になる見通しで、被害総額はさらに膨らむと見られている。
 今月上旬からの大雨で氾濫が発生した河川は、大館市の下内川と引欠川、北秋田市の糠沢川と羽根山沢川、上小阿仁村の小阿仁川と仏社川と五反沢川を含めた13河川。斜面崩落や土砂流出などの土砂災害は大館市、鹿角市、北秋田市のほか、五城目町や三種町などの15カ所で発生。
 道路関係は県管理の9路線区間で全面通行止め、11路線14区間で片側交互交通規制が行われた。道路決壊で全面通行止めとなっている上小阿仁村の琴丘上小阿仁線は、今後1年ほど通行止めが続く見通し。
 北秋田市と仙北市を結ぶ国道105号の大覚野峠で発生した土砂崩れによる通行止めは地盤の関係から早期に土砂を撤去するのが難しい状況で、仮設の道路を整備して対応する予定。建設部によると、仮設道の設置は今後の天候に左右されるが1週間ほどかかる見通しという。
 会議で佐竹敬久知事は「大雨は一段落した状態となったが、地盤のゆるみなどで災害が発生しやすい状況が続く。引き続き警戒を」と指示した。住宅被害に対する見舞金の支給については、予算が足りなければ予備費や9月補正で対応する考えを示した上で「できるだけ早く交付を」とした。

花輪ばやしきょう開幕 関係者が安全祈願 3年ぶり開催に決意新た

2022-08-19
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祭典の安全を祈願する関係者(御旅所)
 鹿角市の伝統行事「花輪ばやし」の開幕を前に、花輪ばやし祭典委員会(髙瀬幸広会長)は18日、花輪谷地田町の御旅所(おたびしょ)で祭典祈願祭を執り行った。参加した関係者が、3年ぶりとなる祭りの安全や盛況、伝統文化の末長い継承に向けて決意を新たにした。
 花輪ばやしは、地域の総鎮守・幸(さきわい)稲荷神社の祭典で、19、20日に祭礼ばやしを奉納する伝統行事。例年、祈願祭は神社本殿からのご神体が安置される里宮の御旅所で、花輪ばやしの開幕前日に行われる。
 新型コロナウイルスの影響で昨年、一昨年は中止を余儀なくされた。3年ぶりとなる今年は19日昼の子どもパレードは中止するが、それ以外はほぼ通常通りの屋台運行となる。
 祈願祭には祭典委員会や若者頭協議会の役員ら関係者約30人が浴衣姿で参列。祭典委の名誉会長を務める関厚市長、髙瀬会長らが玉串を奉てんし、祭りの安全や無病息災などを祈った。
 19日は午後5時半に屋台運行を開始、同7時50分から駅前行事を行う。20日は未明に「朝詰」、夜は駅前行事、「赤鳥居詰」などを行う。
 臨時駐車場は鹿角市役所、鹿角地域振興局、かづの商工会、道の駅かづの・あんとらあ。シャトルバスは市役所―あんとらあ間で午後4時40分~10時20分に20分間隔で運行する。料金は100円(小学生以下無料)。
 問い合わせは祭典委員会(千歳盛酒造内、☎0186・22・6088)。

