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人手不足は危機的状況 鹿角の行政、商工会など 5団体で共同宣言

2019-01-16
共同宣言に署名した後、人手不足の現状を訴える児玉市長(中央)ら代表(市役所)
 鹿角地域の人手不足が深刻化しているのを受け、ハローワーク鹿角、鹿角地域振興局、鹿角市、小坂町、かづの商工会の5団体は15日、市役所で緊急の共同宣言を行った。「人手不足は危機的状況」として、地域全体で危機感を共有するよう訴えた。
 出席したのは児玉一市長、細越満町長、かづの商工会の柳澤隆次会長、振興局総務企画部の進藤隆男部長、ハローワークの小野寺利一所長の5人。宣言文に署名し、これまで以上に連携を強化し人材確保へ向けて事業を展開することを誓った。
 宣言文は、「有効求人倍率が2カ月連続で1・8倍台を記録するなど人材不足はますます深刻化している」と危機的状況を訴え、「今まで以上に関係機関が一体となって人材確保対策に取り組むことを宣言する」と連携強化を明記した。
 児玉市長は「魅力ある地域の企業を発信し、若い世代や保護者に目を向けてもらいたい。そういう点でも、5者の共同宣言は意味がある」と話した。
 今後の具体的な取り組みとして、▽市長、町長による高校訪問▽移住希望者を対象にしたハローワーク、地域企業の職場見学▽高校2年生を対象にした地元企業説明会▽働き方改革に関する認定、表彰を受けている企業のPR▽高齢者や人手不足が深刻な分野を中心とする会社面接会▽高校の進路指導担当者を対象にした地域企業の職場見学―などを予定している。
 細部を詰めるため、5団体の事務レベルの連絡会議を今月下旬に予定している。

保育園の民間移管で 募集対象の拡大も検討 北秋田市 議会市民福祉委で示す

2019-01-16
保育園民営化方針を説明した常任委(北秋田市役所)
 北秋田市議会の市民福祉常任委員会(佐藤文信委員長)は15日、市役所で開き、市立保育園の民営化方針について市当局の説明を受けた。移管先の市内法人が見つからなかった場合、福祉課は「状況によって市内限定の部分を見直す」と募集対象の拡大を含めて検討する考えを示した。
 市は市立5園のうち米内沢、あいかわの2園を民間の法人に移管する方針をすでに示している。移管時期は「あいかわ」が2020年4月をめどとし、米内沢は未定。
 米内沢の移管先は昨年、市内の社会福祉法人を対象に募集。事前の説明会に2法人が参加したが応募はゼロだった。市は19年4月に予定した民営化を当面先送り。関係法人から聞き取りしたところ、移管後の採算不安などが指摘されたという。
 2園の民営化方針は昨年11月の市議会全員協議会で説明しており、この日の常任委で新たな説明は特になかった。委員から今後応募がなかった場合の対応などについて質問が出た。
 同課の石上和彦課長は「なるべく市内法人に応募してもらえるよう努力したい」とした上で「状況によっては市内限定の部分を見直す」と述べた。移管後の採算性については、国が幼児教育・保育を無償化する今年10月に「見直される運営経費も出てくる」「国の流れをくむことになる」と見通しを述べ、動向を見極めて対応する考えを示した。
 残る前田、阿仁合、大阿仁の市立3園については市直営や指定管理者制度導入を含めさまざまな運営手法を検討しているとした。

気持ち新たに始業式 北鹿の小中学校 3学期がスタート

2019-01-16
始業式で校歌斉唱する生徒たち(成章中)
 北鹿地方の小中学校で15日、冬休みが明け、始業式が行われた。中学3年生にとっては高校受験が間近に迫ってきた勝負の時期。児童生徒たちは、年度末のまとめとなる3学期に向けて気持ちを新たにした。
 大館市成章中学校(庄司保雄校長、生徒49人)では、庄司校長が「3年生の出校日は39日、1、2年生は修了まで46日。受験を控える3年生は一人一人が合格を目指し、団体戦で臨んでほしい」とあいさつした。
 各学年の代表3人が登壇して、冬休みの振り返りと3学期の抱負を発表。秋元和視(なごみ)さん(3年)は「一つ一つの授業に積極的に、13人の仲間と一緒に取り組みたい。中学校生活最後の学期を笑顔で終えられるよう頑張っていきましょう」と呼び掛けた。最後に全校で校歌を斉唱した。

