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2022年8月

北秋田市の2カ所 土砂崩れで一時孤立 北鹿地方雨続く 倒木、停電、交通障害も

2022-08-13
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土砂崩れが発生した市道(北秋田市阿仁鍵ノ滝、午前11時40分ごろ)
 北日本に停滞する前線の影響で、北鹿地方は12日も断続的に激しい雨が降った。北秋田市では2カ所で土砂崩れが発生し、一時、計49人が孤立。けが人はなかった。今後も雨が降り続く見込みで、秋田地方気象台は土砂災害への厳重な警戒を呼びかけている。
 気象台によると、8日午後1時の降り始めから12日午後4時までの降水量は大館市陣場で268㍉、北秋田市脇神で262・5㍉など。午後4時30分までの24時間降水量は北秋田市比立内で132㍉、鹿角市八幡平で131・5㍉を記録した。
 北秋田市では2カ所で土砂崩れが発生。森吉山阿仁スキー場に向かう阿仁鍵ノ滝字鍵ノ滝の市道で午前9時30分ごろ、道路上に土砂や水が流れ出した。スキー場従業員と付近宿泊施設の宿泊客ら43人が約6時間40分にわたって孤立した。市は宿泊客に避難指示を出し、阿仁公民館に宿泊させた。
 県青少年野外活動センターなどに向かう森吉字湯ノ岱の市道でも土砂崩れが起きた。センター職員と利用者の6人が約3時間45分にわたって取り残された。いずれも体調不良を訴える人はいなかった。
 大館市では倒木2件が発生。このうち大館市雪沢では、県道大館十和田湖線(通称・樹海ライン)の約400㍍が午前7時40分から約1時間30分にわたって全面通行止めとなった。9日から続く雨で、新たに市内の床下浸水1棟、非住家浸水4棟も確認された。
 北秋田市と鹿角市は市全域に高齢者等避難を発令。両市の14カ所に避難所を開設した。午後3時30分現在、鹿角市十和田市民センターに1世帯2人が避難している。
 東北電力ネットワーク秋田支社によると、午前7時13分から同10時51分まで、小坂町荒谷、大地の最大111戸で停電が発生した。倒木で電線が断線したため。
 交通機関も乱れた。JR秋田支社によると、大雨の影響で奥羽線は大館―弘前駅間で終日運転を見合わせるなどした。花輪線は普通列車上下2本が運休した。
 気象台によると、県内は前線の影響で13日以降も雨が降り続く見通し。内陸で13日午後6時までに予想される24時間降水量は100㍉、同日にかけて予想される1時間降水量は40㍉。土砂災害への厳重な警戒のほか、低い土地の浸水、河川の増水などにも注意が必要としている。

大人としての自覚新た 小坂町成人式「二十祭」 県内トップ切り開催

2022-08-13
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式に出席し誓いを新たにした(康楽館)
 小坂町の2022年度成人式「二十祭」(にじゅっさい)が12日、国重要文化財の康楽館で開催された。出席した39人(男24人、女15人)が、大人としての責任と自覚を新たにした。
 夏に行われる成人式では県内のトップを切って開催。昨年に続き、新型コロナウイルス感染症予防で規模縮小、時間短縮で開催した。1人につき保護者2人が出席可となった。
 本年度の対象は2001年4月2日から2002年4月1日までに生まれた52人(男性30人、女性22人)。式には対象者の75%が出席した。
 式辞で細越満町長は「これまで皆さんが過ごしてきた20年は、周囲の方々の深い慈愛と庇護(ひご)の下、勉強に、社会人として精進することができた日々。ふるさと小坂を誇りとして持ち続けていただきたい」と述べた。
 二十祭実行委員長の田畑俊樹さんは「一つ一つの経験を積みながら信頼を得て、必要とされる人間に成長できるように努めていきたい」などとあいさつした。
 男女の代表2人が青年の主張を発表。栗山穣さんが「いかなる自分も受け入れてくれる家族や友達、恩師を一生大切にできる大人になる」、大島未来さんが「社会の一員として責任と周りの方々への感謝の気持ちを胸に、日々努力しながら強く歩み続ける」と誓った。
 式典後は、恩師らと記念撮影に臨み、常打芝居「劇団夢の旅」を観劇した。

