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2022年8月

大雨被害 農林関係24億円超に 県の対策本部会議 さらに拡大する見通し

2022-08-19
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大雨に関する県災害対策本部会議(県災害対策本部室)
 今月上旬から続いた大雨による農林水産業関係の被害は24億円に上る見通しとなっている。18日に開催された県災害対策本部会議で農林水産部が報告。河川の氾濫が相次いだ北鹿地方を中心に農地の冠水や農業用施設の破損などが相次いでいる。県によると、山間部など被害の確認が進んでいない地域も多く、被害の規模はさらに大きくなる見込みとなっている。
 9日以降の大雨による農業関係の被害は、水稲と野菜、大豆、比内地鶏など農作物などが4億2289万円、比内地鶏の飼育用パイプハウスなど施設が423万円。比内地鶏の被害は大館市と北秋田市、上小阿仁村で確認されたもので被害額は2000万円を超えている。
 農地や農業用施設の被害は、水田畦畔の崩落などが119カ所で確認されたほか、ため池17カ所、水路92カ所、農道42カ所など合計299カ所に上っている。被害額は5億4631万円。林地や林道の被害は235カ所、被害額8億9543万円。水産関係は被害の発生は確認されているが、被害額は確定していない。
 農林水産関係被害の総額は18億6888万円に上る見込み。3日からの大雨による被害額5億7492万円を含めると、今月上旬からの大雨による農林水産関係被害は24億円を超えている。農林水産部によると、山間部の被害状況が判明するのは今後になる見通しで、被害総額はさらに膨らむと見られている。
 今月上旬からの大雨で氾濫が発生した河川は、大館市の下内川と引欠川、北秋田市の糠沢川と羽根山沢川、上小阿仁村の小阿仁川と仏社川と五反沢川を含めた13河川。斜面崩落や土砂流出などの土砂災害は大館市、鹿角市、北秋田市のほか、五城目町や三種町などの15カ所で発生。
 道路関係は県管理の9路線区間で全面通行止め、11路線14区間で片側交互交通規制が行われた。道路決壊で全面通行止めとなっている上小阿仁村の琴丘上小阿仁線は、今後1年ほど通行止めが続く見通し。
 北秋田市と仙北市を結ぶ国道105号の大覚野峠で発生した土砂崩れによる通行止めは地盤の関係から早期に土砂を撤去するのが難しい状況で、仮設の道路を整備して対応する予定。建設部によると、仮設道の設置は今後の天候に左右されるが1週間ほどかかる見通しという。
 会議で佐竹敬久知事は「大雨は一段落した状態となったが、地盤のゆるみなどで災害が発生しやすい状況が続く。引き続き警戒を」と指示した。住宅被害に対する見舞金の支給については、予算が足りなければ予備費や9月補正で対応する考えを示した上で「できるだけ早く交付を」とした。

花輪ばやしきょう開幕 関係者が安全祈願 3年ぶり開催に決意新た

2022-08-19
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祭典の安全を祈願する関係者(御旅所)
 鹿角市の伝統行事「花輪ばやし」の開幕を前に、花輪ばやし祭典委員会(髙瀬幸広会長)は18日、花輪谷地田町の御旅所(おたびしょ)で祭典祈願祭を執り行った。参加した関係者が、3年ぶりとなる祭りの安全や盛況、伝統文化の末長い継承に向けて決意を新たにした。
 花輪ばやしは、地域の総鎮守・幸(さきわい)稲荷神社の祭典で、19、20日に祭礼ばやしを奉納する伝統行事。例年、祈願祭は神社本殿からのご神体が安置される里宮の御旅所で、花輪ばやしの開幕前日に行われる。
 新型コロナウイルスの影響で昨年、一昨年は中止を余儀なくされた。3年ぶりとなる今年は19日昼の子どもパレードは中止するが、それ以外はほぼ通常通りの屋台運行となる。
 祈願祭には祭典委員会や若者頭協議会の役員ら関係者約30人が浴衣姿で参列。祭典委の名誉会長を務める関厚市長、髙瀬会長らが玉串を奉てんし、祭りの安全や無病息災などを祈った。
 19日は午後5時半に屋台運行を開始、同7時50分から駅前行事を行う。20日は未明に「朝詰」、夜は駅前行事、「赤鳥居詰」などを行う。
 臨時駐車場は鹿角市役所、鹿角地域振興局、かづの商工会、道の駅かづの・あんとらあ。シャトルバスは市役所―あんとらあ間で午後4時40分~10時20分に20分間隔で運行する。料金は100円(小学生以下無料)。
 問い合わせは祭典委員会(千歳盛酒造内、☎0186・22・6088)。