伝統の「ハッタギ踊り」 有志が練習重ね復活 大館市比内町 4年ぶり住民跳ねる

2022-08-19
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太鼓奏者を囲んで踊る参加者(扇田神明社駐車場)
 大館市比内町の市川町内会(渡邊鐵夫会長)は扇田地区伝統の「ハッタギ踊り」を4年ぶりに復活させた。住民有志が練習を重ね、17日夜に扇田神明社駐車場で開いた納涼盆踊りで披露。太鼓や笛の音に合わせて跳ねるように踊り、過ぎゆく夏のひとときを楽しみながら継承を誓い合った。
 踊りの名前に含まれるハッタギはイナゴの呼び名の一つ。振り付けに跳ねるような動きがあるのが特徴。発祥は定かではないが、戦国末期の豪族・浅利氏が太鼓の音で害虫を追い払い、地域を凶作から救った説があり、豊作を祈る踊りとして伝えられている。
 以前、ハッタギ踊りは扇田地区の送り盆行事「扇田盆踊り」で披露されてきた。2018年12月に踊り手不足などの理由から主催団体が解散して以来途絶えていた。踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が主催し、納涼行事にハッタギ踊りを取り入れる形で4年ぶりに復活させた。
 21年に同町内の住民が扇田小学校の正課クラブ「和太鼓クラブ」で演奏指導を行ったことがきっかけ。途絶えていた踊りを復活させることで地域の伝統を深く知ってもらおうと、有志が集まり練習会を企画。同年6月から月2回、太鼓や笛の練習を重ねてきた。渡邊会長は「今後は隣接する町内会にも声をかけて徐々に規模を広げて、さらに地域を盛り上げたい」と語った。
 この日は午後6時半ころから、紅白のはんてんに白ズボンを着た奏者たちが太鼓と笛を演奏。直径約1㍍の太鼓を息の合った様子で「どーんどーん」と打ち鳴らした。地域住民ら約40人が会場に集まり、演奏の様子を撮影したり、音色に合わせて踊ったりする姿が目立った。
 このうちハッタギ踊りでは、太鼓奏者を囲むように輪を作り、参加者は軽快に飛び跳ねながら舞った。4年ぶりに参加した大沢美重子さん(76)=扇田=は「長年踊ったハッタギは体が覚えている。町全体で楽しく舞える日がまたきてほしい」と話していた。

新型コロナ 過去最多、大幅に更新 県内1673人 北鹿地方は251人

2022-08-18
 県と秋田市は17日、大館保健所管内の199人(ほか滞在の県外4人)と北秋田保健所管内の52人(同5人)を含む計1673人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日あたりでは10日の1351人を上回り過去最多。大館管内の病院で新たにクラスター(感染者集団)が発生した。県はこれまでに確認された感染者のうち1人を取り下げ、県内は延べ6万2331人となった。県は同日、感染者3人の死亡を明らかにした。
 大館管内(大館市、鹿角市、小坂町)は50歳代の31人が最も多かった。病院クラスターは6人(入院患者4人、職員2人)の感染が確認された。このほかクラスター関連は4日公表の施設が1人で累計83人、同日公表の病院が1人で累計84人、12日公表の施設が3人で累計27人となった。
 北秋田管内(北秋田市、上小阿仁村)は2日の49人より3人多く、最多を更新。15日公表の施設クラスター関連が1人で累計10人(利用者、職員各5人)となった。
 このほか保健所別に能代管内94人、秋田中央管内124人、由利本荘管内161人、大仙管内249人、横手管内86人、湯沢管内53人、秋田市621人、県外25人。能代・由利本荘・大仙・湯沢管内と秋田市で計6件のクラスターが発生した。
 県発表分の1052人のうち会社員が259人、無職144人、施設等職員69人、未就学児68人などと続いた。軽症は825人、無症状17人、中等症5人、調査中205人。陽性者の濃厚接触者は267人、不明・調査中785人。医師が検査なしで判断する「見なし陽性」は北秋田管内の2人を含む計50人だった。
 県によると、死亡した3人はともに65歳以上で基礎疾患があった。性別や居住地は非公表。感染者の死亡は県内で累計86人となった。

