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2022年8月

緊急情報一斉配信 大雨続きで関心高まる 大館市 登録4600人超に 土砂災害、洪水予報など

2022-08-17
大館市から配信された米代川の氾濫注意情報
 北鹿地方で大雨が続く中、大館市の緊急時情報一斉配信システムに関心が高まっている。土砂災害警戒情報や河川の洪水予報などを配信しており、登録者は2010年の運用開始から累計で4600人を超えた。ここ数日で新規登録も相次いでおり、市は確実に緊急情報を伝えようと広く周知を図っている。
 危機管理課によると、12日時点の登録者は電子メール4603人、一般電話32人、ファクス4人の計4639人。メール登録の内訳は住民81・3%、市職員15・5%、消防団員2・7%、行政協力員0・5%となっている。今年3月に比べて約120人増えた。
 配信するのは▽地震情報(県北内陸部や市内で震度4以上を観測した場合)▽土砂災害警戒情報▽河川洪水予報(米代川に洪水予報が発表された場合)▽市からの緊急情報(避難・台風・不審者情報など。火災情報は配信しない)▽国民保護情報(武力攻撃やテロ攻撃など)。
 システムは当初、携帯電話やパソコンなどに電子メールで送っていた。2017年に機能強化した新システムに移行し、スマートフォンなどを持っていない高齢者らを対象に一般電話・ファクスでの情報発信を始めた。15年1月からは全国瞬時警報システム(Jアラート)で受信した情報も自動的に配信している。
 今月は3日から14日にかけて、災害警戒対策室の設置や沼館地区への避難指示、米代川の氾濫注意、避難所開設など計42件の情報を伝えた。
 メールの登録方法は「bousai.odate-city@raiden2.ktaiwork.jp」に空メールを送り、数分後に届く仮登録完了メールからウェブアドレス(URL)を選択して本登録サイトに進む。配信を希望する情報種別を選び、次の画面で「登録」ボタンを押すと完了メールが届く。迷惑メール対策を講じている場合は、指定受信設定を行う必要がある。
 危機管理課は「いざというときに市からの情報を迅速に受け取れるよう事前に登録してほしい。機種変更などでメールアドレスを変更した際は改めて登録を」と呼びかけている。問い合わせは同課(電話0186・43・7100)。

3年ぶりの神輿渡御 祭典の開幕告げる 花輪の幸稲荷神社 ご神体が御旅所へ

2022-08-17
3年ぶりに行われた「神輿渡御」(花輪横丁)
 鹿角市花輪の総鎮守、幸(さきわい)稲荷神社(奈良修自宮司)の祭典が16日始まった。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりとなる「神輿渡御(みこしとぎょ)」は行程を短縮して実施。東山の本殿を出発したご神体が谷地田町の里宮「御旅所」に鎮座した。
 同神社は花輪市街地の東3・5㌔に位置。地元で「産土神さん」と呼ばれ、厚い信仰を受けている。5日間にわたる祭典は例年、16日の神輿渡御で始まり、後半の19、20日に祭礼ばやしを奉納する伝統行事「花輪ばやし」が行われる。
 昨年、一昨年は、感染防止のため花輪ばやしや神輿渡御は中止。今年は3年ぶりにそれぞれ行われることになった。
 この日は午後1時ごろ、ご神体が幸稲荷神社を出発。福士川沿いに町へと下り、同2時ごろ、祭典の要所となっている組丁「赤鳥居」前で神明社の神輿と合流し、花輪の中心街を巡行した。
 今年は感染急拡大を受け、行程を短縮。新田町の「枡形」で折り返し、舟場、旭町方面は巡行しなかった。
 神輿は、天狗(てんぐ)さま、神職、氏子らに守られながら、大太鼓の列を従えて渡御。勇壮な太鼓の音が近づくと供物を手にした住民が出迎え、拝礼した。
 奈良宮司は「県の感染警戒レベルなどを総合的に判断して3年ぶりに行うことにした。地域の安寧、氏子の繁栄、五穀豊穣(ほうじょう)とともにコロナが収束するよう、祭典の中でも祈りたい」と話していた。
 御旅所では19日に宵宮祭、20日に還幸祭を行い、ご神体が本殿に還座する。
 16日早朝は花輪ばやしの屋台が道の駅かづの「あんとらあ」から搬出され、3年ぶりに10台それぞれが自町内に戻った。

