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7月の観光文化施設 無料化の効果絶大 北秋田市 前年同期から大幅増 遊覧船は4・6倍に

2020-08-14
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 新型コロナウイルスの緊急経済対策として北秋田市が利用料を無料化した市内観光文化施設で、7月の来場客数が前年同期の2~4倍という大幅な伸びを見せている。緊急経済対策室は「無料化で増えると予想していたが、これほど効果が出るとは」と驚いている。
 無料化は「北秋田市が誇る観光文化施設無料招待事業」の名称で7月1日から8月末まで、森吉山阿仁スキー場など6施設で実施している。感染拡大に伴う需要減少で収入が落ち込んだ観光事業者の経営安定化などを図る目的で、無料化した利用料分を市が各事業者に補助する。事業費は1586万円。
 最大の特徴は来場者は誰でも無料という点。中でも森吉山阿仁スキー場のゴンドラ(大人1人往復1800円)、太平湖の遊覧船(同1500円)は家族連れやグループ客にとって無料化の利点が大きく、市外からも客が詰めかけている。
 対策室によると、無料化から1カ月が経過した今月3日時点で森吉山阿仁スキー場は6462人がゴンドラを利用した。前年同期(3219人)に比べ3243人増え、倍増した。伸びがひときわ大きいのは遊覧船。1140人増の1451人が乗った。前年同期の4・6倍だ。
 他の4施設も▽大太鼓の館=2317人(1300人増)▽マタギ資料館=589人(323人増)▽くまくま園=4630人(2393人増)▽伝承館・異人館=811人(431人増)と倍増した。
 6施設の合計は1万6260人。訪日外国人客(インバウンド)でにぎわった前年同期より8830人増えた。市民があらためて訪れたほか、7月後半の4連休に秋田市などから大勢来場した。
 無料化前の4~6月は人出が減少傾向だった。8月は感染再拡大の影響で帰省客が少なく、対策室は「年間を通して来場客数がどう推移するかまだ見通せない」と分析する。無料化による来場がきっかけで各施設の魅力が広く伝わることを期待し「コロナが収束した際、再び足を運んでもらいたい」としている。
 ゴンドラは17日から9月末まで平日休みで、運行は土日・祝日限定になる。

墓参り関連は堅調 北鹿の大型店 帰省自粛のお盆商戦 食品の需要に変化

2020-08-14
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お盆用の商品が並んだ特設コーナー(イオンスーパーセンター大館店)

 新型コロナウイルスの影響で帰省自粛の動きが広がる中、北鹿地方もお盆を迎えた。客足や客単価の減少が予想された大型店では、墓参り関連商品が例年通り順調な売れ行きを見せた。一方で食品は、大人数用から少人数用に需要が移るなど変化が見られる。土産品販売の低迷も見込まれ、各店は新たなニーズを取り込もうと対応を模索している。
 大館市大田面のイオンスーパーセンター大館店では当初、帰省客が約6割減少すると見込んでお盆期間の来店客数への影響を懸念していたが、ふたを開ければ客数は「若干の減少」という。藤川慎一郎店長は「首都圏ナンバーの車はほとんど見当たらないが、地元や北東北から変わらずに来店がある」と話す。切り花や供え物の菓子、果物など墓参り関連商品の売れ行きは「例年並みだった。地元客の需要が根強い」としている。
 一方で、食品の需要には変化が見られる。例年のお盆はすし、刺し身、総菜、オードブルの4~5人前が売れ筋だが、今年は帰省客減を見込んで用意した1~3人前を中心に売れている状況だ。
 コロナ禍で、家庭用の大型プールや自宅で遊べるおもちゃ、バーベキュー用品といった新たなニーズも生まれている。「食品はさまざまな価格帯、質の高い商品を提供したい。旅行ができない状況なので、各地の土産品も用意した。今後も見据えて新たな需要に対応していきたい」と考えている。
 大館市御成町のいとく大館ショッピングセンターでも同様に、墓参り関連商品の売れ行きは堅調。畠山勝食品店長は「需要は例年並みだった」と話す。
 一方、帰省客減の影響を大きく受けたのが、土産品のほか、例年人気のきりたんぽ関連商品。店頭に並べる量を半減させたが、売れ行きは低調だ。「帰省客がいないと食べるものではなく、需要は少ないようだ」とみている。
 例年混雑のピークを迎える12日も、レジ前に行列ができるような光景はなかった。市内に滞在する人数が減ることで「1人当たりの買い物量が減る。自宅で食事をする人が増えているのを実感しており、今年は普段使いの商品により力を入れた」という。「まずは安心して買い物をしてもらえるよう、従業員の健康管理にも十分気を付けて営業していきたい」と話した。

