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雪にわら植え作占い JA秋田たかのす 豊作願う小正月行事

2021-01-16
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豊作を願って雪中田植えを行う田植え人(北秋田市の大太鼓の館前)
 今年の稲作の豊凶を占う「雪中田植え」が15日、北秋田市綴子の大太鼓の館前で行われた。JA秋田たかのす青年部(岩谷政崇部長)の部員が豊作を願って田んぼに見立てた雪にわらを植えた。
 雪上田植えは、作柄を占う「庭田植え」として各地の農家で行われていた小正月行事。綴子地区では一度途絶えた行事を1983年に篤農家の高橋佐一郎さんが復活させ、現在は若手農業者でつくるJA青年部が継承している。
 開会行事で小笠原隆志組合長は「コロナ禍の時代でも、人が生きていくために重要なのは食べること。コメを生産することに誇りを持って取り組んでほしい」とあいさつ。来賓の津谷永光市長は「雪中田植えは作柄を占う大事な行事。市の農業が順調に、五穀豊穣(ほうじょう)であるよう願う」と述べた。
 今年は、祖父とともにコメやキュウリなどを育てている亀山春樹さん(23)=同市栄=が初めて田植え人を務めた。田植え人がみのやすげがさを身に着け、しめ縄で囲まれた6尺(1・8㍍)四方の雪田に入ると、鎌を使って雪を掘った。稲わらや豆がらで作った束16本を苗に見立て、丁寧に植えていった。
 田植え後はわらぼうきで苗をはらって虫よけを行い、雪田の中心に逆さに立てた。雪田の前にはJA女性部が作ったお供え物が並び、集まった農業関係者が豊作を祈願した。亀山さんは「雪が硬くて掘るのが大変で、大役にも緊張した。今年は天候に恵まれた穏やかな一年であってほしい」と話した。
 作占いの結果は2月1日午前11時から同所で行われる「稲刈り」で判断する。

年末年始の豪雪 除雪用具の需要増 停電に備え石油ストーブも

2021-01-16
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需要増に応じて拡大した石油ストーブコーナー(コメリパワー大館店)
 年末年始から県内で続く豪雪の影響で、北鹿地方のホームセンターでは除雪用具の売れ行きが好調に推移し、品薄状態が続いている。今月上旬には暴風雪による停電もあったことから、石油ストーブなど電気不要の暖房器具を買い求める人も目立っている。売り場担当者は「想定していた以上の売れ行き」と驚いている。
 大館市柄沢のコメリパワー大館店(佐藤晋店長)では、昨年10月中旬から除雪用品売り場を設置した。前年より降雪量が増えることを想定し、例年より多く「スノーダンプ」や「スノープッシュ」などの関連商品をそろえた。
 渡部宏至次長よると、雪が降り始めた昨年12月上旬から商品が動き始め、ピークは同月中旬。在庫の減りに伴い2~3回発注をかけたが、年末年始に県内を襲った大雪で売り上げがさらに伸びた。1月14日現在で入荷数の7割ほどが売れ、大型スノーダンプは既に完売。店舗入り口などに今季の入荷未定を知らせるチラシを掲示した。
 このほか、例年、北鹿地方では需要が低いという屋根やビニールハウスの雪下ろし用品の問い合わせが多く、急きょ取り寄せて対応。屋根からの墜落防止のために「安全帯」を購入する人も見られる。
 7~8日にかけて秋田市などで暴風雪による大規模停電が発生すると、石油ストーブなど電気を使わない暖房器具の問い合わせが相次いだ。急きょ商品を取り寄せ、在庫をすべて店頭に並べて販売。複数台購入する人も見られる状況で、「1人1台」と台数制限を設けるほどの需要となっている。
 石油ストーブの売れ行きは例年に比べて2割増で、「この時期でここまで売れるのは珍しい。防災意識の高さを感じる」と渡部次長。「雪の影響で入荷に若干遅れが出ていたが、今は安定している。もしもの時に備えて早めの購入を」と呼び掛けている。

「新酒できました!」 鹿角・千歳盛酒造 杉玉を掛け替え

2021-01-16
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新酒が出来上がり、杉玉を掛け替える児玉さん(千歳盛酒造)
 新酒ができたことを知らせる杉玉が15日、鹿角市花輪の千歳盛酒造(村上雅彦社長)の軒先で掛け替えられた。同社は「年末年始に寒い日が続き、ゆっくりと熟成された。うまみがしっかりと出て、滑らかな酒ができた」とし、この日、人気商品「千歳盛しぼりたて生酒」を発売した。
 杉玉は、杉の青々とした葉を球状に束ねたもの。同社ではかつて自前で作っていたが、10年ほど前から外注している。
 この日は製造部門の児玉和幸さん(44)がはしごを使って高さ約4㍍の軒下から茶色くなった杉玉を外し、直径約40㌢の新品に掛け替えた。
 今季の仕込みは5人態勢で昨年12月上旬に始まり、3月下旬まで行う予定。生酒や純米酒などは23日程度、吟醸酒は30日程度発酵させて製造する。コロナ禍のため、予定数量は生産調整して例年より3割少ない約4万㍑となる。
 「しぼりたて生酒」は「酒蔵そのものを瓶詰めにした深みのある味とコク」が売り。15日から市内の酒屋などで販売されている。
 価格(税込み)は1・8㍑入り(一升瓶)2244円、720㍉㍑入り(四合瓶)1177円。