クマ対策の「ゾーニング」 「一定の効果あった」 大館市電気柵設置や緩衝帯整備

2019-01-15
昨夏の「集落環境診断」で専門家から電気柵の効果的な設置方法を学ぶ果樹農家(大館市中山)
 大館市で本年度、クマの生息域と人間の生活圏を区分する「ゾーニング管理」の取り組みが行われた。中山地区では電気柵の設置が進み、果樹の被害が激減。市街地への出没を防ごうと、長根山運動公園周辺で雑木を刈り払って緩衝帯を設け、その後目立った目撃情報はなかった。市農林課は「一定の効果があった」とし、来年度も町内会などに対策を働き掛けたいとしている。
 農林課によると、昨年度のクマの目撃は313件。このうち、4~11月に312件が寄せられた。本年度は12月末現在152件と半減し、「9月末以降、目撃はほぼない」と話す。「猟友会からは奥山に餌があるため人里にこないと聞いた。電気柵の設置が進んだことも被害減少につながったのでは」と分析する。
 農作物被害防止に向け、市は本年度、電気柵の購入・設置費の補助事業を実施。10万円を上限に費用の半額を補助し、果樹や養鶏、野菜の栽培農家37人が申請した。ナシやリンゴの果樹園が広がる中山地区では、「地区の農家の9割が電気柵を導入した」と自治会の石垣勝敏会長は話す。これまでは食害や枝折れの被害が相次ぎ、爆竹や夜はラジオを流して対応してきたが、「においで分かるのか、収穫時期が近づくと被害に遭うことが多かった」と振り返る。
 中山地区は本年度、県のゾーニング管理のモデル地区にも選ばれた。専門家を招いて「集落環境診断」を行い、住民が主体となって取り組む被害防止計画を考えた。効果的な電気柵設置やもぎとった果樹を畑に放置しないなどの助言も受け、石垣会長は「今年は被害がほとんどなく、電気柵と誘因物除去の両方の効果ではないか」と話した。
 市街地への出没を防ごうと、市は昨夏、長根山運動公園周辺に緩衝帯を整備。県の事業を活用し、市道沿い約1㌔の林を幅30㍍にわたって雑草木を刈り払い、見通しをよくした。北陽中周辺で出没が相次いだことを受け、市と地元町内会は8月、学校近くの空き地の刈り払いを行った。「長根山周辺の目撃は鳳凰山での1件のみ。北陽中周辺も夏以降、目撃情報はない」(農林課)という。
 農林課は「ゾーニング管理は一定の効果があると考えている」とし、「来年度も市有地はできる範囲で刈り払いを進めたい。私有地は町内会など地域ぐるみでクマ対策を推進できるよう働き掛けたい」と話した。
 ゾーニングは、森林の間伐ややぶの刈り払いによる緩衝帯の設置や、集落周辺での餌となる誘因物除去、電気柵設置などを行うことで、クマが人里に近づきにくい環境整備を行う手法。

そば打ちの名人に 鹿角そばの里づくり推進協 講習会がスタート

2019-01-15
そば打ちを体験する親子(十和田市民センター)
 鹿角産そばを身近に感じ、親しんでもらおうというそば打ち講習会「我が家のそば打ち名人を目指して」が14日、鹿角市十和田市民センターで開かれた。参加者が地元の名人から丁寧な手ほどきを受け、鹿角産のそば粉などを8割使った「二八そば」を手打ちした。
 鹿角そばの里づくり推進協議会(柳沢幸喜会長)が毎年開催。市内の小学生から一般まで11人が参加した。
 十和田大湯のそば店「洸庵満月」の店主でもある柳沢会長による実演後、参加者が「水回し」「こね・練り」「のし」「切り」などの一連の工程を体験。そばの味や食感などを引き出すためには「こね」の作業がポイントの一つで、力加減などに気を配りながら慎重に進めていた。
 親子で参加した女性(38)は「去年も参加したが、のばすのが苦手。全ての工程でしっかりとした積み重ねが大事だとあらためて感じた。家でも頻繁にやってみたい」と声を弾ませた。
 柳沢会長は「講習会は鹿角で収穫されたソバの消費拡大の一助になればと始めたものなので楽しんでもらいたい。そば打ちを経験してもらい、家庭でそば打ちの機会を増やしてほしい」と話していた。
 講習会は十和田市民センターで28日、花輪市民センターで2月17日、24日の残り3日間。いずれも定員10人で、事前申し込みが必要。参加料は500円。
 申し込みは同協議会(電話0186・30・0243)。
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「良い年に」願い込めて 北鹿の神社、商店など 新年へ準備進む

