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一般会計 実質収支11億の黒字 18年度決算 審査を開始 市民税など前年度比増 大館

2019-09-20
 大館市の9月定例議会は19日、一般・特別会計決算特別委員会(石垣博隆委員長)を開き、付託された2018年度一般会計と15特別会計の決算認定案の審査を開始した。福原淳嗣市長は冒頭のあいさつで、個人市民税、法人市民税が対前年度比で増となり、ふるさと納税の寄付額も7億円を超えたことなどを紹介。監査委員は「今後とも財政の健全性を確保しながら、長期的な視野での施策推進を望む」との意見を述べた。
 18年度の一般会計は、歳入が前年度比3・5%増の391億5308万円、歳出は同3・3%増の371億749万円。差引額は20億4559万円で、19年度への繰越財源を差し引いた実質収支は11億2338万円の黒字。実質収支から前年度の実質収支を差し引いた単年度収支は5億2003万円の赤字。実質単年度収支も7億6738万円の赤字を計上した。
 国民健康保険、介護保険など15特別会計の決算総額は、歳入が6・7%減の210億607万円、歳出は6・3%減の202億7332万円。実質収支は7億3275万円の黒字、単年度収支は1億6150万円の赤字となった。 市債残高は18年度末で前年度比1億5735万円(0・5%)増の346億1276万円。公営企業会計を含む全会計の市債残高は前年度から8413万円(0・1%)増加し659億676万円。
 福原市長は歳入について、市税は都市計画税を廃止したが、個人市民税、法人市民税収入が対前年度比増となり、収納率が過去最高を更新したと説明。ふるさと納税は「返礼品の魅力向上などで寄付額が7億円を超え、地域経済への波及効果があった」と強調した。
 歳出は「子育て世代に関する市の独自事業として在宅子育て事業給付金などで負担軽減を図りつつ、待機児童対策を推進した」と強調。歴史まちづくり事業推進や交流人口の拡大を図るため秋田犬の里建築工事を実施したことなどにも触れた。
 長谷部明夫代表監査委員は審査報告で、「第6次市行財政改革大綱に基づき、歳入の確保と歳出の削減や行政の効率化などに取り組み、一定の成果を上げている」と評価しながら、「多くの事業を抱える中で、人口減少対策や少子高齢化への対応にかかる経費の増加も見込まれ、厳しい財政運営が続くと予想される。各種事業は計画内容を精査し、より効率的、効果的に推進してほしい」などと求めた。
 特別委は20日に一般会計款別審査など、24日は総括質疑などを予定している。

声良鶏銅像 駅前設置は不採択 請願・陳情 地上イージスは継続審査 鹿角市9月議会

2019-09-20
 鹿角市の9月定例議会は19日、最終本会議を開き、委員会に付託していた議案13件と決算認定案1件、追加提案の一般会計補正予算案(第5号)、議員発議の意見書案各1件を可決、認定したほか、声良鶏銅像のJR鹿角花輪駅前への設置を求めた請願を不採択、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の秋田市新屋地区への配備に反対の意思を示すよう求めた請願、陳情計3件は継続審査とした。2018年度一般・特別各会計の決算認定案6件が追加提案され、決算特別委員会を設置、閉会した。
 「声良鶏銅像を花輪駅前を離れることなく設置することを求める請願」は、鹿角花輪駅前にある銅像を歴史民俗資料館へ移設する市の方針に反対している市民団体「声良鶏銅像の設置を考える会」(奈良東一郎代表)が提出。
 吉村アイ議員が採択の立場から「市民の声の代弁者である議会として『考える会』に寄せられた700人を超える署名、市民の熱い思いをくみ取るべき」、田村富男議員が不採択の立場から「銅像移設を機に資料館をまちなか観光の目玉として生かすべき。銅像も重要だが、声良鶏の飼育・保存対策にもっと力を入れるべき」とそれぞれ討論。議長を除く16人による起立採決の結果、請願の趣旨に賛成4人、反対12人で不採択とした。
 地上イージス配備反対の請願、陳情について、戸田芳孝議員が採択の立場から「住民の生活を脅かす配備計画はあってはならない。新屋地区だけでなく県民全体の問題」、兎澤祐一議員が「根本的には国防の問題で、拙速に結論を出すべきではない。もっと議論をすべきと考えるので継続審査が妥当」とそれぞれ討論。起立採決の結果、継続審査とした総務財政委員長報告に対して12人が賛成し継続審査とした。
 追加提案の補正予算は、滞納市税不適切処理訴訟で最高裁第3小法廷が市民団体の上告を棄却し、判決が確定したことから、顧問弁護士委託料194万円(弁護士への報酬)を計上した。財源は財政調整基金を充てる。
 意見書は、森林・林業・木材関連政策の推進を政府に求める内容。