議員定数 次回、最終判断へ 北秋田市議会改革特別委 「削減」「維持」溝埋まらず

2021-01-15
北秋田市議会の議会改革特別委(市役所)
 北秋田市議会の議会改革特別委員会(佐藤文信委員長)は14日、市役所で開き、前回までに引き続き「議員定数」に関する協議を行った。「削減派」と「現状維持派」がそれぞれ意見を交換したものの、平行線は変わらず。今月下旬に開く次回の委員会で「最終的な判断を出す」ことで一致した。
 同市議会の議員定数は。2011年6月定例会で議員発議により削減案が提出され、賛成多数で可決、当時の26から6削減した。14年の選挙から適用している。
 昨年10月に設置された特別委では、常任委の任期や議会でのICT化などとともに「定数」が協議項目に加えられた。
 削減を求める会派からは「人口が減少している現状では減らすべき」「2人は減じる必要がある」との声が上がった一方、「広大な面積の中では、議員のいない地域が発生する懸念もある」「議員を減らすことで市民の声が届きにくくなる」として「現状維持」を訴える意見も出された。12月には2回にわたり、集中的に審議を行ったものの、意見は平行線をたどっている。
 この日の特別委では、11年に定数を削減した際の議論を確認したり、今後の市の人口推移の見通しから持論を展開したりと、さまざまな角度からの意見が出されたが、双方ともに妥協点等は見いだせず、歩み寄りは難しい状況。佐藤委員長は「次回の特別委で、最終的な判断を出したい」と提案、全委員が了承した。

1次避難所 12公民館に備品設置 コロナにも対応 来月は開設訓練 大館市

2021-01-15
各公民館に配備された感染対策用品や備品の一部(二井田公民館)
 大館市は、新型コロナウイルス対策を盛り込んで改定した避難所開設・運営マニュアルに基づき、1次避難所に当たる12公民館に、間仕切りやダンボールベッドなどの対策用品20種類を配備した。コロナ禍の対応に備えるため、2月中旬には避難所開設運営訓練を行う。市危機管理課は「最終的には各地区住民で、地域住民が一体となって避難所を運営できるよう、周知徹底したい」としている。
 市は昨年8月に避難所開設・運営マニュアルを改定。密を避けるため、避難所の1人当たりのスペースをこれまでの3平方㍍から2倍の6平方㍍に広げた。市の避難所は、公民館などの1次避難所12、学校などの2次避難所106、福祉避難所16の計134カ所。1次避難所の収容人数を超えた際は、2次避難所などで受け入れ対応する。
 避難所開設時用の感染対策用品や備品は20種類を新たに配備することにし、秋ごろからフェースシールドやポケットコート、12月末には間仕切りやダンボールベッドを各公民館に設置。個人用防護衣やテント、簡易トイレなども近日中に整備する予定という。避難から3日分を想定した数を備蓄し、不足時は相互に調整する。危機管理課は「保管場所を確保できないという場合は対応する。大切なことの優先順位を考え対処してほしい」と呼び掛ける。
 装備品がそろう2月中旬には各公民館を対象に、取り扱いや組み立て方法についての説明を兼ねた避難所開設運営訓練を実施予定。実物を使った訓練を行うのは今回が初めてとなる。同課は「まずは全体で基礎的事項を指導・確認し、各公民館を通し地区住民と連携をとりながら避難所運営をできる体制を整えたい」としている。

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桜櫓館耐震改修 腐食広範で工期延長 大館市 3月中旬の完成目指す

2020-12-31
耐震改修工事が行われている桜櫓館(月撮影、大館市字中城)
 大館市が所有する国登録有形文化財「桜櫓館(おうろかん)」の耐震改修工事は、当初予定していた来年1月中旬の工期を2カ月延長し、3月中旬の完成を目指している。補強は終えたものの、想定より構造材や屋根下地材の腐食などが広範囲におよび、手間がかかっていることや部材の発注で遅れが生じた。4月に見学・貸館を再開する予定。
 耐震診断で東西方向の耐力壁が不足し、窓や戸などの開口部も多いため暴風時に倒壊の恐れがあると判定。南北方向の壁量はあるものの配置バランスが悪く、地震時に建物が変形しやすいとされ、5月から改修工事を行っている。事業費は約6500万円。
 文化財の価値を守ることと安全性確保の両立を目指し、できるだけ見えない位置で耐震化することを前提とし、建設当時の材料も可能な限り使用。既存の土壁は撤去し、構造用合板で耐力壁を設けた上で、再び土壁で仕上げる。屋根は既存の野地板と垂木、2階床は床板と根太の固定方法をそれぞれ確認し、想定と異なる留め金物は交換または増し打ちを行っている。土台と基礎、柱と横架材(土台・梁(はり))などの金物補強、既存梁を補強するための鉄骨梁と柱の新設なども進めている。
 過去の修繕が意匠的価値を損ねているとして、外壁や屋根の復元を図る。木製建具の組子修理やふすま・障子の張り替え、外観木部保護塗装も行う。浴室など使用していない部屋は物置に改修。電気・機械設備は更新する。庭園の樹木は剪定(せんてい)し、建物の外観が見えるよう整える。
 桜櫓館は、大館町長を務めた桜場文蔵氏が1933年に建てた木造2階の和風住宅(延べ床面積324平方㍍)。ケヤキの大梁(おおばり)と長尺・幅広の床板、秋田杉の長押(なげし)も継ぎ足すことなく長尺が使われた。各部屋の書院、部屋の障子や階段の手すりにも高度な技術が施され、2階の屋根から突き出た展望台もある。80年に現在地へ移転工事(曳家(ひきや))が行われ、北側の和室を解体。99年7月に登録文化財となった。
 市歴史的風致維持向上計画の重点区域内にあり、桜場氏が秋田犬保存会長だったことや、隣接の桂城公園で本部展覧会が開かれていたことから、秋田犬を守り育てる風致も貴重だとして「歴史的風致形成建造物」に指定。市は2018年9月に民間所有者から土地・建物を購入した。

