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2022年1月

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「歴まち計画」折り返しへ 大館市 建造物改修にめど 後期は城址公園修景など

2022-01-19
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道路を美装化した幸町の桜並木通り「新開地」(大館市提供)
 大館市の歴史的風致維持向上計画(2017~26年度)が折り返しを迎える。国重要文化財・大館八幡神社の覆屋建て替え、大館神明社の境内整備、国登録有形文化財・桜櫓館の耐震改修などは前期5カ年でめどが付いた。民間を含めた事業費は約5億9000万円に上り、このうち4割超が国補助だった。後期は桂城公園(大館城本丸跡)の修景整備を核に周辺道路の美装化などを進める方針。
 歴史まちづくり法に基づき、県内で初めて国の認定を受けた計画。桂城公園中心の397㌶を重点区域として歴史的建造物の保存補修、国道7号の電線地中化など22事業を盛り込んだ。貴重な資源を整備・活用し、交流人口の拡大を目指す。
 大館八幡神社は19年度、正八幡宮と若宮八幡宮を守る覆屋が老朽化したため建て替えたほか、拝殿・幣殿の補修工事も行った。大館城内に守護神として祭っていたもので、4代城主の佐竹義武が1687年に建立した。
 大館神明社では2018年度から本殿基礎や玉垣の改修、曳山車(ひきやま)通路・駐車場の新設、参道美装化などの工事を行っており、22年度は堀の再生を目指す。例祭は城下町時代から続く市の代表的な祭りで、各講の山車やみこし、大館囃子(ばやし)とともに歴史的風致を形成。鎮座350年にあたる25年には記念例祭を計画、節目に向けて整備している。
 市が所有する桜櫓館は、年度の耐震診断で耐力壁の不足が判明し、20年5月から10カ月にかけて改修工事を実施。1933年建築当時の材料を可能な限り使い、合板や留め金具、鉄骨梁などで補強した。大館町長を務めた桜場文蔵氏の住宅だった建物で、2階屋根から突き出た展望台もある。
 このほか幸町の桜並木通り「新開地」美装化、三ノ丸地内の駐車場整備と側溝修景、城下町名標柱(基)整備、中城・神明地内の電柱統合と側溝改良を実施。歴史的建造物の調査、文化遺産ホームページ・パンフレット作成、ヘリテージマネジャー(歴史的建造物の保存・活用に取り組む専門家)養成、大館囃子映像記録などにも取り組んだ。
 進捗(しんちょく)率は事業費ベースで約6割。桜櫓館の来場者が改修前に比べ2・5倍に急増するなど効果が表れている。
 桂城公園の修景整備基本計画は年度内に策定し、22年度に実施設計や工作物撤去工事、23年度から工事を行う方針。八幡神社や桜櫓館、桂城公園、愛宕神社をつなぐ道路なども美装化し、街歩きの回遊性向上を図る。

地元のおすすめ情報 アメッコ市で提供呼び掛け ANA隊員が企画 空港で公開しPR

2022-01-19
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「地元のおすすめ」情報の提供を呼び掛ける隊員(大館市三ノ丸)
 大館市民が自ら薦める観光情報などを短冊に記し、大館アメッコ市(2月12、13日・おおまちハチ公通り)の名物・ジャンボ枝アメに飾り付けようと、市地域おこし協力隊の2人が「ANAアメッコプロジェクト」を企画した。2日間で計200人分の情報を集める予定で後日、大館能代空港ターミナルビル内で公開し「地元のおすすめ」として利用客にPRする予定。
 企画したのは全日空(ANA)グループの客室乗務員で、隊員の松尾樹さん(25)と田鍋栞さん(28)。昨年4月に着任し、市民と話す中で「おすすめの場所や料理について聞くことが多かった。特別感があって、その情報自体がおもてなしになる」(田鍋さん)と気付いた。
 北秋田市出身の松尾さんも「秋田は『何もない』と思っていたが、戻ってきて魅力を体感できた。地元の人にも観光客にも知ってほしい」と感じた。
 2人はANAと市の連携企画としてプロジェクトを立案。アメッコ市会場にブースを設け、来場者から「地元のおすすめ」情報を集めることにした。12日が午後1時から4時まで、13日が正午から午後3時まで。情報を短冊に記してもらい、ジャンボ枝アメ(高さ約2・5㍍)1本の枝に結ぶ予定。
 協力者には、機内限定で配布しているANAオリジナルあめとメッセージカードを各日100人にプレゼントする。カードはQRコード付きで、動画投稿サイト「ユーチューブ」の2人の投稿が閲覧できる。
 田鍋さんは「ブースに立ち寄ってくれた人が、地元のおすすめを思い出すきっかけになればうれしい」、松尾さんは「いいところをあらためて考えるきっかけになればいい」と話した。

