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湖上から眺める外輪山 春の観光が幕開け 遊覧船が運航

2021-04-18
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遊覧船に乗り込む団体客(休屋桟橋)
 十和田八幡平国立公園内の十和田湖で17日、遊覧船による本年度の「湖上遊覧」が始まった。新型コロナウイルス感染症対策でセレモニーは中止。初日は小雨の中、団体客などが乗り込み、湖上から雪の残る外輪山と湖などの自然美を堪能した。
 湖上遊覧は十和田湖観光の呼び物。現在は十和田市の十和田観光電鉄(佐藤行洋社長)が休屋発着(距離18㌔、所要時間約50分)と、休屋―子ノ口(同)の2航路で運航している。
 同社の湯瀬功一支配人代理は「コロナ対策で船内に空気清浄機などを設置し、定員も通常の約半分に設定した。コロナが落ち着き皆さんに湖上遊覧を楽しんでもらえるような状態になれば」と今後を見据えた。
 休屋発着の第3便には団体客ら17人が乗船。岡山県から家族で訪れた20代の女性会社員は「東北に来ることはなかなか無いので、雄大な景色を楽しみたい」と話した。
 バスターミナルのJRハウス十和田で、お土産の販売などを行うレークサービスの上田堅吉社長は「13日から八戸、青森行きのバス運行が始まったが、利用者は例年の2~3割ほど」と話していた。
 本年度の運航期間は11月8日まで。2航路で1日最大18便を運航する。11万人の乗船を目指している。



小坂鉄道レールバイク 2年ぶり営業始まる あいにくの雨も「楽しい」

2021-04-18
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レールバイクで旧小坂鉄道を走る観光客(大館市雪沢)
 NPO法人大館・小坂鉄道レールバイク(近藤肇理事長)は17日、今季の営業を開始した。新型コロナウイルスの影響で昨年は運行を全て中止したため、2年ぶり。初日はあいにくの雨となったが、3組の予約があり、約30分の「長木渓谷コース」を疾走した。営業は11月14日まで。
 法人は旧小坂鉄道の線路で四輪自転車「レールバイク」やトロッコを2013年8月から常時運行している。県外や海外から観光客が体験に訪れており、昨年は4月に始める予定だったが、新型コロナ感染拡大で、外出の抑制につなげるため全ての運行を中止した。
 小棚木政之事務局長によると、「再開しないとレールバイクの存在が忘れられ、運行のノウハウが低下する」と今季の運行を決めた。県内外のファンから応援の声が届いたことも後押しとなった。手指消毒や受付時のマスク着用のほか、乗り終わった車両はアルコール消毒するなど感染予防対策を講じる。積極的な宣伝も行わないという。
 雪沢の清風荘前から小坂方面に向かう片道1・8㌔を往復する常設コースで運行。秋田市の会社員、伊藤俊永さん(42)は「インターネットで知り、昨年乗りに来るつもりだったので楽しみにしていた」と、雨がっぱを着て出発した。「疲れたが、景色を楽しめた。天気がいい日にまた来たい」と話した。
 小棚木事務局長は「大型連休の予約が入り始めている。自粛生活でストレスがたまる中、屋外で密にならずに楽しめるレールバイクを楽しんでほしい」と呼び掛けた。毎週水、木曜が定休(祝日を除く)。8月は無休。6、7月は二つの鉄橋を渡り大館方面に向かうコースを運行する。