アスパラは好調に推移 水稲、大雨の影響懸念 JAあきた北度生育状況 生産組織連絡協で報告

2022-08-13
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 JAあきた北は2022年産青果物などの生育状況をまとめた。6月上旬の低温などで生育が平年より遅れた作物があるものの、最重点品目のアスパラガスは春採りが出荷量、販売額ともに前年を上回って推移した。8月に入ってから大雨が続き、水稲などへの影響が懸念される。新型コロナウイルス禍や資材高騰で農業経営が厳しさを増す中、順調な生育への期待は一層増しそうだ。
 生育状況は青果物が6月末時点、水稲が7月15日時点。生産組織連絡協議会で報告した。
 アスパラガスは4月13日にハウス、5月1日に露地の出荷を開始。ハウスは豪雪、低温の影響で例年より2週間遅れとなった。春採りは好天に恵まれ、高値で推移した。6月時点の実績で4854万円余りを売り上げ、前年同月対比で117%となった。栽培面積は31ha(前年比3・5ha減)。年間の販売計画では1億2000万円を目指している。
 山の芋は4月下旬に定植が始まった。5月の高温乾燥、6月の低温で初期生育が緩慢となり、6月下旬から7月上旬の降雨で生育は5日程度遅れた。葉色が若干薄く、追肥や葉面散布を呼びかけた。栽培面積は12・2ha(2ha減)。販売計画は4000万円。 
 管内で栽培面積が190haと最も大きい枝豆は極早生品種で4月18日ごろに播種(はしゅ)を開始。5月下旬から6月上旬にかけて低温による生育遅れが発生。干ばつの影響で全体的に生育が1週間ほど遅れた。販売計画は1億3000万円を目指す。
 キュウリ(販売計画6000万円)は生育不良がやや見られたが、7月10日から出荷量が増加。販売価格は堅調に推移しているという。ネギ(1億円)は生育遅れの圃場が散見されている。大館とんぶり(3028万円)は定植後の生育が順調。スナップエンドウ(1000万円)は6月の出荷最盛期に高温と長雨が続き、灰色カビ病が発生。多くの圃場で開花が止まり、例年より1週間程度早く出荷終了となった。
 水稲は播種作業がほぼ平年並みに始まり「苗の生育はおおむね順調」。5月6日に始まった田植えは5月16~20日、28~6月10日にかけて気温の低い日が続き、この時期に田植えを行った圃場で苗の活着・初期生育が緩慢となった。7月15日時点で草丈が長く、葉色は濃く、茎数が少ない状況だった。

新型コロナ 10日間で1700人超 北鹿地方 県内の病床使用率6割 医療体制の逼迫懸念

2022-08-12
 北鹿地方の新型コロナウイルス感染者数が7月20日から急拡大し、今月は10日間で1700人を超えた。県全体でも1週間前と比べて増加しており、9、10の2日連続で過去最多を更新。病床使用率は10日時点で6割を超え、医療体制の逼迫(ひっぱく)が懸念されている。
 大館保健所管内(大館市、鹿角市、小坂町)と北秋田保健所管内(北秋田市、上小阿仁村)を合わせた1日あたり新規感染者は、7月19日の42人から翌20日に185人と急増。16~18日の3連休が明け、医療機関の受診増が要因の一つとみられる。
 子どもから家庭、職場へ感染が連鎖し、県は22日に独自の警戒レベルを「1」から「2」に引き上げた。大館管内は26日に292人、北秋田管内は今月2日に49人でそれぞれ最多となった。
 今月1~10日を合わせた感染者は北鹿地方で1749人。事業所や高齢者施設、会食など14件のクラスター(感染者集団)が発生した。7月22~31日の1998人に比べて減少しているものの、クラスター関連の陽性判明が相次いでいるほか、人の流れが活発化するお盆を控えて予断を許さない状況だ。
 感染力が強い一方、無症状か軽症のケースが多いとされるオミクロン株の派生型「BA・5」が主体とみられるが、県内のコロナ感染者向け病床(305床)のうち使用率は10日時点で60・7%。前週に比べ18・8㌽上昇した。重症者向け24床の使用率は16・7%となっている。
 県医師会の小泉ひろみ会長は10日の会見で「逼迫しつつある」との見方を示した。「感染拡大で検査や診療も急増し、通常医療への影響が懸念される」と述べ、症状のある人が自己検査する県事業への協力を呼びかけた。
 県は11日、検査キット配布・陽性者登録センターを開設。症状がある人は県ホームページから専用フォームに必要事項を記入、抗原検査キットを配送(ポスト投函)か地域振興局(ドライブスルー方式)で受け取り、自分で検査する。陽性だった場合は登録センターに申請し、医師の診断を受ける。
 無症状で感染に不安を感じる場合は、県の無料検査を活用するよう呼びかけている。このうち大館市指定PCR検査所と鹿角市指定検査所は、インターネットのほか電話(03・4333・1640、土日祝休み)でも予約を受け付けている。
 大館市は19日まで相談センター(コールセンター、☎0186・49・1471)を設け、医療機関の診療・検査体制などに関する質問を受け付けている。