大相撲 9月場所へ「体を強く」 大館市出身の琴拓也 市役所を表敬訪問

2022-08-17
名村副市長から秋田犬のぬいぐるみを受け取る琴拓也(大館市役所)
 大館市出身の幕下力士・琴拓也(本名・伊藤暉、佐渡ケ嶽部屋)が16日に市役所を訪れ、幕下に昇格してからの近況などを報告した。今年の7月場所で1勝5敗1休と負け越したことに触れ、「幕下として初めての取組で緊張し、力を出せなかった。9月場所では当たり負けないように体を強くしたい」と雪辱を誓った。
 2002年10月1日生まれ。有浦小時代に国際的な相撲大会「白鵬杯」を連覇し、6年の時には「わんぱく相撲全国大会」で準優勝するなど活躍。大館東中入学後は思うような成績を残せず、途中から柔道に転向した。しかし、卒業とともに佐渡ケ嶽部屋からの誘いを受けて各界入り。今年の5月場所を4勝3敗と勝ち越して7月場所から幕下昇格を果たした。
 祖母のマサ子さんら3人とともに市役所を訪れ、名村伸一副市長を表敬訪問。部屋の状況や幕下に昇格してからの近況を報告した。名村副市長から「いつ十両に上がりますか」と聞かれると、「自分の出し切れる力を振り絞って早めに。まずは同じ大館市出身の佐々木山先輩(本名・佐々木大輔、木瀬部屋)に追いつきたい」と笑顔を見せた。
 最後に名村副市長は「十両に上がったら升席をとって国技館で応援したい」とエールを送り、秋田犬のぬいぐるみをお土産として手渡した。

合川まと火、ふるさとまつり 火文字が川面照らす 50回記念で花火も

2022-08-16
河川敷に浮かび上がった火文字(阿仁川河川敷)
 北秋田市合川地区で14日、お盆恒例の「合川まと火」と「合川ふるさとまつり」が行われた。合川太鼓の豪快な音が響き渡り火文字が川面を照らす中、先祖を供養。まと火回記念事業として花火も打ち上げられ、住民たちが幻想的な夏の夜に浸った。
 合川まと火は、上小阿仁川水系の各集落で行われていた「万灯火」を後世に伝えようと、1972(昭和47)年に始まった。その後、郷土芸能を披露する「ふるさとまつり」も加わり、同地区のお盆の風物詩となっている。
 まと火に先立って合川公民館前の健康広場でふるさとまつりを行い、地域住民が通り踊りや合川太鼓の演奏など郷土芸能を披露。新型コロナウイルスの影響で昨年は中止となったイベントが行われほか、出店も並び、2年ぶりに祭り本来の盛り上がりを見せた。
 午後7時にまと火の点火式典を行い、同30分に点火。合川中学校の加藤夷織さん(3年)をはじめとする点火ランナー5人が阿仁川の河川敷までリレーした後、約1キロにわたってまと火がともされ「50回合川マトビ」の火文字が浮かび上がった。
 8時20分からは、まと火の50回記念事業として花火を実施。約10分間にわたって大小さまざまな1500発が打ち上げられ、夏の夜空を鮮やかに彩った。