コロナ対策16事業9億円追加へ 大館市 学生応援、商品券など近く専決処分へ

2021-04-17
新型コロナ対策事業が示された総務財政委(大館市役所)
 大館市は16日、新型コロナウイルス対応の追加策を明らかにした。帰省を自粛する市出身学生への特産品提供や、売り上げが減少した事業者の支援、購入額の3割増しで利用できる「プレミアム付き商品券」の発行など16事業。一般会計補正予算案として総額9億6580万円を計上する予定で、近く専決処分する。
 市議会4常任委員会で説明した。市単独の世帯・個人向け支援策は▽学生応援ふるさと便=2550万円▽プレミアム付き商品券=2億4207万円▽泊まってとくとく宿泊事業=9052万円▽特産品送料助成=5359万円▽教育ローン利子補給=600万円▽貸し切りバス利用促進事業費補助金=431万円。県のコロナ対策生活応援事業は1億6058万円、国の子育て世帯支援特別給付金(ひとり親世帯分)は5457万円、コロナワクチン接種事業は2億816万円を計上する。
 ふるさと便は昨年7月に続き、市出身学生を持つ保護者に地元特産品(5000円相当)と地域限定商品券(5000円分)を提供する。7、12月の2回行う予定。
 プレミアム付き商品券は1枚1000円の13枚組(一般券6枚、共通券5枚、使途限定券2枚)を1万円で6月11日から販売する。7万5000セットを発行し、購入上限は1世帯10セットとする。
 泊まってとくとく宿泊事業は、市内施設利用者に地域限定商品券2000円相当を贈り、消費喚起を図る。特産品送料助成は地酒や曲げわっぱ、きりたんぽ、比内地鶏などの全国発送分を補助する。
 教育ローン利子補給は大学進学などで資金を借り入れた市民を対象に、1人あたり年間上限6万円を交付する。貸し切りバス利用は料金の4分の1、1日1台あたり上限3万7500円を補助する。
 中小・小規模事業者向け支援策は▽木材需要拡大促進補助金=400万円▽事業継続力強化補助金=5440万円▽大館の食タクシー=2734万円▽公共交通維持補助金=1395万円▽高速バス利用促進補助金=79万円。
 木材需要拡大は販路開拓や商品開発を支援する。事業継続力強化は飲食店などの広報を補助(5分の4、上限20万円)するほか、売り上げが10%以上減少した事業者の新技術・商品開発支援(法人=3分の2・上限50万円、個人=5分の4・上限30万円)、安全安心環境整備(飲食=3分の2・上限15万円、非飲食=3分の2・上限10万円)などに取り組む。
 食タクシーは飲食店の料理(1000円以上)を配達する代金の一部を補助。公共交通維持はバス、タクシー、運転代行の車両維持費を支援する。高速バスは市のPRと観光振興に向け車両ラッピングを行う事業者に補助する。
 このほか新本庁舎への感染防止用パーティション購入、秋田犬の里・石田ローズガーデン・ニプロハチ公ドーム・ほくしか鹿鳴ホール抗菌加工、移住促進PR動画制作の事業費を計上する。

秋田縄文号・マタギ号・EMIで「鉄の3兄弟」 初の3両連結運行 スーツさん収録 秋田内陸線

2021-04-17
初めて連結運行した「鉄の3兄弟」の秋田縄文号、マタギ号、笑(左から、内陸線阿仁合駅)
 秋田内陸縦貫鉄道の既存車両を改修した観光車両3両のユニット「鉄の3兄弟」が16日、阿仁合―角館駅間で初めて連結運行した。沿線地域固有の文化を発信する「マタギ号(お座敷列車)」「笑 EMI」「秋田縄文号」の3両がそろって春の里山を走り抜けた。
 観光車両3両は2018年から21年にかけて、同社や秋田内陸線夢列車プロジェクトが改修した。いずれも阿仁マタギや縄文遺跡など、沿線の文化を基にデザインした車両となった。秋田縄文号が今年2月にデビューしたのを機に、観光車両3両をまとめて「鉄の3兄弟」と称して発信している。
 3両の貸し切り、連結運行の第1号となったのは、動画投稿サイト・ユーチューブで鉄道、観光系のチャンネルを運営するユーチューバー「スーツ」さん(23)。スーツさんは2年前に内陸線の観光列車アドバイザーに就任し、笑や縄文号の改修時には専門的見地から助言をしている。
 午前10時すぎに観光車両を含めた6両が阿仁合駅に到着すると、社員が連結のための作業に入った。出発した列車内では、スーツさんが秋田県の魅力や沿線の文化を紹介する収録を行った。沿線では個性あふれる茶色やオレンジ、赤色の車両が角館駅へと向かていった。
 3兄弟のうち「笑 EMI」は土、日曜に急行もりよし号として運行している。大型連休の5月1~5日と8、22日は秋田縄文号と連結運行する予定。運行日は点検等により変更する場合もある。