「初めて来た」「楽しい」 北秋田市 観光文化施設無料事業 初日は雨も出足好調

2022-08-12
 北秋田市の「大館能代空港3便化応援 市内観光文化施設無料招待事業」が11日、始まった。阿仁牧場「くまくま園」や森吉山阿仁スキー場ゴンドラなど6施設の入館・利用料を無料とし、帰省客らの観光需要の取り込みを図る。初日は時折雨が降る天候となったが、屋内施設からは「客の出足は好調」との声が聞かれ、観光客や市民が市の自然や歴史、文化などに触れた。事業は31日まで。
 無料となるのは、▽大太鼓の館▽阿仁異人館・伝承館▽マタギ資料館▽くまくま園▽太平湖遊覧船▽森吉山阿仁スキー場ゴンドラ―。この6施設の無料招待事業は新型コロナウイルス経済対策として2020年夏に実施したが、今回は大館能代空港東京羽田線の3往復化の定着促進と観光需要の喚起が目的。
 夏休みイベントを実施中のくまくま園では、家族連れや観光客がクマの様子を撮影し、餌やりを楽しんだ。公募で名前が決まった今年1月生まれのツキノワグマの兄弟「ひめたろう」と「こたろう」も、遊具が設置された「こぐまの保育園」で元気に遊び回り、関心を集めた。
 同市の祖父宅に神奈川県から訪れている井月悠人さん(10)と杏佳さん(7)は「餌をあげると食べてくれて、かわいい」と笑顔。祖父(68)は「市内の施設だが足を運ぶ機会がなく、無料だと来やすい。6施設全部に連れて行きたい」と話した。
 地元綴子に伝わる世界一の大太鼓や世界の太鼓が展示されている大太鼓の館では、「いつもの祝日より来館者が多く、出足は好調」とスタッフが話した。子ども2人と訪れた女性(33)=同市=は「隣の遊び場のドリームワールドにはよく来るが、入館したのは初めて。ゲームや太鼓をたたける場所もあり楽しめた」と話した。14、15日は大太鼓の実演が行われる。
 太平湖遊覧船は大雨で小又峡の仮設歩行橋が倒壊したため、湖を1周する遊覧のみの運航を行っている。通常運航の再開は20日の予定。

子グマが遊ぶ姿を観察する来場者(くまくま園)
太鼓をたたく体験をする子どもたち(大太鼓の館)

2022年7月

営農関係の原油・資材 価格高騰で支援策 大館市 あすから申請受け付け 脱炭素も同時推進

2022-07-31
 大館市は原油価格高騰に伴い、経営状況の厳しい農業者を支援する助成制度を新設した。二酸化炭素の排出を抑制する電動型農業機械を導入したり、耐久力などの高い資材へ転換したりした場合が条件で、営農支援と同時に脱炭素社会の実現を目指す。
 助成制度は▽農業カーボンニュートラル推進事業(事業費約2450万円)▽農業高効率化推進事業(約4190万円)▽比内地鶏導入支援事業(約540万円)の三つ。農政課によると、比内地鶏については素びな導入経費を助成し、対象農家に直接周知している。他の2事業は8月1日から申請を受け付ける。
 カーボンニュートラル推進事業は価格3万円を超える農業用電動機械を導入した場合、経費の2分の1(上限なし)を助成する。電動型の例として草刈り機、耕運機、運搬車、リフト車などが挙げられる。
 対象は10アール以上の農地を耕作している市内の農業者。農産物の販売が要件で、販売実績を証明する書類が必要。同課は「助成の対象機械となるかどうか申請前に相談してほしい」と呼びかけている。募集期間は8月末まで。
 高効率化推進事業の対象は▽被覆資材転換▽出入り口等転換の2種類。耐久力や効率性に優れたビニール資材、高気密にできるハウス資材を想定している。補助率は園芸用等施設が資材費に限って全額。育苗用や自家用などの施設は2分の1。原油由来の資材を長持ちさせ、効率的に使えるようになることで営農の経費負担を抑え、環境負荷も軽減する狙いがある。
 同課は「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、原油価格高騰に伴い厳しい経営状況の農家を支援し、脱炭素社会に向けた取り組みも進めたい」としている。詳細は生産振興係(電話0186・43・7074)。市は商工関係の中小事業者向けにも価格高騰に伴う支援策を7月から実施している。