伝統の「ハッタギ踊り」 有志が練習重ね復活 大館市比内町 4年ぶり住民跳ねる

2022-08-19
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太鼓奏者を囲んで踊る参加者(扇田神明社駐車場)
 大館市比内町の市川町内会(渡邊鐵夫会長)は扇田地区伝統の「ハッタギ踊り」を4年ぶりに復活させた。住民有志が練習を重ね、17日夜に扇田神明社駐車場で開いた納涼盆踊りで披露。太鼓や笛の音に合わせて跳ねるように踊り、過ぎゆく夏のひとときを楽しみながら継承を誓い合った。
 踊りの名前に含まれるハッタギはイナゴの呼び名の一つ。振り付けに跳ねるような動きがあるのが特徴。発祥は定かではないが、戦国末期の豪族・浅利氏が太鼓の音で害虫を追い払い、地域を凶作から救った説があり、豊作を祈る踊りとして伝えられている。
 以前、ハッタギ踊りは扇田地区の送り盆行事「扇田盆踊り」で披露されてきた。2018年12月に踊り手不足などの理由から主催団体が解散して以来途絶えていた。踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が主催し、納涼行事にハッタギ踊りを取り入れる形で4年ぶりに復活させた。
 21年に同町内の住民が扇田小学校の正課クラブ「和太鼓クラブ」で演奏指導を行ったことがきっかけ。途絶えていた踊りを復活させることで地域の伝統を深く知ってもらおうと、有志が集まり練習会を企画。同年6月から月2回、太鼓や笛の練習を重ねてきた。渡邊会長は「今後は隣接する町内会にも声をかけて徐々に規模を広げて、さらに地域を盛り上げたい」と語った。
 この日は午後6時半ころから、紅白のはんてんに白ズボンを着た奏者たちが太鼓と笛を演奏。直径約1㍍の太鼓を息の合った様子で「どーんどーん」と打ち鳴らした。地域住民ら約40人が会場に集まり、演奏の様子を撮影したり、音色に合わせて踊ったりする姿が目立った。
 このうちハッタギ踊りでは、太鼓奏者を囲むように輪を作り、参加者は軽快に飛び跳ねながら舞った。4年ぶりに参加した大沢美重子さん(76)=扇田=は「長年踊ったハッタギは体が覚えている。町全体で楽しく舞える日がまたきてほしい」と話していた。

新型コロナ 過去最多、大幅に更新 県内1673人 北鹿地方は251人

2022-08-18
 県と秋田市は17日、大館保健所管内の199人(ほか滞在の県外4人)と北秋田保健所管内の52人(同5人)を含む計1673人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日あたりでは10日の1351人を上回り過去最多。大館管内の病院で新たにクラスター(感染者集団)が発生した。県はこれまでに確認された感染者のうち1人を取り下げ、県内は延べ6万2331人となった。県は同日、感染者3人の死亡を明らかにした。
 大館管内(大館市、鹿角市、小坂町)は50歳代の31人が最も多かった。病院クラスターは6人(入院患者4人、職員2人)の感染が確認された。このほかクラスター関連は4日公表の施設が1人で累計83人、同日公表の病院が1人で累計84人、12日公表の施設が3人で累計27人となった。
 北秋田管内(北秋田市、上小阿仁村)は2日の49人より3人多く、最多を更新。15日公表の施設クラスター関連が1人で累計10人(利用者、職員各5人)となった。
 このほか保健所別に能代管内94人、秋田中央管内124人、由利本荘管内161人、大仙管内249人、横手管内86人、湯沢管内53人、秋田市621人、県外25人。能代・由利本荘・大仙・湯沢管内と秋田市で計6件のクラスターが発生した。
 県発表分の1052人のうち会社員が259人、無職144人、施設等職員69人、未就学児68人などと続いた。軽症は825人、無症状17人、中等症5人、調査中205人。陽性者の濃厚接触者は267人、不明・調査中785人。医師が検査なしで判断する「見なし陽性」は北秋田管内の2人を含む計50人だった。
 県によると、死亡した3人はともに65歳以上で基礎疾患があった。性別や居住地は非公表。感染者の死亡は県内で累計86人となった。