粕田地区 獅子踊り勇壮に舞う 大館市 各地で伝統芸能

2020-08-14
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地域住民に見守られ勇壮に舞った粕田獅子踊り(大館市粕田)

 大館市内各地で代々伝わる郷土芸能・獅子踊りが13日、各地域で披露された。このうち粕田地区では、粕田獅子踊り保存会(山内俊隆会長)の会員7人が集落内の墓地で勇壮な舞を披露し、先祖の霊と住民らを楽しませた。
 粕田獅子踊りは1600年代後半から、集落を団結させ、守る意味で踊られるようになったとされる。五穀豊穣(ほうじょう)や村の安泰を願い、先祖の霊を慰める目的で受け継がれてきた。例年、集落内4カ所で舞ってきたが、今年は新型コロナウイルスの影響で墓地のみとし、子どもたちが参加する「やっこ踊り」を省略するなど時間を短縮した。
 午前10時30分の開始に合わせ、勇壮な獅子の姿をひと目見ようと地域住民が続々と訪れた。太鼓や笛の音に合わせて雄獅子2頭、雌獅子1頭が現れると、広大な山河を駆け巡る様を表した「橋がけ」や1頭の雌を激しく奪い合う様子を表現した演目を披露。最後は「花踊り」で地域住民に丁寧に別れを惜しんだ。力強く舞う獅子の姿に大きな拍手が送られた。
 雌獅子役を担って3年目という佐藤あゆみさん(37)は、「かわいらしいやっこ踊りが見られないのは残念だが、今年も自分の役目を全うできた。自分の娘の代へ引き継げられるようこれからも続けていきたい」と話した。

今夏の日照不足顕著 北鹿地方 農作物の生育に遅れも 鹿角で7月は平年比66%

2020-08-13
生育の遅れが心配されているヤマノイモの畑。農家が草取り作業を行っていた(大館市二井田)

 北鹿地方は7月以降、雨や曇りの日が多く、梅雨明けが発表されずに夏本番を迎えている。日照不足は顕著で、7月の日照時間は平年に比べ、鹿角市で平年の66%、大館市で75%にとどまった。8月に入っても曇り空に覆われた日が多い。農作物にも影響が出ており、収穫期を迎えているエダマメで作業の遅れや、ヤマノイモなど一部の作物で生育の遅れが目立っている。
 気象庁のまとめによると、7月の日照時間は大館市が108・6時間(平年144時間)、鹿角市が101・9時間(同154・2時間)、北秋田市鷹巣が120・7時間(同153・1時間)で、いずれも平年を下回った。
 7月の降水量は大館市が242㍉(平年215・4㍉)、鹿角市で278・5㍉(同186・8㍉)、鷹巣が198・5㍉(同216・2㍉)。鹿角市は平年と比べ約1・5倍となった。
 秋田地方気象台によると、7月は梅雨前線や東からの湿った気流の影響を受けやすく、曇りや雨の日が続き、北東北全体で日照時間が少なかった。同気象台がまとめた8月上旬の気象概況(速報値)でも、気圧の谷や低気圧、前線の影響により曇りや雨の日が多く、鷹巣の旬間日照時間(1~10日)は25・8時間、平年比44%で、「かなり少ない」となった。晴れの日が長続きしない状態を受け、仙台管区気象台は7日、東北北部の梅雨明けを発表しないと判断した。
 農作物への影響について県北秋田地域振興局農業振興普及課は、水稲は「日照不足や連続した降雨でいもち病が懸念されたが、管内は目立った発生が確認されていない。県内では出穂が遅れた地域もあるが、管内は例年より1日早かった」と説明する。
 一方で、「エダマメはお盆向けの中生種の収穫期を迎えているが、葉色が薄く、さやの肥大が遅れ、作業が1週間ほど遅れている」という。大豆も連続した降雨で中耕(土寄せ)作業に遅れが出てる。担当は「今年目立っているのが、ヤマノイモやトンブリの生育の遅れ。ヤマノイモはこの時期の葉色が緑だが、日照不足で薄黄緑色。今後好天が続いて日照を確保し、生育が回復することを期待している」と話した。
 秋田地方気象台によると、8月の東北日本海側の日照時間は平年並みか少ないと予想している。暖かい空気に覆われやすいため、気温は高い見込み。