アドベンチャーツーリズム ガイド育成で研修 北東北DMO連携 地域の観光資源に理解

2022-01-19
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古代米を使った「だまこ」作りを体験する参加者(美ふじ)
 豊かな自然や文化などを体験・体感できる、インバウンド(訪日外国人客)向けの「アドベンチャーツーリズム」(AT)を推進しようと、モデルツアー造成やガイド人材育成を目的としたフィールドワークが18日、鹿角市で行われた。ガイド候補の参加者が大湯環状列石のガイダンス施設を見学したり、縄文をテーマにしたランチを味わったりして地域の観光コンテンツへの理解を深めた。
 ATは「自然」「文化体験」「アクティビティ」(リゾート地等でのさまざまな遊び)の三つの要素のうち、二つ以上で構成される体験型の旅行形態の一つ。旅行者自身が新しい多様な価値観に触れ、自身の内面が変わっていくような旅のスタイル。欧米豪を中心に72兆円の市場がある。
 観光庁はウィズ・コロナ時代に対応した付加価値の高い体験型観光コンテンツを提供することで、消費拡大につなげようと、ATを推進する事業を支援している。
 今回のフィールドワークは「アドベンチャーツーリズムのモデルツアー造成等事業」(十和田八幡平国立公園周辺エリア)の一環。岩手県の八幡平観光地域づくり法人(DMO)や鹿角市のかづの観光物産公社を含む北東北3県のDMOが連携して取り組んだ。
 外国語を用いてインバウンドの観光ガイドを行う全国通訳案内士や観光事業者ら30~50代の10人が東北地方や東京都、愛知県などから参加。ATの企画旅行会社を営む外国出身者らがアドバイザーを務めた。
 鹿角市は3泊4日の行程の2、3日目に湯瀬ホテル、大湯環状列石、飲食店「サロン・ド・割烹 美ふじ」、史跡尾去沢鉱山を訪れた。
 美ふじでは店主の加藤照子さん考案の縄文をテーマにしたランチを体験。古代米入り「だまこ」作りを楽しんだ後、古代米を使ったそば、だまこ料理、ポップライス、きのこあんをかけた縄文ハンバーグなどを味わった。
 参加者は「古代米など普段使わない食材も食べやすくアレンジしていて、おいしかった。縄文に対する理解も深まると思う」などと話していた。
 かづのDMO推進室の清水涼太室長は「縄文食など地元の良い物を磨き上げながら、アクティビティも開発し、鹿角を巡るATの行程を増やしていきたい」と期待を話した。

特別職報酬 今年も「据え置き」諮問 大館市 審議会、25日答申へ

2022-01-18
福原市長が諮問した審議会(大館市役所)
 大館市特別職報酬等審議会(荒川邦隆会長)が17日、市役所で開かれ、福原淳嗣市長は三役の給料や議員報酬をいずれも「据え置き」とする案を諮問した。昨年は2013年以降9年連続の据え置きとしており、県内各市の状況や地域経済の観点から審議。福原市長への答申は25日を予定している。
 条例で定めた現行の給料・報酬月額は市長85万2000円、副市長67万6000円、教育長57万2000円、議長41万2000円、副議長37万5000円、議員35万7000円。10年から12年まで3年連続で引き下げた後、13年以降は据え置きが続いている。
 市長は「市民の健康寿命を延ばすためにスポーツコミッションを立ち上げ、日ロ合作映画『ハチとパルマの物語』の試写会に(平昌五輪フィギュアスケート女子金メダリストの)アリーナ・ザギトワさんをもてなした。東京五輪・パラリンピックの対応も役割を果たすことができた。こうした市を後押しするかのように広域観光フォーラムが開かれ、北海道南と北東北の輸出品を大館に集めて関税手続きを行う拠点の可能性が協議会という形で議論されつつある」と昨年を振り返り、「いよいよ人とモノが大館に集まろうとしている。感染症拡大を食い止めることを最優先しながらも経済を回していく。こうした市政をしっかりと進めていきたい」と述べた。
 本年度の一般職は月給を改定せず、県人事委員会勧告を踏まえ期末手当を0・1カ月引き下げた。
 諮問理由は「人事院勧告、県人事委員会勧告の内容と一般職給与改定、県内各市の状況などを勘案した」としている。今月1日時点の特別職給料・報酬を県内13市と比較すると、市長と副市長は5番目、教育長は8番目、議長が7番目、副議長と議員が6番目。秋田市や仙北市など暫定的に減額している報酬額を勘案すると、教育長は7番目となる。
 審議では事務局から説明を受けた後、給料・報酬の改定状況や県内各市の期末手当月数、政務活動費、議員定数、財政状況などを踏まえて金額が適正かどうか議論した。