大館市 各地で浸水被害 災害ごみ受け入れ開始

2022-08-16
災害廃棄物を運び込む人たち(大館市粗大ごみ処理場)
大雨による浸水被害を受け、大館市粗大ごみ処理場(沼館)で15日、災害廃棄物の受け入れが始まった。初日は廃棄物を満載した軽トラックが列を作り、職員らが対応に追われた。同市は8月いっぱいの受け入れを見込む。
 県内は13日まで激しい雨に見舞われ、北鹿地方でも多くの浸水被害が発生。大館市では10日までに、住家の床上・床下、非住家の浸水合わせて約120棟を確認しており、今後の調査でさらに増える見込みとなっている。
 同処理場では、3日までの雨による災害廃棄物の受け入れも同時に行われており、11日までに約31・5トンを回収した。
 同処理場で受け入れているのは、床上・床下浸水の被害を受けた家具などの災害廃棄物で、一般のごみやテレビなどの家電は持ち込めない。農業用ビニールなどの資材も別の扱いとなる。黒田一志市環境課長は「対象以外のごみを持ち込まないなど、マナーを守って利用してほしい」と呼びかけている。
 受け入れは▽軽トラックなどによる自己搬入▽最寄りの収集所から市が回収▽自宅前から市が回収―の3通りとなっているが、一時預かりする収集所を設置していない地区もある。
 大雨の爪痕が各地に残る中、北鹿地方の被災地では、16日も後片付けの作業が続いた。この日の午前、同処理場には普段の約2倍となる100台以上の軽トラックなどが次々と訪れ、泥にまみれたタンスや机、布団などを運び込んだ。
 沼館で床上浸水の被害に遭った会社員の60代男性は「無料の受け入れはとてもありがたいが、もう何往復しているか分からない」と話し急いで車を走らせた。家財道具を捨てに来た比内町独鈷の50代男性は「水路があふれてしまわないよう整備を考えてもらいたい」と話した。


2022年7月

営農関係の原油・資材 価格高騰で支援策 大館市 あすから申請受け付け 脱炭素も同時推進

2022-07-31
 大館市は原油価格高騰に伴い、経営状況の厳しい農業者を支援する助成制度を新設した。二酸化炭素の排出を抑制する電動型農業機械を導入したり、耐久力などの高い資材へ転換したりした場合が条件で、営農支援と同時に脱炭素社会の実現を目指す。
 助成制度は▽農業カーボンニュートラル推進事業(事業費約2450万円)▽農業高効率化推進事業(約4190万円)▽比内地鶏導入支援事業(約540万円)の三つ。農政課によると、比内地鶏については素びな導入経費を助成し、対象農家に直接周知している。他の2事業は8月1日から申請を受け付ける。
 カーボンニュートラル推進事業は価格3万円を超える農業用電動機械を導入した場合、経費の2分の1(上限なし)を助成する。電動型の例として草刈り機、耕運機、運搬車、リフト車などが挙げられる。
 対象は10アール以上の農地を耕作している市内の農業者。農産物の販売が要件で、販売実績を証明する書類が必要。同課は「助成の対象機械となるかどうか申請前に相談してほしい」と呼びかけている。募集期間は8月末まで。
 高効率化推進事業の対象は▽被覆資材転換▽出入り口等転換の2種類。耐久力や効率性に優れたビニール資材、高気密にできるハウス資材を想定している。補助率は園芸用等施設が資材費に限って全額。育苗用や自家用などの施設は2分の1。原油由来の資材を長持ちさせ、効率的に使えるようになることで営農の経費負担を抑え、環境負荷も軽減する狙いがある。
 同課は「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、原油価格高騰に伴い厳しい経営状況の農家を支援し、脱炭素社会に向けた取り組みも進めたい」としている。詳細は生産振興係(電話0186・43・7074)。市は商工関係の中小事業者向けにも価格高騰に伴う支援策を7月から実施している。