9日からの記録的大雨 大館市は被害12億円 今月だけで15億円超 比内地鶏も大打撃

2022-08-18
比内地鶏農家に被害を確認する大館市職員㊧(大館市比内町笹館)
 9日から続いた記録的大雨について、大館市は17日、同日午後1時時点の被害状況をまとめ、被害額は12億2085万円に上ったと発表した。3日の大雨も含めると、被害総額は15億円超に達する。引き続き被害調査を進めており、今後さらに膨らむ可能性が高い。
 土木関係は市道32カ所、河川11カ所、河川敷7カ所などで、被害額は9億2600万円。上下水道は被害額7453万円。農林関係は農地13カ所、農業用施設23カ所、林道66カ所で、被害額は1億3033万円。
 冠水や土砂流入による農作物等の被害は、水稲が200ヘクタールで被害額3776万円、アスパラガス、ネギ、ヤマノイモ、キュウリ、小玉スイカ、花卉(かき)などの作物が4・96ヘクタールで被害額3299万円、果樹がリンゴの0・2ヘクタールで被害額81万円。
 このほか、比内地鶏は比内町味噌内、笹館、独鈷、中野の農家7戸の鶏舎が浸水し、1万5750羽が被害を受けた。鶏舎2棟も流された。被害額は1842万円としている。
 比内地鶏農家からは嘆きの声が漏れる。比内町片貝の高松司さん(40)はビニールハウス3棟で2900羽を飼育していたが、このうち約75%の2200羽が被害に遭った。水没した鶏舎の中で溺死していたという。「心配で13日朝に鶏舎の様子を見に行ったが、膝上ほどまで水が上がっていた」と話す。
 ほとんどが9~10月に出荷予定で、商品化目前の被害。2020年には新型コロナウイルス禍での需要落ち込みにも悩まされ、再び危機に直面している。「もう売るものがない。これからどうやって生活していけばいいのか」と落胆していた。
 3日の大雨の被害額は土木関係6504万円、農林関係1億8520万円、農作物等3582万円などで、計2億8857万円だった。今回と合わせると、被害総額は15億942万円に達することも判明した。
 市では土木、農政、林政各課が被害調査を続けており、「被害額は今後さらに膨らむ可能性が高い」としている。被災世帯を対象に、見舞金や税の減免措置など支援策を検討することにしている。

2022年7月

営農関係の原油・資材 価格高騰で支援策 大館市 あすから申請受け付け 脱炭素も同時推進

2022-07-31
 大館市は原油価格高騰に伴い、経営状況の厳しい農業者を支援する助成制度を新設した。二酸化炭素の排出を抑制する電動型農業機械を導入したり、耐久力などの高い資材へ転換したりした場合が条件で、営農支援と同時に脱炭素社会の実現を目指す。
 助成制度は▽農業カーボンニュートラル推進事業(事業費約2450万円)▽農業高効率化推進事業(約4190万円)▽比内地鶏導入支援事業(約540万円)の三つ。農政課によると、比内地鶏については素びな導入経費を助成し、対象農家に直接周知している。他の2事業は8月1日から申請を受け付ける。
 カーボンニュートラル推進事業は価格3万円を超える農業用電動機械を導入した場合、経費の2分の1(上限なし)を助成する。電動型の例として草刈り機、耕運機、運搬車、リフト車などが挙げられる。
 対象は10アール以上の農地を耕作している市内の農業者。農産物の販売が要件で、販売実績を証明する書類が必要。同課は「助成の対象機械となるかどうか申請前に相談してほしい」と呼びかけている。募集期間は8月末まで。
 高効率化推進事業の対象は▽被覆資材転換▽出入り口等転換の2種類。耐久力や効率性に優れたビニール資材、高気密にできるハウス資材を想定している。補助率は園芸用等施設が資材費に限って全額。育苗用や自家用などの施設は2分の1。原油由来の資材を長持ちさせ、効率的に使えるようになることで営農の経費負担を抑え、環境負荷も軽減する狙いがある。
 同課は「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、原油価格高騰に伴い厳しい経営状況の農家を支援し、脱炭素社会に向けた取り組みも進めたい」としている。詳細は生産振興係(電話0186・43・7074)。市は商工関係の中小事業者向けにも価格高騰に伴う支援策を7月から実施している。

