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創刊100周年企画 古今「秋田犬」

第3部

人への危害に注意払う 触れ合いの場増え心配 ストレス与えず魅力伝える 〝犬の社会化〟目指し訓練
2018-11-26
保木さん㊥の下でトレーニングに励む秋田犬ふれあい隊員2人と飼育犬の「おもち」「勝大」(青森市内)=大館市観光課提供
 秋田犬と触れ合える施設が増える中、犬のストレス対策と関連して各施設運営者が神経をとがらせていることがある。かみつきなど人への危害だ。飼い主に従順だが、見知らぬ人には警戒心が強く、不快感を抱くと事故が起こる可能性もゼロではない。これまで県内の展示施設で目立った事故はないが、飼育者らはマナー順守を呼び掛けながら、慎重にトレーニングを進めている。
 秋田犬保存会によると、見知らぬ人に関心を示さないことが多く、独立心や警戒心が強い性格。「人に頼らず、こびを売らない。狩猟犬や闘犬としてのDNAが残っているでは」としている。
 大館市観光課は「飼い主に心を許す一方で、知らない人と関わるのは苦手。もともとたくさんの人と会う仕事は難しい部分もある」と明かす。人との接触でストレスを感じれば、大声でほえたり、かんでしまったりする可能性もあるという。
 県などによると、県内で届け出をしている常設展示施設では「目立った事故は報告されていない」というが、過去には犬に手を差し出した人がかまれる事例も県内外で確認されている。ブームに水を差す事態にもなりかねないため、各施設は▽マナー順守の呼び掛け▽管理徹底▽継続したトレーニング―などで、人に危害を加える可能性を「限りなくゼロに」と取り組む。
 「客に楽しんで触れ合ってもらうには、事故防止が何より重要。〝見せる〟ことを意識して訓練している」という大館市。市地域おこし協力隊と飼育犬は青森市の動物看護師でドッグトレーナー、保木千春さん(45)の下に月2~3回通う。しかったり、罰を与えたり、行動を強制したりはしない。犬の状態や気持ちを教わり、飼い主が取るべき行動について助言を受ける。
 具体的には犬の「お座り」「伏せ」といった行動、人との触れ合いに褒美を与えて、良い経験としての印象を持たせる。目を見て笑顔を見せ、信頼関係を築いて自信を与える。これを継続することで、人や環境が変わっても動じない心、自ら考える力を養う。これが保木さんの目指す〝犬の社会化〟だ。
 動物介在教育・療法学会認定のセラピーアニマル評価者でもある保木さんは「人との接触を良い経験として条件づけ、犬のペースで触れ合えるようにできれば大きなトラブルにはならない。しっかり管理することが大事」と指摘する。
 来年春の触れ合いデビューを目指し、白毛の雌「おもち」とトレーニングに励む原田櫻さん(20)は「人を怖くないと教え、『私が側に居るから大丈夫だよ』と伝えている。客にほえたり、かんだりすれば、秋田犬が怖いという印象を与えかねない。犬がストレスを感じないように、人々に魅力を分かってもらうためにも、注意して訓練していきたい」と話している。
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