「オリンピックオーク」除幕 後継木の寄贈受ける 鹿角市運動公園

2022-07-31
除幕式に出席した(右から)浅利名誉会長、阿部教育長、小山代表、増田さん(鹿角市総合運動公園)
 1936年のベルリン五輪で優勝者に贈られた「オリンピックオーク」。その後継木が鹿角市に贈られた。30日、植樹された市総合運動公園で除幕式が行われた。
 オリンピックオークは、同五輪の三段跳びで優勝した田島直人さんに、金メダルとともに与えられた鉢植えのドイツカシワ。出身の京都大学農学部グラウンドに植えられ、孫に当たる木を「オリンピックオークの植樹を推進する会」の小山尚元代表(岩手県滝沢市)が育て、これまでに全国各地に寄贈している。
 小山代表は鹿角紫根染・茜染研究会の関幸子会長と親交があることから、同市への寄贈が持ち上がった。東京五輪開催に合わせ、昨年10月に同公園に1本が植樹された。
 同日の浅利純子杯争奪第16回鹿角駅伝に合わせ、除幕式を行った。同大会名誉会長の浅利純子さんやスポーツジャーナリストの増田明美さんらも参加した。
 阿部義弘教育長は「オリンピックオークの木が、次の世代を担うジュニアアスリートたちに勇気と希望を与え、スポーツの競技力を高める原動力となることを期待する」とあいさつ。
 小山代表は「田島さんの文武両道の姿が人間として大切と感じて活動してきた。木が市のスポーツ振興、植物を大切にする人の力になれば」と話した。

「ボランティア広がって」 大館一中生が自主的にアルミ缶回収 夏休みに協力呼びかけ

2022-07-31
難民支援のため独自にアルミ缶回収を行っている大館一中の生徒5人(左から本多さん、谷地田さん、千葉さん、若狭さん、関口さん)=北鹿新聞社
 大館市第一中学校の生徒が、独力でアルミ缶回収のボランティア活動に取り組んでいる。3年生5人が「KRTS(カーツ)」というチーム名で企業を訪ねて回り、協力を依頼。換金して難民支援の寄付金に充てる。「ボランティア活動が地域に広がっていけば」と話している。
 取り組んでいるのは、千葉翔(かける)さん、本多剛大さん、関口正拳さん、谷地田昴さん、若狭哩惟我(りいが)さんの5人。
 千葉さんは国連児童基金(ユニセフ)のテレビコマーシャルや学校での募金活動などに触れる中で、「生活困難な難民のために寄付をしたい」という思いを募らせた。ただ現金を集めるだけでなく、生徒の手で不要な物を善意に変える方法はないか考えた。
 思いついたのがアルミ缶回収。「ロシアのウクライナ侵攻でアルミ缶の価格が高騰していると聞いた。ごみとしてよく出る物だし、軽くて持ち運べる」とSDGs(持続可能な開発目標)も意識しながら、自主的、効率的に取り組める方法に行きついた。
 友人に声をかけ、活動に勧誘。参加生徒の名前の頭文字を取って「KRTS」を結成した。6月上旬から放課後の時間を利用し、独自に企業を訪ねて協力を依頼して回っている。
 27日までに10社以上を回り、約80㌔を回収。夏休み最終日の8月24日まで協力を呼びかけるという。リサイクル会社に持ち込み換金した上で、難民支援の募金などを行うユニセフに送る予定。
 5人ともボランティア活動の経験は少なかったものの、本多さんは「難民の役に立つなら」、関口さんは「困っている人の役に立ちたい」と参加を決めた。谷地田さんは「アルミ缶回収という考えが良いと思った」、若狭さんは「新しいことに挑戦したい」と賛同した。
 千葉さんは「ボランティアは中学生でもでき、どんな人でも工夫をすればできること。活動や思いが地域に広がっていけば。アルミ缶が多くある企業や家庭があれば協力してほしい」と呼びかけている。
 アルミ缶回収の受け付けは「KRTS」のメール(krts.volunteer.4@gmail.com)