「オリンピックオーク」除幕 後継木の寄贈受ける 鹿角市運動公園

2022-07-31
除幕式に出席した(右から)浅利名誉会長、阿部教育長、小山代表、増田さん(鹿角市総合運動公園)
 1936年のベルリン五輪で優勝者に贈られた「オリンピックオーク」。その後継木が鹿角市に贈られた。30日、植樹された市総合運動公園で除幕式が行われた。
 オリンピックオークは、同五輪の三段跳びで優勝した田島直人さんに、金メダルとともに与えられた鉢植えのドイツカシワ。出身の京都大学農学部グラウンドに植えられ、孫に当たる木を「オリンピックオークの植樹を推進する会」の小山尚元代表(岩手県滝沢市)が育て、これまでに全国各地に寄贈している。
 小山代表は鹿角紫根染・茜染研究会の関幸子会長と親交があることから、同市への寄贈が持ち上がった。東京五輪開催に合わせ、昨年10月に同公園に1本が植樹された。
 同日の浅利純子杯争奪第16回鹿角駅伝に合わせ、除幕式を行った。同大会名誉会長の浅利純子さんやスポーツジャーナリストの増田明美さんらも参加した。
 阿部義弘教育長は「オリンピックオークの木が、次の世代を担うジュニアアスリートたちに勇気と希望を与え、スポーツの競技力を高める原動力となることを期待する」とあいさつ。
 小山代表は「田島さんの文武両道の姿が人間として大切と感じて活動してきた。木が市のスポーツ振興、植物を大切にする人の力になれば」と話した。

「ボランティア広がって」 大館一中生が自主的にアルミ缶回収 夏休みに協力呼びかけ

2022-07-31
難民支援のため独自にアルミ缶回収を行っている大館一中の生徒5人(左から本多さん、谷地田さん、千葉さん、若狭さん、関口さん)=北鹿新聞社
 大館市第一中学校の生徒が、独力でアルミ缶回収のボランティア活動に取り組んでいる。3年生5人が「KRTS(カーツ)」というチーム名で企業を訪ねて回り、協力を依頼。換金して難民支援の寄付金に充てる。「ボランティア活動が地域に広がっていけば」と話している。
 取り組んでいるのは、千葉翔(かける)さん、本多剛大さん、関口正拳さん、谷地田昴さん、若狭哩惟我(りいが)さんの5人。
 千葉さんは国連児童基金(ユニセフ)のテレビコマーシャルや学校での募金活動などに触れる中で、「生活困難な難民のために寄付をしたい」という思いを募らせた。ただ現金を集めるだけでなく、生徒の手で不要な物を善意に変える方法はないか考えた。
 思いついたのがアルミ缶回収。「ロシアのウクライナ侵攻でアルミ缶の価格が高騰していると聞いた。ごみとしてよく出る物だし、軽くて持ち運べる」とSDGs(持続可能な開発目標)も意識しながら、自主的、効率的に取り組める方法に行きついた。
 友人に声をかけ、活動に勧誘。参加生徒の名前の頭文字を取って「KRTS」を結成した。6月上旬から放課後の時間を利用し、独自に企業を訪ねて協力を依頼して回っている。
 27日までに10社以上を回り、約80㌔を回収。夏休み最終日の8月24日まで協力を呼びかけるという。リサイクル会社に持ち込み換金した上で、難民支援の募金などを行うユニセフに送る予定。
 5人ともボランティア活動の経験は少なかったものの、本多さんは「難民の役に立つなら」、関口さんは「困っている人の役に立ちたい」と参加を決めた。谷地田さんは「アルミ缶回収という考えが良いと思った」、若狭さんは「新しいことに挑戦したい」と賛同した。
 千葉さんは「ボランティアは中学生でもでき、どんな人でも工夫をすればできること。活動や思いが地域に広がっていけば。アルミ缶が多くある企業や家庭があれば協力してほしい」と呼びかけている。
 アルミ缶回収の受け付けは「KRTS」のメール(krts.volunteer.4@gmail.com)