副村長、監査委員に不同意 上小阿仁村9月議会 6月に続き再度

2019-09-20
 上小阿仁村の9月定例議会は19日、最終本会議を開き、追加提案された副村長と監査委員の選任案をいずれも、反対多数で不同意とした。秋田市新屋への地上イージス配備反対の意見表明を求める陳情は、全会一致で採択した。
 副村長は、前村長の任期中だった2018年3月末に前任者が辞職。その後は選任されず、不在が続いていた。4月の選挙で返り咲いた中田吉穂村長は、6月に臨時議会を開いて副村長、監査委員、教育長の選任案を提出。教育長は同意されたが、副村長と監査委員は反対多数で不同意となっていた。
 提出した案は、副村長が11年6月から15年4月まで副村長を務めていた加賀谷敏明氏(69)=福舘字村岱=、監査委員は11年6月から15年4月まで監査委員を務めた齊藤登氏(73)=同=。いずれも臨時議会で不同意となっていたが、中田村長は12日の議会運営委で「ともに経験豊富で最適任と考えている。信頼できる人材」と説明していた。
 伊藤敏夫議長を除く7議員で投票を行った結果、副村長は賛成2、反対5、監査委員は賛成3、反対4と、いずれも反対多数で不同意となった。議運委の際には議員から「慎重に審議し、議会として同意しなかった。再度、提案するというのはどうなのか」との声が上がっており、賛成票、反対票の数は副村長、監査委員ともに、臨時議会での採決と同じ結果だった。
 中田村長は本会議の終了後、北鹿新聞などの取材に「残念。説明は尽くしてきたのだが。いずれも前の任期の時に務めた実績がある。なぜ反対されるのか分からない」などとコメント。今後については「他の人を提案することは考えられない。対応はじっくり考えたい」と述べた。
 定例議会は、提案された2018年度各会計決算認定案や本年度一般会計補正予算案など議案20件と追加された工事請負契約の締結を、原案の通り認定・可決し、閉会した。

婚姻支援で負担を軽減 お試し勤務は企業誘致 観光産業で経済活性化 18年度大館市施策

2019-09-19
 大館市は、2018年度主要施策の執行状況と成果をまとめた。若年者婚姻支援事業は「あきた結婚支援センター登録者が18年度末で93人に達した」として経済的負担の軽減を挙げ、お試し勤務体験などのサテライトオフィス(出先拠点)事業では「企業誘致につながった」と実績を強調。地域連携DMO(観光地経営組織)形成事業は「観光の産業化で地域経済の活性化を図った」としている。
 当初予算の一般会計は331億8878万円だったが、10回の補正で43億7170万円を追加。前年度から繰り越された13億5466万円を加えた総額は389億1515万円となった。これに対する決算は歳入391億5308万円、歳出371億748万円で差引額20億4559万円。繰越事業の一般財源9億2221万円を差し引いた実質収支は11億2338万円だった。
 若年者婚姻支援事業は予算141万円に対し決算104万円。結婚支援センターの登録料(1万円)を市が全額負担する助成事業は26人、ブライダル資金利子補給は27人が活用し、婚姻に伴う経済的負担の軽減を図った。結婚新生活スタートアップ支援事業は予算360万円に対し決算297万円で10人に補助金を交付した。
 1人暮らし高齢者に緊急通報装置を貸与する事業は大館地域116台、比内地域15台、田代地域41台で予算524万円に対し決算480万円だった。
 園芸メガ団地整備事業は予算、決算ともに4854万円。ニンニク生産・出荷調整に必要な施設・機械の導入を支援し、作業の効率化を図った。
 サテライトオフィス事業は予算447万円に対し決算356万円。企業誘致につながったほか、23社54人の勤務体験を受け入れ、「活動を継続して新たなサテライトオフィス誘致を目指す」とした。
 地域連携DMO形成事業は予算1億512万円に対し決算1億442万円。観光地域づくり法人・秋田犬ツーリズムを中心として訪日外国人客誘致に向けた情報発信、受け入れ体制整備など市町村の枠を超えた連携で観光の産業化による経済活性化を図った。
 歴史まちづくり事業は国登録有形文化財・桜櫓館を取得し、歴史的風致形成建造物を所有する2団体に補助金を支出した。予算9281万円に対し決算5730万円だった。
 危険空き家解体撤去補助金は予算500万円に対し決算479万円。11件に交付した。
 スポーツ・文化合宿誘致促進事業(予算333万円)は16団体365人が利用し、決算額は255万円だった。
 20年東京五輪・パラリンピックに向けたホストタウン事業は予算473万円に対し決算328万円で、タイのパラリンピックチーム事前キャンプを市内で実施することが決定、タイ脳性まひスポーツ協会と基本合意を締結した。

