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オナリ座の絵看板 ジブリ展に出展へ 東京・銀座であすから 仲谷さん(大館)手描きで制作

2021-04-14
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「ジブリ展」に出展予定の手描き看板と、制作した仲谷さん(オナリ座提供)
 大館市御成町の映画館「オナリ座」で人気アニメ映画「風の谷のナウシカ」上映に合わせ、制作された手描きの絵看板が、制作会社・スタジオジブリが企画協力する展覧会(15日~5月5日・東京都中央区の松屋銀座)に出展されることになった。絵看板を制作した仲谷政信さん(56)=同市=は「評価されてうれしい。信じられない」と驚喜している。
 展覧会は「アニメージュとジブリ展『一冊の雑誌からジブリは始まった』」。ヒット作を多数手掛けたスタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫さんの功績に着目し、セル画などの関係資料を公開する予定。
 同館によると、展覧会の企画制作会社から昨年12月、出展依頼が舞い込んだ。直前の10~11月に「風の谷のナウシカ」などアニメ4作品を上映。仲谷さんがボランティアで絵看板を制作し、同館の正面外壁に掲示していた。この時、著作権上の了承を得ようとジブリ側に連絡。絵看板の画像も送り、展覧会担当者の目に留まったという。
 出展するのはベニヤ板4枚を組み合わせた絵看板1点。サイズは縦1・8㍍、横3・6㍍。ナウシカの作中に登場する巨大な生物・王蟲(オーム)を中央に、存在感たっぷりに配置。主人公のナウシカなど主要人物を周りに描いた。全体的に青色を基調としていて作品の世界観を表現した。
 仲谷さんは「自分が一番好きな作品。ジブリファンにも納得してもらえるように描いた」と振り返る。原作に忠実ながらも、手描き特有の味わいを持つ作風は以前から映画ファンをはじめ、監督ら作り手からも注目されてきた。
 今回のように国内外から注目される展覧会への出展は初めてといい、仲谷さんは「すごくレア(希少な)こと。絵を描くことが好きで続けてきた人生が評価され、うれしい。励みになる」と話した。同館担当者も「喜ばしいこと」と話した。
 絵看板は4月上旬に送った。オナリ座の短文投稿サイト・ツイッターで6日に出展を告知すると、1週間で5万2000もの「いいね」が付き、話題となった。展覧会の公式ツイッターも「素晴らしい絵看板ですね。ぜひ現物を会場でご覧ください」とPRしている。

議長に中山氏選出 副議長は栗山氏 鹿角市臨時議会 議会人事決まる

2021-04-14
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鹿角市議会の議長選挙(市役所)
 鹿角市議会は13日、改選後初の臨時議会を開き、議会人事を決めた。議長に中山一男氏(70)、副議長に栗山尚記氏(54)をいずれも鹿真会から選任するなど、市政与党の2会派が主要ポストを占めた。
 正副議長の選挙は全議員18人による単記無記名投票を行った。
 議長は有効18票で、中山氏が13票、無会派の安保誠一郎氏が5票。副議長は有効18票で、栗山氏が13票、無会派の戸田芳孝氏が5票だった。中山、栗山両氏とも新任。
 改選後の会派構成は▽鹿真会=8人▽誠心会=4人▽無会派=6人。
 議運委を含む四つの委員長ポストは鹿真会が3、誠心会が1。副委員長は鹿真会が1、誠心会が3を確保した。今回は会派構成が変わったものの、過半数を占める2会派の主導の下で人事が進められた。
 当局が提出したのは専決処分の承認7件(条例改正案4件、2020年度補正予算案3件)、21年度一般会計補正予算案1件、損害賠償の額を定める専決処分の報告3件。全議案を承認、可決した。
 21年度一般会計補正予算は歳入歳出それぞれ3億7425万円を追加し、補正後の総額を173億9388万円とした。
 新型コロナウイルスの追加経済対策のプレミアム付き商品券事業、観光応援事業のほか、低所得世帯や子育て世帯への支援に係る事業費を盛り込んだ。財源は国・県補助金、地方創生臨時交付金。