移動サービス「モビ」 推進協議会を設立 10月から実証試験 大館市

2022-07-30
実証試験の内容などを話し合った推進協議会(大館市役所)
 大館市は29日、新たな移動サービスの導入を目指す「大館版mobi(モビ)プロジェクト」の推進協議会を設立し、市役所で初会合を開いた。人工知能(AI)を活用し、予約型・乗り合い式・定額料金で配車するもので、10月から市街地の半径約2㌔圏内で実証試験を行う。市民の移動量や既存公共交通への波及効果などデータを収集・分析し、本格運行につなげたい考えだ。
 モビは、携帯電話大手・KDDIと高速バス大手・WILLER(ウィラー)の合弁会社が提供するサービス。スマートフォンのアプリか電話で乗降場所を指定すると、ワゴン車が迎えに来る仕組み。ルートが近い人との相乗りが前提となり、AIで配車効率を高める。通常料金は月5000円で何度でも利用できる。
 実証試験は国土交通省の補助事業に採択され、10月1日から来年2月28日まで秋北タクシーが運行を担う。収集するデータは▽住民移動量の変動▽エリア内施設への波及効果▽既存公共交通への影響▽市職員の業務活用―など。
 チラシやポスター、新聞広告などで周知を図り、スタンプラリーや周遊ツアーなどのイベント、きりたんぽまつりや産業祭との連携などで利用を促す。運転免許証を返納した高齢者や子どもの送り迎えなど幅広い利用を見込む。
 協議会は交通や商業、観光、金融、教育、子育て、福祉などの団体の関係者で構成。公共交通を研究している村上早紀子・福島大准教授(羽後町出身)が会長に選出された。
 事務局の都市計画課は「幅広く意見を聞きたい」として、実証運行価格を「世帯1人目2500円(月額)、2人目以降500円(同)、1回券300円」と提案したが、「バスとタクシーの中間に位置付けるとすれば安いのではないか」などの声があり、改めて協議することにした。
 市内の路線バス輸送人員は年々減少し、新型コロナウイルスの影響で2018年度から21年度にかけて27・6%減少。一方、市のアンケートで「交通手段がなく困る」との回答が47・4%を占め、移動ニーズは高まっている。
 福原淳嗣市長は「少子高齢化が進む中、地域公共交通こそが暮らしをつなぐまちづくりの要。プロジェクト実現を通じて新しい地方行政の形をつくりたい」とあいさつした。