移動サービス「モビ」 推進協議会を設立 10月から実証試験 大館市

2022-07-30
実証試験の内容などを話し合った推進協議会(大館市役所)
 大館市は29日、新たな移動サービスの導入を目指す「大館版mobi(モビ)プロジェクト」の推進協議会を設立し、市役所で初会合を開いた。人工知能(AI)を活用し、予約型・乗り合い式・定額料金で配車するもので、10月から市街地の半径約2㌔圏内で実証試験を行う。市民の移動量や既存公共交通への波及効果などデータを収集・分析し、本格運行につなげたい考えだ。
 モビは、携帯電話大手・KDDIと高速バス大手・WILLER(ウィラー)の合弁会社が提供するサービス。スマートフォンのアプリか電話で乗降場所を指定すると、ワゴン車が迎えに来る仕組み。ルートが近い人との相乗りが前提となり、AIで配車効率を高める。通常料金は月5000円で何度でも利用できる。
 実証試験は国土交通省の補助事業に採択され、10月1日から来年2月28日まで秋北タクシーが運行を担う。収集するデータは▽住民移動量の変動▽エリア内施設への波及効果▽既存公共交通への影響▽市職員の業務活用―など。
 チラシやポスター、新聞広告などで周知を図り、スタンプラリーや周遊ツアーなどのイベント、きりたんぽまつりや産業祭との連携などで利用を促す。運転免許証を返納した高齢者や子どもの送り迎えなど幅広い利用を見込む。
 協議会は交通や商業、観光、金融、教育、子育て、福祉などの団体の関係者で構成。公共交通を研究している村上早紀子・福島大准教授(羽後町出身)が会長に選出された。
 事務局の都市計画課は「幅広く意見を聞きたい」として、実証運行価格を「世帯1人目2500円(月額)、2人目以降500円(同)、1回券300円」と提案したが、「バスとタクシーの中間に位置付けるとすれば安いのではないか」などの声があり、改めて協議することにした。
 市内の路線バス輸送人員は年々減少し、新型コロナウイルスの影響で2018年度から21年度にかけて27・6%減少。一方、市のアンケートで「交通手段がなく困る」との回答が47・4%を占め、移動ニーズは高まっている。
 福原淳嗣市長は「少子高齢化が進む中、地域公共交通こそが暮らしをつなぐまちづくりの要。プロジェクト実現を通じて新しい地方行政の形をつくりたい」とあいさつした。

大館市内 夏祭り 3年ぶり開催へ 一部中止も 感染対策に苦心も

2022-07-30
3年ぶりに開催する大鮎の里ふるさとまつり(2019年8月17日撮影)
 大館市で例年8月のお盆前後に開催される夏祭りや伝統行事は、7月下旬からの新型コロナウイルス感染症再拡大の影響を受けながらも、町のにぎわいを取り戻そうと各主催団体が準備を進めている。3年ぶりの開催を目指す「大鮎の里ふるさとまつり」は、8月から9月への日程変更に加え感染症対策のため場所を変えて実施する。祭りの多くはコロナ禍以来の開催となるが、人員不足から規模縮小や中止を余儀なくされるなど関係者が対応に追われている。
 例年8月中旬に同市外川原の米代川河川緑地で開かれる田代地区の風物詩「大鮎の里ふるさとまつり」は、日程と会場を変更して実施する。感染状況を鑑みて、今年は9月4日に開催日を変更した上で、場所を同市早口のグリアス田代の多目的運動広場に変えた。奈良敏夫実行委員長は「会場が広いと、出入り口の制限、検温と消毒に人を割かなくてはならない。元通りの開催を検討してきたが、人員の問題や来場者の安全を考えて祭りの形を改めた」と話した。
 比内地区では例年8月上旬から中旬にかけて「山コチンチコ」「大葛金山太鼓」「中野七夕」を開催している。いずれも参加人数を限定し3年ぶりに実施する予定。主催団体の解散で2018年夏から途絶えている送り盆行事「扇田盆踊り」は、踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が4年ぶりの復活開催を目指している。
 お盆期間に市内各地で行われる「獅子踊り」は通常開催を目指して各団体が準備を進めている。山田獅子踊りは8月13日の本番に向けて7月下旬から踊り手の練習会が開かれている。粕田獅子踊りは、これまで通りの実施としたが、密集を避けるために獅子踊りの前に子どもたちが披露する「やっこ踊り」は昨年に続き取りやめた。
 花岡地区で例年8月中旬に開く「花矢夏まつり」は、6月下旬時点で3年連続の中止を決めた。実行委の鈴木一敬委員長は「人員不足が主な原因。飲食やステージイベント中心の催しのため、当日の運営に加えて感染症対策となると割ける人が足りない」とこぼした。