丸まげ行列 2年ぶり再開へ 大館アメッコ市 美容衛生組合が助成 市内限定で参加募集

2022-01-18
2年ぶりに再開する丸まげ行列(2020年2月撮影)
 大館アメッコ市(2月12、13日)の名物行事の一つ「丸まげ行列」が2年ぶりに再開されることになった。年祝いの伝統的な装いで男女が練り歩くのが特徴。県美容生活衛生同業組合大館支部(松田学支部長)が、丸まげや着付けなどの費用を助成し、市内在住者限定で参加者を募集している。締め切りは31日。
 丸まげ行列は、2011年にアメッコ市のイベントとして始まった。数えで33歳の女性が、丸まげや黒留め袖姿で年祝い行事に臨む風習が大館北秋地域に伝わることから、「行列」として広くお披露目することで伝統的な文化を守り継ぐ狙いがある。着付けなどの事業者にとっても、技術を継承する機会となっている。昨年は新型コロナウイルス禍で中止した。
 例年、市外からの参加が目立ったが、今回は感染拡大防止の観点から市内在住者に限定。新型コロナワクチン2回接種済みや、市指定PCR検査で陰性を証明できることを条件とした。定員は女性13人、男性1人。年齢や国籍、既婚・未婚は問わない。
 会場はおおまちハチ公通り。今回の日程は13日午前11時30分から午後0時15分の予定。着付けの際はマスク着用。メークや行列はマスクを外し、大声を出さずに行う。
 行列参加者は着付けなどの費用助成を利用できる。料金例によると、女性の丸まげはかつら、着物などのレンタル、着付け、メーク、集合写真代で税込み6万6000円のところ、助成後の自己負担は同2万2000円となる。
 男性ははかまなどのレンタル、着付け、ヘアセット、集合写真代で税込み3万800円のところ、自己負担は同1万267円となる。
 助成は新型コロナ対策の市事業を活用したもので、市内各地区の年祝い行事参加者も対象となる。
 松田支部長は「組合員から再開したいという声もあり、伝統を守るため、無事に成功させたい」と話した。問い合わせ、申し込みは同支部(☎0186・59・4007)。

2021年12月

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大館市内 車、歩行者とも減少続く 商議所通行量調査 コロナ禍で外出自粛か

2021-12-31
 大館商工会議所が10月中旬に実施した市内通行量調査で前年に比べ、車両が約6%減少、歩行者は約14%減少したことが分かった。新型コロナウイルス感染拡大で外出自粛傾向が顕著に表れた前年をさらに下回る結果について、商議所は「全体的に市内の通行量が減っていたところへ、引き続きコロナ禍で外出を控える傾向が反映されたのではないか」と分析している。
 市内主要地点の動向を調査することで今後の商業振興やまちづくりに役立てようと毎年実施している。10月15日(平日)と17日(休日)の午前10時から午後5時まで、調査員が数えた。
 調査地点は歩行者が御成町2丁目と3丁目、大町、扇田の4カ所。車両はこの4カ所に清水町、大田面を加えた6カ所。
 平日の歩行者は2丁目が270人(前年比29・3%減)、3丁目が345人(6・2%増)、大町が282人(4・1%増)、扇田が73人(52・3%減)だった。休日は2丁目が260人(14・5%減)、3丁目が333人(18%減)、大町203人(15・3%増)、扇田が35人(50%減)。
 減少率が2けたに上る地点が目立ち、中でも扇田は平日、休日ともにほぼ半減した。4地点の合計は平日が970人(14・2%減)、休日が831人(13・1%減)だった。
 平日の車両は清水町が5923台(前年比7・1%減)、2丁目が3117台(10・8%減)、3丁目が3852台(3%増)、大町が3681台(10・9%減)、大田面が6827台(5・5%減)、扇田が3333台(3・1%減)。
 休日の車両は清水町が6832台(0・4%減)、2丁目が2569台(7・1%減)、3丁目が3343台(11・8%減)、大町が3317台(11・5%減)、大田面が7892台(4・5%減)、扇田が2647台(4・8%減)だった。
 平日の3丁目を除き、全て減少した。6地点の合計は平日が2万6733台(5・9%減)、休日が2万6600台(5・7%減)となった。
 調査時期は新型コロナワクチン接種が進み、感染拡大が落ち着き始めたころ。商議所は「歩行者は依然と感染予防で外出を控える傾向を反映したものと考えられる」と分析。半減した扇田については地元金融機関の移転に伴い、歩行者の移動経路が変わったとみられる。
 車両については、中心市街地の御成町付近で道路整備などの工事が続いたことから「渋滞を回避するように迂回(うかい)している可能性も考えられる」とした。
 歩行者も車両も平日、休日を問わず減少傾向が続いており、コロナ禍で一層減ったとみられ、「来街者を誘導できるかが重要な課題」「今後の集客効果に期待したい」などとまとめた。