2018-12-31
絵馬の準備作業に励むアルバイトたち(大館神明社)
 2018年も残すところ1日。北鹿地方の神社では初詣に向け、お守りや絵馬が並び、商店では初売りに備えバラエティーに富んだ内容の福袋などを用意している。新年が希望に満ちた良い年になることを願いながら、各地で慌ただしく準備が進められている。
 大館神明社(佐藤文人宮司)では、参拝者を迎える手伝いやアルバイトの大学生らが白い作務衣(さむえ)を羽織り、準備作業に追われている。
 30日は干支(えと)の「亥(い)」の絵馬に麻製のひもを通したり、お守りを並べたりしていた。長井世翔(せしか)さん(22)=同市片山=は「良い年を迎えられるように思いを込めている。皆で協力して参拝者を迎えたい」と話していた。
 縁起物は、勇壮なイノシシの姿が描かれた絵馬、丸い形がかわいらしい土鈴、ちりめん巾着のおみくじや鏑矢(かぶらや)など約100種類をそろえている。31日の午後3時から一年の汚れを払う「大祓(おおはらえ)式」、1日午前0時からは「歳旦(さいたん)祭」を行い、新年を祝う。
 同神明社によると例年、三が日まで約1万5000人の人出がある。駐車場に限りがあるため、駐車マナーの順守、公共交通機関や徒歩での参拝を呼び掛けている。
 一方、衣料品や雑貨店、大型店などでは正月の初売りに向けて準備が進む。バラエティーに富んだ福袋を用意し、客を迎える準備が進んでいる。
 大館市馬喰町の家具と洋服などを扱う「ヴィンテージ&アンティークストア ダリーズ&Co」(小田島寛店長)では2日から初売りを行う予定。有名メーカーの温かみのある色味のマグカップや、プレートなどの食器を詰め合わせた福袋2種類を数量限定で販売する。例年通り今月下旬頃から準備を始め、店員が箱詰め作業に追われている。箱にクッション材を詰め、割れないよう丁寧に並べていた。
 同店の福袋は予約を行わず、来店者のみが購入できる。小田島店長は「1年に1度のお得な福袋。時間がある方はぜひ来店してほしい」と呼び掛けている。

鏡餅、ミカン、筋子… 正月用品買い求める 鹿角市花輪「つめの市」にぎわう

2018-12-31
正月用の食材を求める買い物客でにぎわった「つめの市」(花輪定期市場)
 鹿角市花輪の定期市場で30日、「つめの市」と呼ばれる臨時市が開かれ、正月用品を買い求める人でにぎわった。
 花輪の朝市は400年の歴史があるといわれ、住民に「まちの日」「市日」と呼ばれ親しまれている。通常は「3」と「8」の付く日に開き、お盆と大みそかの前日には臨時市を開設している。
 この日は20を超える店が出店。縁起物の松や鏡餅をはじめ、煮しめ用の山菜、ミカン、筋子、サケなどが店頭に並んだ。買い物客は「おいしいよ」などと店主から声を掛けられながら、お目当ての品物を買い求めていた。
 市日関係者によると、氷点下の寒さが影響してか、昨年に比べ訪れた人は若干少ないというが、正月を目前にした臨時市。威勢のいい掛け声が飛び交うなど、年の瀬を感じさせる光景が繰り広げられていた。関善こみせ内では「あまちこ」が無料提供された。

コイの追い込み漁 手法披露し「河川知って」 調査兼ねて長木川で

2018-12-31
川に張った網を引き上げる石川さん(手前、大館市立花の長木川)
 大館市立花の長木川で29日、河川調査を兼ねた「コイの追い込み漁」が行われた。厳寒の中、環境保全調査を行う関係者が川の中に入るなどして捕獲を目指した。
 「追い込み漁」は魚の動きが鈍る厳寒期に行う。魚が川底に集まり、網にかかる可能性が高いため。市内では近年行う人が少ない。
 今回は東北地方整備局の米代川河川環境保全モニターを務め、追い込み漁に詳しい石川富雄さん(75)=大館市=が企画した。漁の手法を披露して魚の生態や河川の現状を知ってもらい、河川の環境保全につなげる狙い。広く参加を呼び掛け、市民ら11人が集まった。
 餅田橋下流の長木川で実施。始めに石川さんが船で移動しながら川に網を張った。準備が整ったところで、参加者は岸から棒で川底をつついた。雪が降る中、漁の手法を見学。水量が多かったため、捕獲には至らなかったが、河川環境について関心を深めた。
 企画に協力したNPO法人秋田水生生物保全協会の杉山秀樹代表理事は「追い込み漁には人間の知恵が結集している。魚の生態、川の状況を継続してモニタリングすることで、環境保全につながることを期待する」と話した。