感染対策し新年へ 北鹿地方の神社 初詣の準備進む 「混み合う日時避けて」

2020-12-31
マスク、フェースシールドを着用して絵馬の準備作業をする学生(大館神明社)
 2020年も残すところ1日となった。新型コロナウイルスに悩まされ続けた1年の暮れを迎え、北鹿地方の神社では新年の初詣に向けた準備が大詰めを迎えている。感染防止対策にも気を配りながら、慌ただしく作業を進めている。
 毎年大勢の参拝客が訪れる大館市の大館神明社(佐藤文人宮司)では、縁起物の準備作業が進む。来年の干支(えと)「丑(うし)」にちなんだ巨大絵馬と同じ絵柄の絵馬や、招き猫をイメージした「開運干支土鈴」などを用意。牛の着ぐるみを着たハローキティのお守りや、コロナウイルスに関連して「疫病退散」の茅の輪守り、旅行安全御守なども並べる。破魔矢や熊手なども含めて約100種類を頒布する予定だ。
 30日は、アルバイトの高校生や大学生が説明を受けた後、絵馬に麻のひもを結ぶ作業を行った。新年に願いを込め、一つ一つ確認しながら丁寧に仕上げていた。
 初詣の感染防止対策として、縁起物を頒布する授与所ではアルバイトの巫女(みこ)らにマスク、フェースシールド、手袋を付けて接客してもらう。例年1カ所だったおみくじ売り場は2カ所に分け、密を避ける。各所に消毒液を置き、参拝客にマスク、手袋の着用、対人距離の確保を求めるため注意書きも掲示する予定。
 例年大みそかから元日にかけて24時間体制で参拝客の対応に当たっていたが、この元日午前3~7時は閉鎖して受け入れを取りやめる。
 コロナ禍の今年は分散参拝の問い合わせが複数あり、既に縁起物を買い求める人も見られるという。同神社は「感染対策をし、人との距離を保って参拝してほしい。初詣は新年初めてのお参り。新年の混み合う日時を避けて訪れてもらえれば」としている。
 駐車場は神社北側の曳山車車庫前のほか、今年境内整備事業で新設した境内北側も利用できる。約90台分を確保できる見通しで、周知している。

北鹿地方に大雪 倒木や交通に乱れ 年末年始も警戒を

2020-12-31
雪が降り積もって倒木が発生した現場(北秋田市七日市)
 冬型の気圧配置が強まった影響などで、北鹿地方は30日、大雪に見舞われた。秋田地方気象台によると、午後4時までの24時間降雪量は北秋田市阿仁合で37㌢を記録。同市や鹿角市では倒木があり、道路の一時通行止めなども発生した。公共交通機関も乱れた。
 気象台によると、午後4時までの24時間降雪量は鹿角市で30㌢、北秋田市鷹巣で17㌢。同時刻現在の積雪の深さは鹿角市で50㌢、阿仁合で47㌢、鷹巣で32㌢まで増えた。
 午後4時現在、北秋田市では雪の重み等のため計4カ所で倒木が発生。同市七日市の県道では、2カ所で樹木が電線に倒れかかった。国道や市道でも倒木が道路をふさぐなど影響が出た。鹿角市八幡平堀合の市道でも倒木があり、午前5時ごろから約7時間にわたって全面通行止めとなった。
 JR秋田支社によると、大雪の影響で花輪線は午後1時30分から全線で運転を見合わせた。普通列車上下8本が運休、同2本が区間運休した。
 全日空によると、大館能代発羽田行き720便は雪のため出発が遅れ、31分遅れの午後0時41分に到着した。
 気象台によると、県内は31日から1月1日にかけても強い冬型の気圧配置が続き、大雪となる所がある見込み。31日午後6時までに予想される24時間降雪量は、多い所で平野部40㌢、山沿い50㌢。その後も雪が降り続くとみている。交通障害や建物被害への警戒、屋根からの落雪や路面・水道管凍結、なだれなどへの注意を呼び掛けている。

