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押尾川親方  第二の相撲人生へ 「悔い 全くない」 引退後初の帰郷

2019-02-07
現役生活を振り返り、今後の意気込みを語る押尾川親方(北鹿新聞社)
 北秋田市出身で大相撲・元豪風の押尾川親方(39)=本名・成田旭=が6日、北鹿新聞社を訪れた。17年間の現役生活を振り返りながら、第二の相撲人生への決意を新たに。現役中は語られなかったこと、引退してから見えたものなど、多くの人に愛された〝郷土力士〟が、胸の内を明かした。
 十両転落から約1年。今年の初場所で負け越しが決まると、闘志が静かに土俵を去った。「その後全部勝てば十両に残れたが、自分の相撲はこうじゃない」。大卒力士では歴代最多、幕内在位86場所の大ベテランが、何度もはね返した引退を、今回は潔く受け入れた。
 力士としての晩年は、気力との闘いでもあった。肘など3回の手術を経験し、その度にはい上がった。「力士たるもの、けがの情報を発しちゃいけない。弱いところを出すわけにはいかなかった」と、表では毅然(きぜん)とした。昨年の初場所後、十両転落が確実となったときには「体から血が出るほど」に引退を悩んだ。長く続けることの難しさを誰よりも実感しながら、土俵に上がった。現役を退き、朝稽古がない朝を迎えた。「朝起きるのがこんなに気持ち良いものだとは思わなかった」。冗談交じりの一言が、「豪風」の苦労を物語った。
 引退後、初めて帰郷した。「やめた人間は終わりだと思っていた」という不安をよそに、「お疲れさまでした」と多くの人にねぎらいの声を掛けられた。「秋田に帰ってくると、負けてもおめでとうと言われる。地元には温かさがある。いろいろな人と出会い、応援してもらい、それがエネルギーになった。勝って帰ってこようという気持ちがあったから、今までやれたのかもしれない」。感謝をかみしめる機会となった。
 尾車部屋の部屋付親方として、新たなスタートを切った。「まずは親方としての生活に慣れること」と現役のリズムが抜けきれないが、「引退してすぐに力士をサポートしたい気持ちができた」。本格的な指導が始まれば「肉体的にも、精神的にも、勝負にも強い力士を育てたい。勝つために頑張るが、勝つための努力も大切にしたい」と気合を入れる構えだ。「少年相撲の教室やちゃんこ会など、現役時代にできなかったこともやってみたい」と時間を有効に使いながら、これまで以上に相撲への親しみを広げていく。
 「悔いは全くない」という17年間。全力で駆け抜けた現役生活は、満足に終わった。断髪式は来年2月と時間が空くが、「心と体を充電して迎えたい」とじっくり待つ。浴衣とまげ姿は見られなくなっても、土俵での勇姿は人々の記憶に生き続ける。
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