東北道 県内初の大規模更新 十和田―小坂IC間 抜本的な老朽化対策

2019-09-19
東北道で進められているリニューアル工事(小坂川橋)
 ネクスコ東日本十和田管理事務所は、開通から33年が経過した東北自動車道の十和田インターチェンジ(IC)―小坂IC間で、抜本的な老朽化対策として橋などのリニューアル工事を進めている。18日は、小坂町の小坂川橋の施工現場を報道関係者に公開。高速道路ネットワーク機能を長期にわたって健全に保つため、必要な工事を実施していることを説明したほか、工事に伴う通行規制への協力を呼び掛けた。
 ネクスコ東日本が管理する高速道路の約4割が開通から30年以上が経過し、経年劣化によるリスクの高まりが懸念されている。
 こうした中、建設に関わる全費用(ライフサイクルコスト)の最小化や、道路の破損が大きなトラブルにならないための予防保全、さらなる性能向上のため、2015年度から「高速道路リニューアルプロジェクト」を展開。従来の部分的な補修ではなく、抜本的な補修を施している。
 具体的には劣化した床版を、耐久性の高い新しい床版に取り換えたり、トンネルの補修などを実施している。床版は路面を支える板状の鉄筋コンクリート製の構造部材。その上に舗装等を施して仕上げる。
 東北道のリニューアル工事は県内では今回が初めて。8月29日から下り線の小坂川橋(113㍍)と亀田山トンネル(1252㍍)で実施し、11月中旬に終了する予定。橋とトンネルの異なる工種の工事を同時に行うことで、通行規制の削減、工事の効率化、コスト削減などを図っている。
 このうち小坂川橋は、車両の大型化による輪荷重の繰り返しで微細なひび割れ、冬期間の凍結防止剤散布の塩分などが原因となり、床版のコンクリートの劣化や鉄筋の腐食が目立ち始めているといい、取り換え工事が進行中。
 床版1枚の大きさは長さ約11㍍、幅1・8㍍、厚さ約30㌢、重さは約14㌧。取り換え作業は大型クレーンを使って行い、これまで全53枚のうち39枚を新設した。
 同工事に伴い、周辺約3・8㌔にわたり、上下線各2車線を1車線に減少させ、上り線に集約し終日対面通行規制を行っている。期間は11月1日までの予定。
 ネクスコ東日本では安代IC―碇ケ関IC間の66㌔区間で橋5カ所、トンネル11カ所のリニューアルを計画。総事業費は約58億5000万円(税抜き)。十和田―小坂IC間の上り線は来年5月に着工予定で、その後は小坂―碇ケ関IC間、安代―鹿角八幡平IC間で工事を行う予定。
 十和田管理事務所の登坂和行所長は「床版を新しくすることにより、さらに数十年、高速道路を安全に使っていただける」とし、通行規制への協力を呼び掛けた。
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ガソリン携行缶 給油に身元や用途確認 消防庁 ガソリンスタンドに通達 京都の放火受け