平日の歩行者 大町、御成町など大幅減 大館商議所通行量調査 コロナ予防で外出控え

2020-12-30
 大館市の中心市街地の人通りについて、大館商工会議所の通行量調査によると、大町と御成町2丁目、同3丁目の平日の通行量(歩行者)は前年を8~38・6%下回った。今年から新たに観測地点とした比内町扇田は、平日の通行量が休日に比べて2倍以上多い結果となった。大館商議所は「新型コロナウイルスの感染予防で外出を控える傾向が大きく反映したものと考えられる」としている。
 商業振興の研究や施策の参考にするため、10月16、18日の午前10時から午後5時まで調査。歩行者は商店街を形成する大町と御成町2、3丁目、比内町扇田の4地点、車両は大型店が立地する清水町、大田面を加えた6地点でそれぞれ計測した。両日ともに晴れや曇りで外出向きの天候だった。
 平日の歩行者は2丁目が382人(前年比8%減)、3丁目325人(38・6%減)、大町271人(18・1%減)、扇田153人の計1131人。休日は2丁目304人(28・5%減)、3丁目406人(12・3%減)、大町176人(32%減)、扇田70人の計956人。すべての地点で平日、休日ともに昨年から減少した。
 2丁目と大町、扇田で平日の通行量が休日を上回っており、銀行や病院などの利用を目的にした来街傾向が見られる。扇田については休日に銀行や病院だけでなく、商店街の多くが閉店していることも歩行者の大幅減につながったとしている。
 2丁目は「リニューアル、リノベーション事業が進む駅前地区の来街者をいかに誘導できるかが重要な課題」と分析。3丁目は「いとくショッピングセンターが目的地となっている。そこを起点に沿道の個人店などを生かし、来街者の回遊性を高める取り組みが求められる」とした。大町は「本年度は県よろず支援拠点事業による『0円改装』で、小売店やハチ公プラザの店舗リニューアルが行われ、今後の集客効果に期待」としている。
 車両の総数は平日が2万8468台、休日は2万8212台。休日の大田面が8267台(2・5%減)で最も多く、以下は▽平日の大田面7288台(2・4%増)▽休日の清水町6862台(1・7%減)▽平日の清水町6376台(0・4%増)▽平日の大町4131台(1%増)▽休日の3丁目3789台(2・2%増)▽休日の大町3750台(13・9%増)▽平日の3丁目3740台(6・4%減)▽平日の2丁目3493台(10・1%増)▽平日の扇田3440台▽休日の扇田2780台▽休日の2丁目2764台(2・1%増)―と続いた。
 7地点で増加したほか、車両・歩行者とも前年より早い時間帯に最多通行量を記録した地点が多く見られ、「遠出を控え、外出の際には車を使用して買い物や外出時間を短くする行動をとっている」と考察した。
 総括では「日沿道の大館市に関連する区間が開通し、大館能代空港や東北道を含めた広域交通網が形成され、人や物流の動きが活発になることが期待される。今後も引き続きハード整備やソフト施策が、車両・歩行者通行量に及ぼす影響を注視することが重要」とまとめた。

比内地鶏 過剰在庫ほぼ解消 官民一体で対策 一部で入荷不足も

2020-12-30
今年6月にJAあきた北青年部が開いた比内地鶏肉の販売会。生産者がおいしさをPRした。
 大館市の助成事業などを背景に比内地鶏の需要が高まっている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で一時期は過剰だった在庫が11月までにほぼ解消。各種助成事業できりたんぽセットなどの販売が例年よりも好調で、事業者からは「商品発送の売り上げが伸びて助かる」といった声がある一方、一部店舗では年末の需要増も相まって在庫が不足する場面も見られる。
 比内地鶏は大館が本県の主要産地。新型コロナの影響で、主な出荷先の首都圏からの注文が激減したため、市内卸売業者は一時期多くの過剰在庫を抱えた。
 過剰在庫解消のため市は8月から、卸売業者が在庫を小売店に安価で販売した場合、差額の一部を補助する事業を行ったほか、本場大館きりたんぽ協会員を対象に比内地鶏の購入助成(1㌔当たり1500円)を行う「比内地鶏販売促進助成事業」を11月末まで展開。申請は7322㌔、助成額は約1100万円に上った。これらの効果で過剰在庫は11月までにおおむね解消された。
 このほか、市が特産品の販売事業者に対して購入客の送料を負担する「特産品送料助成事業」が好調に推移。特にきりたんぽセットなどの発送が昨年よりも増えているという。同市葛原の秋田比内や(武藤幸美社長)では、比内地鶏ハンバーグなどの冷凍商品や、正肉やスープなどが一体となったきりたんぽ鍋セットの売り上げが前年比で約2倍に。担当者は「店と客の双方が助かる事業で本当にありがたい。比内地鶏の消費拡大にもつながる」と感謝する。
 一方で、一部の店では年末の需要増で比内地鶏の入荷が追いつかない場面も。同市有浦のプラザ杉の子では、例年クリスマスの時期に需要が集中する「比内地鶏のローストチキン」(税込み5000円)の販売に影響が出た。ふるさと納税の返礼品分を含め例年並みの700羽を用意したが想定を上回る注文があり、100羽超の注文をキャンセルする事態となった。コロナ禍で忘新年会を開催しない企業から「チキンを購入して社員たちに配りたい」という注文が想定以上に多かったという。
 JAあきた北の生産部会(高橋浩司部会長)は今年の生産羽数を当初21万5000羽と計画していたが、5月から4割減産とし14万5000羽に修正した。月に開いた関係団体への報告会で高橋部会長は「行政、商工団体、地域一丸となった支援に感謝したい」と述べた。通常の生産羽数に戻せるよう今後もPR活動を続けていくとし、来年の生産は通常時から2割減の18万羽とするとしている。

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プレミアム商品券 12月9日から3次販売 渋谷の施設に地元産材 大館市12月議会開会