2022年6月

森吉山 花の百名山を ガイドと歩く 高山植物、次々に見頃 「北秋田発」

2022-06-25
 標高1454㍍の北秋田市の森吉山で、秋にかけて高山植物が次々と見頃を迎える「花のリレー」が始まった。NPO法人森吉山の理事・生田嶋照雄さん(77)=同市=の案内で23日に登山し、「花の百名山」に数えられる同山の魅力を体感してきた。
 阿仁スキー場のゴンドラは運行開始午前8時45分の前に約30人が並んでいた。一気に標高1167㍍まで上り、登山スタート。登山道には紫色のシラネアオイや清楚(せいそ)な白花のヒナザクラ、ツマトリソウ、うつむいて咲くイワハゼ(アカモノ)など次々と登場する。所々でオレンジ色のニッコウキスゲが涼しげに揺れていた。
 標高1308㍍の石森で山頂や周囲の山々を眺め小休止。少し下った場所に、背丈の低いニッコウキスゲの群落を発見。開花期は撮影スポットとなり、生田嶋さんは「ここは雪が解けたばかり。花の見頃は7月下旬」と話した。
 阿仁避難小屋を過ぎ、1400㍍付近の稚児平へ。この山を代表するチングルマは見頃で、斜面や石の周囲に白い花のじゅうたんが広がる。「葉が鏡のように光沢があるのが特徴」という濃いピンク色のイワカガミも咲き、コントラストが美しい。
 稚児平までをゆっくり往復し、下山まで約3時間。木道の登山道は歩きやすく、道沿いに途切れることなく高山植物が咲く。花を見ながら、咲く場所によって違う花の色などを見比べながら進むと、あっという間だった。生田嶋さんは「3歳から90歳まで登れる山。地元の人にもっと登ってほしい」と話した。1度の登山で楽しめる植物は40種類程度。チングルマは「今月いっぱいは楽しめそう」とのこと。花のリレーは9月下旬まで続く。
登山道沿いのシラネアオイ
ベル型の花を咲かせるイワハゼ(アカモノ)

大館能代空港ターミナルビル 21年度は2100万円の黒字 株主総会 3往復化「定着へ努力を」

2022-06-25
2021年度決算を承認した株主総会(北秋田市交流センター)
 大館能代空港ターミナルビルの第27回定時株主総会が24日、北秋田市交流センターで開かれ、2185万円の純利益を計上した2021年度決算を承認した。コロナ禍の影響は受けつつも、施設設備関連経費を大幅に圧縮するなどし黒字を確保。羽田線3往復化定着へ地域と連携して取り組むことを確認した。取締役と監査役の選任を行い、取締役会で社長に津谷永光・北秋田市長、専務に赤川克宗・同社常勤取締役を再任した。
 事業報告書によると、空港の利用状況は定期便が4万5346人。前年度比187・6%、2万1176人増となた。
 売上高は前年度比108・1%の2億709万円。空港利用者の微増や直営店舗の販売額増、営業収入の7割を占めるエアラインの賃料収入が増加に向かったため。施設設備関連費用について、工事の中止や次年度以降へ持ち越すなどして大幅に圧縮し、営業利益は3112万円(前年度比164・3%)。経常利益は3034万円(同176・1%)、当期純利益は2185万円(同137・4%)を計上した。「ミニマムラインである赤字決算の回避と、期初予算、20年度を上回る最終利益を確保した」と説明した。
 22年度から3年間の中期経営計画では、「築24年を経過した建物、設備への対応を最優先事項とし着実に実行する。ポストコロナを視野に入れた空港機能の強化と利用者拡大への投資を並行して計画する」と掲げた。22年度の売上高は2億1229万円を見込んでいる。
 津谷社長は「21年度は利用者や空港に立ち寄る人の数に明るい兆しが見え、コスト削減努力で収支は改善できた」とし、4月に始まった羽田線3往復化について「県外・海外との往来人口の増加が見られないと意味がない。地域と連携し、多くの人に利用してもらう努力、空港インフラを整えていく努力をしていく」と述べた。
 取締役、監査役は次の通り。
 ▽取締役=津谷永光・北秋田市長(再任)、齊藤滋宣・能代市長(同)、福原淳嗣・大館市長(同)、関厚・鹿角市長(同)、赤川克宗・同社常勤取締役(同)、石黒道人・県観光文化スポーツ部長(新任)、中島浩(全日空より出向)(同)▽監査役=北林貞男・秋田県信用組合理事長(再任)、伊藤市之丞・北都銀行鷹巣支店長(同)