プレミアム応援券 発行予定の8割販売 北秋田市 経済効果に期待

2020-08-13

 新型コロナウイルスの緊急経済対策として北秋田市が独自に発行した「スーパープレミアム付応援チケット」の販売実績がまとまった。発行予定3万5000セットに対し、79%に当たる2万7743セットを市民が購入。発行総額約4億1600万円分が市内の消費に回ることになる。使用期限は今月末で、緊急経済対策室は「短期間にかなりの経済効果が期待できる」としている。
 応援チケットは1セット1万円(1世帯最大5セット)で、市内の大型店や中小小売店で1万5000円分の買い物に利用できる。1セット当たり5000円分がお得になる「プレミアム」は過去最大という。
 先月11日に売り出し、今月7日で終了した。対策室によると、事前に4936世帯が1万8003セットの購入を申し込んだ。市が購入希望者を追加で募集したところ、1290世帯が応じ、最終的に計6226世帯が2万7743セットを購入した。発行総額は4億1614万5000円となった。
 先月13日から市内444店で幅広く利用されている。使い道として日用品や食品、電化製品の購入が目立つという。自家用車の整備、住宅の塗装・補修といった「普段手が届きにくい部分」に使うケースもあった。
 使用済みチケットは各店が市の窓口に持ち込んで順次換金している。7日時点で2億1271万円分が換金済み。少なくとも発行総額のほぼ半分が3週間余りの期間に使われたことになる。残り半分も使用期限までに利用されれば、7週間という短期間に4億円余りが消費に回ることになる。
 発行予定数の79%という販売実績について佐藤義隆室長は「過去最大のプレミアムが付き、購入希望者が増えた」と分析。「新型コロナの影響が経営に及んだ事業者の声を聞いても、応援チケットによる経済効果があったと考えている」と話した。

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新型コロナ対策 各種給付金で生活支援 大館市 暮らし再建や就労など

2020-07-31
 大館市は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、収入が減少した世帯や求職中の市民に給付金を支給し、生活を支える。「暮らし再建世帯応援金」は月収が20%以上減少した世帯に10万円、大学生がいる世帯に10万円を追加支給する。離職や仕事が減って求職中の市民には最大3カ月、月3万円を給付する。いずれも市独自の事業。
 「暮らし再建世帯応援金」は、収入が減少した世帯を支援する事業。給付の対象は▽今年2~5月に前年同月比で給与収入が20%以上減少した人がいる▽減少前の世帯収入が基準額以下―の世帯。基準額は1人世帯で月収15万円、2人世帯で18万円、3人世帯で21万円などと設定した。
 給付金は1世帯当たり10万円。大学生や短大生など学生がいる世帯は10万円を追加する。国の持続化給付金や市事業継続応援金を受給し、学生を扶養する事業主には、応援金の要件に関係なく10万円を支給する。
 「就労支援給付金」は、求職中の人が就労するまでの生活を支援する事業。給付額は月3万円(最大3カ月)。就労が決定した月は準備費用として2万円を給付する。最大で11万円を受け取ることができる。対象は▽市福祉課が行う自立相談支援事業の就労支援を受けている▽世帯の主たる生計維持者である▽職業訓練受講給付金を受けていない▽被保護世帯でない▽世帯員の収入が基準額以下―。収入の基準額は1人世帯7万8000円、2人世帯で11万5000円などとなっている。
 いずれも市独自の事業で、22日の市議会臨時議会で可決された一般会計補正予算に事業費を計上した。福祉課は暮らし再建応援金100人、就労支援給付金50人の給付を見込んでいる。担当は「就労支援給付金については、これから市の就労支援を受け、定期的に支援員と面談しながら求職活動を進めていく人も対象となるため、気軽に相談してほしい」と呼び掛ける。両事業のチラシを作成し、大館商工会議所と連携して事業を周知するほか、公民館や病院などに設置する。