北秋田市 森林整備でも連携へ 友好都市国立市と 新たに協定を締結

2021-04-14
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 北秋田市は本年度から、市有林での森林整備について、友好交流都市協定を締結する東京都国立市の森林環境譲与税を活用し共同で進めていく方針だ。国立市は活動で得られる二酸化炭素(CO2)吸収量を、市域内で発生するCO2排出量と相殺することなどが可能となる。両市の間で新たに「森林整備の実施に関する協定」が結ばれた。
 旧合川町との間で行われていた交流がきっかけとなり、2018年10月に友好交流都市協定を締結。昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったものの、「国立まと火」への参加や「『マタギの地恵』体験学習会」への招待など、積極的な交流を図っている。
 森林環境譲与税を活用した事業として、北秋田市は19年8月に「都市と山村の友好の森事業」を実施。両市の小学生らが参加してスギの苗木600本を植えるなど、森林の役割や林業への理解を深めてもらう活動に取り組んだ。
 今回締結した「森林整備の実施に関する協定」は、北秋田市の市有林で行う間伐等の森林整備について、国立市に配分される森林環境譲与税を活用して共同で進めていくことがねらい。国立市は、活動で得られるCO2吸収量について、秋田県の認証を受けてCO2排出量と相殺することが可能になる。森林整備による木育や人材育成、間伐材の活用等についても連携・協力して取り組むとしている。
 新型コロナウイルスの感染防止のため式典などは開催せず、国立市の永見理夫市長と北秋田市の津谷永光市長がそれぞれ、押印した協定書を交換。先月25日付で締結した。
 津谷市長は「市の豊かな森林資源の環境保全、木材の利用促進、木育に携わる人材育成などの観点も含め、地域活性化や都市間交流の推進に大きく貢献する連携事業として期待を寄せている。地球温暖化対策、低炭素社会実現に向けた取り組みの一環として、推進したい」と述べた。

ニプロ 「7回接種」の注射器開発 新型コロナワクチン用 大館工場で5月から製造 本年度5千万本提供へ

2021-04-13
6回接種できる「ローデッドタイプ」㊤と、新たに開発した7回接種可能な「ノンデッドタイプ」㊦の注射器
 医療機器製造のニプロ(本社・大阪市)は12日、米ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチン1瓶当たり7回接種できる新たな注射器を開発したと発表した。大館市二井田の大館工場で5月から製造する。既存の注射器では薬液が先端の隙間や針基に残るため、特殊な製品でも6回接種が限度とされていた。ワクチンの需要増加で供給が十分でない中、貴重な薬液を有効活用する手段として期待がかかる。供給開始は5月末を見込んでおり、小林京悦・常務生産事業部長兼大館工場長は「医療機器メーカーとしての技術を国民のために生かしたい」としている。
 ファイザー社のワクチンは、生理食塩水で薄めて1瓶に2・25㍉㍑が入っており、注射器で1回分当たり0・3㍉㍑を吸い出して筋肉注射を行う。薬液の無駄がなければ1瓶から7回分を採れる計算だが、一般的な注射器では先端部分に薬液が残るため5回分しか採れず、特殊な注射器でも6回分とされていた。
 このため薬液の無駄をなくそうと、ニプロは7回接種可能な注射器「ニプロVAシリンジ」を新たに開発した。薬液の残る先端部分をほとんどなくし、針を注射器に埋め込んで一体化した「ノンデッドタイプ」と呼ばれるもの。残液は1回の接種につき0・002㍉㍑のみで、限りなくゼロに近づけた。
 これまでも針と一体となった注射器としては、糖尿病の治療薬・インスリン用を製造しており、既存製品を基に改良した。針はインスリン用で長さ13㍉、直径0・3㍉だったが、筋肉まで確実に到達するよう長さを25㍉にし、操作性等を考慮して直径は0・5㍉とした。
 3月25日に厚生労働省から製造販売承認を得た。注射器は大館工場のほか、海外の工場でも製造しているが、このうち大館は品質保証体制等が整っているため、早期に量産化できると判断。大館工場で生産を始めることにし、設備の一部改造などを経て準備を整えた。生産本数は5月に50万本を見込み、6月からはタイの工場でも並行して進め、本年度内に約5000万本の提供を目指す。
 同社では、注射器の先端部分を細く突起状にして隙間を少なくし、ワクチンを1瓶当たり6回接種できる「ローデッドタイプ」と呼ばれる製品もタイの工場で製造しており、国からの要請を受けて増産体制を整えたところだった。これまで月50万本だった製造能力を月100万本以上に引き上げ、需要に対応していた。
 小林常務は「ワクチンの無駄をなくし、1人でも多くの人に接種するため、7回接種できる注射器の需要も高まってくる」とみており、「全社一丸となって供給し、国民の感染予防、コロナの収束に向けて技術を提供していきたい」と話している。