2019-08-08
車両以外への給油は専用の携行缶が必要(工藤米治商店大館西サービスステーション)
 7月に京都市のアニメ制作会社のスタジオが放火された事件を受けて消防庁は、全国のガソリンスタンドに、ガソリンを専用容器で購入する客に目的や身元を確認し、記録を保存するよう通達した。農機や冬の除雪機など北鹿地方でも携行缶による購入が見られる。通達を受けガソリンスタンドも対応している。
 ガソリンは気温が氷点下40度でも気化し、火花でも爆発的に燃焼する。ガソリンを携行する容器は消防法で定められ、プラスチック製は最大10㍑、金属製は同60㍑まで購入できる。セルフスタンドでも利用客自身が給油することはできない。車両での運搬量についても制限がある。
 事件では約70人が死傷。犯人が現場近くのスタンドで計40㍑のガソリンを携行缶で購入し、犯行に及んだとみられる。同庁が再発防止策として各店や石油商業組合など関係機関に通達。運転免許証など身分証の確認や使用目的のほか、販売記録の作成保管、不審に思った場合は警察への届け出も求めている。
 大館市消防本部によると、ガソリンは揮発性が高く、可燃性ガスは重いため拡散しにくくその場に滞留しやすい。「自宅に多量を保有するのをやめ、必要な分を貯蔵してほしい」と注意を呼び掛けている。
 市根下戸新町の工藤米治商店大館西サービスステーションでは、携行缶の購入は1日に多くて5件ほど。用途は草刈り機や田植え機など農作業が中心。通達以前にも、常連客以外や多量の購入客には使用目的を確認してきたという。
 斉藤博マネジャー(48)は「京都の事件は、ガソリンの危険性が伝わる爆発だった。利用客には事件を受けて確認が必要になったことを伝える。事件や事故の未然防止や抑止につながるよう、従業員一同で徹底する」と話した。

十和田八幡平駅伝 男子・小森が連覇果たす 1区から首位独走 女子は東北福祉大A

2019-08-08
小森コーポレーションはアンカーの馬場祐輔がゴールテープを切り連覇を決めた(鹿角市八幡平大沼)
 真夏の鹿角路でたすきをつなぐ第72回十和田八幡平駅伝競走全国大会(鹿角市主催)は7日、男子が十和田湖休屋から八幡平大沼までの5区間71・6㌔、女子が平塚果樹園から八幡平駐在所までの5区間28・1㌔のコースで開かれ、声援を一身に受けながら健脚を競った。男子は小森コーポレーション(茨城)が連覇、女子は東北福祉大学Aが優勝した。
 男子17チーム、女子6チームがエントリーした。男子は終盤にかけて上りが続く標高828㍍の難コースに加え、この日の鹿角市の気温はレース終盤に差し掛かる午前11時時点で30度を超えており、選手らにとっては過酷なレースとなった。
 男子で優勝した小森コーポレーションは1区から首位に躍り出た。外国人選手が集中した2区や花の3区では区間賞を譲ったがいずれも他に劣らぬ走りで順位を維持し、4、5区では区間賞の快走で2位に2分以上の差を付けてゴール。一度も首位を譲らぬ独走で連覇に花を添えた。
 本川一美監督(47)は「1、2区がキモだったが、よく乗り切ってくれた。昨年は本大会優勝をきっかけにニューイヤー駅伝でも踏ん張ることができた。今回の優勝で選手たちも秋以降へ一つ自信が付いたと思う」などと喜びを語った。
 北鹿勢は大館北秋陸協Aが16位、同Bが17位、関係選手2人が臨んだ秋田陸上競技協会は9位、松宮祐行(39)=花輪高出=がアンカーを務めたセキノ興産は8位だった。松宮は区間9位で、「入賞の6位まで順位を上げられず不完全燃焼」と無念の表情。しかし「地元鹿角で開催される思い入れのある大会。機会があるのならまた走りたい」と次回への意欲を見せた。

県ミニバス夏季大会 初優勝の喜び報告 女子鷹巣 選手らが市役所訪問

2019-08-08
佐藤教育長㊨に優勝を報告する長谷川主将(北秋田市役所第2庁舎)
 第32回県ミニバスケットボール夏季大会(1~2日・秋田市)で初優勝した女子鷹巣が6日、市役所第二庁舎を訪れ喜びを報告した。接戦を制してきた選手たちは東北大会(13~14日・宮城県)に向け「最後まで諦めない」を合言葉に健闘を誓った。
 県大会の準決勝で女子鷹巣は強豪・新山と接戦を演じ最後の1秒で逆転勝ち。決勝も六郷と競る展開となったが、持ち前の粘り強さを発揮し初優勝を飾った。
 この日は選手15人と出川修コーチが優勝カップを手に訪問。佐藤昭洋教育長に快挙を報告した。主将の長谷川蘭さん(6年)が「コーチから教わったことをプレーでしっかり発揮したい」と東北大会の抱負を述べた。
 他の選手たちも「最後まで諦めずに走る」「チームで協力して良い結果を出したい」などと意気込んだ。出川コーチは「県代表のプライドを持って優勝できるように頑張りたい」と決意を新たにした。
 報告を受け、佐藤教育長は「おめでとう」と祝福した。教員時代に男子のミニバスを1年間指導したことがあり、出川コーチとは師弟関係。その分喜びが大きいといい「全県で勝つことは難しい。よく勝ってくれた」と感極まった様子。「この調子で東北大会も頑張ってほしい」と激励した。