大塚製薬と包括協定 北秋田市 北鹿地方で初めて 市民の健康増進目的

2020-07-31
協定を結んだ津谷市長㊧と迫上支店長(北秋田市役所)
 北秋田市と大塚製薬(本社・東京都)は30日、健康増進に関する包括的連携協定を結んだ。同社が培ってきた熱中症対策などの健康情報を市民に提供し役立ててもらう。県内市町村との締結は5市目で、北鹿地方では初めて。
 協定は▽科学的根拠に基づいた熱中症対策▽健康長寿の推進▽健康経営▽女性の健康づくりの推進▽災害対策▽その他の6分野にわたる。医薬品研究開発などの事業で培った同社のノウハウを生かし、市民の健康課題解決を図る狙いがある。
 具体的には熱中症アドバイザー養成講座の開講、栄養指導、「健康経営」に取り組む企業の支援、健康サポートセミナーの開催、同社商品の備蓄などを予定している。特に、新型コロナウイルス感染防止策としてマスク着用が求められる今夏は熱中症の恐れが高まっていて、協定による取り組みが関心を集めそうだ。
 同社によると、同様の協定は秋田を含む47都道府県と締結した。県内市町村はすでに秋田、男鹿、にかほ、湯沢4市と結んでいて北秋田で5市目。これまで秋田内陸100㌔マラソン大会に毎年協賛してきた縁があり、熱中症対策として同社飲料品を提供してきたという。こうした取り組みを市全体にも広げようと今回の締結に至った。
 市役所で締結式が行われ、津谷永光市長と迫上智博・仙台支店長がそれぞれ協定書に署名した。
 津谷市長は「市は減塩対策やがん予防につながる生活習慣の改善などに取り組んでいる。締結を機に健康情報や医学的情報を提供していただき、市民の健康課題解決に向けたイベントや講習会を考えている」と期待。迫上支店長は同社の取り組みを紹介し「締結を機に健康情報を届け、より健康になっていただきたい」と述べた。

噴火警戒レベル4想定 鹿角・澄川地熱発電所 警察、消防と合同訓練

2020-07-31
負傷者を担架で運び出すなどの訓練を行い、連携強化を図った(鹿角市八幡平のベコ谷地)
 鹿角市と仙北市にまたがる秋田焼山(標高1366㍍)の噴火警戒レベルが、居住地域に重大な影響が出る可能性があるとする4(避難準備)に引き上げられたと想定した火山災害救助訓練が29日、八幡平の東北電力澄川地熱発電所周辺で行われた。同発電所、警察、消防の約20人が合同で訓練し、連携強化を図った。
 活火山の焼山は、現在噴火警戒レベル1。訓練は、焼山が噴火して火砕流が発電所へのアクセス道に流れ込んで不通になり、取り残された所員が登山道を徒歩で避難するとして想定で行った。
 現場の所員は、消防に通報した後、発電プラントを停止。約1・5㌔離れた後生掛温泉を目指して避難を開始した。途中、噴石で1人が足を負傷、再び通報し、救助を求めた。
 消防と警察は後生掛温泉に現地対策本部を設置し、救助隊を編成して登山道を登った。発電所東方約500㍍の湿地帯「ベコ谷地」で所員と合流。負傷者の応急処置と簡易担架での搬送を行った。
 同発電所の川邉浩所長は「訓練により所員の危機管理意識も向上している。異動となっても全員が同じ行動ができるよう、備えていきたい」と話した。
 この日は県警ヘリ「やまどり」で搬送訓練も行う予定だったが、周辺が濃霧のため中止した。同発電所は国内最大級の出力5万㌔㍗。合同訓練は2016年から夏と冬の年2回行っている。