恒例行事、相次ぎ中止 鹿角市 コロナ感染拡大で

2021-04-17
2年連続で奉納が中止となった下川原駒踊(2019年、鹿角市花輪)
 全国的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、この春予定されていた鹿角市の伝統芸能や恒例イベントの中止や延期が相次いでいる。昨年から2年続けて中止となる行事もあり、主催する実行委員会や保存会、自治会等では苦渋の決断を迫られている。
 中止になった主な行事は「下川原駒踊」の奉納、松舘菅原神社の春の例大祭、「かづの子供フェア」。
 このうち、市無形民俗文化財の下川原駒踊は毎年、4月19日に花輪下川原の寿稲荷神社祭典の宵宮で奉納。近年は小学生から大人まで二十数人が踊り手として参加しているが、昨年に続いて今年も中止となった。
 保存会の佐藤実会長(72)は「本番は屋外で行うので問題ないが、練習はどうしても屋内で手取り足取り行うため密が避けられない。寂しい気持ちはあるが、子どもたちのことを考えると中止はやむを得ない」と話した。当日は神事のみ執り行う予定。
 八幡平にある松舘菅原神社の春の例大祭は毎年、4月25日に開催しているが、こちらも新型コロナ感染拡大を受け、2年連続で中止となった。県無形民俗文化財の「松館天満宮三台山獅子大権現舞」は前日の24日、関係者だけで奉納する。
 子供フェアは例年、「こどもの日」の5月5日、花輪の商店街を歩行者天国にして盛りだくさんのイベントが行われる一大行事。実行委が2年連続でコロナ下での開催をとりやめた。
 このほか、鹿角観光ふるさと館(道の駅かづの・あんとらあ)大規模改修工事の竣工を記念し、市内の民俗芸能を集めたイベント「鹿魂祭(ろっこんさい)」が5月8、9日、道の駅かづので初開催される予定だったが、新型コロナ感染拡大を受け、延期になった。市産業活力課では「コロナが落ち着けば、秋までには開催したい」と早期の収束を願っていた。

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教職員異動 高校 大館鳳鳴校長に渡邉氏 北鷹に一関氏、花輪に佐藤氏

2021-03-24
 県教育委員会は23日、2021年度教職員定期人事異動を発表した。北鹿関係の高校長は2人が退職し、異動は5件。大館鳳鳴に渡邉政徳・十和田高校長、秋田北鷹には一関智子・小坂高校長、花輪には佐藤真之・横手高副校長、十和田には成田耕治・二ツ井高校長、小坂には藤澤修・高校教育課主幹が就く。教育庁関係を含む全体の異動件数は3449件で、前年度比345件増。発令は4月1日。
 高校の異動件数は631件で、前年度比50件増。人事交流として引き続き、秋田大学教育文化学部附属中学校に2人、聖霊短期大学附属高校に1人配置。他道県との交流は休止となった。教育専門監は新たに4人を認定。前年度3人増の計20人を置く(学習支援の場「スペース・イオ」配置の2人は除く)。
 小中学校の異動件数は2299件で、前年度比262件増。北鹿関係の小中学校長は17人が退職し、異動は27件となった。鷹巣中央小と鷹巣南小が統合した「清鷹小」には山本英幸・鷹巣南小校長、花輪北小と平元小が統合した「紫平小」には虻川真喜子・花輪北小校長。上小阿仁小は小林公栄・大阿仁小教頭、小坂小は奈良育・尾去沢小校長が就きそれぞれ中学を兼任する。他県交流で岡山県から教員1人が北陽中に配置される。教育専門監は本年度1人減の34人を置く。
 特別支援学校は258件で、9件増。小中学校との研修人事交流では、2年間の交流期間が終了。新たに小中学校から6人、特別支援学校から6人が2年間の交流を始める。教育専門監の配置は前年度比2人増の12人を配置する。