昔ながらの技息づく 東北の郷土玩具と酒 佐藤さんが開店 「若い世代に良さを」 大館市

2019-08-07
自宅の一室を改装し、店をオープンさせた佐藤さん(大館市岩瀬)
 昔ながらの技術で作られた郷土玩具と酒が並ぶ店「東北の酒と玩具MUTO」が先月、大館市岩瀬にオープンした。店主はニットブランドを主宰する佐藤孔代さん(42)。自宅の一室を改装した小さな店に、土人形や張子、こけしなどこだわりの商品を並べ、「若い世代に実際に手に取ってもらい、その良さを伝えたい」と話す。
 佐藤さんは東京の服飾メーカーに勤務後、独立しニットブランド「yourwear(ユアウェア)」を立ち上げた。2014年に帰郷し、地方から商品を発信している。
 帰郷から5年、「本業はおかげさまで順調」と佐藤さん。趣味で郷土玩具の作り手を訪ねるうちに「小規模ながら、いいものを生み出す工房がたくさんある」と知った。一方で、買える場所が少なく、「作り手が高齢化する中、このまま知られずに途絶えたらもったいないと思うようになった」と開店を決意した。
 300年の歴史を持つ「三春張子」(福島県)や、「附馬牛人形」(岩手県)など、表情豊かな玩具が並ぶ。秋田からは、90歳を超えた今も毎日こけしを作り続ける湯沢市の小南三郎さんの作品が目を引く。「昔ながらの作り方にこだわる工房を選んだ」といい、佐藤さん自ら、現地に足を運び仕入れている。
 酒は「羽後麦酒」(羽後町)のクラフトビールや果樹農家が立ち上げた亀ケ森醸造所(岩手県)のワインなど。家族が高齢になり実家の商店で酒の取り扱いをやめた後、地元から「困る」との声を受け、佐藤さんが販売の免許を取得。「小さな醸造所など玩具と通ずるラインアップになった」という。
 酒を買いに来た客が玩具に興味を示すなど「東北の手仕事がじわじわ広がっていくのが楽しみ」と話す。「若い世代に郷土玩具の良さを知ってもらい、その中からいつか仕事を引き継ぎたいと思う人が出てくれることが夢。同じ作り手として、『知ってもらう』役割を担い、次につなげていけたら」と目標を掲げた。
 兼業のため、営業は通常、金、土、日曜のみ。お盆に合わせ9~18日は店を開ける。時間は午前10時~午後4時。場所は大館市岩瀬字大柳、田代公民館岩瀬分館近く。問い合わせは☎0186・54・6306。

鹿角3高校統合 説明の遅れを陳謝 県教育庁 協議会委員に説明会

2019-08-07
協議会委員への説明会(十和田市民センター)
 県教育庁は5日、「鹿角小坂地区高校統合に関する協議会」で委員を務めた人たちに対する統合校設置場所に関する説明会を、鹿角市十和田市民センターで開き、渡部克宏教育次長は、設置場所の決定について「もう少し早くに説明の場を設けるべきだった。遅くなり大変申し訳ない」と陳謝した。
 同協議会は、県教委から委嘱された花輪、十和田、小坂の3高校のPTAや同窓会、教育行政、産業団体などの委員20人で組織。統合校の設置場所などをテーマに、計3回の協議を行い、県教委へ報告書を提出した。
 県教委は報告書や市、小坂町からの意見などを踏まえた上で慎重に議論を深め、統合校の設置場所は、現在の花輪高校の敷地、校舎を活用して開校する方針を発表した。
 説明会には、元委員全員に開催通知を出したが、半数が都合がつかずに欠席し、10人が出席。県教委が概要を説明し、質疑応答が行われた。
 校舎の設置場所について、元委員は当時の県教委担当者の発言内容を指摘しながら、「少なくても8割以上の委員の人たちが、新しい場所に新しい高校をつくるという認識の中で、報告書にOKのサインを出したと感じている」と疑念を抱いた。別の元委員は「なぜ、こういう結果になったのか全く納得できない。能代や鷹巣、大館のような新設校が、なぜ鹿角にできないのか」と不満を口にした。
 一方、花輪高校を活用し、早期の統合校の開校を望んでいるという元委員は「エアコン設置や室内練習場など、施設設備を充実させてほしい。新しい校舎をつくらないと決めたのならば、地域住民が納得するようなものを考えてもらいたい」と要望した。
 協議会の元会長は「報告書通りではないが、既存の高校が素晴らしい高校になると、子どもたちに夢を抱かせるようにしていきたい。早く解決し、みんなで統合校をつくろうという機運が高まればいい」と、早期開校へ鹿角地域全体の結束を望んだ。
 県教委は、既存校舎活用の検討において、「十和田高校の活用も検討した。ただ、築年が経過しており、解体して新たに建設する場合は時間を要する。産業系学科の実習棟を整備するには敷地が狭い」と断念した理由を述べた。
 統合については「魅力的な学校で、生徒が充実した高校生活を送れる学校を目指している。また、国公立大学をはじめとする難関大学、鹿角地域でも問題となっている医師不足に対応できる、指導できる学校も目指している」と考えを示した。
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参院選 あす投開票 2陣営 秋田市で「最後のお願い」