極早生品種「味良い」 大館 エダマメ収穫本格化

2020-07-30
畑から収穫し、脱莢機を通したエダマメ(大館松峰)
 大館市でエダマメの収穫が本格化している。現在は極早生(わせ)から早生品種の収穫が行われており、市内では品種を変えて時期をずらしながら、10月まで出荷が続く。
 11haで5品種を栽培する同市松峰のファーム畠山(畠山博実社長)では、極早生品種「神風香」の収穫が27日から始まった。収穫機で畑からもぎ取った豆を、脱莢機にかけてさやの薄いものなどを取り除く。作業所に運んで洗浄や選別作業を行い、厳選したマメを出荷する。
 畠山博樹専務(42)によると、6~7月に雨が続いたため、播種(はしゅ)が半月ほど遅れ今月中旬までずれ込むなど、作業の進行に苦労したという。JAに出荷するほか、観光地域づくり法人・秋田犬ツーリズムを通じて飲食店などで提供され、「今年は雨に苦しめられた分、いいマメができている。地元スーパーなどにも並ぶため、大館産を味わってほしい」と呼び掛けた。
 エダマメは、JAあきた北の最重点品目の一つとして作付けが推奨されている。6月末のまとめでは、市内では32戸が203haで栽培。同JAの担当者は「降雨や日照不足で生育が心配されたが、味は良い」と話した。

マタギ文化 新組織で振興 北秋田市 推進協設立へ 「日本遺産」は解散

2020-07-30
北秋田市の日本遺産事業推進協議会(阿仁庁舎)
 「阿仁マタギ」の日本遺産登録を目指して設置した北秋田市の日本遺産事業推進協議会(会長・津谷永光市長)は28日、阿仁庁舎で開き、日本遺産に認定されなかったことを受けて今後の方針等を協議した。「認定」を前提とした組織であり事業継続は困難なことから、協議会は本年度末で解散。阿仁マタギの文化の継承や観光資源としての活用など必要な事業は、新たに設立する「(仮称)阿仁マタギ推進協議会」で進めていくことを確認した。
 日本遺産は、地域に根付き世代を超えて受け継がれている風習や伝承、歴史的経緯などを「ストーリー」として文化庁が認定するもの。地域に点在する遺産を総合的に活用し、国内外に発信することをねらいとした。
 北秋田市は2018年度から、阿仁マタギでの登録を目指して申請。内容などの修正を加えながら、19年度、20年度と申請を続けたが認定には至らなかった。文化庁は募集について、本年度で「当面最後にする」としている。
 事業推進協議会は、最初の申請で認められなかったことから、地元の関係者との協議を経て手続きを進めようと19年1月に設置。認定を目指すとともに、認定後においても文化財等を活用し、観光振興や地域活性化の推進を図ることを目的とした。
 この日の協議会で会長の津谷市長は「阿仁マタギは大変残念ながら、日本遺産に認定とはならなかった。しかし、阿仁マタギの世界観や歴史、文化は市にとって貴重な財産であることに変わりはない。今後も積極的な情報発信や環境整備により魅力向上を図りながら、後世に引き継ぐ取り組みをしたい」とあいさつ。今後の方針を協議した。
 本年度は、現在の協議会で活動を続けながら、同協議会と協議会作業部会を統合する形の「阿仁マタギ推進協議会」を設立。来年度の移行を目指す。新たな組織では「日本遺産に申請した『ストーリー』にあるマタギの世界観、知恵、歴史を感じ取ることのできるマタギの里を目指し、情報の共有や活用を図り取り組んでいく」などとした。
 また、本年度の事業計画では▽阿仁マタギガイドブック作成事業▽阿仁マタギ普及啓発事業▽阿仁マタギ講座―を進めることを確認した。
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和井内エリアの整備など 3カ年で179事業 小坂町 実施計画まとめる