2020-11-25
行政報告などが行われた本会議(大館市役所)
 大館市の12月定例議会が24日開会、福原淳嗣市長の行政報告と議案上程を行い、特別職や一般職の期末手当を引き下げる条例改正案4件を可決して散会した。市長は新型コロナウイルス対策として発行したプレミアム付き商品券の3次販売を12月9日に始める考えを示し、「さらなる消費喚起につなげる」と述べた。
 購入額の3割増しで利用できる商品券は、1枚1000円の13枚組みを1セットとして1万円で販売する。大型店以外で利用できる「一般券」が6枚、大型店でも使える「共通券」5枚、「宿泊・飲食・タクシー・運転代行専用券」2枚。15万セットを発行しており、1次は約2万4000セット、2次は約10万6000セットの計約13万セットが売れた。
 市長は「年末年始の需要期に合わせ、より多くの市民に購入してもらえるよう1世帯10セットを上限とするほか、申込書を広報12月号に挟み込み全世帯に配布する」とした上で、「感染症のリスクが高まる冬を迎え、予断を許さない状況だが、感染対策に万全を期すとともに国や県と連携しながら社会経済活動との両立を図る」との姿勢を示した。
 林業振興については、大館産秋田杉のフローリング材が東京・渋谷区の神南分庁舎跡地複合施設(仮称)に採用されることが決まったと報告。「トップセールスをはじめ互いに交流を重ねてきたことで実現した。使用される床面積は市議場の約2倍に相当する576平方㍍を予定。引き続き木材の利用促進を通じ、人づくりとものづくりを推進する」と強調した。
 期末手当の引き下げは、県人事委員会勧告を踏まえたもので年間0・05カ月分。本年度は12月支給のボーナスに適用、来年度以降は6、12月期をそれぞれ0・025カ月分引き下げる。一般職の年間支給月数は勤勉手当を含め4・30カ月(現行4・35カ月)となる。
 初日に可決した4件を除く提出議案は、指定管理者の指定や補正予算など34件。一般会計は5億9906万円の追加で、補正後の総額は497億3178万円。大館駅周辺整備事業費や扇田大橋調査委託料、飲食店利用促進事業費補助金などを計上した。

「食タクシー」利用好調 5カ月で3千件超 大館市のコロナ対策 「忙しい」うれしい悲鳴

2020-11-25
飲食店従業員から商品を受け取るタクシードライバー(大館市赤館町)
 大館市が実施するタクシーによるお持ち帰りグルメ配達サービス「大館の食タクシー」の利用が好調に推移している。6月から10月末まで5カ月間の利用は3278件に上っている。期間は当初9月末までに設定していたが、好評を受けて来年2月末まで延長した。飲食店やタクシー会社からは「忙しくなった」といううれしい悲鳴が届くといい、市観光課は「想像していたよりも多くの需要があり、驚いている」と受け止めている。
 国交省がタクシー事業者による飲食料配送の新制度を導入したことを受け、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けている地域経済の救済事業として6月から開始した。利用者から注文を受けた飲食店がタクシー会社に商品を配達してもらうもの。利用者が商品代金と定額配達料300円をドライバーに支払い、市が定額配達料を除いたタクシー料金を補塡(ほてん)する。配達エリアは市内全域。24日現在で飲食店47店舗が登録している。
 市観光課によると、利用件数は6月が418件、7月が696件、8月が862件で右肩上がりに増加。9月は541件だったが、10月は761件で再び増加に転じた。
 助成額は6~10月で784万8000円。事業開始当初は428万円の予算を用意していたが、好評を受けて期間を延長することにし、1038万円を追加計上した。
 同課は「遠方の人に喜ばれており、近場からの利用もある。同じ時間帯に予約が重なるケースも出てきている。想像以上の需要」と受け止める。「飲食店やタクシー会社から『忙しくなった』との声も聞く。事業化して良かったと感じる」と手応えを得ている。
 タクシー会社のさくら観光(釈迦内)では、多い日で20~30件依頼が入るという。「通常の配車依頼より多い時もある。大変助かっている」と話す。
 今後、冬季は道路状況の変化でさらに注文が増えたり、配達に時間を要することなども予想される。観光課は「対応を検討している。予約が重なると時間をずらしてもらうこともあるので、了承してほしい」と理解を求めている。
 配達は商品購入代金が税込み1000円以上となる場合が対象。時間は午前11時から午後7時まで。配達するタクシー会社は冨士タクシー、秋北タクシー、さくら観光の3社。希望のタクシー会社があれば注文時に受け付ける。
 年末年始の12月29日から来年1月3日は休止し、同4日から再開する。

山田のジンジョも様展示 本県の道祖神ずらり 角川武蔵野ミュージアム 

2020-11-24
県外で初の展示となった「山田のジンジョサマ」(角川武蔵野ミュージアム提供)
 大館市山田集落の奇祭「地蔵祭」で使用される男女一対の道祖神「ジンジョ様」が、今月6日にグランドオープンした埼玉県所沢市の「角川武蔵野ミュージアム」に展示されている。作家で博物学者の荒俣宏さん監修の特別展「妖怪伏魔殿」の一環で、本県の5市6集落から集まった人形道祖神8体が並ぶ。同ミュージアムは世界的な建築家・隈研吾さんの設計で話題となっており、PR効果に期待がかかる。
 ミュージアムは、出版大手KADOKAWAが整備、運営する大型文化複合施設「ところざわサクラタウン」内の中核施設で、美術館、博物館、図書館の機能を持つ。地上5階建てで、新国立競技場や道の駅おおゆ(鹿角市)を手掛けた隈研吾さんが設計した。岩塊のような外観や、吹き抜けに設置された高さ約8メートルの巨大本棚などが特徴的。
 オープン第1弾企画の「妖怪伏魔殿」は、荒俣さん監修で日本各地の妖怪をテーマにしたもの。国内のアーティストが描いた妖怪の絵、47都道府県にまつわるパネル展示、イメージを具象化したミイラや化石など約点が並ぶ。妖怪をテーマにした映画セット、体験コーナーもある。
 このうち、疫病や自然災害から集落を守るとされる人形道祖神は、「妖怪の原始的な存在」として展示されることになった。秋田人形道祖神プロジェクト(秋田市)が協力し、本県各集落に人形の制作や提供を依頼した。
 展示されているのは「山田のジンジョサマ」(大館市)のほか、「小掛のショウキサマ」(能代市)、「中荒沢のショウキサマ」(大仙市)、「末野のショウキサマ」(横手市)、「皆瀬のニンギョウサマ」(湯沢市)など8体。ワラや木材で作られ、高さ約3・8㍍に及ぶものもある。
 「人間の世界に溶け込み、カミサマの地位を得て敬われる存在になった」と紹介されており、各道祖神の説明文も添えられている。会場では、祭り当日に集落を練り歩く映像なども公開されている。
 来場者は迫力に圧倒されながら特徴的な容姿に見入っているという。同ミュージアムの企画担当者は「妖怪を楽しみながら知ることができる仕掛けを用意している。ぜひ会場で見てほしい」としている。
 山田部落会の赤坂実会長は「都会の人々に風習、民俗行事について興味を持ってもらうきっかけになればうれしい。昔から受け継がれる技を感じてほしい。関心のある人が集落を訪れ、交流につながれば」と期待した。
 特別展は来年2月28日まで。入場料は大学生以上1600円、中高校生1000円、小学生800円、未就学児無料。ミュージアムの休館日は第1、第3、第5火曜。開館時間は館内の展示、レストランで異なる。