忠犬ハチ公 来年生誕100年 渋谷区と事業準備 大館市 ロゴ制作など動き出す

2022-06-25
2023年に生誕100年を迎える忠犬ハチ公の像(秋田犬の里前)
 忠犬ハチ公が大館市で生まれてから来年で100年を迎えるのに合わせ、同市と東京都渋谷区は生誕事業を計画している。準備の年となる本年度は、実行委員会組織を5月に立ち上げ、同市が今後の事業に活用するロゴ制作に着手するなど具体的に動き出した。
 ハチ公は1923年11月生まれとされ、飼い主の上野英三郎博士を渋谷で待ち続けた逸話は世界的に有名。その縁で両市区は2001年に災害時相互応援協定を締結。学校給食や観光などの面でも連携し、今年5月には交流促進協定を結んだ。
 協定に生誕100年事業が盛り込まれ、推進組織の交流促進協議会(会長・福原淳嗣大館市長)や実働組織の実行委(委員長・阿部拓巳市観光交流スポーツ部長)が相次いで設立された。実行委には渋谷区産業観光文化部、秋田犬ツーリズム、渋谷区観光協会、忠犬ハチ公銅像及び秋田犬群像維持会、忠犬ハチ公銅像維持会のメンバーが名を連ねている。
 来年秋に見込む生誕祭を中心に、観光・文化、産業、スポーツなどの分野で両市区の交流を活性化する方針。盛り上がりを来年1年だけにとどめないためにも、1年以上前から準備に取りかかった。
 本年度は関連経費796万8000円を一般会計補正予算に盛り込んだ。主に▽体制整備や事業PR▽生誕100年事業実行委員会の活動に充てる予定。観光課は6月定例議会教育産業常任委員会で「生誕100年のロゴを制作し、ウェブページを特設したい」と説明した。ロゴなどの公開時期は8月ごろをめざしている。
 今後は、市役所若手職員らのワーキンググループが記念事業を創出するほか、民間とのコラボレーション商品開発などを見込む。渋谷側もJR渋谷駅前でのPR活動などを予定しているという。市は「ハチ公を通じて紡いできたつながりを再認識し、新たな世代へ、次の100年への架け橋となる事業を実施したい」としている。