2020-06-29
 小坂町は、本年度から3カ年の実施計画をまとめた。道の駅を核とした十和田湖和井内エリア整備、向陽線の融雪施設設置など六つの基本目標のもと、179事業を盛り込んだ。
 実施計画は、町総合計画の後期基本計画に基づき、3年間に取り組む方針の事業を掲載している。社会経済や財政状況に柔軟に対応するため、毎年見直している。
 現行の第5次総合計画は本年度が最終年度。来年度以降の事業については、「現時点で予定され、継続性のある事業を参考として掲載した」としている。
 重点プロジェクトの一つである和井内エリア整備は、十和田湖の玄関口である同エリアに道の駅を建設し、観光振興の拠点とする。本年度から本格化し、23年度のグランドオープンを目指している。
 農林業分野では、加工用ジャガイモの産地化を図るため、栽培実証試験を拡充する。栽培面積を2倍の1㌶に拡大する予定。大手菓子メーカー「カルビー」への出荷を目指しており、本年度当初予算に加工用ジャガイモの収穫機と植え付け機の購入費も措置している。
 町独自の食材と特徴ある観光施設、宿泊施設を組み合わせたグリーンツーリズムは、引き続き力を入れる。18年に小坂七滝ワイナリーのタンク増設工事が完了し、純小坂産ワインの生産体制が整った。ワインを核に取り組む計画で、本年度は醸造技術者養成、商品とメニュー開発、販売促進に取り組む。
 雪対策として、向陽線雪寒整備事業を進める。既設歩道の拡幅と合わせて融雪施設を設置する予定。主要な橋りょう25橋を計画的に修繕し、維持管理する橋りょう長寿命化修繕は横山橋を予定している。
 学校教育では、タブレットなどを導入する小中学校ICT環境整備、学校給食の半額助成、小坂高校生徒の資格取得支援を盛り込んだ。高齢者福祉として、75歳以上の住民を対象とする自治会の事業を助成する。

協力金加算、補助拡充、商品券 北鹿5市町村の経済対策 回復へ施策さまざま

2020-06-28
 新型コロナウイルスの影響で地域経済が深刻な打撃を受ける中、北鹿地方の5市町村は独自の支援策を打ち出している。国の給付金や県の休業協力金に加算したり、これらの対象から外れた事業者に支給したり。住民に近い自治体ならではの視点で、回復軌道に乗せようと知恵を絞る。
 大館市 県の協力金に1事業者当たり20万円(市内で2施設以上運営する事業者は40万円)を上乗せした。協力金や国の持続化給付金に該当せず、売上高の減少幅が20~50%未満の企業に一律20万円を交付する。
 新技術・新商品開発支援事業費補助金を拡充し、飲食店のテークアウト対応や比内地鶏の商品開発、インターネット通販など対象経費の5分の4、上限50万円の補助枠を新設。タクシーが飲食店の商品を配達する「食タクシー」では運賃の一部を助成することで需要喚起を図っている。
 プレミアム商品券は1万3000円分を1万円で販売する計画で、8月~9月上旬に販売開始したい考え。市出身の学生に地元食材を届ける事業、市内宿泊施設の利用者に地域限定商品券を提供する事業は7月に行う。このほか利用者が減少している公共交通を支援するため、貸し切り・高速バスの維持費として1台当たり20万円、運転代行車・タクシーなど1台当たり5万円を事業者に交付する。
 鹿角市 3月から4回にわたって緊急経済対策を打ち出し、観光・飲食の関連事業者に30万円を支給する事業継続支援金の交付などを実施した。
 今後はプレミアム商品券・飲食券事業、観光応援事業などを計画。消費喚起を図りながら、経済の回復を軌道に乗せていく考えだ。
 商品券・飲食券事業は発行総額約6億円と過去最大規模。商品券は1万2000円分を1万円で、飲食券は1万3000円分を1万円で販売する。申し込みや抽選等を経て7月28日に販売を開始する。
 観光応援事業では北東北3県の宿泊客1万人を対象に、宿泊施設のプラン内容に応じて1人当たり4000円~1万円引きとなる。期間は7月1日から8月31日まで。県の宿泊券を併用できる。
 小坂町 県協力金に1事業者あたり20万円(複数事業所は40万円)を上乗せするほか、協力金対象外で売り上げが前年比20~50%未満の間で減少した事業所にも20万円(同40万円)を支給する。
 アルバイト収入が途絶えるなどした町出身の大学生らには1人当たり5万円、高校2・3年生がいる世帯に2万円を支給。申請期限は9月末となっている。
 北秋田市 飲食店や宿泊施設、卸売・小売業、観光業などを対象に、事業継続支援金として1事業者あたり20万円を交付した。緊急経済対策の第2弾では、対象に理容業、美容業、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復業―を追加した。
 緊急子育てサポート給付金は、0歳から中学生までに原則1万円、高校生には2万円を支給。学生生活支援臨時給付金は、大学生等1人当たり5万円を支給した。
 スーパープレミアム付き応援チケットは、1セット1万5000円分のチケットを1万円で販売する。申し込みは7月3日まで。7月からは、宿泊者半額応援や観光文化施設の無料招待なども開始する。今後は、公共交通事業者への支援や高速バス・空港利用への助成も検討している。
 上小阿仁村 事業継続応援給付金として法人は30万円、個人事業主には10万円を交付した。子育て世帯には、児童手当の受給世帯への臨時特別交付金に村が1万円を上乗せする応援臨時給付金を実施。高校生には、在宅学習支援金として1人当たり2万円を交付した。