9日からの記録的大雨 大館市は被害12億円 今月だけで15億円超 比内地鶏も大打撃

2022-08-18
比内地鶏農家に被害を確認する大館市職員㊧(大館市比内町笹館)
 9日から続いた記録的大雨について、大館市は17日、同日午後1時時点の被害状況をまとめ、被害額は12億2085万円に上ったと発表した。3日の大雨も含めると、被害総額は15億円超に達する。引き続き被害調査を進めており、今後さらに膨らむ可能性が高い。
 土木関係は市道32カ所、河川11カ所、河川敷7カ所などで、被害額は9億2600万円。上下水道は被害額7453万円。農林関係は農地13カ所、農業用施設23カ所、林道66カ所で、被害額は1億3033万円。
 冠水や土砂流入による農作物等の被害は、水稲が200ヘクタールで被害額3776万円、アスパラガス、ネギ、ヤマノイモ、キュウリ、小玉スイカ、花卉(かき)などの作物が4・96ヘクタールで被害額3299万円、果樹がリンゴの0・2ヘクタールで被害額81万円。
 このほか、比内地鶏は比内町味噌内、笹館、独鈷、中野の農家7戸の鶏舎が浸水し、1万5750羽が被害を受けた。鶏舎2棟も流された。被害額は1842万円としている。
 比内地鶏農家からは嘆きの声が漏れる。比内町片貝の高松司さん(40)はビニールハウス3棟で2900羽を飼育していたが、このうち約75%の2200羽が被害に遭った。水没した鶏舎の中で溺死していたという。「心配で13日朝に鶏舎の様子を見に行ったが、膝上ほどまで水が上がっていた」と話す。
 ほとんどが9~10月に出荷予定で、商品化目前の被害。2020年には新型コロナウイルス禍での需要落ち込みにも悩まされ、再び危機に直面している。「もう売るものがない。これからどうやって生活していけばいいのか」と落胆していた。
 3日の大雨の被害額は土木関係6504万円、農林関係1億8520万円、農作物等3582万円などで、計2億8857万円だった。今回と合わせると、被害総額は15億942万円に達することも判明した。
 市では土木、農政、林政各課が被害調査を続けており、「被害額は今後さらに膨らむ可能性が高い」としている。被災世帯を対象に、見舞金や税の減免措置など支援策を検討することにしている。

2022年7月

営農関係の原油・資材 価格高騰で支援策 大館市 あすから申請受け付け 脱炭素も同時推進

2022-07-31
 大館市は原油価格高騰に伴い、経営状況の厳しい農業者を支援する助成制度を新設した。二酸化炭素の排出を抑制する電動型農業機械を導入したり、耐久力などの高い資材へ転換したりした場合が条件で、営農支援と同時に脱炭素社会の実現を目指す。
 助成制度は▽農業カーボンニュートラル推進事業(事業費約2450万円)▽農業高効率化推進事業(約4190万円)▽比内地鶏導入支援事業(約540万円)の三つ。農政課によると、比内地鶏については素びな導入経費を助成し、対象農家に直接周知している。他の2事業は8月1日から申請を受け付ける。
 カーボンニュートラル推進事業は価格3万円を超える農業用電動機械を導入した場合、経費の2分の1(上限なし)を助成する。電動型の例として草刈り機、耕運機、運搬車、リフト車などが挙げられる。
 対象は10アール以上の農地を耕作している市内の農業者。農産物の販売が要件で、販売実績を証明する書類が必要。同課は「助成の対象機械となるかどうか申請前に相談してほしい」と呼びかけている。募集期間は8月末まで。
 高効率化推進事業の対象は▽被覆資材転換▽出入り口等転換の2種類。耐久力や効率性に優れたビニール資材、高気密にできるハウス資材を想定している。補助率は園芸用等施設が資材費に限って全額。育苗用や自家用などの施設は2分の1。原油由来の資材を長持ちさせ、効率的に使えるようになることで営農の経費負担を抑え、環境負荷も軽減する狙いがある。
 同課は「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、原油価格高騰に伴い厳しい経営状況の農家を支援し、脱炭素社会に向けた取り組みも進めたい」としている。詳細は生産振興係(電話0186・43・7074)。市は商工関係の中小事業者向けにも価格高騰に伴う支援策を7月から実施している。