 

鹿角調理師会 講習会で会員が見学 キャラ弁に興味津々

2020-11-24
浅野さんが作ったキャラ弁
 鹿角調理師会(田中強会長)は23日、鹿角市の尾去沢市民センターで講習会を開いた。会員ら10人が参加し、おかずやご飯で漫画やアニメのキャラクターなどをデザインする弁当「キャラ弁」の作り方を学んだ。
 同会は、7年前の県調理師会の解散に伴い、鹿角支部を解散した上で発足し、調理技術の研さんなどに取り組んでいる。登録会員は鹿角市と小坂町の約100人。
 講習会は、郷土料理の普及などを目的に交流会を兼ねて2017年から開催。4年目の今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、会食しながらの交流会は見送り、キャラ弁の作り方を学んだ。
 講師は同市の浅野好海(このみ)さん(36)。浅野さんは5歳から歳まで3人の子どもがおり、キャラ弁歴は十数年。「子どもにいっぱい食べてもらうために作り始めた」といい、地域でキャラ弁講座の講師を務めたこともある。
 今回はサンタクロースや雪だるま、クマをメインにしたキャラ弁の調理を実演し、会員がその手順を見学した。
 浅野さんは土台になるご飯に、焼きのりやスライスチーズ、かにかまなどを切ったり型抜きしたりして目鼻口などを巧みにデザイン。市販のデコレーション用のふりかけ、あられ、カラフルなおさかなチップなども使って愛情たっぷりの弁当を仕上げた。会員からは「かわいい」「食べるのがもったいない」「作ってみたい」といった声も聞かれた。
 このほか、会員が炊き込みご飯やきりたんぽ鍋を調理し、自宅にそれぞれ持ち帰った。
 田中会長は「今回はコロナで趣向を変えてみたが、今後もできる形で講習会を続けていきたい」と話した。


 

大館市の第3次環境計画 意見反映へ市民会議 中学生や移住者も 政策の課題洗い出す

2020-11-23
環境基本計画策定に向けた市民会議(大館市中央公民館)
 大館市の第3次環境基本計画(2021~31年度)策定に向け、広く意見を取り入れる市民会議の初会合が22日、中央公民館で開かれた。1、2次計画の作成段階になかった試みで、市内の現状や課題を洗い出して市民・事業者・行政がそれぞれ果たすべき役割を明らかにする。参加者から「ごみ分別が分かりにくい」「廃棄物の発生抑制が重要」などの声が聞かれた。
 一般公募や町内会長、移住者、子育て世代、農林業者、中学生の計16人が参加。市環境課の黒田一志課長は「総合計画や国土強靱(きょうじん)化地域計画と整合を図り、時代に合った11年間の指針を策定する。市民会議は新たな手法として開催するもので、それぞれの立場から意見をいただきたい」とあいさつした。
 市内の企業による廃棄物の適正処理や資源循環の推進、豊富な木質バイオマスの利用促進など地域の強みを生かした環境政策、小型家電リサイクル発祥の地として五輪・パラリンピックのメダル製作に再生金属を使うプロジェクトへの参加、国連が15年に掲げた「持続可能な開発目標(SDGs)」、近未来の技術革新に向けた動きなどに理解を深めた後、4グループに分かれて意見を交わした。
 環境政策の課題については「ごみ分別が分かりにくい」「若い人が地域の活動を知らない」「小型家電リサイクルを含め回収方法の周知を」との声があり、環境意識を高めるアイデアとして「市民の声を発信する場をつくる」「地産地消」「SDGsの考え方を分かりやすく伝える」などの意見が出た。
 次回12月中旬は意見を集約し、市への提案書としてまとめることにしている。
 3次計画は、生活や自然など分野ごとの課題を抽出し、SDGsや気候変動適応法の視点も取り入れる。有識者らでつくる検討委員会も設置しており、市民会議の意見を含めて年内をめどに素案をまとめ、パブリックコメント(意見公募)や環境審議会などを経て、3月22日までの策定を目指す。
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「青ガエル」を全面塗装 冬期間の耐性強化 大館市 費用の一部「GCF」、寄付募る