インスタでたんぽ発信 大館の事業者に秋大の学生が協力依頼 英語や菜食主義表記へ 

2020-06-28
SNS発信の協力を依頼した三春さん㊧と斎藤さん。本場のきりたんぽの試食に笑顔を見せた(ベニヤマきりたんぽ工房)
 きりたんぽを用いた観光振興に取り組んでいる秋田大国際資源学部の学生が27日、大館市のベニヤマきりたんぽ工房を訪れた。英語やベジタリアン向けの表記などで国内外の幅広い世代へ情報発信を目指しており、写真共有アプリ・インスタグラムを使ったPRの協力を同工房に依頼した。
 訪れたのは国際資源学科1年の三春凜佳さん(19)と斎藤心詞さん(18)。新型コロナウイルスの影響により、観光業が打撃を受ける中、観光を促進するための理想的な媒体を探る授業の中で、会員制交流サイト(SNS)による国内外への情報発信に着目。「きりたんぽキット×SNS」をグループのテーマに、県内のきりたんぽ販売業者との連携を進めている。グループは2人のほか、モンゴル人の留学生がいる。
 インスタグラムでは、外国人旅行客への発信も力を入れる予定で、英語で企業の歴史を紹介したり、ベジタリアン向けのマークやロゴを使うことなどを提案。ベジタリアンは一部の動物性食品を摂取する人や鶏肉と野菜だけ食べる人などさまざまな種類があり、きりたんぽにも表記を活用できないか検討しているという。
 きりたんぽ鍋を全国に販売し、地域おこしにつなげたいという思いに共感し、同工房を選択。青木縁由マーケティングマネジャーは「新型コロナの影響でテークアウトの注文が増える中、ちょうどSNSの発信に力を入れようとしているところだった。紙媒体も重要だが、SNSは幅広い世代に情報が届く。固定観念にとらわれない切り口で勉強になり、協力できるように検討していきたい」と話した。
 8月に授業のプレゼンテーションがあり、その後はアカウントの運営を同工房に引き継ぐことも提案。三春さんは「活動を通じてきりたんぽを世界中の人に知ってほしい。秋田にたくさんの人が来てもらえるよう、成功させたい」、斎藤さんは「きりたんぽを有名にするのが最終地点ではなく、秋田の観光を盛り上げることが目的。一つの手段としてPRしていきたい」と意気込みを語った。