災害 全国の事例基に対策 大館市 防災戦略会議立ち上げ 初回は「林野火災」協議

2021-04-13
林野火災の事例を基に、課題や対応策について意見交換した会議(大館市消防本部)
 全国の災害事例を基に課題を出し合って発生時の対応に役立てようと、大館市は12日、第1回防災戦略会議を市消防本部で開いた。本年度初めて企画したもので、年4回の開催を予定。初回は同本部や危機管理課、林政課の担当者11人が出席し、福原淳嗣市長を招いて林野火災をテーマに協議。多角的な情報収集に向けた関係機関の連携構築、山ごとの警防計画策定の必要性などを挙げた。
 管内での災害発生時に被害を最小限に抑えるため、全国の事例を基にしながら課題を洗い出して対策を検討しようと、本年度初めて開催。空気が乾燥して火災が発生しやすい時期を迎えたため、初回は林野火災をテーマとした。
 同本部警防課の石田裕樹課長補佐が、実際の活動状況や災害事例に触れながら課題を説明。2018年4月に同市岩瀬字大石渡で発生した大規模な林野火災について「防災ヘリから散水し、岩瀬川が近くにあったので良かったが、消防水利をどう確保するかが重要。警報をいかに効率的に市民に伝えるかも課題」とした。
 栃木県足利市で2~3月に約100haを焼いた山林火災と同規模の災害が大館市内で発生したと想定し、早期に状況を把握し避難誘導につなげるため、▽ドローンの活用▽山ごとの警防計画策定▽森林管理部門を含めた連携構築―の必要性を指摘した。
 出席者がそれぞれの部門から課題と現状を報告し、「風向き等を考えた避難誘導が必要で、現場からの情報が重要になる。市民に寄り添った活動をするため、さまざまな機関と協力していく」などの声が上がった。
 会議では、季節や全国で発生した事例に応じて毎回テーマを変えて協議していく。福原市長は「北東北の陸援隊として市民、圏域住民の生命財産を守るのが大館消防。意識を共有していくことが大切」と述べた。

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教職員異動 高校 大館鳳鳴校長に渡邉氏 北鷹に一関氏、花輪に佐藤氏

2021-03-24
 県教育委員会は23日、2021年度教職員定期人事異動を発表した。北鹿関係の高校長は2人が退職し、異動は5件。大館鳳鳴に渡邉政徳・十和田高校長、秋田北鷹には一関智子・小坂高校長、花輪には佐藤真之・横手高副校長、十和田には成田耕治・二ツ井高校長、小坂には藤澤修・高校教育課主幹が就く。教育庁関係を含む全体の異動件数は3449件で、前年度比345件増。発令は4月1日。
 高校の異動件数は631件で、前年度比50件増。人事交流として引き続き、秋田大学教育文化学部附属中学校に2人、聖霊短期大学附属高校に1人配置。他道県との交流は休止となった。教育専門監は新たに4人を認定。前年度3人増の計20人を置く(学習支援の場「スペース・イオ」配置の2人は除く)。
 小中学校の異動件数は2299件で、前年度比262件増。北鹿関係の小中学校長は17人が退職し、異動は27件となった。鷹巣中央小と鷹巣南小が統合した「清鷹小」には山本英幸・鷹巣南小校長、花輪北小と平元小が統合した「紫平小」には虻川真喜子・花輪北小校長。上小阿仁小は小林公栄・大阿仁小教頭、小坂小は奈良育・尾去沢小校長が就きそれぞれ中学を兼任する。他県交流で岡山県から教員1人が北陽中に配置される。教育専門監は本年度1人減の34人を置く。
 特別支援学校は258件で、9件増。小中学校との研修人事交流では、2年間の交流期間が終了。新たに小中学校から6人、特別支援学校から6人が2年間の交流を始める。教育専門監の配置は前年度比2人増の12人を配置する。