2019-07-20
 第25回参院選は20日、運動期間の最終日を迎える。本県選挙区(改選数1)で事実上の一騎打ちを展開する自民党現職と、野党統一で無所属新人の両陣営は大票田の秋田市で選挙カーを走らせ、17日間の戦いを締めくくる。消費増税や老後資金不足問題に端を発した年金制度の在り方などが争点となる中、各候補とも「最後のお願い」に臨む。投開票は21日。
 本県選挙区に立候補したのは、届け出順に自民党現職で再選を目指す中泉松司候補(40)=公明党推薦、無所属新人で野党統一の寺田静候補(44)、政治団体「NHKから国民を守る党」新人の石岡隆治候補(45)の3人。
 中泉候補は連日のように閣僚や党幹部らの応援を受け、13日は安倍晋三首相とともに大館市で街頭演説。「厳しい戦いだからこそ皆さんの力が励みになる。ふるさとを強くするために必要なのは政策と予算。しっかりと成果を上げて期待に応えていく」と支持拡大を呼び掛けた。20日は菅義偉官房長官が北秋田市で演説する予定。
 寺田候補は政党色を消した草の根運動に徹している。野党支持層の基礎票を固めつつ、無党派層への浸透を狙う。16日は大館市で演説し、「困難の一つ一つに手を差し伸べられる社会でなければならない。私が背負ったものは今の政治の在り方がおかしいという皆の思い。声を上げられない人たちのために力を貸してほしい」と訴えた。
 石岡候補は県内に事務所を置かず、遊説も行っていない。NHKの受信契約者だけが視聴できるスクランブル放送化を動画投稿サイト「ユーチューブ」で訴えている。
 選挙戦は、10月に控えた消費税率10%への引き上げや憲法改正の是非、経済対策などを巡り、与野党の主張が激突する構図。老後資金2000万円問題に端を発した年金制度不安、企業の人手不足への対応も主要な争点に浮上している。
 県選管によると、14日時点で期日前投票を利用したのは有権者87万2895人のうち9万2125人で10・55%。3年前の前回同期に比べ0・9㌽下回っている。