「オリンピックオーク」除幕 後継木の寄贈受ける 鹿角市運動公園

2022-07-31
除幕式に出席した(右から)浅利名誉会長、阿部教育長、小山代表、増田さん(鹿角市総合運動公園)
 1936年のベルリン五輪で優勝者に贈られた「オリンピックオーク」。その後継木が鹿角市に贈られた。30日、植樹された市総合運動公園で除幕式が行われた。
 オリンピックオークは、同五輪の三段跳びで優勝した田島直人さんに、金メダルとともに与えられた鉢植えのドイツカシワ。出身の京都大学農学部グラウンドに植えられ、孫に当たる木を「オリンピックオークの植樹を推進する会」の小山尚元代表(岩手県滝沢市)が育て、これまでに全国各地に寄贈している。
 小山代表は鹿角紫根染・茜染研究会の関幸子会長と親交があることから、同市への寄贈が持ち上がった。東京五輪開催に合わせ、昨年10月に同公園に1本が植樹された。
 同日の浅利純子杯争奪第16回鹿角駅伝に合わせ、除幕式を行った。同大会名誉会長の浅利純子さんやスポーツジャーナリストの増田明美さんらも参加した。
 阿部義弘教育長は「オリンピックオークの木が、次の世代を担うジュニアアスリートたちに勇気と希望を与え、スポーツの競技力を高める原動力となることを期待する」とあいさつ。
 小山代表は「田島さんの文武両道の姿が人間として大切と感じて活動してきた。木が市のスポーツ振興、植物を大切にする人の力になれば」と話した。

「ボランティア広がって」 大館一中生が自主的にアルミ缶回収 夏休みに協力呼びかけ

2022-07-31
難民支援のため独自にアルミ缶回収を行っている大館一中の生徒5人(左から本多さん、谷地田さん、千葉さん、若狭さん、関口さん)=北鹿新聞社
 大館市第一中学校の生徒が、独力でアルミ缶回収のボランティア活動に取り組んでいる。3年生5人が「KRTS(カーツ)」というチーム名で企業を訪ねて回り、協力を依頼。換金して難民支援の寄付金に充てる。「ボランティア活動が地域に広がっていけば」と話している。
 取り組んでいるのは、千葉翔(かける)さん、本多剛大さん、関口正拳さん、谷地田昴さん、若狭哩惟我(りいが)さんの5人。
 千葉さんは国連児童基金(ユニセフ)のテレビコマーシャルや学校での募金活動などに触れる中で、「生活困難な難民のために寄付をしたい」という思いを募らせた。ただ現金を集めるだけでなく、生徒の手で不要な物を善意に変える方法はないか考えた。
 思いついたのがアルミ缶回収。「ロシアのウクライナ侵攻でアルミ缶の価格が高騰していると聞いた。ごみとしてよく出る物だし、軽くて持ち運べる」とSDGs(持続可能な開発目標)も意識しながら、自主的、効率的に取り組める方法に行きついた。
 友人に声をかけ、活動に勧誘。参加生徒の名前の頭文字を取って「KRTS」を結成した。6月上旬から放課後の時間を利用し、独自に企業を訪ねて協力を依頼して回っている。
 27日までに10社以上を回り、約80㌔を回収。夏休み最終日の8月24日まで協力を呼びかけるという。リサイクル会社に持ち込み換金した上で、難民支援の募金などを行うユニセフに送る予定。
 5人ともボランティア活動の経験は少なかったものの、本多さんは「難民の役に立つなら」、関口さんは「困っている人の役に立ちたい」と参加を決めた。谷地田さんは「アルミ缶回収という考えが良いと思った」、若狭さんは「新しいことに挑戦したい」と賛同した。
 千葉さんは「ボランティアは中学生でもでき、どんな人でも工夫をすればできること。活動や思いが地域に広がっていけば。アルミ缶が多くある企業や家庭があれば協力してほしい」と呼びかけている。
 アルミ缶回収の受け付けは「KRTS」のメール(krts.volunteer.4@gmail.com)