2020-10-06
8月に渋谷から秋田犬の里に移設された青ガエル
 大館市は、市観光交流施設・秋田犬の里に設置している鉄道車両「青ガエル」のメークアッププロジェクトを実施する。渋谷駅前の観光案内所として長年活躍した車両は外装に劣化が目立つため、雪国の環境に適応させようと全面塗装を行う。ふるさと納税のガバメントクラウドファンディング(GCF)を活用し、資金の一部に充てる。11月に一般公開した後、補修作業に入り、来年3月下旬のお披露目を目指す。
 車両は同駅前に設置されていたときに壁側だった外装が特に劣化しており、全体的にもさびや腐食がみられる。冬期間、大館の氷点下の環境で設置を続けると、さらに劣化が進むと判断し、下地の腐食が激しい部分の修繕や全体のさび落とし、防さび処理を行った後、全面塗装を行う。
 修繕費1188万円のうち、1000万円はふるさと納税とGCFを活用する。GCFは自治体が抱える問題解決のため、ふるさと納税の寄付金の使い道を具体的にプロジェクト化するもの。ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」のGCFから寄付できる。目標額は118万円で期間は5日から12月31日まで。返礼品は大館産あきたこまち、きりたんぽ鍋セットのほか、青ガエルの「メークアップ体験」などがある。
 補修実施前に、車両内に移設時の映像や渋谷区との交流時の写真などを展示し、11月1日から8日まで一般公開する。その後、業者工場に移し、来年3月下旬の公開を目指す。市観光課では「車両を長持ちさせるための補修。きれいな状態で公開できるまで、楽しみに待ってほしい」としている。
 青ガエルは、渋谷に本社を置く東急電鉄(現・東急)が、1954年から86年まで運用していた旧5000系の鉄道車両。2006年の運用終了後に渋谷区の観光案内所として利用されていた。渋谷駅前の再開発に伴い、大館との交流の証しとして8月に移設された。
 

「結婚コーディネーター」募集へ 北秋田市9月議会決算特別委 総括質疑で津谷市長

2020-10-06
一般会計決算特別委の総括質疑(北秋田市役所)
 北秋田市の9月定例議会は5日、決算特別委員会で津谷永光市長らに出席を求めての総括質疑が行われた。一般会計決算特別委(杉渕一弘委員長)では、財政運営についての「監査委員の意見に対する対応」に質問があり、市長は「大変重く受け止めている」と答弁。今後の少子化対策では「『結婚コーディネーター』の肩書の地域おこし協力隊を募集する」との考えも示した。
 市監査委員(中川真一代表監査委員)は2019年度の一般・特別会計決算審査意見書で、一般会計について「財政状況が改善に向かっている兆しは見当たらない」などと指摘。「例外や聖域のない事務事業の改善、改革に取り組むことを期待する」と求めていた。
 委員から「指摘をどう受け止め、どのように改善していくのか」と質問された市長は「指摘に対して、大変重く受け止めている」とした一方、要因には「一般財源となる歳入が、地方交付税の算定特例措置の終了に伴い減少しているのに対し、歳出が歳入並みに圧縮できていない」ことにあると説明した。
 今後については「市民サービスの低下に留意しつつ、今まで以上に歳出の抑制に努め、市有施設の集約や廃止、事業の見直しや廃止など、行財政改革を徹底して推進する」とした。あわせて「職員一人一人の意識改革にも力を入れて取り組んでいく」との考えも示した。
 キャラクターを活用したプロモーション事業について、事業の効果などを聞く質問があった。市長は事業の狙いを「市には自然・観光・文化などの誇れる資源が数多くあるが、素材を売り出すだけでは注目されづらい状況にあった。発信力や話題性を高める方法として実施した。ハローキティの宣伝力を借りて、他自治体と差別化してPRする広告手法を採用した」と説明。「政策の中の一つとして、適切に実施されていると認識している」と述べた。
 また、少子化対策に関連して「今後の対策」を問う質問に市長は「結婚支援をより充実するために『結婚コーディネーター』という肩書の地域おこし協力隊を募集する」との考えを明らかにするとともに、「さまざまな取り組みをプロデュースして、若者の結婚につなげたい」などと述べた。
 

日本画の福田豊四郎 革新画家の変遷 小坂町で特別展、予想以上の人気

2020-10-06
多くのファンが訪れている福田豊四郎の没後50年特別展(総合博物館郷土館)
 小坂町出身の日本画家・福田豊四郎(1904~70年)の没後50年特別展が、町総合博物館郷土館で開かれている。大正から昭和にかけ新日本画の担い手として活躍し、日本画壇に大きな足跡を残した。画風を確立するまでの歳月を振り返る貴重な機会となっており、〝豊四郎ファン〟が訪れ、堪能している。
 福田は、東京の川端龍子や京都の土田麦僊という、革新的な2人の日本画家に師事。大正から昭和にかけて、日本画に新風を吹き込んだ。1930(昭和5)年の帝展で「早苗曇り」が特選となり、画壇での地位を確立。故郷の生活風景などを精力的に描き続けた。
 特別展は「没後50年 革新の日本画家 福田豊四郎」のタイトルで先月日から始まった。絵画や書簡、挿絵の原画など約120点が展示されている。
 第1章は「新しい日本画への歩み」。豊四郎は新しい日本画を目指し、仲間と一緒に山樹社、新美術人協会など多くの団体を設立。合流と解散を繰り返し、革新の道を歩んだ。展覧会の出品作を中心に展示し画風の変遷をたどっている。
 第2章は「制作年代と落款の変遷」。画風も落款も時代とともに変遷しており、年代別に並べられ、その変化が興味深い。第3章は「豊四郎―時代、仕事、家族」。取り巻く時代や仕事、家族、友人とどう向き合ったかをたどっている。
 目を引くのが、本年度町が購入した「秋に啄(ついば)む」。1933年、第1回春の青龍展に出品されたもので、その後、公開された記録はなく、実に87年ぶりの公開になるという。
 開会してから1週間ほどで135人余りが訪れ、予想以上の反応となっている。12月19日まで。今月31日にはギャラリートークが行われる。 
 開館時間は午前9時から午後5時まで。休館日は毎週月曜日(祝日の場合は翌日)。入館料は一般500円。団体(15人以上)は300円。小坂町民、高校生以下は無料。問い合わせは同館(電話0186・29・4726)。
 

