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北鹿川柳

川柳でユーモアのある街づくり
「川柳わらべの会」の協力を得て、平成7年にスタートした北鹿新聞社主催事業。管内5カ所に投句箱を設置し、広く読者の作品を募集しており、寄せられた作品の一部を毎月15日付の紙面で紹介しています。その中で月間賞に輝いた秀句を掲載します。

2020年11月

NEW
指輪まで外して計る体重計       吉田じゅん一
 【評】秋はついつい食べ過ぎ、体重計に乗るのも怖くて。心境わかります。
この町で咲かせた恋は色褪せず      鎌田 邦子
 【評】夫を愛し地域を愛し消えることのない胸の内をいつまでも大切に。すがすがしい一句。
子の顔も忘れて笑う母愛(いと)し    伊東多喜子
 【評】笑う、微笑むはプラスの感情表現。わかってもらえなくても硬いつぼみが開く様に微笑んでくれたお母さんにありがとうをいいましょう。
アルバムに秘めた初恋色あせず      高林 政輝
 【評】年月を経てアルバムはセピア色に変わってしまったけど、心の中で温めて来た青春の想いはその時のまま鮮明に映し出される一瞬。ときめきを感じる句ですね。
マスクの下私はいつも笑顔です      渡邊 藍子
 【評】笑いの絶えない人、笑顔のすてきな人が、目だけの表情になって寂しい。マスクの下は笑顔、そう思って接しましょう。
人使い慣れた上司の飴と鞭(むち)    鳥潟  洵
 【評】飴をあげて誉めそやす、かと思えば叱咤(しった)する。使われる人の気持ちをみごとに詠んでいます。リズミカルな句。

2020年10月

「歳だから」また口をつく決めぜりふ   虻川志津子
 【評】その場を締めることば、決めぜりふ。この言葉に続ける語は無い。リズムのある句です。
コスモスの揺れのやさしさ何だろう    片岡登代子
 【評】春の桜に対して秋桜。日本人に合っている花の風情。優しさを求めている人がこの花を好むのでしょうか。つい私も。
夢叶い歳すぎて尚一人笑み       長谷部マツ子
 【評】長い間待っていた夢が現実になった瞬間。何歳になっても待っていて良かったと思います。一人でこっそり微笑んでいる場面が想像出来ます。
明日嫁ぐ娘と背中流し合う        三浦 紀子
 【評】嫁ぐ娘との最後の場面。お互いに何を考えながらお風呂での一時(ひととき)をすごしたのでしょう。何となく涙をさそう様な一句ですね。
五十年二人を寄せた通り雨        鳥潟 蓮子
 【評】いつもなら恨めしい通り雨。なんと幸運な出会い雨、羨ましい限りである。
実る秋腹八分目はむずかしい       斎藤いく子
 【評】この時期だれもが感じること。表現が自然で巧み。「むずかしい」に実感がこもる一句。

2020年9月

語り部で七十五年終戦日         山内トミヱ
 【評】幼くして親を亡くした人にとっては、七十年間忘れる日はなかったでしょう。体験者の苦しみ、敗戦を風化させまい。
八十路坂自戒を込めて見る轍(わだち)  千葉 善美
 【評】振り返って、自分の通って来た轍を、しみじみ見ない人は居ないでしょう。「自戒」の語が重く切ない。潔(いさぎよ)い句。
仕上がりの紅を引かずにマスク掛け    能登谷清恵
 【評】コロナ菌には勝てない主婦の心情に脱帽。残念のひと言。
たのしみが終って箸の洗う音       片岡登代子
 【評】なんとも言い難い充実感とむなしさ、主婦ならではの作品。意味深い下五。
三姉妹昔を語る旅まくら         三浦津彌子
 【評】一晩夜明かしで何を語ったのでしょう。長い長いドラマは財産として三人の心にベールを被ったまま大切に残る事と思います。最高の一時でしたね。
陽が昇る元気であれば明日もある     小林 義克
 【評】昇る朝日に今日一日の無事を願う。明日もこの瞬間に会える様に自分を鼓舞する気迫が感じられます。

2020年8月

この頃はすぐにも切れる我慢の緒     太田 順吉
 【評】怒りが抑えきれなくなりますね最近は。達観するのもまだ早い。しからば忍耐です。
追風に今がチャンスと帆を上げる     日景 将之
 【評】逆風、向かい風しか来ないと拗(す)ねていたら追風、風を見る目はできている、進んで下さい。
下向いて世の中見ないスマホの子     成田 純一
 【評】上を向いて歩こう。という歌がありましたね。世の中をキチンと真っ直ぐに見れない子供達への教訓も含まれている句だと思います。
月日たち錆びつく身体開かずの戸     斎藤いく子
 【評】老化に逆らう事は出来ず、上手にお付き合いしていく手順を学びましょう。開かずの戸もあせらず、ゆっくりと。同感の句です。
訃報記事呼吸(いき)止めて見る同い年  片岡登代子
 【評】自分の歳と比べて見る時思わず出た一瞬、「呼吸止めて」がすべてを物語っている。
電話口帰省を止める胸の内        畠沢ヤエ子
 【評】お盆だというのに来ないでと言わなければならない胸の内。すべてがこの「胸の内」で表現されている秀句。

2020年7月

約束は全てコロナが終わったら      高林 政輝
 【評】日常をうまく描写し、下句の勇気に共感を覚える。現代の一面を表し巧み。
重い荷を子の背にゆだね老いの道     山内トミヱ
 【評】コロナ対応で国も地方も多額の支出をし前途に不安も。若者にあまり負担をかけない様にしたいものです。
草取れば雑草軍団再始動         石田きょう
 【評】雨が晴れ、それ今だと草取れば、また雨が降り雑草の、軍団のごとく我を嘲(あざわら)う。梅雨空だ、少し様子を見よう。
次々と忘れ得ぬ顔夏の雲         佐藤 雪松
 【評】ぼんやりと空を見ると、夏の積乱雲は子供ならずとも人の姿に見えてくる。次々と顔顔が。俳句としても味のある句。
男せい(十の下に廿)帯夫婦茶碗を捨て切れず       桜庭栄次郎
 【評】夫婦茶碗、夫婦箸、一対のものは捨てる、手離す事は情として出来ないものです。奥様が長年使ってたお茶碗に時にごはんをそえてみてはいかがですか。
藍色の揺れてる暖簾亡母浴衣       高谷 勝子
 【評】涼しげに揺れてる暖簾は亡きお母様の立ち居振舞いそのもの。想いと共に涼しい風を頂きましょう。
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