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創刊100周年企画 古今「秋田犬」

第2部 アメリカ編

「評価に値しない」時代も 元ロサンゼルス支部長・川嵜さん 名誉章受章犬を輸入 「アメリカにも良い犬」
2018-11-09
 多くの日本人が暮らすアメリカ西海岸、カリフォルニア州。秋田犬保存会初の海外支部として、1970年にロサンゼルス支部が設立された。間もなく50年を迎える。当時、日本文化が定着していない状況で、秋田犬の飼育を軌道に乗せるには時間が掛かった。
 ロサンゼルスの近郊都市、ディズニーランドやメジャーリーグ・エンゼルスの本拠地があるアナハイムに小さな車の整備工場がある。アメリカ取材の最終日、オーナーで元ロサンゼルス支部長の川嵜憲司さん(66)=広島市出身=と現北米クラブ長で日系二世のスティーブン・タカマツさん(44)が出迎えてくれた。支部の盛衰に身を置いてきた2人だ。
 (※秋田犬保存会は2015年に公益社団法人の認可を受けた際、海外支部をクラブに名称変更。その後、カナダでの会員も増えてきたため、アメリカに限定せず、「北米」の名前を用いるようになった)
 初代支部長は由利本荘市出身の楠本賢治さん。60年代から活動していた友好団体を保存会の海外支部に押し上げた。川嵜さんは40代の頃に支部長を務め、多いときは100人近い会員を支えた。現在は日本人が1割ほどしかいないが、当時は7割だったという。川嵜さんが入会した当時、「日本の審査員にアメリカの犬を見てもらったとき『ろくなのがいない。本部と差がありすぎ、評価に値しなかった』と言われた」と振り返る。「まだ日本とアメリカの人間関係がなく、日本でさばけない犬がアメリカに入り、良い値段で売られていた」という状況が続いていた。
 変化が起きたのは、本部展で名誉章を受賞し、展覧会を卒業した一匹がアメリカに渡ったとき。交配すると「出てくる犬が違った」と川嵜さん。アメリカでの秋田犬のイメージが変わったという。審査員を「アメリカにも良い犬がいる」とうならせた。日本の現状を知らないアメリカで「本物」に触れる機会を、川嵜さんら日本人がつくった。
 しかし、まだ支部内でのルールがあいまいで、会員の中で秋田犬とアメリカンアキタを交配しようとする動きが問題になった。90年代半ばにそれを規制しようとしたところ、大幅な会員減少につながった。その後も増加傾向は見られず、タカマツさんが入会した2002年は50人前後。支部長に就任した9年以降はリーマンショックの影響もあり、10~13人という時期が続いた。犬もいない、人もいないという状態で、5年間は展覧会を開けなかった。
現北米クラブ長のタカマツさん
元ロサンゼルス支部長の川嵜さん
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