「オリンピックオーク」除幕 後継木の寄贈受ける 鹿角市運動公園

2022-07-31
除幕式に出席した(右から)浅利名誉会長、阿部教育長、小山代表、増田さん(鹿角市総合運動公園)
 1936年のベルリン五輪で優勝者に贈られた「オリンピックオーク」。その後継木が鹿角市に贈られた。30日、植樹された市総合運動公園で除幕式が行われた。
 オリンピックオークは、同五輪の三段跳びで優勝した田島直人さんに、金メダルとともに与えられた鉢植えのドイツカシワ。出身の京都大学農学部グラウンドに植えられ、孫に当たる木を「オリンピックオークの植樹を推進する会」の小山尚元代表(岩手県滝沢市)が育て、これまでに全国各地に寄贈している。
 小山代表は鹿角紫根染・茜染研究会の関幸子会長と親交があることから、同市への寄贈が持ち上がった。東京五輪開催に合わせ、昨年10月に同公園に1本が植樹された。
 同日の浅利純子杯争奪第16回鹿角駅伝に合わせ、除幕式を行った。同大会名誉会長の浅利純子さんやスポーツジャーナリストの増田明美さんらも参加した。
 阿部義弘教育長は「オリンピックオークの木が、次の世代を担うジュニアアスリートたちに勇気と希望を与え、スポーツの競技力を高める原動力となることを期待する」とあいさつ。
 小山代表は「田島さんの文武両道の姿が人間として大切と感じて活動してきた。木が市のスポーツ振興、植物を大切にする人の力になれば」と話した。

「ボランティア広がって」 大館一中生が自主的にアルミ缶回収 夏休みに協力呼びかけ

2022-07-31
難民支援のため独自にアルミ缶回収を行っている大館一中の生徒5人(左から本多さん、谷地田さん、千葉さん、若狭さん、関口さん)=北鹿新聞社
 大館市第一中学校の生徒が、独力でアルミ缶回収のボランティア活動に取り組んでいる。3年生5人が「KRTS(カーツ)」というチーム名で企業を訪ねて回り、協力を依頼。換金して難民支援の寄付金に充てる。「ボランティア活動が地域に広がっていけば」と話している。
 取り組んでいるのは、千葉翔(かける)さん、本多剛大さん、関口正拳さん、谷地田昴さん、若狭哩惟我(りいが)さんの5人。
 千葉さんは国連児童基金(ユニセフ)のテレビコマーシャルや学校での募金活動などに触れる中で、「生活困難な難民のために寄付をしたい」という思いを募らせた。ただ現金を集めるだけでなく、生徒の手で不要な物を善意に変える方法はないか考えた。
 思いついたのがアルミ缶回収。「ロシアのウクライナ侵攻でアルミ缶の価格が高騰していると聞いた。ごみとしてよく出る物だし、軽くて持ち運べる」とSDGs(持続可能な開発目標)も意識しながら、自主的、効率的に取り組める方法に行きついた。
 友人に声をかけ、活動に勧誘。参加生徒の名前の頭文字を取って「KRTS」を結成した。6月上旬から放課後の時間を利用し、独自に企業を訪ねて協力を依頼して回っている。
 27日までに10社以上を回り、約80㌔を回収。夏休み最終日の8月24日まで協力を呼びかけるという。リサイクル会社に持ち込み換金した上で、難民支援の募金などを行うユニセフに送る予定。
 5人ともボランティア活動の経験は少なかったものの、本多さんは「難民の役に立つなら」、関口さんは「困っている人の役に立ちたい」と参加を決めた。谷地田さんは「アルミ缶回収という考えが良いと思った」、若狭さんは「新しいことに挑戦したい」と賛同した。
 千葉さんは「ボランティアは中学生でもでき、どんな人でも工夫をすればできること。活動や思いが地域に広がっていけば。アルミ缶が多くある企業や家庭があれば協力してほしい」と呼びかけている。
 アルミ缶回収の受け付けは「KRTS」のメール(krts.volunteer.4@gmail.com)

