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創刊100周年企画 古今「秋田犬」

第3部

注目度 富士山の2倍 誘客に「唯一無二の素材」 外国人観光客急増 ブームから定着目指す
2018-11-24
秋田犬を撮影する台湾人ブロガーら。外国人観光客は目に見えて増えている(17年10月、秋田犬会館)=大館市移住交流課提供
 高い認知度・人気を誇る秋田犬は、今や本県の観光振興策の中心に位置づけられ、触れ合い施設も次々とオープンしている。誘客効果などが期待される一方、浮かび上がった課題もある。発祥の地・大館の立場にも変化が生まれている。第3部は地元や関係者の声を基に、秋田犬と歩むこれからについて探る。
  大館市で外国人観光客の姿が目に見えて増えている。多くの人の目当ては秋田犬だ。関心の高さは関係者も驚くほど。世界の「akita inu]が発祥の地を沸かせている。
 海外での人気は、2009年公開の米映画「HACHI 約束の犬」で火が付いた。12年にはロシアのプーチン大統領に秋田犬「ゆめ」が贈呈され、ロシアのほか、アジア圏でもブランド価値を高めた。
 人気を裏付ける数字もある。インターネット検索大手「Google」によると、「秋田犬(akita inu)」の検索数は?年から急増し、「富士山(mount fuji)」を上回った。09年ごろからは約2倍に上る。
 これに着目したのが発祥の地・大館市。人口減が進む中で交流人口拡大を図るため、「生かさない手はない」と考えた。16年4月、周辺自治体と共に観光地域づくり法人・秋田犬ツーリズムを設立し、高い注目度を活用し始めた。
 シンガポールで500人以上を対象にした本県観光の認知度調査をすると、「秋田犬」が断トツ1位の79・9%、2位も52・1%の「ハチ公」だった。「なまはげ」「竿燈(かんとう)」など、軒並み20%以下の他項目を大きく引き離す結果が出た。
 こうしたデータから重点ターゲットを台湾、東南アジア等に絞った。16年秋には犬を擬人化させたアイドルが歌って踊るユニークなプロモーション動画を制作し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開。台湾を中心に瞬く間に話題に。アクセス数は18年11月現在、127万回超に上る。
 さらに犬を実際に飼育しながら魅力発信をする地域おこし協力隊を採用。JR大館駅前に常設展示施設もオープンさせた。目指したのは「秋田犬に会える街」だ。
 本物を一目見ようと来訪者は確実に増えた。北鹿4市町村の外国人宿泊数(推計)は14年の4267人から、17年に9344人と約2・2倍まで伸びた。観光入り込み客数は345万7000人で、約14%増となった。
 県も地元と足並みをそろえるように観光客の受け入れ態勢整備、首都圏でのプロモーションを本格化。事業には16~18年度の3年間で約3億2000万円を投入した。県観光振興課は「これまでは観光誘客と秋田犬が結びついていなかった。PRに加え、触れ合い施設も増えたことで効果が出てきた」とみている。
 大館市では19年5月のオープンを目指す観光交流施設「秋田犬の里」が建設中。今後の観光拠点として期待される。市観光課の工藤剛課長は「唯一無二の素材をきっかけに観光客を呼び込みたい」と鼻息は荒い。
 今後の課題はブームをいかに定着へ結びつけるかだ。秋田犬ツーリズムの大須賀信事務局長は「歴史や起源から周知してブランド力を高め、観光資源、地域のシンボルとして価値をもっと高めたい。それが大館の価値向上にもつながるはず」と期待を込めている。
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