3高校統合 「充実した環境早期に」 県教育庁 小坂高協で理解求める 一部に不満の声も

2019-07-20
小坂高校発展支援協議会で説明する県教育庁の関係者(セパーム)
 鹿角地域の小坂、十和田、花輪の県立3高校の統合校が、現在の花輪高校の敷地に開校することが決まったことについて、県教育庁は18日、小坂高校発展支援協議会に説明した。花輪高校の校舎、敷地を活用することにより、最短期間で開校することができる」とし、地区の子どもたちに「充実した高校教育の環境を早期に提供できる」と理解を求めた。
 町セパームで開かれた同協議会の会合に、県教育庁の渡部克宏教育次長、高校教育課の伊藤雅和課長らが出席。方針決定の経緯について、伊藤課長は鹿角地区の中学校卒業者数の実績と、減少が進む今後の予測値を示しながら、「統合に時間をかけてしまうと、その間に三つの高校とも小規模化が加速する。そのことにより、活力に満ちた魅力ある学校を維持できなくなると予想された」とし、「学校に活力があるうちに統合を進めたい。早期に新しい統合校をつくることが、この地域にとって最も有効であると考えた」と述べた。
 新たな場所へ新校舎の建設については「土地の選定、地権者との交渉、用地の取得や造成、設計、建築の手続きがあり、相当の年数を要する。地区の待ったなしの状況の中で、新しい土地の取得は非常に厳しい。新たな土地を取得するための公費の投入は県民の理解が得られるのか、高いハードルだった」と説明した。
 現在の花輪高校の校舎は2003年の建築で「これからも十分に使用できる。敷地面積は約6万2000平方㍍で、統合校の6クラス規模でも十分活用できる」。統合校は現時点で1学年6クラス規模を予定しており、「産業系の学科、コースの設置も検討している。実習施設が必要になるため、現在の校舎の増改築が不可欠」とした。
 「3高が統合して一つの学校をつくることは、対等の統合」と強調し、「各校の教育課程、特色ある教育活動を引き継ぎたい。小坂高校の伝統や歴史も継承し、統合校の中でより充実、発展させたい」と考えを示した。
 今後は「年度内に基本構想を固め、設置する学科、開校する時期を定めたい。通学に関しては何らかの支援を検討していきたい」と説明した。
 同協議会は小坂高校同窓会、町内の小中PTA、自治会、町などで構成。意見交換で一部の会員は「協議会の存在の意義を大事にするべきだったと思う。報告書と真逆の結論が、協議会への相談がなく県議会に提示されたことは驚き」「今回の決定を、少なくとも協議会に対して説明するべきだったと思う」と、県教委の対応に疑問を呈した。
 渡部教育次長は「協議会の方々への説明は町や市と相談しながら、検討を進めたい。伝え方に関して、反省しなければならない点があったと感じている」と述べた。

北秋田市のくまくま園 子ぐまの名前「和(なごみ)」に 夏休みイベントで公開

2019-07-20
ツキノワグマの「和」(北秋田市提供)
 北秋田市は、阿仁熊牧場「くまくま園」で2月1日に生まれたツキノワグマの名前が「和(なごみ)」に決まったと発表した。20日に開幕する「夏休みイベント」期間中、保育の様子が見学でき大勢の来場を呼び掛けている。
 和は雌で、今春生まれた唯一の子グマ。今季の開園と同時に来園者から名前を募っていた。締め切りの5月末まで1085通の応募が寄せられた。「未使用の名前」など審査基準に従い、飼育スタッフが1点を推薦、決定した。
 命名の由来について市は「令和の一文字を使っている」「甘えん坊でおとなしい性格に合っている」点を挙げた。同名の応募は2件あり、命名者は非公表。イベント開催日の午前11時と午後2時の計2回、約30分間広場で遊ぶ姿を公開する予定。
 イベントの日程は20、21、27、28日と8月3、4日、10~18日。午前9時から午後4時まで。ひぐま舎の中に来場者が入り餌を置く体験や、クイズラリー、フォトコンテスト作品の展示を予定している。
 他に▽27日=リニューアル5周年セレモニー▽28日、8月3、4日=クラフトコーナー▽10~15日=移動動物園―を計画している。27日は入園無料デー。ヒグマの実寸大(2・3㍍)パネルなどをお披露目する。
 8月11、12の両日はくまくま園近くの屋外施設「遊遊ガーデン」で魚のつかみどり(午前10時から午後3時まで)を体験できる。午前11時、午後0時30分、午後1時30分の計3回。通常料金は1人1000円だが、くまくま園の半券提示で半額割引する。釣りは自由。魚などの焼き場を用意している。
 問い合わせは同園(☎0186・84・2626)。