大館城跡発掘調査 木杭28本が現存 外敵への 警戒、防御か 外堀に打ち込み跡も

2021-12-31
二ノ丸の端で見つかった杭の打ち込み跡「杭列」(大館郷土博物館提供)
 大館市が本年度に行った大館城(同市字中城)跡の発掘調査で、外堀付近の地中から杭(くい)を打ち込んだ跡「杭列」と、木杭28本が見つかった。外堀の設置経緯などから、外敵の侵入を防ぐ機能を高める目的で、江戸時代初期に設けられたとみられる。歴史的資料の少ない大館城を知る貴重な手掛かりとして、市は引き続き調査し全容解明を進める。
 大館城は中心部の本丸から外に向かって内堀、二ノ丸、外堀、三ノ丸といった構造になっている。杭列は外堀と接する二ノ丸の南端から見つかった。現在解体している旧本庁舎の駐車場付近に位置する。
 発掘範囲の約18㍍内には、東西に伸びる外堀と平行に50~70㌢の間隔を開けて杭列が見つかった。木杭は先端が尖り、地中に突き刺さった状態だった。最も長いもので約90㌢、太さは直径約10㌢。
 調査した大館郷土博物館によると、外敵の侵入を防ぐ柵のような役割を果たしたと考えられる。地上部分は残っておらず、杭の全長や年代、樹種などは調査中。埋蔵文化財専門職員の馬庭和也さんは「外堀を本格的に発掘する調査は今回が初めて。外堀について、具体的な構造の手掛かりを得ることができたのが成果」と話す。
 大館城は北側に崖や長木川があり、地形に守られている。一方、南側は比較的平たん。地の利が少ない分、守りを固める役目として江戸時代の初期、慶長年間に外堀が設けられたという。馬庭さんは「幕府誕生当時はまだ不安定な時期で、軍事的緊張感が残っていた。大館城は津軽や南部の勢力を警戒する城と考えられ、木杭は外堀の防御性を高めたのではないか」と分析。今後の調査で全容解明に期待した。
 調査は市本庁舎建設に伴って実施している。2014年度から一帯を試掘し、16年度から文化財保護法に基づく発掘に取り掛かった。対象は16~18年度が新本庁舎側、19年度が旧・市民体育館側。1年を置いて本年度から3年計画で旧本庁舎側に着手した。
 本年度は当初、3カ所計653平方㍍で計画したが、対象を計340平方㍍に絞って実施した。調査結果は県の報告会(来年3月5日・秋田市)で発表予定。大館市内での特別展も検討している。

大館 スノーレンジャー始動 高齢者宅で除雪作業 年越し前に「安心を」

2021-12-31
屋根から落ちた雪を片付けるスノーレンジャー(大館市下綱)
 大館市の除雪ボランティア「ハチ公スノーレンジャー」が30日、今冬の活動を開始した。下綱の高齢者世帯に市内の社会福祉法人の職員が出動し、屋根から落ちてガラス窓に迫った雪を片付けた。実施主体の市社会福祉協議会によると、連日の降雪で相談が入り始めており、活動は年明けに本格化するとみられる。
 1995年度から続く活動。高齢者や障害者など除雪が困難な世帯を対象に、屋根から落ちた雪の撤去や排気口など危険箇所の雪を片付ける。本年度は企業や福祉施設、高校など38団体、1349人がボランティア登録。対象世帯数は前年度比44世帯減の163世帯となっている。
 88歳と84歳の夫婦宅で社会福祉法人水交苑の職員3人のほか、社協職員、町内会役員計6人が活動。㌢ほど積み上がった屋根からの落雪をスコップで崩し、スノーダンプで運んだ。家主の男性は今年の夏に入院してから、腰に力が入らず、長時間立っていられないといい、「昨年までは自分で除雪ができたが、今年は困っていた。隣家に迷惑がかかると気になっていたのでありがたい」と感謝した。
 担当した水交苑指定居宅介護支援事業所の石垣直人さん(41)は、「地域の人のためにと休日にボランティアで参加している。年を越す前に除雪ができ、安心した様子を見ることができてよかった」と笑顔を見せた。社協担当者は「雪の日が多いが、除雪の相談は3件ほどにとどまっており、年明けに増えるのではないか。ボランティアは経験者が多く態勢は整っているので、今後の依頼に応じていきたい」と話した。