移動サービス「モビ」 推進協議会を設立 10月から実証試験 大館市

2022-07-30
実証試験の内容などを話し合った推進協議会(大館市役所)
 大館市は29日、新たな移動サービスの導入を目指す「大館版mobi(モビ)プロジェクト」の推進協議会を設立し、市役所で初会合を開いた。人工知能(AI)を活用し、予約型・乗り合い式・定額料金で配車するもので、10月から市街地の半径約2㌔圏内で実証試験を行う。市民の移動量や既存公共交通への波及効果などデータを収集・分析し、本格運行につなげたい考えだ。
 モビは、携帯電話大手・KDDIと高速バス大手・WILLER(ウィラー)の合弁会社が提供するサービス。スマートフォンのアプリか電話で乗降場所を指定すると、ワゴン車が迎えに来る仕組み。ルートが近い人との相乗りが前提となり、AIで配車効率を高める。通常料金は月5000円で何度でも利用できる。
 実証試験は国土交通省の補助事業に採択され、10月1日から来年2月28日まで秋北タクシーが運行を担う。収集するデータは▽住民移動量の変動▽エリア内施設への波及効果▽既存公共交通への影響▽市職員の業務活用―など。
 チラシやポスター、新聞広告などで周知を図り、スタンプラリーや周遊ツアーなどのイベント、きりたんぽまつりや産業祭との連携などで利用を促す。運転免許証を返納した高齢者や子どもの送り迎えなど幅広い利用を見込む。
 協議会は交通や商業、観光、金融、教育、子育て、福祉などの団体の関係者で構成。公共交通を研究している村上早紀子・福島大准教授(羽後町出身)が会長に選出された。
 事務局の都市計画課は「幅広く意見を聞きたい」として、実証運行価格を「世帯1人目2500円(月額)、2人目以降500円(同)、1回券300円」と提案したが、「バスとタクシーの中間に位置付けるとすれば安いのではないか」などの声があり、改めて協議することにした。
 市内の路線バス輸送人員は年々減少し、新型コロナウイルスの影響で2018年度から21年度にかけて27・6%減少。一方、市のアンケートで「交通手段がなく困る」との回答が47・4%を占め、移動ニーズは高まっている。
 福原淳嗣市長は「少子高齢化が進む中、地域公共交通こそが暮らしをつなぐまちづくりの要。プロジェクト実現を通じて新しい地方行政の形をつくりたい」とあいさつした。

大館市内 夏祭り 3年ぶり開催へ 一部中止も 感染対策に苦心も

2022-07-30
3年ぶりに開催する大鮎の里ふるさとまつり(2019年8月17日撮影)
 大館市で例年8月のお盆前後に開催される夏祭りや伝統行事は、7月下旬からの新型コロナウイルス感染症再拡大の影響を受けながらも、町のにぎわいを取り戻そうと各主催団体が準備を進めている。3年ぶりの開催を目指す「大鮎の里ふるさとまつり」は、8月から9月への日程変更に加え感染症対策のため場所を変えて実施する。祭りの多くはコロナ禍以来の開催となるが、人員不足から規模縮小や中止を余儀なくされるなど関係者が対応に追われている。
 例年8月中旬に同市外川原の米代川河川緑地で開かれる田代地区の風物詩「大鮎の里ふるさとまつり」は、日程と会場を変更して実施する。感染状況を鑑みて、今年は9月4日に開催日を変更した上で、場所を同市早口のグリアス田代の多目的運動広場に変えた。奈良敏夫実行委員長は「会場が広いと、出入り口の制限、検温と消毒に人を割かなくてはならない。元通りの開催を検討してきたが、人員の問題や来場者の安全を考えて祭りの形を改めた」と話した。
 比内地区では例年8月上旬から中旬にかけて「山コチンチコ」「大葛金山太鼓」「中野七夕」を開催している。いずれも参加人数を限定し3年ぶりに実施する予定。主催団体の解散で2018年夏から途絶えている送り盆行事「扇田盆踊り」は、踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が4年ぶりの復活開催を目指している。
 お盆期間に市内各地で行われる「獅子踊り」は通常開催を目指して各団体が準備を進めている。山田獅子踊りは8月13日の本番に向けて7月下旬から踊り手の練習会が開かれている。粕田獅子踊りは、これまで通りの実施としたが、密集を避けるために獅子踊りの前に子どもたちが披露する「やっこ踊り」は昨年に続き取りやめた。
 花岡地区で例年8月中旬に開く「花矢夏まつり」は、6月下旬時点で3年連続の中止を決めた。実行委の鈴木一敬委員長は「人員不足が主な原因。飲食やステージイベント中心の催しのため、当日の運営に加えて感染症対策となると割ける人が足りない」とこぼした。