干ばつなど 農産物の生育に影響 エダマメは面積減の222㌶ JAあきた北生産組織協

2019-07-19
生育状況などが報告された生産組織連絡協議会(メモリスあきた北)
 JAあきた北の生産組織連絡協議会(小畑公悦会長)が18日、大館市のメモリスあきた北で開かれ、農畜産物の生育状況を確認した。5月以降の渇水、干ばつの影響で生育が遅れている作物があり、今後の管理で回復を目指すとした。年々作付けを増やしてきた最重点品目のエダマメは、1日現在の栽培面積が前年度比19・3㌶減の222・7㌶。ネギは栽培戸数を増やしたが、それ以外の作物は微減や現状維持で、新規参入者の確保が課題に挙がった。
 最重点品目はエダマメ、アスパラガス、ヤマノイモ。このうち、エダマメは前年度比1戸減の39戸が栽培。本年度の販売金額は2億7000万円を計画した。出荷は例年早い16日から始まったが、JAの担当者は「高温、乾燥から全体的に草丈が短く、さやの付きが少ない。お盆ごろまではやや収量が少ない状態になるのでは」と指摘した。
 アスパラガスは91戸が39・2㌶で栽培し、前年度から3戸、4・6㌶減った。春採りは5月の降ひょうなどで出荷開始が遅れた上、その後も干ばつの影響で品質が低下し、出荷量は例年の3割減。「夏採りの出荷量確保を目指す」とした。ヤマノイモは38戸が20・1㌶で栽培し、1戸、0・4㌶減。3年後に販売額1億円を目指すネギは41戸が10・5㌶で栽培し、4戸、1・2㌶増えた。
 野菜や果樹、花き、菌茸の青果物全体の栽培戸数は466戸で、前年度比19戸減。担当者は「エダマメ、アスパラガスは大規模生産者が栽培を辞めたため、面積が大きく減った」とし、「どの部会も新規参入がなく、栽培面積を増やすには限界がある。新規参入者を掘り起こしていきたい」と述べた。
 果樹部会は5月の降ひょうについて「ナシ、リンゴの被害は深刻。ナシは摘果作業が遅れ気味で、品質、収量に影響するのでは」と報告した。関東地方の日照不足でキュウリなどの価格が高騰する中、「産地リレーがうまくいかず、価格の暴落に発展する懸念がある」との声も聞かれた。
 虻川和義組合長は、同JAと市内の食肉加工販売会社が公正取引委員会から警告を受けたことに触れ、「JAの各部門を精査し、二度と起こらないようにする」と述べた。
 役員改選で、小畑会長と松江俊明、富樫昌幸副会長を再任した。

江戸初期の豪族 地域発展に功績 野尻左京で地域おこし 八幡平の荒町自治会

2019-07-19
左京の功績をたたえる絵地図と荒町の住民(荒町自治会館
 鹿角市八幡平の荒町自治会(畠山隆会長、33世帯)は本年度、鹿角三郷士の一人で江戸初期に地域の発展に貢献した豪族、野尻左京にちなんだ祭りの準備や屋敷跡の整備などに取り組んでいる。祭りは8月14日に同自治会館で開催する予定。市の「集落支援員活動事業」を活用し、左京をデザインした絵灯籠の製作などを進めており、にぎわい創出や交流の輪の広がりに期待される。
 鹿角の三郷士は草木丹後、野尻左京、牛馬長根越後の3人を指し、南部藩以前の支配者とされる。
 野尻左京は江戸初期、花輪館に転封された毛馬内九左衛門の命を受け、夏井村岩崎から野尻まで4㌔におよぶ大規模な水路開削事業を展開。その水路は「三ケ田堰」と呼ばれ、完成により荒町から野尻にかけて稲作ができるようになり、集落が形成されたと伝えられている。三ケ田堰は今も当時とほぼ同じ場所にあり、毎年、住民が堰上げを行っているという。
 荒町自治会はこの半世紀で人口が半数以下となり、今後の自治会活動の維持が重要な課題となっている。こうした中で、今回の地域活性化事業に取り組むことになった。
 同自治会では住民8人が中心となり、7、8年前から野尻左京の調査活動を実施。昨年度は野尻左京研究会(畠山博英代表)を立ち上げ、左京が実在した人物であることを確認したほか、功績や系譜、今に残る痕跡などをまとめた報告書を製作。さらに市の集落支援員活動事業を活用し、左京にあやかった地域活性化の事業計画づくりに取り組んだ。
 本年度は継続事業として計画に基づき活動を進めている。毎年8月14日に開催している夏祭りを「野尻左京祭り」と称して開くこととし、やぐらに設置する絵灯籠2台を新調。のぼり旗も新たに製作する。当日は左京の功績をたたえる絵地図の展示やバーベキューを囲んでの語らいなども計画している。
 灯籠は横180㌢、高さ90㌢。絵は十数年前に描いたことがある阿部仁さん(45)が担当。左京や妻、黄金の怪鳥、豊年満作をイメージし製作を進めている。
 このほか、左京の屋敷跡と推測される場所の周辺を「左京の泉ガーデン」として整備する計画。14日は階段の設置作業を実施した。今秋には左京の墓地跡への由来看板の設置などを行う計画だ。
 畠山博英さん(63)は「もし、野尻左京がいなかったら、荒町はなかったかもしれない」と顕彰する意義を強調。「お盆に帰ってくる荒町の出身者が子どもや孫を連れて来れば、関係人口の増加にもつながるのでは」と事業の成果に期待を込めた。さらに「左京の直系の子孫は小坂町にいる。将来的にはそうしたゆかりのある方々にも参加してもらいたい」と抱負を述べた。
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