アトピー性皮膚炎治療の進歩

佐々木小児科医院院長
佐々木静一郎

 アトピー性皮膚炎は、アレルギー体質をもっている子供から大人までとても多い皮膚の病気です。子供は生まれてきたときはアトピー体質ですので、とても湿疹がでやすいのです。それが生まれてから大きくなって大人になってゆくにつれて、アトピー体質とその反対の自己免疫体質のバランスが取れてゆくのです。アトピー性皮膚炎は湿疹の一種ですが、それがその人の体質によっていろいろの皮膚の病変を表してきます。

 〔これまでの私の治療法〕(ビオチン療法) ビオチンはビタミンBの一種で、数字でよぶとビタミンB7になります。これの内服と外用薬(ステロイド含有軟膏)で治療して、約7~8割の人が良くなっています。正確に統計はとっていないが、少なく見積もっても7割の人は治っています。また、このビオチン療法によっても完治しない人でも、ある程度まではよくなるが、それ以上には治っていかない。

 〔現在の私の治療法〕(体質をしらべる) そこで、アトピー性皮膚炎を持った人の体質をしらべる。アトピー性皮膚炎は、その人がアトピー体質だからアトピー性皮膚炎というのです。ところが、このビオチン療法によっても治らない人は、体質がアトピー(アレルギー)とは反対の自己免疫体質になっていることが分かってきました。体質のことで一言いいますと、アトピー性皮膚炎の診断は、外見上の皮膚の性状(症状)によって付けた病名なので、その人の体質がアトピー体質であろうが、その反対の自己免疫の体質であろうが、外見の皮膚症状によってどちらもアトピー性皮膚炎という病名が付けられているのです。このことからも分かるように同じアトピー性皮膚炎でも、アトピー体質の人と自己免疫体質の人のアトピー性皮膚炎は違うのです。もっとはっきり言うと、後者はアトピー性皮膚炎ではないのです。

 そこで両者が同じ様な治療法をとったのでは、自己免疫体質の人のアトピー性皮膚炎は良くなりません。私のところには赤ちゃんのときから湿疹、あるいはアトピー性皮膚炎と言われている人が、30代、40代、50代の人までやってきます。

 (体質のゆがみを直して、アトピー性皮膚炎を治す)そこでそのような反対になっている体質のバランスを直すには、漢方を利用してこの体質のゆがみを自己免疫の方からアトピー体質の方によせてバランスがとれるようにしてやると、アトピー性皮膚炎がとてもよく治るようになります。

 そこで問題になるのは、このゆがんだ体質を元にもどしてバランスをとるような働きをする薬剤は、西洋薬では使えるものは現在ありません。このような働きをするのは、漢方薬が得意です。ですから、体質のバランスをとるために、私のところでは漢方薬を使っています。

 このように片寄った体質のゆがみを直して、バランスをとって治療してゆくと、アトピー性皮膚炎がとてもよく治ってきます。

 赤ちゃんのときからとか、あるいはもっと大きくなってから発症してきたアトピー性皮膚炎で、なかなか治らないもの、あるいは一旦治ったように見えてもまた再発してくるケースでは、調べてみると、このような体質のゆがみが原因になっていることが分かってきました。

 このような新しい治療法によって、子供さんや若い人や大人の方を、何年も何十年も悩んできたアトピー性皮膚炎から解放してあげられるまでに、アトピー性皮膚炎の治療は現在進歩してきています。
(大館市 平成26年5月16日掲載)
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