「教わる」からの卒業 小林さん(大館市) 教員生活の成果一冊に

2021-03-24
著書を出版する小林さん(本人提供)
 元中学校長で県小・中学校進路指導研究会の小林一彦名誉会長(大館市)が、新学習指導要領で重視される「主体的・対話的な学び(アクティブラーニング)」の実現に向けて「追究型学習」を紹介する著書「追究型学習のすすめ 『教わる』からの卒業」(実業之日本社)を出版した。
 教育分野の大学名誉教授や教育長、専門機関の研究員らが出席する「キャリア教育中央研修」の講師を務めたことがきっかけとなり、他県の教育関係者から見解を求められることが増えたという。自身の教員生活33年の振り返りも兼ねて、教育に関する理論と実践を一冊にまとめた。
 学校のキャリア教育は、新学習指導要領によると「生徒が自らの生き方を考え主体的に進路を選択できるよう、計画的な進路指導を行う」と位置づけられている。
 本書では、教え込まれるのではなく、自ら調べて考える追究型学習の構造や事例を紹介。子どもの内発的意欲を喚起して、学習課題を意図的に引き出させる工夫やポイントが述べられている。
 台形の面積を求める設問では「面積を求めよ」を「面積をどのような方法で求めると、どんなよさがあるだろう」という学習課題に変換することで回答が「早く解ける」「正確にできる」など複数になると指摘。「学習課題がリフレクション(学習を振り返り生活や将来にどうつながっているか想起すること)に到達できる設定でなければ、学びは生活や将来に結びつきにくい」とする。「子どもから意図的な引き出し・導き出しで学習意欲をかき立てることが学習の効果を上げる」と説く。
 小林さんは「教育の力で大館を、未来を変えたい」と話し、「そもそも〝キャリア教育とは何か〟を知らない人も多い。初任者研修や講演、大学での講義などでこれから教育に携わる人に向けて啓発活動をしていきたい」と語った。A4判、128㌻。2200円(税込み)。

「寒熟りんご」商標登録認定 陽気な母さんの店 ブランド化の弾みに

2021-03-23
「寒熟りんご」の商標登録を報告した畠山会長㊧と畠山幹事(大館市釈迦内の大館放送)
 大館市曲田の直売所「陽気な母さんの店」(石垣一子社長)がジュースにして売り出している「寒熟りんご」が商標登録された。晩秋の寒さで糖度が上がったふじと王林を使用した商品で、商標登録されたことでブランド力や知名度向上が期待される。同社ではさらに「寒熟りんご」を使用した商品を開発し、農家の収入増とともに、地域活性化につなげる狙いだ。
 同店によると、昼夜の寒暖差の激しい中で育つリンゴは甘みが凝縮されるのが特徴。通常は10月下旬から収穫するが、寒さが厳しさを増す月中旬以降に収穫する。リンゴは寒さが増すごとに糖度が上がって甘くなるという。じっくり樹上で完熟させることから、同店の果樹部会(畠山和子会長)が「寒熟りんご」と命名した。
 果樹部会は「寒熟りんご」が広く親しまれ定着するよう、名称の商標登録を昨年1月に特許庁に申請。今年2月に登録された。交流のある県農林水産部・農業経済課・販売戦略室の加藤はなゑ主査に協力してもらい、商品開発のワークショップを開き、準備を進めてきた。
 パッケージデザインは同市のデザイン事務所「スリーペアデザイン」でグラフィックデザイナーを務める三浦梨恵子さんに依頼。イラストは会員たちがリンゴの木の下で一生懸命農作業をしている場面が描かれている。三浦さんは「『大切な人がいっぷくの時に飲んでほしい、子どもにも安心して飲んでほしい』という母親ならではの思いを表現。やさしい癒やしが感じられるようなかわいいデザインにした」と語った。
 果樹部会の畠山会長と畠山市子幹事は19日、コミュニティーFM「ラジオおおだて」で商標登録されたことを報告。加藤主査も電話出演し、商品開発から登録までの経緯、会員19人の思いを伝えた。
 ジュースは「ふじ」と「ミックス(ふじと王林)」の2種類。リンゴ100%で、ふじの酸味や王林の甘さ、香りが凝縮された商品になっている。小瓶(180㍉㍑)は200円、大瓶は(500㍉㍑)350円(どちらも税込み)。セットでも販売している。畠山幹事は「お中元やお歳暮など贈り物にも使ってほしい」と呼び掛けた。
 今後は県外での販路拡大を目指すと同時に「寒熟りんご」シリーズとして、さまざまな加工商品を開発していく。畠山会長は「みんなで協力しないと作れない商品。いつまでも長く続けるとともに、弁当部、食堂部と協力しながら新商品開発に取り組んでいく」と抱負を語った。