鹿角市の官製談合事件 市が独自に再発防止策 市職員の退職管理条例 9月議会に提案へ

2022-06-24
官製談合への対応などを当局が説明した鹿角市議会全協(市役所)
 鹿角市は23日、市発注工事を巡る官製談合事件を受け、市が独自に取り組む再発防止対策や、前市長ら5被告の判決確定後に見込まれる対応を明らかにした。再就職した市退職職員から職員への依頼などを規制する条例の制定案を9月議会に提出する予定。判決確定後には工事請負契約書に基づく賠償金請求や、前市長への退職手当返納命令などが見込まれている。同日開かれた市議会全員協議会で当局が説明した。
 事件は、前市長が工事価格を建設業者に漏らして落札させたもの。前市長から情報提供を受けて落札した業者関係者の中には再就職した元市建設部長も含まれている。
 市が設置した第三者委員会「官製談合再発防止対策検討委員会」は21日、関市長に報告書を提出。再発防止対策として①入札制度の見直し②チェック体制の強化③外部監視機関の設置④職員の意識と専門能力の向上―の4項目を提言した。
 今回は報告書で示された対策以外で、市が独自に取り組む対策や対応を明らかにした。
 このうち、9月議会で提案予定の「(仮称)鹿角市職員の退職管理に関する条例」は、市退職職員に向けた対応策の一つ。退職職員の顔が利く分野で職務上の行為をするよう職員に対して依頼、要求するといった働きかけを規制したり、再就職の届け出を義務化したりする内容。規則等も整備し、再就職の届け出事項を公表する。
 判決確定後に見込まれる対応として、市は工事請負契約書に基づく賠償金を契約先の業者に請求する。賠償金は契約額の2割(2019年度までは1割)。
 金額は統合校舎(花輪二中)大規模改造工事(機械設備工事)が1500万円、鹿角観光ふるさと館大規模改修工事(建築主体工事)が4300万円、同(機械設備工事)が3300万円。
 統合校舎の工事では賠償金の納付によって市の負担分が減るため、国庫補助金の返還が生じる可能性がある。市の試算では返還額は950万円の見込み。
 3件の工事はいずれも過疎債を活用。賠償金の納付によって市債の繰り上げ償還が必要となる可能性もあるという。
 前市長への退職手当の返納命令について当局は「職員の退職手当を取り扱う県市町村総合事務組合で決定されるものだが、判決確定後に手続きが進むものと見込まれる」と説明。返納の対象は市長任期4期目の1期分。
 議員が「逮捕3社の指名停止措置(12カ月)を延ばす考えはあるか」とただしたのに対し、当局は「(延長を)検討していきたい」と答弁。議員からは「市長に対する意見を、職員がどんどん言える体制づくりが大事だ」との提言も出た。
 関厚市長は「対策は段階的に取り組み、一定の時点で議会に報告する。市民にも説明する予定」との考えを示した。

大館神明社祭典 PR動画や踊りのDVD 国補助事業 最終年度 初心者向け囃子講習も

2022-06-24
最終年度に行う事業などを決めた実行委(桜櫓館)
 大館市文化遺産活用まちづくり実行委員会(長谷川文悦委員長)は23日、同市字中城の桜櫓館で本年度初会合を開き、大館神明社祭典のPR動画作製などを盛り込んだ本年度の事業計画を決めた。文化庁の補助事業で、5カ年計画の最終年度となる。このほか、初心者向けの大館囃子(ばやし)講習会も新たに開催する。
 実行委は市郷土芸能保存協会、大館・北秋田建築士会、大館神明社例祭余興奉納実行委、大館ばやし保存会の4団体で構成。市歴史的風致維持向上計画に基づき、民間主体で文化振興、地域活性化事業を進めている。事業期間は2018~22年度の5カ年。
 最終年度となる本年度は、同例祭余興奉納実行委が神事や余興奉納行事などをまとめたPR動画を作製する。大館囃子に合わせて披露される手踊りの教則DVDも作製する予定。これまでに伝承4曲の教則DVDや参加講独自の自囃子CDも作製しており、映像・音源として「例祭の記録を全て残せることになる」とした。
 大館ばやし保存会は、初心者向けの囃子講習会を初開催する計画。新型コロナウイルスの影響で過去2年間は大館神明社祭典が規模縮小となり、囃子演奏が行われていない状況から、広く一般に呼びかけ、新規参加者の獲得を目指す。
 大館・北秋田建築士会は昨年度に引き続き、歴史的建造物の保存・活用に取り組む専門家「ヘリテージマネジャー」のスキルアップ講座を開く。大館市中心街やJR東大館駅に関する報告書もまとめる予定。
 市歴史文化課の小松工課長は「大館には文化財が多くあるが、このまま後世に引き継いでいくには難しい状況もある。文化遺産活用まちづくりは大きな成果。文化財を守るために、未来の市民に残すために協力してもらえれば」と述べた。
 任期満了に伴う役員改選では、長谷川委員長らを再任した。
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