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創刊100周年企画 古今「秋田犬」

第2部 アメリカ編

アメリカンアキタの出迎え 米のハチ公像 「HACHI」のロケ地に 秋田犬人気の〝始発駅〟
2018-11-04
旧駅舎現在は公園管理事務所などに利用されている旧駅舎内
 海外の秋田犬の歴史と現状を探ろうと、8月下旬に5泊8日の日程でアメリカ取材を行った。火付け役となった映画のロケ地がある、東海岸のロードアイランド州をはじめ、ニュージャージー州、コネティカット州などを回り、最後は秋田犬保存会最古の海外クラブがある、西海岸のロサンゼルスへ飛んだ。2部はアメリカの秋田犬と、それに関わる人や街を紹介する。
 世界を巻き込む秋田犬人気は、この場所から始まった。2009年公開のアメリカ映画「HACHI 約束の犬」のロケ地となった旧駅舎が、東部のロードアイランド州ウーンソケット市にある。渋谷、大館に次ぐハチ公像が駅前に鎮座し、異国での注目度を形で表す。
 古くからの建物が多く残る東海岸。ボストンから南西に車で1時間ほどの距離にあるウーンソケットは、19世紀のレンガ造りの建物が街中に並ぶ。旧駅舎もその一つだ。1882年に設立し、現在の建物は2代目。鉄道はウーンソケットから隣のコネティカット州まで約160㌔を結ぶ。長く旅客列車が走っていたが、1970年代に閉鎖し、線路は民間の貨物列車が通るのみ。旧駅舎はブラックストーン川流域の公園管理事務所として利用されている。
 映画の主演のリチャード・ギアは、当時住んでいたコネティカット州からウーンソケットに通った。架空の駅「ベッドリッジ駅」の舞台となった旧駅舎周辺での撮影は1カ月ほどで、普段は静かな田舎町もこの間はにぎわいを見せたという。
 主人の帰りを待つ「HACHI」の姿は、瞬く間に人々の心をつかんだ。感銘を受けたアメリカ人の彫刻家が渋谷のハチ公像をモデルに銅像を制作。一度地元の美術高校に渡ってから市に寄贈された。日本からワシントンに桜が贈られて100周年を記念したイベントが2012年5月に開かれ、その場で銅像の除幕式を行った。日本の関係者も多数出席。両国の関係を深めるきっかけを、一匹の秋田犬がつくった。
 旧駅舎を訪れた8月23日、2匹のアメリカンアキタが出迎えてくれた。アメリカには秋田犬とシェパードなどの洋犬を掛け合わせた雑種が存在する。飼い主で、秋田犬のレスキュー団体「ビッグイーストアキタレスキュー」会員のダイアン・リンチさんが2匹のリードを手放し、ハチ公像の横に座らせると、「3匹」が仲良く横並びになった。びくともしなかった。洋犬のイメージが先行し、性格に不安を感じていたが、一瞬で威厳を漂わせて見せた。確かに、秋田犬の血が流れているのを感じた。
 映画の公開をきっかけに、多くの秋田犬、アメリカンアキタが国内で飼われ始めた。忠犬の要素を求めた人もいれば、見た目に魅せられた人もいる。約10年の間、秋田犬はアメリカにどのような影響を与えたのか。ウーンソケットから、現状を探る〝始発列車〟に乗り込んだ。
旧駅舎前のハチ公像と並ぶ2匹のアメリカンアキタ
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