2022年6月

長走風穴 林業遺産の種子貯蔵庫 大館 「先人の知恵詰まっている」 ガイドウオーク

2022-06-19
林業遺産に登録された風穴2号倉庫を見学する参加者㊨(長走風穴高山植物群落)
 大館市長走の国指定天然記念物・長走風穴高山植物群落で18日、大正から昭和時代初期にスギの種子貯蔵のため活用された「長走風穴種子貯蔵庫遺構」を見学するガイドウオークが行われた。参加者は、5月に林業遺産に登録された倉庫2棟を見て回るとともに風穴倉庫の歴史や利用法に理解を深めた。
 長走風穴種子貯蔵庫遺構は、長走風穴の2、3号倉庫に当たる。造林用の種子を冷温低湿状態で貯蔵するため、秋田大林区署白沢小林区署(現・米代東部森林管理署)が1912年に建造したもの。55年まで運用され、東北地方の造林事業を支えた。風穴を利用した種子貯蔵施設として国内で初めて建造され、最も長く使用された。
 同遺構は今年5月に、日本森林学会(東京都)が林業の発展に貢献した景観や建物を指定する「林業遺産」に県内2例目として認定・登録された。風穴種子貯蔵施設としても全国2例目となった。
 ガイドウオークでは、長走風穴館の管理人と大館郷土博物館の学芸員・鳥潟幸男さんが案内を務めた。自生するコケモモなどの高山植物を紹介しながら、参加者と風穴倉庫跡を巡った。
 コンクリート造りの3号倉庫前では、鳥潟さんが「当時の営林署が東北各地に配給するためにスギの種の貯蔵庫として使った」と説明。参加者は冷風が噴き出す倉庫奥をのぞき込み、内部を確認していた。
 参加した市内の男性(81)は「内部に積まれた石の隙間から冷風が出て涼しい。先人の知恵が詰まった倉庫を見学して勉強になった」と話した。
 次回のガイドウオークは7月23日午前10時半から。参加無料。問い合わせは同風穴館(☎0186・51・2005)。

釈迦内・長木地区 浄化槽で汚水処理へ 大館市が検討 21、29日に相談会 下水道区域見直し

2022-06-18
 大館市は、公共下水道未整備の釈迦内地区(獅子ケ森・小釈迦内)と長木地区(天下町・芦田子・上代野・下代野)について、個人設置の合併処理浄化槽による汚水処理で検討に入った。両地区にアンケートを行い、下水道を整備した場合に「接続できる」との回答が3割弱にとどまったためだ。21日に釈迦内公民館、29日に長木公民館で整備手法に関する相談会を開く。
 相談会は両日とも午前9時から午後7時。浄化槽はトイレの汚水だけでなく、風呂や台所などで使った生活排水を一緒に処理する。大きさに応じて設置費の一部を補助(35万2000~58万8000円)する制度があり、一般的な初期費用は約100万円。下水道のトイレ水洗化や受益者負担などを合わせた費用に比べると安いという。こうした仕組みや各種制度を紹介する。
 人口減少や少子高齢化に伴う空き家問題が今後顕著になるのは明らかだとして、市は下水道区域を見直している。昨秋は花岡や池内、餅田地区などで相談会を開いた。
 釈迦内・長木地区のアンケートは昨年9月から12月の間、6町内1475世帯を対象に実施。820世帯(55・6%)から回答を得た。
 排水処理状況について「トイレはくみ取り、その他は側溝などに流している」が59・4%で最も多く、「全て浄化槽」が32・4%、「トイレは浄化槽、その他は側溝など」が7・8%と続いた。
 今後5年程度で空き家になる可能性は「当分ない」が49%、「分からない」27・8%、「将来ある」18・4%。下水道を整備した場合、「3年以内に接続できる」が25・7%だったのに対し、「経済的に負担が大きいので接続は難しい」が27・5%、「浄化槽が使えるので急いで接続する考えはない」22・4%、「家を引き継ぐ者がいないのでこのままで良い」20・2%となった。
 これらを踏まえ「下水道でも浄化槽でも、住民負担の少ない方法で整備」を望んだ人が57%を占め、「下水道を整備してほしい」19・3%、「下水道でも浄化槽でも最も経済的な手法」が10・5%、「下水道の整備は必要ない」が8・1%と続いた。
 自由意見は225件あり、「下水道接続は経済的に困難」「他事業の整備を希望(道路、側溝、上下水道)」などの意見・要望が81件だった。
 下水道整備は旧大館市で1987年、旧比内町で89年、旧田代町で90年に着手。計画面積2023ヘクタールのうち1706ヘクタールで供用開始した。4月1日時点の普及率は61・5%。本年度は釈迦内字稲荷山下・土肥や片山字八坂、池内、小館花の一部などで工事を行う。