大館市の小中学校 来夏使用へエアコン設置 全普通教室と中学理科室など 543台、年度内に

2020-10-05
オープンスペースの教室には出力の大きいエアコン設置を計画している(城西小)
 大館市は来夏の使用に向け、小中学校25校の普通教室などにエアコンを設置する。設置台数は25校全ての普通教室と一部を除くランチルーム、中学校理科室の計543台。新型コロナウイルスの感染拡大で夏場も授業中のマスク着用が考えられ、安全な学びの環境を確保するため計画した。市教育委員会は「学習環境に合わせて柔軟に対応しつつ、過度な使用にならないよう運用基準を検討したい」と話している。
 教育総務課によると、小中学校ではパソコン室や保健室、職員室、校長室にエアコンが設置済み。普通教室への設置は検討されていなかったが、「新型コロナによる臨時休校で夏休みを短縮した場合、猛暑の中での授業や、マスク着用で受けざるを得ない状況を踏まえて計画した」と話す。
 事業費は工事費やエアコン購入費など4億3410万円で、9月補正予算に計上した。新型コロナ対応地方創生臨時交付金を活用する方針。
 計画では、小学17校、中学8校の普通教室に470台を設置する。1室に18畳用を2台、扉などで仕切ることができないオープンスペースの教室には26畳用を2台設置予定。このほか、ランチルームに計43台、中学校の理科室に計30台を設置する。西館小ランチルームは広さから冷風機の設置を検討中。同課は「中学校理科室は使用頻度が高く、実験で室温が上がることを踏まえ設置を決めた」と説明する。
 設置に伴う電気料について、同課は「あくまでも机上の計算」とした上で、7、8月に夏休みを除く25日間、各校で毎日7時間使用した場合、1年間に増える電気料は2300万円程度と試算する。今後、使用の目安や設定温度などの運用基準を検討していく。
 今年は9月に35度を超える猛暑日があり、各校では首にかける冷感タオルの持参やエアコンのある教室の使用、校長室を開放するなどの熱中症対策をとった。同課は「市庁舎のエアコン使用目安は室温28度だが、学習環境に合わせ、温度や9月以降の暑い日も使用できるようにするなど柔軟に対応したい」と話す。9月定例議会の一般質問では高橋善之教育長が「快適ばかりがいい環境ではなく、暑さに耐える力も必要と考えている。基準を決めた上で、過度な運用にならないようにしたい」と答弁している。
 現在、実施設計発注の準備を進めており、設計ができ次第、来年1月から設置工事を始め、年度内に完了する予定。
 文部科学省が発表した公立学校のエアコン設置状況(9月1日現在)では、大館市の小中学校の普通教室はゼロ、特別教室は7・3%の28教室に設置済み。小中学校普通教室の本県の設置率は25・9%で、本県、青森、北海道を除く都道府県は8割を超え、全国平均は92・8%となっている。
 

ニホンザリガニ 人工生息地に30匹 大館市の「南限」付近 自然定着「想定より早く」

2020-10-05
人工生息地の水路内で確認されたニホンザリガニ(大館市教委歴史文化課提供)
 大館市教育委員会が国の天然記念物に指定されているニホンザリガニの南限生息地付近に新たに整備した人工生息地で、水路内に個体が定着していることが確認された。8~9月に調査した結果、30匹が生息していた。南限地を守るため、市では将来的に人工生息地の追加指定を目指す方針で、「想定よりも短期間で定着につながり、地域個体群の存続に向けて良い環境が整えられた」と手応えを得ている。
 ニホンザリガニは北海道、青森、本県などに分布し、水温20度以下の冷たくきれいな水でのみ生息できる。環境省レッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に登録されている。
 1934年に大館市の通称・八幡沢地区(桜町南―池内道下の一部)が、南限生息地として国の天然記念物に指定された。しかし宅地化の進展で生息環境が悪化し、近年は指定地付近での個体数減少が懸念されてきた。
 このため、市教委は2017年度に「天然記念物ザリガニ生息地再生委員会」を設立。指定地付近での生息個体を増やそうと、19年度に人工生息地を整備した。民有地を借り受け、19年10月まで約4カ月をかけて全長10㍍弱の水路を造成。既存の水路と接続して指定地と同じ水系の水を引き込み、水路内に石を詰めたり、水の流れをつくったり、植栽を設置したりして生息に適した環境を整えた。
 完工後の人工生息地では、20年3月から徐々に個体の姿が見られるようになった。8月26日と9月30日の2日間、県外の専門業者に委託して個体数調査を行ったところ、両日とも30匹の姿を確認。石の隙間などに生まれたばかりの赤ちゃんザリガニや、体長5㌢以上の成熟した個体がいるのを見つけた。
 市教委歴史文化課は「想定より短期間で、大小さまざまな多くの個体が水路に入ってきてくれた。これまでは狭い範囲にしか生息しておらず絶滅の恐れもあったが、これで将来的な生息も見込める」と成果を感じている。
 9日に開かれる生息地再生委員会の会合で、事業の進捗(しんちょく)状況等を報告する。当初は人工生息地への個体の放流を検討していたが、定着が確認できたため、このまま推移を見守る。「生息に適した環境ができたので、今後は日常の維持管理をしっかりしていきたい」としている。
 人工生息地はさらにもう1カ所整備する計画で、22年度からの工事着手を予定している。
 
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