大館市内 夏祭り 3年ぶり開催へ 一部中止も 感染対策に苦心も

2022-07-30
3年ぶりに開催する大鮎の里ふるさとまつり(2019年8月17日撮影)
 大館市で例年8月のお盆前後に開催される夏祭りや伝統行事は、7月下旬からの新型コロナウイルス感染症再拡大の影響を受けながらも、町のにぎわいを取り戻そうと各主催団体が準備を進めている。3年ぶりの開催を目指す「大鮎の里ふるさとまつり」は、8月から9月への日程変更に加え感染症対策のため場所を変えて実施する。祭りの多くはコロナ禍以来の開催となるが、人員不足から規模縮小や中止を余儀なくされるなど関係者が対応に追われている。
 例年8月中旬に同市外川原の米代川河川緑地で開かれる田代地区の風物詩「大鮎の里ふるさとまつり」は、日程と会場を変更して実施する。感染状況を鑑みて、今年は9月4日に開催日を変更した上で、場所を同市早口のグリアス田代の多目的運動広場に変えた。奈良敏夫実行委員長は「会場が広いと、出入り口の制限、検温と消毒に人を割かなくてはならない。元通りの開催を検討してきたが、人員の問題や来場者の安全を考えて祭りの形を改めた」と話した。
 比内地区では例年8月上旬から中旬にかけて「山コチンチコ」「大葛金山太鼓」「中野七夕」を開催している。いずれも参加人数を限定し3年ぶりに実施する予定。主催団体の解散で2018年夏から途絶えている送り盆行事「扇田盆踊り」は、踊りに使う太鼓を所有する市川町内会が4年ぶりの復活開催を目指している。
 お盆期間に市内各地で行われる「獅子踊り」は通常開催を目指して各団体が準備を進めている。山田獅子踊りは8月13日の本番に向けて7月下旬から踊り手の練習会が開かれている。粕田獅子踊りは、これまで通りの実施としたが、密集を避けるために獅子踊りの前に子どもたちが披露する「やっこ踊り」は昨年に続き取りやめた。
 花岡地区で例年8月中旬に開く「花矢夏まつり」は、6月下旬時点で3年連続の中止を決めた。実行委の鈴木一敬委員長は「人員不足が主な原因。飲食やステージイベント中心の催しのため、当日の運営に加えて感染症対策となると割ける人が足りない」とこぼした。

2022年6月

森吉山 「花のリレー」始まる チングルマ咲き誇る

2022-06-24
見頃を迎えたチングルマ(森吉山稚児平付近)
 「花の百名山」に数えられる北秋田市の森吉山(標高1454㍍)で高山植物が見頃を迎えている。山頂に近い稚児平や山人平では、この山を代表するチングルマが咲き誇り、23日は曇り空の中、県内外の登山客が続々と入山し、白い花畑に見入った。高山植物が次々と見頃を迎える〝花のリレー〟は9月下旬まで続く。
 森吉山は初夏から秋にかけて約300種類の高山植物が咲き誇る。今月4日には森吉山阿仁スキー場の夏期ゴンドラ運行が始まった。
 標高1400㍍付近の稚児平や山頂を超えた山人平付近には代表格といえるバラ科のチングルマの群生地が広がる。直径2㌢ほどの白い花畑の中に、濃いピンク色のイワカガミが姿を見せ、〝競演〟。登山道沿いには紫色のハクサンチドリやシラネアオイ、白い小花のヒナザクラ、花がベル型のイワハゼ(アカモノ)などが咲き、登山客を迎えている。
 奈良県から訪れた女性5人は「登ってくる途中、花が途切れることなく咲いていてすばらしい」と感激していた。NPO法人森吉山の理事でガイドを務める生田嶋照雄さん(77)=同市米内沢=は「次々と高山植物が咲く『花のリレー』が始まった。チングルマはつぼみもあり、あと1週間は楽しめそう。ゴンドラで標高1167㍍まで上り、木道も歩きやすいので多くの人に来てほしい」と話した。
 ゴンドラ運行は10月30日まで。8月21日までは毎日、8月22日から9月25日までは土日祝日のみ。10月1日からは再び毎日運行する。