「教わる」からの卒業 小林さん(大館市) 教員生活の成果一冊に

2021-03-24
著書を出版する小林さん(本人提供)
 元中学校長で県小・中学校進路指導研究会の小林一彦名誉会長(大館市)が、新学習指導要領で重視される「主体的・対話的な学び(アクティブラーニング)」の実現に向けて「追究型学習」を紹介する著書「追究型学習のすすめ 『教わる』からの卒業」(実業之日本社)を出版した。
 教育分野の大学名誉教授や教育長、専門機関の研究員らが出席する「キャリア教育中央研修」の講師を務めたことがきっかけとなり、他県の教育関係者から見解を求められることが増えたという。自身の教員生活33年の振り返りも兼ねて、教育に関する理論と実践を一冊にまとめた。
 学校のキャリア教育は、新学習指導要領によると「生徒が自らの生き方を考え主体的に進路を選択できるよう、計画的な進路指導を行う」と位置づけられている。
 本書では、教え込まれるのではなく、自ら調べて考える追究型学習の構造や事例を紹介。子どもの内発的意欲を喚起して、学習課題を意図的に引き出させる工夫やポイントが述べられている。
 台形の面積を求める設問では「面積を求めよ」を「面積をどのような方法で求めると、どんなよさがあるだろう」という学習課題に変換することで回答が「早く解ける」「正確にできる」など複数になると指摘。「学習課題がリフレクション(学習を振り返り生活や将来にどうつながっているか想起すること)に到達できる設定でなければ、学びは生活や将来に結びつきにくい」とする。「子どもから意図的な引き出し・導き出しで学習意欲をかき立てることが学習の効果を上げる」と説く。
 小林さんは「教育の力で大館を、未来を変えたい」と話し、「そもそも〝キャリア教育とは何か〟を知らない人も多い。初任者研修や講演、大学での講義などでこれから教育に携わる人に向けて啓発活動をしていきたい」と語った。A4判、128㌻。2200円(税込み)。

「寒熟りんご」商標登録認定 陽気な母さんの店 ブランド化の弾みに

2021-03-23
「寒熟りんご」の商標登録を報告した畠山会長㊧と畠山幹事(大館市釈迦内の大館放送)
 大館市曲田の直売所「陽気な母さんの店」(石垣一子社長)がジュースにして売り出している「寒熟りんご」が商標登録された。晩秋の寒さで糖度が上がったふじと王林を使用した商品で、商標登録されたことでブランド力や知名度向上が期待される。同社ではさらに「寒熟りんご」を使用した商品を開発し、農家の収入増とともに、地域活性化につなげる狙いだ。
 同店によると、昼夜の寒暖差の激しい中で育つリンゴは甘みが凝縮されるのが特徴。通常は10月下旬から収穫するが、寒さが厳しさを増す月中旬以降に収穫する。リンゴは寒さが増すごとに糖度が上がって甘くなるという。じっくり樹上で完熟させることから、同店の果樹部会(畠山和子会長)が「寒熟りんご」と命名した。
 果樹部会は「寒熟りんご」が広く親しまれ定着するよう、名称の商標登録を昨年1月に特許庁に申請。今年2月に登録された。交流のある県農林水産部・農業経済課・販売戦略室の加藤はなゑ主査に協力してもらい、商品開発のワークショップを開き、準備を進めてきた。
 パッケージデザインは同市のデザイン事務所「スリーペアデザイン」でグラフィックデザイナーを務める三浦梨恵子さんに依頼。イラストは会員たちがリンゴの木の下で一生懸命農作業をしている場面が描かれている。三浦さんは「『大切な人がいっぷくの時に飲んでほしい、子どもにも安心して飲んでほしい』という母親ならではの思いを表現。やさしい癒やしが感じられるようなかわいいデザインにした」と語った。
 果樹部会の畠山会長と畠山市子幹事は19日、コミュニティーFM「ラジオおおだて」で商標登録されたことを報告。加藤主査も電話出演し、商品開発から登録までの経緯、会員19人の思いを伝えた。
 ジュースは「ふじ」と「ミックス(ふじと王林)」の2種類。リンゴ100%で、ふじの酸味や王林の甘さ、香りが凝縮された商品になっている。小瓶(180㍉㍑)は200円、大瓶は(500㍉㍑)350円(どちらも税込み)。セットでも販売している。畠山幹事は「お中元やお歳暮など贈り物にも使ってほしい」と呼び掛けた。
 今後は県外での販路拡大を目指すと同時に「寒熟りんご」シリーズとして、さまざまな加工商品を開発していく。畠山会長は「みんなで協力しないと作れない商品。いつまでも長く続けるとともに、弁当部、食堂部と協力しながら新商品開発に取り組んでいく」と抱負を語った。