新型コロナワクチン接種 高齢者「5月から本格化」 県が見通しが示す

2021-03-23
県新型コロナウイルスワクチン接種支援本部会議(災害対策本部室)
  県新型コロナウイルス感染症ワクチン接種支援本部(本部長・堀井啓一副知事)は22日、秋田市の県第2庁舎で第2回本部会議を開き、ワクチン供給スケジュールや高齢者向け接種の体制確保状況などを確認した。市町村が主体となって実施する高齢者向け接種は、4月に配送されるワクチンが限定的なため、本格化するのは5月に入ってからとなる見通しが示された。
 国が示したワクチン配送スケジュールによると、県が主体となって行う医療従事者等向け優先接種分は、4月中旬までに対象者の8~9割分が県内に配送される見通し。北鹿地方では大館市立総合病院は今月上旬に到着済み、今月29日の週にはかづの厚生病院、4月12日の週には北秋田市民病院に配送される予定。
 高齢者向け優先接種については、4月5日の週から19日の週に配送予定となっている22箱は高齢者人口が多い22市町に配分する。4月26日の週に配送予定の25箱は全市町村に1箱ずつ配分する方針。その後は、市町村の需要量に応じて出荷する計画。国は、6月末までに全国の対象者に2回接種できる分のワクチンの配送を完了するとしている。
 接種体制については、集団が中心だが個別を併せて行う市町村もある。北鹿地方は大館、鹿角、北秋田の3市は集団と個別の両方で実施。小坂町は個別、上小阿仁村は集団で行う方針。4月下旬から5月中旬に接種を開始する方向で準備を進めている。
 接種前のシミュレーションについては、仙北市を除く24市町村が実施または実施する予定。専用のコールセンターについては半数以上の市町村が開設せず、専用窓口を設けて住民の相談に対応する考え。県では、医学的知見が必要となる専門的な相談に対応するワクチン相談センターを25日に開設する。新年度に入るとコールセンターを設けて対応する予定。
 堀井副知事は「高齢者向け接種は数量の関係で4月は限定的な実施になる。5月から本格化する。実施体制を確保できないという市町村はないが、医療従事者等接種と日程が重なったりする可能性もある。市町村や医師会などと連携してきめ細かにサポートして」などとした。

地域救命救急センター 設置へ施設整備計画 大館市立総合病院 新年度から3カ年で

2021-03-22
地域救命救急センターの設置が計画されている大館市立総合病院
 大館市立総合病院(吉原秀一院長)は、虚血性心疾患の心臓カテーテル治療などに対応するため、地域救命救急センター設置を計画している。新年度から3カ年で救急室棟の増築・改修工事、医療機器整備を行う方針。現在は心臓カテーテル治療が必要な患者を県外の医療機関に搬送しており、病院事務局は「秋田大から循環器内科医師を派遣するとの回答を得ており、高度な専門的治療を地域内で受けることができるように環境を整備したい」と話す。
 大館・鹿角地域では、狭心症や心筋梗塞などで心臓カテーテル治療が必要な患者のほぼ全てを、他県の医療機関に搬送している状況にある。総合病院への救急搬送患者は、市外からも含めて年間2300件前後で推移。心臓カテーテル治療等による他病院への紹介患者数は2017年が85人、18年53人、19年51人となっている。
 県地域医療構想では「大館・鹿角地域に地域救命救急センターの設置を目指す」と盛り込まれた。18年の同地域医療構想調整会議で「総合病院への地域救命救急センター整備が課題」とされ、本年度から県の補助を受けて必要な医療機器の整備を進めている。
 市の3月定例議会厚生常任委員会で病院事務局が整備計画を示した。救急車が到着し、患者が搬送される病院東側の救急室棟の増築や改修を行う。
 具体的には、救急車で搬送された患者の初期治療を行う「救急処置室」と、初期治療が済み次第、点滴などの治療を受ける「時間外処置室」を2倍に増やす。救急処置室は現在の1人から2人同時に治療ができるように、時間外処置室は現在の5人分から10人分に拡張する。現在2部屋の診察室は、感染症用1部屋を含め計4部屋に増やす。増築した2階部分には、医師・看護師の当直室、患者の症例・治療の検討を行うスペースを設ける。
 診療の要となる医師の配置について事務局は、「これまで県や秋田大、弘前大に依頼し、秋田大から循環器内科医師2人を派遣するとの回答を得たことから必要な体制整備を進めたい」と説明した。
 施設整備や医療機器整備など概算事業費は現時点で約5億700万円を想定。補助など県と協議を行いながら、6月定例議会に関連予算を提案する方針。年度に基本・実施設計、22、23年度で増築、改修工事を行い、23年度には必要な医療機器や備品購入を予定している。
 事務局は「センター設置により、複数重症患者の受け入れや、狭心症や心筋梗塞などの治療が可能となり、県外に行かなくても高度な専門的治療を地域内で受けることができるようになる」と話している。
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