暴風雪 帰省の足直撃 大館能代空港 「仕方ない」落胆の声 羽田へ引き返し欠航

2018-12-30
欠航による振り替え手続きのため2階まで列をつくる客たち(大館能代空港ターミナルビル)
 年末の帰省ラッシュがピークを迎える中、大館能代空港は29日、暴風雪に見舞われ欠航が相次いだ。〝雪国空港〟の備えをしのぐ悪天候に、出迎えの地元住民から「帰省するはずの家族と正月を一緒に過ごしたかったが、仕方がない」と落胆の声が漏れた。
 大館能代周辺は朝から断続的にふぶき、一時10㍍先の視界がきかなくなるほど悪化。空港のある脇神で最大瞬間風速は午前中、約15㍍を記録した。滑走路では10台近い除雪車が急ピッチで作業し、着陸準備を進めていた。
 全日空などによると、午前8時55分羽田発の787便は大館能代上空まで飛んできたが、雪による悪天候で着陸できず羽田に引き返し、そのまま欠航した。到着後に羽田へ折り返す予定だった788便も欠航となった。
 両便とも166席が予約で満席状態だった。年末年始をふるさとで過ごそうという帰省客の足を直撃した形。ターミナルビルには、折り返し便で関東地方などの観光地へ向かおうとする家族連れも目立ち、いったん預けたスーツケースをがっかりした表情で受け取っていた。
 秋田新幹線で振り替え輸送する手続きが航空会社のカウンターで始まると、順番待ちの列が階段やビル2階の通路まで延びた。県内で単身赴任中という男性客は「正月は都内の自宅に帰るつもりだったが、まさか欠航になるとは。できればきょう中に帰宅したい」と困惑していた。
 1階到着口付近も出迎えの家族ら50人ほどで混雑した。午前10時50分ごろ、運航状況を示す電光掲示板が「引き返し」を表示すると携帯電話で慌ただしく連絡を取り合い、対応に追われていた。
除雪作業が急ピッチで行われた滑走路(午前10時ごろ撮影)

駅弁文化「根付かせたい」 大館の花善 仏パリに現地法人

2018-12-30
ジャポニズム2018で鶏めしを販売した八木橋社長㊨と佐々木さん(花善提供)
 駅弁製造の花善(大館市、八木橋秀一社長)がフランス・パリに現地法人を設立した。同社の海外進出は初めて。主力商品「鶏めし」の現地仕様を1月から販売する。法人登記などの手続きを行ったのは、経営者に憧れ大学を休学して入社した佐々木朝菜さん(22)=同市出身。八木橋社長は「大館の子どもたちが将来の夢を描けるような道をつくり、本場で鶏めしを食べたいと思うフランス人の観光誘客につなげたい」と意気込んでいる。
 国内の人口減少が進む中、同社は2年前から海外展開に向けて市場調査を実施。鉄道網が整っている欧州に着目し、「歴史や文化を大切にするフランスなら受け入れられるだろう」(八木橋社長)と法人設立を決めた。日仏友好160年記念行事「ジャポニズム2018」の一環で10月30日から1カ月間、パリの国鉄リヨン駅で鶏めしを販売したところ好評だった。
 会社名は「SAS Paris Hanazen(パリ花善)」。花善と八木橋社長が共同出資し、11月28日付で設立した。
 小樽商科大4年の佐々木さんは小学生の頃から経営者に憧れ、昨夏に八木橋社長を突撃訪問。海外進出の話を聞いて「ぜひ自分にもやらせてください」と申し出た。今春から休学して花善でアルバイトし、9月に正社員となって渡仏。登記手続きや食材探しなどに奔走した。
 「スピード感など日本と全く異なる文化に戸惑った」と佐々木さん。それでも「すごく物語性を大事にする国民性。パリは弁当ブームなので歓迎されている」とやりがいを感じている。
 目標は年商5000万円。当面イベント参加などで販路開拓する。日本航空とヤマトホールディングスがパリに開設した日本産食材のアンテナショップで1月18日から2週間開かれる「秋田県フェア」にも出展する。八木橋社長は「日本と台湾にしか存在しない駅弁文化を根付かせ、いずれは駅で売りたい。大館の子どもたちが『地方の企業でも海外に進出できるんだ』と自信を持てるよう頑張る。秋田犬の古里という強みを生かし、フランスで鶏めしを食べた人が本場でも食べたいと足を運んでくれる流れもつくりたい」と話している。
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長期実験、3ルートで 上小阿仁村で自動運転サービス 道路工事など経て運行