3年目の森林経営管理事業 本年度は田代4区域で調査 大館市 回答者7割「市に委ねる」

2021-12-30

 手入れが行き届かない私有林を集約して管理する大館市の森林経営管理事業は3年目に入り、所有者への意向調査や市の経営管理権取得が進んでいる。本年度は田代4区域で意向調査を行い、回答者の7割超が「市に管理を委ねる」と回答し、ドローン(小型無人機)などを活用した現地調査を行った。これまで146㌶の管理が市に委託されており、民間事業者へ再委託する準備を進めている。
 2019年4月施行の森林経営管理法に基づく制度。所有者が適切な管理を行う責務を明確化し、管理が難しい場合、市町村が伐採・木材販売・造林を行う権利を預かり、意欲のある林業経営者に貸し出す。採算が厳しく林業に適さない私有林は市町村が間伐や植林を行う。
 3年目の本年度は、5月に十ノ瀬区域250人、蛭沢区域166人、杉ノ沢区域158人、保滝沢区域105人の計679人に意向調査票を送付。6月には対象地区で座談会を行った。林政課によると、11月末現在、56・1%にあたる381人が回答。回答者の73・2%を占める279人が「市に管理を委ねる」と回答した。
 市に委ねたいと答えたものの、森林の境界など状況が分からない所有者も多く、ドローンやタブレット端末を活用した現地調査を行っている。
 初年度の19年度は花岡など、20年度は花岡や田代地域で意向調査を行い、これまでに129件、146㌶で経営管理権集積計画を策定し、市が経営管理権を取得した。このうち花岡地区の1・18㌶を今年4月、民間事業者に再委託した。
 林政課によると、本年度内に新たに50件ほどの経営管理権取得を目指して所有者と協議しており、「順調に進んでいる」と話す。また、19、20年度意向調査分の経営管理権を取得した森林のうち、2件、約20㌶を民間事業者に再委託する準備を進めている。
 林政課の担当は「制度の理解が進んできて、市に管理を任せたいという人が増えていると感じる。市内の対象森林を20年1周期のスパンで事業を行っているが、見直しながらできるだけ前倒しできるよう進めたい」と話した。
 市では総面積の79%を森林が占め、そのうちの17%、私有人工林の約1万2000㌶が事業の対象となる。対象の私有林を20分割し、意向調査を実施しながら、20年を1周期として事業を進める方針。森林環境譲与税を財源とし、本年度は約8000万円が配分される予定。

独特の歯ごたえ人気 鹿角市 芦名沢 年越しそば作りがピーク

2021-12-30
「芦名沢そば」を打つ成田さん(鹿角市十和田山根の作平食品工房)
 鹿角市十和田山根の芦名沢地区に伝わる名物「芦名沢そば」作りが繁忙期を迎えている。伝統の味を守るために地元の成田一博さん(65)と邦子さん(65)の夫妻が2009年に立ち上げた「作平食品工房」では、27日から友人10人ほどで深夜まで作業を続ける。
 「芦名沢そば」は、昭和初期に十一面観音を祭った芦名沢神社の祭典で参拝客をもてなすために茶屋を設け、そばを振る舞ったのが始まりとされる。
 そば作りは毎年11月下旬から翌年3月中旬まで。繁忙期の年末は10人ほどで1日に約800食を打つ。そば打ちから袋詰めまでの一連の作業が、連日深夜まで及ぶ。
 成田さんの畑で生産したそば粉とナガイモを使用し、少量のつなぎを使った十割そばに近い「十一そば」。独特の歯ごたえや風味が根強い人気となっている。
 妻の邦子さんは「そば打ちは重労働だが友人に協力してもらい続けたい」として、「おいしい芦名沢の手打ちそばを届けたい」と話した。
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