統合する小坂高 跡地利用は「民間に期待」 小坂町6月議会一般質問 「IC近く好立地」

2022-06-18
 小坂町の6月定例議会は17日、本会議を再開し6人が一般質問を行った。統合する小坂高校の跡地利用について、細越満町長は「インターチェンジに近く好立地だ」として、民間企業の利活用に期待を込めた。来秋グランドオープンする十和田湖・和井内エリア「道の駅」は、7万人の年間入館者数を見込んでいることを明らかにした。
 小坂高校の校舎は1978年の建設で築後40年以上が経過。細越町長は校舎の利活用には多額な改修費用がかかるとして、「建物の取得には慎重な検討が必要」と述べた。
 登壇したのは、小笠原憲昭議員、鹿兒島巖議員、菅原明雅議員、秋元英俊議員、本田佳子議員、船水隆一議員。
 小笠原議員は、小坂高の校舎利活用策を質問するとともに、消防団員の報酬引き上げを求めた。細越町長は、跡地利用は「白紙の状態」としながらも、民間活力による利活用に向け、町として対応していく考えを示した。消防団員の報酬は鹿角市と同水準にするため、条例の改正案を9月定例会に提案する方針。
 鹿兒島議員は、高齢者の生活支援を充実させるため、法制度の対象にならない人を助成する特別給付事業の創設を提案。細越町長は在宅支援サービスを充実させるため、既存事業の評価と見直しを進めていることを報告、「実態把握に努め、早い時期に制度設計し対応したい」と前向きな姿勢を示した。
 菅原議員は、小坂高校は校地のほかにグラウンドなど敷地が広く、跡地利用へ早期に積極的に取り組むべきだと質問。統合後に町外に通学する高校生に対する助成を求めた。細越町長は、跡地利用は民間活力が望ましいという考えを改めて示し、「町外への通学費補助は当然考えていかなければならない」と答えた。
 秋元議員は十和田湖大川岱に設置されている「樹恩の鐘」が休止状況にあることを取り上げ、復旧しないのか、と質問。細越町長は、鐘はドイツで鋳造されたもので「修理は困難」とし、「鐘の鳴る丘」整備事業で設置された趣旨を踏まえ「必要なモニュメント。地元の意見を聞いて今後の方向性を検討する」と答えた。
 本田議員は母子手帳を取り上げ、低出生体重児の支援体制をただした。細越町長は低出生体重児の成長を記録できる冊子の発行について、県が検討していることを指摘し、「動向を注視している」と答弁。町は8月から母子手帳アプリ「母子モ」の運用を開始する予定。
 船水議員は来秋オープンする和井内の道の駅を取り上げ、運営体制、入館者見込みなどを質問。細越町長は運営は指定管理で行う考えを示した。入館者については「コロナ禍がある程度収束すれば、十和田湖観光客の約1割の7万人程度が見込めるのではないか」と答えた。