2018-11-20
自動運転のルート3案が示された協議会(上小阿仁村生涯学習センター)
 上小阿仁村で自動運転サービスの長期実証実験を計画している協議会が19日、村生涯学習センターで開かれた。道の駅「かみこあに」を拠点に福館のほか、新たに小沢田や堂川地区を回る3ルート6便の運行案が示された。12月上旬をめどに、運行に必要な道路工事を行う予定。準備が整い次第、運行を開始する。
 高齢化社会に対応した道路交通の在り方を探る目的で2017年度に同村を含む全国13カ所で短期実験が行われた。今年10月の協議会で実験結果が報告され、本格的な導入に向けた長期実験を18年度中に行うことが示されていた。
 東北地方整備局や大学機関、警察、地元住民代表、関係企業などでつくる協議会で、長期実験の計画案や運行方法を事務局が説明した。ルートはいずれも道の駅を出発し▽北側の堂川地区集会所間を往復する堂川ルート(1周約40分)▽南側の福館地区交流センター間を往復する福館ルート(同)▽郵便局や村役場などを効率よく結ぶ小沢田周回ルート(約20分)―の3案。
 新規の堂川ルートは村役場周辺で一般車両と交わる区間があるものの、交通量の多い国道285号は迂回(うかい)する。道の駅を北上した後、既存の村道を通って堂川地区に入る。この村道を自動運転車両の専用空間(片道約1㌔)に位置付け、簡易信号を仮設する。一般車両は走行できない。
 同村での自動運転は道路に電磁誘導線などを敷設し、自動運転車両に検知させてルートをたどる仕組み。運転席にドライバーが乗車した状態で、加速や操舵、制動をすべて自動制御するという。一部はドライバーが手動操作する。車両は1台(7人乗り)。午前と午後各3便を走らせる。
 運行開始時期について事務局は「未定。電磁誘導線の敷設工事などの準備が整い次第開始したい」としている。期間は1~2カ月程度。
 前年度よりもルートが増え、期間も長期にわたる今回は簡易信号を試したり、乗車料を設定したりし将来的な運行を視野に入れている。事業主体についても、移動サービス事業者と地域ボランティアで組織化を想定。全国でも少子化が著しい村で、持続可能な運行を模索することにしている。

北鹿は2法人認証 県の介護事業所認証評価 普及へ大館でセミナー

2018-11-20
認証評価制度について理解を深めたセミナー(秋田看護福祉大)
 深刻な人手不足となっている介護人材の確保に向けて県は昨年6月に「介護サービス事業所認証評価制度」を創設し、これまで北鹿地方の2法人を含む22事業者が認証を受けた。人材育成や職場環境の整備などに取り組む事業所を県が認証して公表し、人材の定着や確保につなげる取り組み。制度の普及を目指して19日、大館市の秋田看護福祉大でセミナーが開かれた。
 職員がやりがいを感じながら働き続けられるよう処遇改善や人材育成に積極的に取り組む事業所を県が認証する制度。全国的にも認証評価制度を導入する動きが広がっている。本県では▽仕事の魅力発信▽人材のキャリアアップと育成支援▽職場環境整備と両立支援―など4本の柱に基づき評価項目を定めている。
 県長寿社会課によると、これまで94事業者が制度へ取り組む意思を示す「参加宣言」を行った。申請を行い、認証を受けたのは22事業者。北鹿地方では今月6日付で社会福祉法人の大館圏域ふくし会、小坂町社会福祉協議会が認証を受けている。
 「市民に制度を知ってもらうことで、取り組もうとする事業者の機運を高めたい」と、介護職を志す学生向けにセミナーを初めて開催。県北会場の同大学では、学生や介護事業所の関係者らが参加した。「介護業界の今」と題した講演に続き、認証を取得した潟上市の医療法人正和会と能代市の松峰園が事例発表。1時間単位の休暇導入など仕事と家庭の両立支援の取り組みなどを紹介し、「認証法人となることで信頼度が向上し、働きやすい職場をPRでき、職員の意識改革にもつながる」などと語った。
 参加した大館圏域ふくし会の担当者は「認証に向けこれまで取り組んできたキャリアアップや福利厚生を見直し、体系化を図った。県のお墨付きをもらい透明性が図られ、人材確保につながることを期待したい」と話した。