移動サービス「モビ」 推進協議会を設立 10月から実証試験 大館市

2022-07-30
実証試験の内容などを話し合った推進協議会(大館市役所)
 大館市は29日、新たな移動サービスの導入を目指す「大館版mobi(モビ)プロジェクト」の推進協議会を設立し、市役所で初会合を開いた。人工知能(AI)を活用し、予約型・乗り合い式・定額料金で配車するもので、10月から市街地の半径約2㌔圏内で実証試験を行う。市民の移動量や既存公共交通への波及効果などデータを収集・分析し、本格運行につなげたい考えだ。
 モビは、携帯電話大手・KDDIと高速バス大手・WILLER(ウィラー)の合弁会社が提供するサービス。スマートフォンのアプリか電話で乗降場所を指定すると、ワゴン車が迎えに来る仕組み。ルートが近い人との相乗りが前提となり、AIで配車効率を高める。通常料金は月5000円で何度でも利用できる。
 実証試験は国土交通省の補助事業に採択され、10月1日から来年2月28日まで秋北タクシーが運行を担う。収集するデータは▽住民移動量の変動▽エリア内施設への波及効果▽既存公共交通への影響▽市職員の業務活用―など。
 チラシやポスター、新聞広告などで周知を図り、スタンプラリーや周遊ツアーなどのイベント、きりたんぽまつりや産業祭との連携などで利用を促す。運転免許証を返納した高齢者や子どもの送り迎えなど幅広い利用を見込む。
 協議会は交通や商業、観光、金融、教育、子育て、福祉などの団体の関係者で構成。公共交通を研究している村上早紀子・福島大准教授(羽後町出身)が会長に選出された。
 事務局の都市計画課は「幅広く意見を聞きたい」として、実証運行価格を「世帯1人目2500円(月額)、2人目以降500円(同)、1回券300円」と提案したが、「バスとタクシーの中間に位置付けるとすれば安いのではないか」などの声があり、改めて協議することにした。
 市内の路線バス輸送人員は年々減少し、新型コロナウイルスの影響で2018年度から21年度にかけて27・6%減少。一方、市のアンケートで「交通手段がなく困る」との回答が47・4%を占め、移動ニーズは高まっている。
 福原淳嗣市長は「少子高齢化が進む中、地域公共交通こそが暮らしをつなぐまちづくりの要。プロジェクト実現を通じて新しい地方行政の形をつくりたい」とあいさつした。

大館市内 夏祭り 3年ぶり開催へ 一部中止も 感染対策に苦心も

2022-07-30
3年ぶりに開催する大鮎の里ふるさとまつり(2019年8月17日撮影)
 大館市で例年8月のお盆前後に開催される夏祭りや伝統行事は、7月下旬からの新型コロナウイルス感染症再拡大の影響を受けながらも、町のにぎわいを取り戻そうと各主催団体が準備を進めている。3年ぶりの開催を目指す「大鮎の里ふるさとまつり」は、8月から9月への日程変更に加え感染症対策のため場所を変えて実施する。祭りの多くはコロナ禍以来の開催となるが、人員不足から規模縮小や中止を余儀なくされるなど関係者が対応に追われている。
 例年8月中旬に同市外川原の米代川河川緑地で開かれる田代地区の風物詩「大鮎の里ふるさとまつり」は、日程と会場を変更して実施する。感染状況を鑑みて、今年は9月4日に開催日を変更した上で、場所を同市早口のグリアス田代の多目的運動広場に変えた。奈良敏夫実行委員長は「会場が広いと、出入り口の制限、検温と消毒に人を割かなくてはならない。元通りの開催を検討してきたが、人員の問題や来場者の安全を考えて祭りの形を改めた」と話した。
 比内地区では例年8月上旬から中旬にかけて「山コチンチコ」「大葛金山太鼓」「中野七夕」を開催している。いずれも参加人数を限定し3年ぶりに実施する予定。主催団体の解散で2018年夏から途絶えている送り盆行事「扇田盆踊り」は、踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が4年ぶりの復活開催を目指している。
 お盆期間に市内各地で行われる「獅子踊り」は通常開催を目指して各団体が準備を進めている。山田獅子踊りは8月13日の本番に向けて7月下旬から踊り手の練習会が開かれている。粕田獅子踊りは、これまで通りの実施としたが、密集を避けるために獅子踊りの前に子どもたちが披露する「やっこ踊り」は昨年に続き取りやめた。
 花岡地区で例年8月中旬に開く「花矢夏まつり」は、6月下旬時点で3年連続の中止を決めた。実行委の鈴木一敬委員長は「人員不足が主な原因。飲食やステージイベント中心の催しのため、当日の運営に加えて感染症対策となると割ける人が足りない」とこぼした。

