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北鹿川柳

川柳でユーモアのある街づくり
「川柳わらべの会」の協力を得て、平成7年にスタートした北鹿新聞社主催事業。管内5カ所に投句箱を設置し、広く読者の作品を募集しており、寄せられた作品の一部を毎月15日付の紙面で紹介しています。その中で月間賞に輝いた秀句を掲載します。

2019年 4月

改まる年へ踏み出す歩の響き       岩谷 隆史
 【評】「歩の響き」の表現がとても印象的でテンポよく表現しているところがよい。新年への期待が感じられる。
釘一本打ち込み違うプロの音       小林 義克
 【評】釘を打つ音は生きる命の音の様にひびきます。一本一本に魂をこめて打ち続ける職人さんの向こうには完成された立派な家がみえてる事でしょう。
老いてなお夢を語って紙風船       能登谷清恵
 【評】皆何歳になっても夢を持ち続ける事。それが老いる事へのスイッチをゆるめてくれる。余生を紙風船に託して何事も前むきに。
金婚へ結び直して空の旅         澤田  亮
 【評】赤い糸をしっかり結び直してのフルムーン。「中七の気持ち」その描写が巧み。至福の思いが伝わる。
嘆くまい雪の中から福寿草        伴  朝子
 【評】雪どけをじっと待ち、再三の降雪にも耐える福寿草に学べと謳う。「嘆くまい」が力強い。
始まりは受精の卵一ミクロン       沢田 欣之
 【評】生命の神秘もさることながらその前に、偶然・必然の出会いがある。会って合わさって増える不思議。考えさせる句。

2019年 3月

長生きは痛みに耐える我慢会       成田 純一
 【評】長生きすればする程心身の痛みが増えて来るのは掟かも知れません。でもそれに耐えられる技をもつこと。我慢会とは毅然とした表現ですね。
初孫にひと目ひと目と未来編む      片岡登代子
 【評】初孫は可愛いでしょう。何を編んでるのでしょうか?大きな夢を重ねて未来を描くひと目ひと目に愛情が溢れる様子が優しく表現されてます。
残り物知恵を絞って新メニュー      早川恵美子
 【評】中七の措辞がよく、たくみな文章になっている。「残り物」の妙。
制服がぴたりと馴染む二年生       山内トミヱ
 【評】状況を把握し簡素にまとめ情趣に富んだ作品。一年間でこんなにも成長する「ぴたり」が妙。
楽しみな仕事があって生きられる     小林 義克
 【評】福沢諭吉訓にも、一生の仕事や生きがいを持てと薦めています。改めたり始めたりするのに遅すぎることは無い。探そうかな仕事。
恙無い朝の食卓目玉焼き         児玉ユキヱ
 【評】穏かにいつものように、目玉焼きや落とし玉子で終える朝食、心と体の健康を喜ぶ句でいいですね。

2019年 2月

真面目だね言われてなぜか落ち込んだ  清水てい子
 【評】若いうちは素直に喜んでも、人生経験を積むうち、別の評価も欲しいもの。長い一生だもの。
子の自立待ってる親と親の親      千葉 恭子
 【評】子供の親は果たして自立できているのかな。子離れもまだまだのようだが。私も実はまだ子が心配。
万歩計今日も一日ゼロとなる      桜庭 と美
 【評】一日一日毎日何かで主婦は動いています。万歩計を常に手にしておくこと。後をむかず前むきですごせば必ず万歩計は反応してくれますよ。
古くても思い出も着る暖かさ      梅村 房子
 【評】思い出に浸るときはほんのり心が暖まる。心が深々(しんしん)と病むときなど巡る思い出に身をおいてみましょう。同感の句です。
寄せ鍋の差し出す箸の番を待つ     片岡登代子
 【評】実感句。母親らしい作品。「番を待つ」が巧みに描写されている。
待つことを知らず走った若かった   御所野ユウ子
 【評】「走った若かった」言い切りの緊迫感。若い頃を思い出す味わい深い作。

2019年 1月

下戸がとる乾杯音頭年始め       桜庭栄次郎
 【評】ジュースやお茶で意気の上がらぬわけは無い。しかしお酒の方が勢い付く、飲んでから特に。
七十の子へ母として意見する      櫻庭 と美
 【評】子の世話になって、小さくなっている母が毅然として意見する。いい親子、まだまだ親子。
走馬燈八十路の回転加速つき      石田えい子
 【評】時計の針が自分を追いかける様に早廻りしている。そんな幻想に戸惑いを感じる一句。時には回転のエンジンをゆるめて減速する事も必要ですね。
言いすぎに妻はブレーキ裾つまむ    高谷 勝子
 【評】雰囲気で何か言いすぎたのでしょうか? 周囲に解らない様にそっとサインを送った奥様の仕草がお見事ですね。
振り向いて戻らぬ時と年を越す     鳥潟  洵
 【評】反省しても後の祭り。新年に向けてもう一度努力する気概。「戻らぬ時と」の表現が効果的。
年輪を顔に刻みて雑煮食う       成田 純一
 【評】中七が上の句と下の句をしっかり結んでいる。八十年生きた証がよく表現されて

2018年 12月

寒空(さむぞら)を敵視しながら冬支度  安部カネコ
 【評】気象予報も冬の空も、「敵視」して見ます。みんなの気持ちを代弁してくれました。
終(しま)い月残りの福を掻き集め    石田えい子
 【評】今年はあまり良くない年だった。残りわずかで何かいいことが無いの。孫たちが元気。まっいいか。
不貞寝して見たがやっぱり腹はすく    櫻庭 と美
 【評】けんかの後はやっぱり腹もすく。相当のエネルギーを使ったと見える。腹一杯になれば仲直りも早いだろう。 
内視鏡合格点で帰る道          上杉 洋子
 【評】医院から自宅までの道のり、どんなに短かったことか、一人ほくそ笑む安堵の顔が「帰る道」で表現されます。
願わくば最終章を穏やかに        斎藤いく子
 【評】人生の最後を穏やかに迎えたいと思う気持ちは論じる以外と思っていても現実は無情の場面が多い。毎日、合掌してお願いしましょう。
わが胸の花一輪にある追慕        児玉ユキヱ
 【評】色も姿も変ることなく心に咲き続ける花一輪。その変りない姿に時に追慕を抱く情に心打たれる一句ですね。
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