神成澪さんの陶板壁画 「擁樹」の一部を譲渡 福島の病院が北秋田市へ

2018-11-20
神成澪さんが手掛けた陶板壁画「擁樹」(一部)の仮展示(北秋田市文化会館)
 北秋田市にゆかりのある陶芸作家の故・神成澪さんが手掛けた陶板壁画「擁樹」の一部が、作品が設置されていた福島市の病院から市に譲渡され、19日から市文化会館で仮展示が始まった。病院の新築に伴い「ゆかりのある北秋田へ」と贈られたもので、将来的に壁画として設置する予定。仮展示は12月中旬までの予定。
 神成さんは1921年、能代市生まれ。大学卒業後に人形劇団の美術スタッフとして創作活動をスタート。陶芸やステンドグラスなども手掛け、全国各地の公共施設などで大型の陶板壁画を制作。北秋田市文化会館などにも神成さんが手掛けた陶板壁画がある。
 神成さんの母親は旧鷹巣町小森の出身。同じく旧鷹巣町出身の直木賞作家・渡辺喜恵子さんとも親交があった。2000年からは、鷹巣町で「澪の会」を主宰し、市民に創作指導を行っていた。
 「擁樹」が設置されていたのは福島市の大原綜合病院(佐藤勝彦院長)。病院の完成を記念して1972年に制作され、正面玄関の壁に設置されていた。新築に伴い旧施設が解体されることになったため、作品の一部が神成さんにゆかりのある北秋田市に贈られることになった。
 譲り受けたのは幅約9㍍、高さ約2・6㍍ある作品の約5分の1にあたる部分で、天に向かって複数の人が歌声を響かせている様子などが描かれている。
 仮展示は神成さんの陶板壁画作品がある市文化会館のエントランスホールで実施。19日は澪の会で神成さんの指導を受けた市民らが駆けつけ、師匠の作品を鑑賞していた。
 市によると将来的に作品は壁画として展示する考えで、場所などを今後検討する。仮展示は12月中旬までの予定。

戌年にちなみ 忠犬ハチ公巡る2泊3日 大館・市民の翼ツアー 渋谷の像清掃も

2018-11-19
渋谷のハチ公像前で記念撮影するツアー参加者ら(大館市移住交流課提供)
 戌(いぬ)年にちなみ、忠犬ハチ公にまつわる訪問先を多く盛り込んだ「大館市民の翼ツアー」が18日まで2泊3日で行われた。参加した30~70歳代の市民26人は東京都などを訪れ、JR渋谷駅前の清掃活動やハチ公に関する博物館の見学などを楽しんだ。
 福原淳嗣市長を団長に毎年度開いている。大館能代空港の利用促進が狙いで、圏域の市民には関係団体による助成も用意。2月に開催した前回は、ハチ公の飼い主・上野英三郎博士の出身地である三重県津市などを巡った。
 今回は「横浜ベイディナークルーズと忠犬ハチ公を巡る旅」と題して、2日目から東京入り。東京大学のキャンパスツアーでは、同大生の案内で農学部にあるハチ公と上野博士の銅像などを見学。最終日は、渋谷区観光協会の3人と合同でハチ公像を拭いたり周辺を掃いたりする清掃を展開。国立科学博物館に展示されているハチ公の?製も見て回った。
 日程には今回初めて、首都圏大館ふるさと会総会への参加も盛り込まれた。このほか神奈川県鎌倉市で鎌倉大仏や鶴岡八幡宮の見学なども満喫した。

地域の「音楽王」輝く 鹿角 15組、歌や踊りで沸かす

2018-11-19
見事なパフォーマンスが続々と披露され、会場を沸かせた音楽王決定戦(コモッセ)
 地域住民が主役の、歌と踊りと演奏の祭典「輝け☆音楽王HANA―1決定戦」が18日、鹿角市のコモッセで開かれた。総勢15組約60人が出演、「音楽王」など各賞を目指し、磨き上げたパフォーマンスを披露した。
 花輪地域づくり協議会(賀川満会長)の主催。音楽を通じて異世代の住民が一体感を持って親睦を図り、楽しみを共有することで、地域力の向上につなげようと2013年から毎年始め、6回目。
 一昨年までは「花輪音楽まつり」という名称だったが、コンテスト色を鮮明にし、一層の盛り上がりを図ろうと昨年、改称した。賀川会長は「出演者は生活の中で日頃から音楽を楽しみ、親しんでいる人たち。これこそが文化だ」とあいさつした。
 芸自慢が続々と登場し、会場を沸かせた。時代劇の主題歌を歌った男性は衣装に凝り、着物姿。振り付けも見事に決めていた。7歳の子どもはコートに帽子、四角いカバンという旅姿で登場。三味線の伴奏で「北国の春」を歌い上げた。
 歌のほか、ユーモラスな踊りのパフォーマンスやハーモニカ演奏なども披露され、音楽、楽器、踊りを楽しむ姿勢が来場者に伝わる〝地域住民が主役〟の祭典となった。
 大館市を拠点に活動している男性ポップスデュオ「ダックスムーン」がゲスト出演し、盛り上げた。