2022年6月

北鹿360歳野球 メジャーズに紅鷲旗 7年ぶり4度目の頂点に

2022-06-27
優勝を決め、マウンド上で笑顔を見せるメジャーズのメンバー
 最終日の26日はニプロハチ公ドームで準決勝、決勝を行い、初優勝を狙う熊球クラブと、7年ぶり4度目の頂点をめざす大館メジャーズが決勝で対戦。メジャーズが同点で迎えた3回、長短打に重盗を絡めて勝ち越し。継投策で熊球クを振り切った。準決勝を不戦勝した熊球クは温存できた体力を発揮。主軸の強打で追い上げたが、あと一歩及ばなかった。
 序盤から得点を重ねて試合の主導権を握った大館メジャーズは、一時同点に追いつかれてからも追加点を挙げて逃げ切った。
 メジャーズは初回、2死三塁で暴投の間に三走の鈴木が生還して1点を先制。2回は2死三塁から佐藤慎、鈴木の長短連打で2点を加えた。
 3点リードで迎えた3回、先発の渡部が3点本塁打を被弾して試合は振り出しに。しかしその裏、1死一、三塁の場面で意表を突く重盗を決めて1点を勝ち越し、内野ゴロ間にさらに追加点を奪った。5回にも田中の適時打で2点を加えて点差を広げた。
 4点差をつけられて最終回に臨んだ熊球は、2死から島崎が二塁打を放ってチャンスをつくり、続く土佐の右前適時打で1点を返したが、後続が凡打に倒れて力尽きた。
 熊球・三浦広幸監督の話 初めての決勝で緊張があった。相手が一枚上手で最後まで流れをつかめなかった。
 メジャーズ・田中太郎監督の話 ベテランと新人がうまくかみあった。まずい失策もなく、守り勝てた印象。
 ◇決勝
熊球クラブ
    0030001 4
    122020× 7
大館メジャーズ

 ▽本塁打=島崎(熊)
 ▽三塁打=鈴木(大)
 ▽二塁打=島崎(熊)、岩谷、藤原(大)
 ▽併殺=大館1▽暴投=熊球1、大館1▽捕逸=熊球1
 ▽審判=若松、谷地田、鎌田、庄司

 ◇準決勝
ニプロ
    1000013 5
    200006× 8
大館メジャーズ

 (ニ)虻川―鈴木
 (大)虻川信、渡部―田中
 ▽三塁打=立山、虻川(二)、田中、藤原(大)
 ▽二塁打=岩谷、山内(大)
 ▽併殺=ニプロ1、大館2▽暴投=ニプロ1、大館2
 ▽審判=鎌田、畠山、長崎、青山