参院選公示 物価高や安保など争点 出陣式や街頭で 6候補、県都で第一声

2022-06-23
候補者とともに拳を突き上げる支持者たち(秋田市内)
 参院選が始まった22日、秋田選挙区(改選数1)に立候補した6人は県都・秋田市で出陣式に臨んだり、街頭に繰り出したりして第一声を上げた。物価高騰対策や人口減少対策、安全保障の在り方、新型コロナウイルスへの対応などを争点に論戦を展開。7月10日の投開票に向けて舌戦をスタートさせた。
 NHK党新人の本田幸久候補はNHK秋田放送局前に立ち、党のイメージカラーという水色のスーツ、黄色のシャツ姿でマイクを握った。キャッチフレーズの「NHKをぶっ壊す」をテーマにした曲を歌って通行人の注目を集め、年金受給者の受信料無料化などを訴えた。
 共産党新人の藤本友里候補は秋田駅西口で「暮らしを良くしてほしいという願いを託してほしい」とアピール。支持者ら約80人が集まり、米田吉正選対本部長は「安保法制の廃止と立憲主義の回復は野党共闘の原点。この原点を体現できるのは藤本候補以外にいない」と強調した。
 無所属新人の村岡敏英候補は、昨春の知事選と同じく秋田まるごと市場で出陣式に臨み、300人を超す支持者に「秋田は必ず変わる。ぜひ力を貸してほしい」と呼びかけた。茨城や京都の衆院議員らが応援に駆けつけ、土谷勝悦選対本部長は「頑張り屋を国会に送り出そう」と訴えた。
 自民党現職の石井浩郎候補は秋田ニューシティ跡地で出陣式に臨んだ。支持者約400人が参集。佐竹敬久知事や金田勝年衆院議員らのあいさつに続き、「若い人が秋田にいたいと思えるまちづくりをしていく」と力を込めた。御法川信英選対本部長は「3選へ必死の選挙」と話した。
 無所属新人の佐々百合子候補はアゴラ広場で出陣式に臨み、「一人一人が尊重される社会をつくりたい」と主張。寺田静選対本部長が「社会を変えたいという気持ちを国会の場で生かしてほしい」と述べた。支持者約100人が集まり、ガンバロー三唱で気勢を上げた。
 政治団体「参政党」新人の伊東万美子候補は、中通地内の事務所前で第一声。党のシンボルカラーであるオレンジ色を服装に取り入れてマイクを握り、「子どもたちのために『大調和』という目標を掲げている。あなたの気付きが日本を救う」と主張した。支持者の姿はなかった。

コールセンター撤退 「定着へ十分な調査を」 産業建設委 北秋田市6月議会常任委

2022-06-23
誘致企業の撤退について説明を受けた産業建設委(森吉庁舎)
 北秋田市の6月定例議会は22日、常任委員会による審査が合川、阿仁、森吉の各庁舎に分かれて行われた。産業建設委員会(杉渕一弘委員長)では、昨年3月に誘致企業として進出したコールセンターが1年で撤退したことについて質問が相次いだ。「定着するよう十分な調査を行ってから誘致するべきだ」などの声に、当局は「慎重に慎重を重ねて進めていく」と答えた。
 撤退したのは、イオンタウン鷹巣内で業務を行っていたコールセンター業のディグロス(本社・東京)。閉鎖時の従業員はパートなどを含め23人で、17人が解雇され、6人はリモートワークで業務を続けている。産業部によると、撤退理由は「首都圏での事業に力を入れた方が望ましいと経営方針が転換されたため」としている。雇用奨励金210万円、事業所賃借料助成金120万円を減額する一般会計補正予算案を提出している。
 撤退の経緯について問われ、当局は「市への閉鎖の申し出は2月17日に届き、3月30日で閉鎖するとのことだった。ハローワークと相談して進め、退職した17人のうち11人の再就職が決定し、そのほかは現在も就職活動をしているか、ハローワークに申し入れのない人」と説明した。
 委員から「思ったより早い撤退で罰則はあるか」、「今後も企業誘致は必要だが、多角度から精査する必要がある」などの質問が出された。
 当局は「進出前に調査会社から事業の見通しなどの報告を得た。罰則はなく、民間会社の経営方針に関与するのは難しいが、雇用確保や事業継続などの条件整備を含めて検討する必要がある」、「条例を改正し、コールセンター業も来てもらえる環境をつくった。経営方針転換が理由だが、慎重に慎重を重ね、十分に注意して進めていきたい」と答弁した。「萎縮せず誘致を進めてほしい」との声もあった。
 地元団体から提出された「森吉山荘の営業継続を求める陳情」は全会一致で採択すべきものとした。