10月のニュース

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タイの教育関係者 北秋田の小中学校視察 県教委の海外交流事業で

2018-10-25
数学の授業を見学するタイの教育関係者(鷹巣南中学校)
 タイ王国の教育関係者6人が23日から、県教委が取り組む海外交流促進事業の一環で、北秋田市内の学校視察に訪れている。24日は鷹巣南中学校と合川小学校の2校を訪問し、数学や理科の授業を見学した。
 県教委は2015年度から、5年間の計画で県の教育資産を活用した海外交流促進事業を実施。タイの4小中学校や連携している2大学の協力を得て、「グローバル社会に対応した授業モデルの構築」に関する共同研究を進めている。
 今回は共同研究の発展や教育交流の推進を目的に、北秋田市内の小中学校を初めて視察した。ウボン・ラチャタニ大学の教育学部副学部長やプラチャ・アッパサム小学校の校長、教諭ら計6人が、通訳、県教委関係者とともに訪問。初日は伊勢堂岱遺跡や森吉山などを見学し、24日から学校の視察を行った。
 午前中に訪れた鷹巣南中では、はじめに小林浩之教頭が学校の経営重点や1日の流れ、年間行事などを説明。参加者からは「授業の計画はどのように立てているか」などと質問が挙がり、同校の教諭が「数学の授業は3人の教員で相談して計画を立てることもある」と答えていた。
 校内の見学では体育館や音楽室などを見て回った。参加者は掲示物や、生徒が実際に提出した自主学習ノートの内容などに興味を示していた。続いて図形の角度について学習する2年生の数学の授業参観を行った後、生徒と一緒に給食を食べて交流を深めた。
 市内での視察は25日まで。最終日は鷹巣小で授業参観や校長との懇談会を行う。26日は秋田市で県教育長の表敬訪問や国際教養大を訪問し、27日に秋田空港を出発する。

世界キャラサミットに参加 上小阿仁村のこあぴょん 先輩キャラと決起集会

2018-10-24
世界キャラクターさみっとに参加する上小阿仁村PRキャラクターのこあぴょん㊥と与次郎㊧、ニャジロウ㊨(ふるさと公園)
 上小阿仁村のPRキャラクター「こあぴょん」が11月に埼玉県羽生市で開催される「世界キャラクターさみっとin羽生」に参加することになった。世界各国から300を超えるゆるキャラが参加するイベント。「秋田と上小阿仁の良さを全国にPRしたい」と意気込んでいる。
 羽生市はご当地キャラクターを活用した地域活性化に取り組んでおり、2010年から国内外からさまざまなキャラクターを集めた「さみっと」を開いている。今年は国内外から300を超えるキャラクターが参加して11月24、25日、県営羽生水郷公園を会場に行われる。
 秋田県からは、こあぴょんのほか秋田市の与次郎とニャジロウ、美郷町のミズモが参加する。23日には与次郎とニャジロウが村を訪れ、こあぴょんと一緒にさみっとに向けた決起集会を開催。さみっとでは秋田チームとしてダンスを披露するなどして秋田をPRする計画で、キャラクターたちは本番に向けてチームワークを高めていた。
 村は「こあぴょんを通じて上小阿仁の良さや特産品などを多くの人に知ってもらいたい」と話していた。
 

鹿角家畜市場 猛暑影響し価格下落 かづの牛子牛平均20万円

2018-10-24
短角種などが上場された鹿角家畜市場(花輪菩提野)
 鹿角市花輪字菩提野の鹿角家畜市場で23日、子牛と一般牛の競りが行われた。日本短角種(かづの牛)の子牛平均価格は20万円余り。猛暑の影響で平均体重が少なかったこともあって、前年度を約4万1000円下回った。
 子牛は鹿角市や小坂町の繁殖農家を中心に48頭が上場され、45頭が成立した。このうち短角は上場38頭中35頭が成立し、1頭当たりの平均取引価格20万6029円(17年度24万7679円)、最高値28万5000円(同33万1120円)と前年度を下回った。
 ヘルシーな赤身の肉質が人気の短角は、子牛の平均価格が14年度約31万1000円、15年度約38万5000円、16年度約49万9000円と市場開設(1967年)以来の最高値を3年連続で更新していたが、17年度は半値以下に下落した。こうした推移について市場関係者は「全国的な子牛の高騰などを背景に、バブルのような状況で需給のバランスが崩れていた」とみている。
 本年度の主な下落要因について、同市場では平均体重が217㌔と前年度比42㌔の大幅減となったことを挙げる。「短角は寒さには強いが、暑さには弱い。今年の猛暑で草の状態も良好ではなく、体重ののりが悪かった」とし、「昨年ぐらいの体重だと、価格も同じぐらいだったのではないか」と話した。また、雌28頭、去勢10頭と性別による上場頭数の差が大きかったことも影響したようだ。
 短角以外の子牛の平均取引価格は褐毛(10頭成立)が28万9800円(17年度27万5300円)、黒毛は子牛の上場がなかった。
 同市場を運営する県畜産農協の加藤義康組合長は「鹿角地域の短角は減少傾向にあったが、市や県の協力で増頭することができ、現在500頭を飼育している。その成果がこれから問われると思っているが、低コストで素晴らしい牛が生産されるよう頑張っていきたい」と述べた。