北秋田市のカフェで フラワーツーリズム 庭を観賞、寄せ植えも

2022-06-18
オープンガーデンを観賞する参加者(ふみきりのcafe)
 花が咲き誇る庭の観賞や寄せ植え体験を楽しむ「秋田花まるっフラワーツーリズム2022」が17日、北秋田市川井のふみきり野cafeで行われた。県内から10人が参加し、バラや宿根草など色とりどりの花に触れながら、交流を深めた。
 NPO法人秋田花まるっグリーン・ツーリズム推進協議会主催。花を見どころにしている会員施設を訪れる「フラワーツーリズム」として初めて企画し、今月北秋田市とにかほ市で開催した。事務局は「自然の中でゆっくり過ごし、花を通じて交流する機会にしてほしい」と話す。
 「ふみきり野Cafe」はあけぼの農園(加藤吉弘社長)が経営し、敷地内には花苗などを販売する「ふみきりの花屋」やオープンガーデンがあり、育てているヒツジなどの見学もできる。加藤由美子さんが案内し、ピンク色のバラのアーチをくぐり、ジギタリスやオルレアなど多彩な花々を見ながら笑顔が広がった。
 寄せ植え体験では加藤さんが「背の高いもの、こんもりと増えるもの、這わせるものの3種類を選んで植えるとバランスがいい」などアドバイス。参加者が花やハーブの苗を選び、プランターに植え付けた。
 オープンガーデンは見頃を迎えており、加藤さんは「あこがれの庭というよりは、親しみやすい庭を目指している。見に来た人がまねしたり、始めてみようと思ったりするきっかけになればうれしい」と話した。

コールセンターなぜ撤退 大綱質疑 議員「企業見極め誘致を」 北秋田市6月議会・開会

2022-06-17
開会した北秋田市の6月定例議会本会議(市役所)
 北秋田市の6月定例議会は16日開会し、会期を28日までの13日間と決めた後、2022年度一般会計補正予算案など議案14件と報告3件を上程、議案に対する大綱質疑を行い、各常任委員会へ付託して散会した。一般会計補正予算案にはコロナ禍や燃料高騰の影響を受けている公共交通事業者、貸し切り観光バス、代行事業者への補助金や、市内事業者の事業承継を支援する補助金などを計上した。
 提出された議案は、条例案1件、補正予算案10件、単行議案3件、報告3件の計17件。
 条例案は南鷹巣団地の建て替えに伴い用途廃止する市営住宅について、所要の規定整備を行うため市営住宅条例の一部を改正する。
 補正予算案のうち、一般会計の補正額は1億9560万円で、補正後の総額は228億5960万円。主な歳出は公共交通事業者事業継続支援補助金に380万円、観光交通事業者等事業継続支援事業補助金に115万円を計上。車両固定費の一部として事業者に、バス1台10万円、タクシー1台5万円、貸し切り観光バス1台10万円、代行1台5万円を補助する。秋田内陸線を支援する交付金349万円も措置した。
 事業者の事業承継や新分野の展開を支援する地域商業等活性化支援事業補助金600万円、世界文化遺産の伊勢堂岱遺跡を知ってもらうため、市民団体ツアーを企画する縄文遺跡招待業務委託に118万円などを計上した。
 財産の取得は市消防本部の車両更新のため、災害対応特殊救急車1台を3696万円で購入する。
 昨年3月に誘致企業として進出したコールセンター業のディグロス(本社・東京)が今年3月に撤退し、一般会計で雇用奨励金と事業所賃借料助成金を減額する。大綱質疑で撤退理由の質問があり、産業部は「生産性や実績があまり向上しなかったことや、首都圏での事業に力を入れた方が望ましいと経営方針が転換されたため」と説明。産業部によると、社員はパートなどを含め最大27人で、閉鎖時は23人。17人が解雇され、6人はリモートワークでコールセンター業務を続けている。
 議員が「市は企業を見極めて誘致し、経営状態を把握する努力が必要ではないか」と指摘し、津谷永光市長は「この地域で人が集まらないなどの理由もあり、こういう結果となった。期待された企業の撤退にショックを受けている。これを教訓に企業の状況や雇用環境を把握する努力をしたい」と答えた。
 開会に先立ち、議員在職20年以上の板垣淳議員、正副議長4年以上在職者として前副議長の佐藤重光議員に全国市議会議長会の表彰状が伝達された。このほか、正副議長4年以上の黒澤芳彦前議長も表彰を受けた。
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