新型コロナワクチン接種 高齢者「5月から本格化」 県が見通しが示す

2021-03-23
県新型コロナウイルスワクチン接種支援本部会議(災害対策本部室)
  県新型コロナウイルス感染症ワクチン接種支援本部(本部長・堀井啓一副知事)は22日、秋田市の県第2庁舎で第2回本部会議を開き、ワクチン供給スケジュールや高齢者向け接種の体制確保状況などを確認した。市町村が主体となって実施する高齢者向け接種は、4月に配送されるワクチンが限定的なため、本格化するのは5月に入ってからとなる見通しが示された。
 国が示したワクチン配送スケジュールによると、県が主体となって行う医療従事者等向け優先接種分は、4月中旬までに対象者の8~9割分が県内に配送される見通し。北鹿地方では大館市立総合病院は今月上旬に到着済み、今月29日の週にはかづの厚生病院、4月12日の週には北秋田市民病院に配送される予定。
 高齢者向け優先接種については、4月5日の週から19日の週に配送予定となっている22箱は高齢者人口が多い22市町に配分する。4月26日の週に配送予定の25箱は全市町村に1箱ずつ配分する方針。その後は、市町村の需要量に応じて出荷する計画。国は、6月末までに全国の対象者に2回接種できる分のワクチンの配送を完了するとしている。
 接種体制については、集団が中心だが個別を併せて行う市町村もある。北鹿地方は大館、鹿角、北秋田の3市は集団と個別の両方で実施。小坂町は個別、上小阿仁村は集団で行う方針。4月下旬から5月中旬に接種を開始する方向で準備を進めている。
 接種前のシミュレーションについては、仙北市を除く24市町村が実施または実施する予定。専用のコールセンターについては半数以上の市町村が開設せず、専用窓口を設けて住民の相談に対応する考え。県では、医学的知見が必要となる専門的な相談に対応するワクチン相談センターを25日に開設する。新年度に入るとコールセンターを設けて対応する予定。
 堀井副知事は「高齢者向け接種は数量の関係で4月は限定的な実施になる。5月から本格化する。実施体制を確保できないという市町村はないが、医療従事者等接種と日程が重なったりする可能性もある。市町村や医師会などと連携してきめ細かにサポートして」などとした。

地域救命救急センター 設置へ施設整備計画 大館市立総合病院 新年度から3カ年で

2021-03-22
地域救命救急センターの設置が計画されている大館市立総合病院
 大館市立総合病院(吉原秀一院長)は、虚血性心疾患の心臓カテーテル治療などに対応するため、地域救命救急センター設置を計画している。新年度から3カ年で救急室棟の増築・改修工事、医療機器整備を行う方針。現在は心臓カテーテル治療が必要な患者を県外の医療機関に搬送しており、病院事務局は「秋田大から循環器内科医師を派遣するとの回答を得ており、高度な専門的治療を地域内で受けることができるように環境を整備したい」と話す。
 大館・鹿角地域では、狭心症や心筋梗塞などで心臓カテーテル治療が必要な患者のほぼ全てを、他県の医療機関に搬送している状況にある。総合病院への救急搬送患者は、市外からも含めて年間2300件前後で推移。心臓カテーテル治療等による他病院への紹介患者数は2017年が85人、18年53人、19年51人となっている。
 県地域医療構想では「大館・鹿角地域に地域救命救急センターの設置を目指す」と盛り込まれた。18年の同地域医療構想調整会議で「総合病院への地域救命救急センター整備が課題」とされ、本年度から県の補助を受けて必要な医療機器の整備を進めている。
 市の3月定例議会厚生常任委員会で病院事務局が整備計画を示した。救急車が到着し、患者が搬送される病院東側の救急室棟の増築や改修を行う。
 具体的には、救急車で搬送された患者の初期治療を行う「救急処置室」と、初期治療が済み次第、点滴などの治療を受ける「時間外処置室」を2倍に増やす。救急処置室は現在の1人から2人同時に治療ができるように、時間外処置室は現在の5人分から10人分に拡張する。現在2部屋の診察室は、感染症用1部屋を含め計4部屋に増やす。増築した2階部分には、医師・看護師の当直室、患者の症例・治療の検討を行うスペースを設ける。
 診療の要となる医師の配置について事務局は、「これまで県や秋田大、弘前大に依頼し、秋田大から循環器内科医師2人を派遣するとの回答を得たことから必要な体制整備を進めたい」と説明した。
 施設整備や医療機器整備など概算事業費は現時点で約5億700万円を想定。補助など県と協議を行いながら、6月定例議会に関連予算を提案する方針。年度に基本・実施設計、22、23年度で増築、改修工事を行い、23年度には必要な医療機器や備品購入を予定している。
 事務局は「センター設置により、複数重症患者の受け入れや、狭心症や心筋梗塞などの治療が可能となり、県外に行かなくても高度な専門的治療を地域内で受けることができるようになる」と話している。
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