 

13自治体など「水増し」 障害者の雇用 秋田労働局が再点検

2018-10-24
 中央省庁などが障害者の雇用者数を水増ししていた問題を受け、秋田労働局が県内の自治体などを対象に昨年6月1日時点での雇用実態を再点検したところ、大館市や北秋田市を含む13の自治体・機関で雇用数が実態より多く計上されていたことが分かった。
 対象となったのは、法定雇用が義務づけられる56の自治体と機関。
 まとめによると、「水増し」があったのは県の知事部局7・5人、県警本部6人、県教育委員会41・5人、市町村関係44人―の計99人。市町村では秋田市が26人、横手市9人、大館市や北秋田市なども各1人あった。非常勤職員などは0・5人などとする国のルールに基づき算定した。
 昨年6月1日時点の法定雇用率は、県や県警、市町村等機関が2・3%、県教委2・2%。再点検により、実際の雇用率は県警が1・07%(点検前2・67%)、県2・34%(同2・55%)、県教委1・86%(同2・24%)、市町村関係2・06%(同2・41%)に低下し、大館市と北秋田市を含む12の自治体・機関で法定雇用数に届いていない。
 雇用数が多く計上されていた理由について、労働局職業対策課は「多くの場合、障害者手帳を確認してなかったり、指定医による診断書を持ってなかったりと、ガイドラインの認識不足が原因だった」と説明。今後、関係機関などを集め、雇用率確保に向けた連絡会議を開催する方針。

旧荒瀬村の行商人の版木 宮城で発見 北秋田市に寄贈、展示へ

2018-10-23
旧荒瀬村の行商人の名が記された版木の贈呈式。左から長岐さん、市長、松橋さん、戸嶋さん(市役所)
 北秋田郡荒瀬村(現北秋田市)の行商人が使ったチラシや薬袋の印刷に使用されたとみられる版木が、発見された宮城県の元印刷会社経営、佐々木弘重さん=登米市=から北秋田市に寄贈された。版木はマタギ資料館などで展示する予定。
 版木は「行商人 松橋福松」「秋田県北秋田郡荒瀬村」「御薬入」の文字や商標、クマの絵が彫られている。大きさは縦21㌢、横16㌢、厚さ2㌢。東日本大震災の影響で廃業した印刷会社の蔵を整理していたときに見つかった。佐々木さんは「子孫に返却したい」と思い、たまたま北秋田市に縁のあった知人を通じて子孫を探した。
 市文化財保護団体連絡協議会の戸嶋喬会長らが調査を行った結果、版木に記された行商人と同じ名前の人物が旧荒瀬村にいたことが分かった。行商人の子孫も判明したが、子孫らの「多くの人に見てもらった方がいい」という意向を踏まえ、市への寄贈を決めた。
 22日に市役所で版木の贈呈式が行われた。版木に名前が彫られている行商人の兄弟の孫にあたる松橋久敏さん=同市阿仁幸屋渡=、仲介者として佐々木さんから版木を預かっていた長岐正志さん、戸嶋会長が訪問。松橋さんが津谷永光市長に版木を手渡した。
 松橋さんは版木について「行商で足りなくなった薬袋を刷るための原版ではないか」と推測。戸嶋さんによると、大阿仁地区周辺の行商人は万病の薬とされた「熊の胆(い)」などを全国各地で販売していたといい、「行商人がさまざまな場所へ歩いていたことが分かる物が出てくることはめったにない」と話していた。
 津谷市長は「不思議な巡り合わせで阿仁の宝が発見された」と発見を喜んだ。今後は阿仁伝承館や大阿仁公民館で版木の展示を検討しており、最終的にマタギ資料館での常設展示を予定している。
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