町道元山線の移管可決 小坂製錬と覚書締結へ 墓参の通行は従来通り 小坂町6月議会最終日

2022-06-23
町道変更の覚書の内容について説明を受けた全員協議会(役場)
 小坂町の6月定例議会は22日最終本会議を開き、追加提案された町道の変更など議案3件を原案通り可決、閉会した。町道変更は、元山線の一部を廃止し、道路敷地を所有する小坂製錬に移管するもので、全員が賛成した。移管後の利用について「町民の生活に必要な通行は従来通り」などする覚書を会社側と締結する。
 元山線は尾樽部交差点から小坂製錬の敷地内を通り、樹海ラインに至る延長3・8㌔。このうち1・9㌔を廃止し、DOWAグループが所有する会社事務所からグリーンフィル小坂入り口付近までを移管する。
 町は当初、変更議案を開会初日に提案する方針だったが、議員からは「説明不足」の声が出て、いったんは提案を見送った。16日の全員協議会には会社の専務が出席して説明。さらに22日の最終本会議開会前に全員協議会を開き、当局は町民の通行について覚書を交わす、として、内容を説明し、理解を求めた。
 元山線から旧曹源院に通じる「寺の沢線」(377㍍)も今回廃止する。旧寺院近くの墓所に行くためには、元山線を利用する。覚書は、「寺の沢地区の居住者と関係者の通行、墓参による通行は従前通り」と明記した。最終本会議前の全員協議会では、議員から町民の通行について、確認する発言があった。
 本会議では質疑、討論はなく、起立採決の結果、全員賛成で可決した。2022年度一般会計補正予算、産業教育委員会が予定している「類似町村の産業振興に関する事務調査」実施の議案も原案通り可決した。
 請願、陳情のうち、国が予定している「水田活用の直接支払交付金」の見直しに、反対する請願は採択。国民の祝日「海の日」を7月20日に固定化する陳情については、「現行の7月第3月曜日が国民に定着し、固定化は混乱を与える」として不採択とした。

扇田病院 「無床化方針」基本に議論 厚生委 反対請願、また継審へ 大館市6月議会

2022-06-22
厚生委の総括質疑(大館市役所)
 大館市の6月定例議会は21日、前日に続いて2常任委員会が総括質疑を行った。厚生委(日景賢悟委員長)では、市立扇田病院の無床診療所化方針を巡り「新たな経営強化プランを策定するなら、いったん取り下げてはどうか」との質問があり、吉原秀一病院事業管理者は「総合的に判断したもので、結果を尊重したい」と述べ、方針を基本に介護分野も含めて議論する考えを示した。市民団体の「無床化に反対する請願書」は継続審査とした。
 総務省が3月に示した公立病院経営強化ガイドラインに基づき、市は2023年度末までに強化プランを策定する。無床化方針を基本として介護医療院や介護老人保健施設の併設などの可能性を検討し、プランに反映させる。
 委員から「昨年6月に出した無床化方針をいったん取り下げてもいいのではないか」と問われ、福原淳嗣市長は「病院事業全体を踏まえた方向性を支持したい」と答弁。管理者は「医療関係者で方針を決めたが、逆に言うとまた同じ結論を出すことになる。唯一持続可能なのが無床化案。県全体の構想にも合っている。案を継続して補足する作業は必要だ」と強調した。
 プランについて管理者は、外部の意見を聞くことや感染症への備え、医師の働き方改革が新たに加わったことに触れ、「働き方改革をまともに導入すると大館の医療が崩壊してしまう」と指摘。「医師のボランティア精神で保っている。仕事の分担を進めたが、まだ通常の半分の人数なので追いついていない。従来のガイドラインとそれほど変わらない上に、難題がいくつか出ている」と苦悩を明かした。
 今月25日に始まる新型コロナウイルスワクチン4回目接種について、対象は60歳以上で3回目完了の2万9000人と、基礎疾患がある18歳以上60歳未満8800人の計3万7800人を見込んでいる。委員から「3回目まで順調だった。4回目も無事に終えてほしい」と要望があり、市長は「現場の声を聞くと、疲れている人もいるようだが、気が緩むことのないよう進めたい」と答えた。
 請願書は、委員長を除く6人中4人が「継続審査とすべき」に挙手した。23日の最終日に本会議で採決される。昨年9月と12月、今年3月の定例会でも継続審査となっていた。
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