鳥潟会館庭園の価値は 大館で文化財 庭園フォーラム 専門家が語り合う

2022-06-27
専門家が鳥潟会館庭園の価値や特徴を語ったシンポジウム(ほくしか鹿鳴ホール)
 文化財庭園保存技術者協議会(京都市、加藤末男代表)主催の「第17回文化財庭園フォーラム・シンポジウム」が26日、大館市のほくしか鹿鳴ホールで開かれた。県内外から申し込んだ約110人が聴講。専門家による講演やパネルディスカッションを通して、県名勝に指定されている鳥潟会館庭園の価値や特徴、取り入れられている京都の技術に理解を深めた。
 フォーラムは25日から2日間の日程で、最終日にシンポジウムを計画。文化財庭園の保護に向けた機運を高める狙いがある。
 第2部では「大館に実現された京都の技」と題してパネルディスカッションを実施。造園学・日本庭園史研究の権威として知られる尼﨑博正・京都芸術大教授、建築史学を専門とする澤田享・前秋田公立美術大教授、鳥潟家研究者・郷土史家の中嶋忠輝さん、県内各地の建造物や庭園を調査する日本近代史専門の渡辺英夫・秋田大名誉教授の4人がそれぞれの専門分野から鳥潟会館の歴史や特徴、価値について語った。
 渡辺さんは庭園の拡張工事に京都の職人が招かれたほか、地元住民も多く携わった経緯から「地元に働く場が提供され、公共事業の意味合いもあったと考えられる」と指摘。澤田さんは建築の専門家の立場から草庵(そうあん)茶室の価値を高く評価し、「京都の技が凝縮されている」と述べた。
 尼﨑さんは庭園について「コンクリートなど時代の最先端の材料が使われている」とした上で、「二筋の水路で水がスムーズに流れ、それが自然に作られているうまさに感心する」と解説。「時代性と地域性を融合し、建物と庭園が一体となった、レベルの高い空間」と評価した。
 中嶋さんは鳥潟隆三博士の人生訓「三恩(親の恩・師の恩・故郷の恩)」を紹介し、「隆三博士ほど大館に尽くした人はいない」と強調。工事の構想期間の長さに触れ「故郷への恩の最終目標が、京都の庭園・邸宅を残すことだったのでは」と展開した。
 第1部の基調講演では、文化庁の青木達司・文化財調査官が、名勝の維持管理の重要性などについて語った。
 鳥潟会館は、1600年代初めから旧花岡村の肝いりを代々務めた鳥潟家の住宅。17代当主の医学博士・鳥潟隆三(1877~1952)によって1935年から5年をかけて庭園の拡張、建物の増改築が行われた。京風の意匠が取り入れられ、随所に各地の良材が使用されている。2011年3月に建物が県有形文化財、庭園が県名勝に指定された。大館市教育委員会は同庭園の国名勝指定を目指している。

文化財庭園フォーラム 名人の技を一般公開 大館市で始まる きょう、シンポジウム

2022-06-26
一般参加者約60人を前に、庭師が技術を公開した見学会(鳥潟会館)
 文化財庭園保存技術者協議会(京都市、加藤末男代表)主催の「第17回文化財庭園フォーラム」が25日、大館市で始まった。初日は県指定名勝の鳥潟会館庭園を会場に、保存管理技術見学会を開催。集まった一般見学者約60人を前に庭師たちが名人の技を公開し、受け継がれてきた剪定(せんてい)技術について成果を披露した。
 同協議会は文化財庭園の保存維持に向けて後継者を育成するため、専門知識の継承、技術錬磨に向けて取り組んでいる。庭園保護に向けた機運を高めようと年1回、全国各地の文化財庭園を会場に技能研修やフォーラムを開催。鳥潟会館の国名勝指定を目指している大館市と縁があり、会場として使用することになった。
 初日の技術見学会には、県内外から定員いっぱいの約60人が申し込んだ。開会式で加藤代表は「(庭園拡張を行った鳥潟家17代当主の)鳥潟隆三博士の目指した庭園の姿を表現できるよう手を入れさせていただいた。その一端を披露したい」とあいさつ。高橋善之市教育長は「名人の技に隆三博士も喜んでいると思う。いろいろな思いが込められている庭園」と紹介した。
 市教委歴史文化課の職員が鳥潟家や庭園の概要について説明した後、庭師たちが加藤代表や副代表3人らの指示のもと、ゴヨウマツ、アカマツ、モミの樹木4本を使って剪定技術を公開。「自然な姿に見えるように枝を落としていく」「いらない枝、枯れた枝を手入れする」などと伝え、剪定前後の見え方を確認してもらった。
 参加者たちは主人室に座り、名人の技にじっくりと見入った。盛岡城跡の石垣修復工事を担当する盛岡市職員の佐々木亮二さんは「庭園をどう見せるかが勉強になった。すてきな庭。復活していく光景が見られて良かった」と話した。
 26日はほくしか鹿鳴ホールでシンポジウムが開かれる。

