今日のニュース

故郷の公演目指して 「能楽」の良さ見直し広めたい 大館市出身の佐藤陽さん

2018-01-01
佐藤さんが舞う「猩々乱(しょうじょうみだれ)」(喜多能楽堂)=撮影・前島写真店(東京都港区)
 能楽で主役と地謡を担当する「シテ方」5流派のうち最も新しく、江戸時代に創設された「喜多流」で大館市出身の佐藤陽さん(36)が研さんを積んでいる。東北大在学時に能楽の道を志し、現在の師匠の粟谷明生氏を頼って上京。昨年10月の本場大館きりたんぽまつり(ニプロハチ公ドーム)で凱旋(がいせん)公演を果たした。都内を拠点にしながら地元での活動も視野に入れ、故郷での能公演開催を近い目標に掲げる。喜多流にとどまらない能楽の普及に励む覚悟の佐藤さんに、新年の抱負を聞いた。
 ―能楽の歴史、本県との関わりについて。
 「能楽は江戸時代、幕府から公式芸能の『式楽』に制定されたことを機に全国に浸透しました。喜多流は、武家好みの質朴で豪放な芸風が特徴。本県では佐竹氏が喜多流の能楽師を抱えていたため、愛好家も多かったようです」
 ―能の魅力は。
 「能は本来、面や装束を着け、囃子(はやし)の演奏もある、言うなれば和製のミュージカル。簡素であることも一つの魅力です。見たままで完結するのではなく、場面や風景を自由にイメージすることができ、脳内であらゆる肉付けができます」
 ―祭事に使われることも多い能。祝い事と能楽との関連性について。
 「式楽とされていた江戸時代はもちろんですが、祭事ととても親和性があります。今の観世流につながる、室町時代の観阿弥・世阿弥親子の頃は、寺社の領地で演じられることも多く、現在も各地の寺社で能が奉納されています」
「年始の祝賀など、おめでたい時にはおめでたい曲を披露し、結婚式では『高砂』が謡われます。能公演のタイトルには『○○記念』の文字も多く見受けられます。貴紙はことし創刊100周年、おめでとうございます。周年事業に能公演をぜひご一考いただきたく思います(笑)」
 ―地元での活動について。
 「私が好きになった芸能を、ぜひ地元の方々にもっと知っていただきたい。文化的な娯楽の選択肢を一つ増やせたら、と思います。公演にとどまらず、愛好会をつくり謡や舞を稽古する方を増やしたいです」
「市内の愛好者や母校の先輩方ら有志が、後援会設立に向けて準備を進めてくださっています。下地づくりを経て、本格的に始動していきたいと思います」
 ―読者の皆さんにメッセージを。
 「北鹿地方にも自然や遺跡、食、土着の芸能など素晴らしいものはたくさんありますが、能楽というすてきな古い芸能の良さを、皆さんと一緒に見直していけたらうれしいです。ことしも一年、どうぞ良い年をお過ごしください」。
印刷に関するご案内
ご案内
広告に関するお問い合わせ
お問い合わせ
購読のお申し込み
購読お申し込み
後援のお申し込み
資料請求
記事・写真等2次使用について
資料請求
株式会社 北鹿新聞社

〒017-0895
秋田県大館市字長倉79
TEL.0186-49-1255(総務課)
FAX.0186-43-3065(総務課)
 
*日刊新聞発行および一般印刷*