地元6社にぎわいづくり 北秋田市鷹巣 物販イベント大盛況

2020-06-28
地元企業の商品を買い求める人でにぎわう会場(シード)
 北秋田市鷹巣地区の地元6社が企画した初の物販イベント「サニーサタデーズ」が27日、同市鷹巣の「シード」で開かれた。自社製品のカッティングボードやTシャツなどを格安で提供。あいにくの雨にもかかわらず、大勢の買い物客でにぎわった。
 企画したのはスポーツウエアなどのプリントを手掛けるシード、木製家具の製造・販売「holto(ホルト)」、藤島木材工業、セレクトショップ「DELTA(デルタ)」、写真撮影「Photo office―K」、コマド意匠設計室の6社。主にJR鷹ノ巣駅前の通りに店を構えている。
 発案した中嶋俊輔さん(35)=シード専務=と布田信哉さん(38)=ホルト代表=は、土・日曜日の人通りの少なさに日頃から心を痛めていたという。新型コロナウイルスの影響が社業にも出た5月中旬、「少しでもにぎわいをつくろう」と、親交のあった30~40歳代の経営者仲間に声を掛け、準備を進めてきた。
 当初はシード前の駐車場で開催する予定だったが、雨のため社内の展示スペースに会場を移した。独自デザインが光るTシャツや、スナップ写真の撮影サービス(1回)を500円で提供。1枚の板から切り出したカッティングボードは通常の半値で売り出され、「採算度外視」で自社製品をPRした。
 午前10時の開会と同時に客が詰め掛けた。常に30~40人の客入りで会場は混雑。人気商品は1時間足らずでほぼ完売となった。Tシャツを購入した近所の女性(62)は「こんなに人が来るとは思わなかった。次回もまた来たい」と話した。
 地元産のクリ材で試作したアウトドア用折り畳み椅子も公開された。各社がそれぞれ得意とする製材、加工、デザインの技術を持ち寄ったといい、話題を集めていた。
 布田さんは「予想以上のにぎわいになった」と手応えを感じた様子。中嶋さんは「これが平日のにぎわいにもつながってほしい」と話していた。今後も年1回ペースで開催を検討するという。

県内初の重機配備 幅広い機能「市民の安全へ」 大館市消防本部

2020-06-27
重機の操作訓練に取り組む大館市消防本部の職員ら(大館市餅田)
 大館市は本年度、市消防本部に緊急消防援助隊車両の重機と重機搬送車を新たに配備した。消防庁の無償貸与を受けたもので、配備は県内で初めて。26日には、消防相互応援協定を結ぶ弘前地区消防事務組合と合同で操作訓練を行い、動作について助言を受けたほか、災害対応に備えて連携を深めた。
 東日本大震災では、がれきや津波堆積物等の影響で消防車両が進入できず、迅速な捜索救助の妨げとなるケースが多くあった。この経験から、消防庁は消防機関が自ら重機を保有して活用できるようにし、緊急消防援助隊の活動体制の充実強化につなげようと、全国各地の消防本部への無償貸与を進めている。これまでに全国で37台が配備されている。
 大館市は北東北3県の中央に位置する地の利を生かして「北東北の陸援隊」を目指す中で、災害対応に活用しようと手を挙げた。配備された重機は重さ約5㌧で、先端のアタッチメントは標準のバケットのほか、油圧旋回フォーク、油圧ブレーカー、油圧切断機に交換できる。掘削、コンクリートの破砕、金属の切断のほか、重量物をはさんで持つことも可能。無線による無人運転もでき、がれきや土砂などの障害物除去、道路啓開作業と幅広い活用が見込める。
 市消防本部では4月から、車両系建設機械運転者の資格を持つ職員が走行、操作訓練に励んできた。この日は、緊急援助隊で活動を共にする機会もある弘前地区消防と連携を深めようと、合同訓練を実施。既に重機を保有する弘前地区消防から知識、技能を習得する狙いもある。
 大館市消防から8人、弘前地区消防から9人が参加。解体が決まっている市営餅田住宅の一部棟を活用し、建物を取り壊しながら訓練を行った。交代で指揮役、運転手を務めながら、技能の習熟を目指していた。
 大館市消防本部警防課の相馬成人課長補佐は「緊急援助隊での召集時には、弘前消防との連携も重要になる。個々の操作技術の向上を図り、災害時に市民の安全を守るために活用していきたい」と話した。
 
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