ベスト4出そろう 北鹿360歳野球大会 メジャーズ、アローズから逃げ切る

2022-06-26
2回、勝ち越しのランニング本塁打を放ったメジャーズの畠山
 第5日は大館市のニプロハチ公ドームで準々決勝を行った。鷹巣野球クラブと大館メジャーズはともに僅差の接戦を制し、熊球クラブとニプロはコールド勝ちを収めた。最終日は準決勝と決勝を予定。鷹巣野球クが準決勝を辞退したため、熊球クが不戦勝で決勝に進出し、準決勝ニプロ―メジャーズの勝者と対戦する。
 ◇準々決勝
レイダース   2001023  8
鷹巣野球クラブ 101044× 10

 (レ)尾山、出雲―佐藤孝(鷹)高谷、成田竹、高谷―堀内
 ▽本塁打=出雲(レ)▽三塁打=畠山格(レ)▽二塁打=佐藤一、出雲(レ)、萩野(鷹)
▽併殺=鷹巣1▽暴投=レイダース4、鷹巣1
 ▽審判=藤原、長崎、庄司、花田
二井田ハチ公ズ 00001  1
熊球クラブ   21203× 8

     (5回コールド)
 (二)畠山俊―安藤淳(熊)武田―佐藤広
 ▽三塁打=金、島崎(熊)▽二塁打=田中(熊)▽併殺=二井田1▽捕逸=二井田1
 ▽審判=花田、石戸谷、成田、佐々木
大館メジャーズ 1100201 5
北秋アローズ  1000201 4

 (大)菅原開、秋林―田中(北)成田勝、田中―高橋清
 ▽本塁打=畠山2(大)、金田(北)▽三塁打=鈴木(大)▽二塁打=山川(北)▽捕逸=大館1
 ▽審判=青山、高橋、石戸谷、大澤
かづのクラブ 0 0302  5
ニプロ   18 223× 25

     (5回コールド)
 (か)木村隆、木村守―川又克(ニ)野呂、金野―戸嶋▽本塁打=金野(二)▽三塁打=田村(二)▽二塁打=野呂、大沢2、金野、田村(ニ)▽暴投=かづの3、ニプロ1▽捕逸=ニプロ1
 ▽審判=成田、大澤、青山、小貫

踊りや太鼓演奏披露 北秋田 ふるさと踊りと餅っこまつり 規模縮小も3年ぶり

2022-06-26
 第38回ふるさと踊りと餅っこまつりが25日、北秋田市の道の駅たかのす・大太鼓の館で開かれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小したものの、2019年以来3年ぶりの開催。市民らによる踊りや太鼓演奏などが披露され、多くの来場者でにぎわった。
 郷土を代表する踊りと、地域に根付いている餅の食文化を通して商店街の活性化を図ろうと、市や市商工会、鷹巣婦人団体連絡協議会などでつくる実行委員会(和田テヱ子委員長)が主催している。今回はコロナ対策で規模を縮小。餅の販売は行わず、踊りや太鼓の演奏など伝統芸能を中心に行った。
 セレモニーで和田委員長は「開催を望む多くの方の声、関係者の皆さまの協力で開催できた。来年は目抜き通りでパレードできることを願い、次なる年に向けて皆で頑張りましょう」とあいさつ。津谷永光市長は「待ちに待った祭りが開催されたことを喜びたい。これからもコロナに負けずに続けていきながら、地域に元気を届けていただきたい」と述べた。
 綴子大太鼓上町保存会が奴踊りと獅子踊りなどを披露し開演。続いて綴子小学校太鼓部の7人が太鼓の演奏を行った。トリを飾るふるさと踊りには、9団体約100人が参加。浴衣姿の女性たちは鈴の付いた花がさを手に「たかのす音頭」や「お米ありがとう音頭」を華やかに舞い、来場者を沸かせていた。
 祭りの様子は市地域おこし協力隊が撮影しており、後日「ユーチューブ」で公開される予定。
浴衣姿で軽やかに踊る女性たち(大太鼓の館)
たかのすふるさと太鼓の演奏
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