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| 脳梗塞の最新治療 北秋中央病院脳神経外科 久保達彦 平成17年10月11日は、私たち脳卒中を診療する科にとっては大変に記念すベき日で待ちに待った日が来ました。今まで心筋梗塞にしか使用ができなかった薬剤が、ついに脳梗塞(血管が閉塞して脳細胞が壊死してしまう病気のこと)の治療においても保険適用となり治療のために使用が可能となったのです。 この薬剤は組織性プラスミノーゲンアクチベーター(略してt―PA)と言い、生体内にできた血栓(血の塊)を強力に溶解する作用を持っている物質です。しかしながら、その半面、出血という副作用も持っています。もともとは人の体の中にある生理活性物質ですが、これを化学的に精製し薬剤として使用しています。 脳細胞は一度壊死してしまうとトカゲの尻尾のように新しく生えてくることはなく、また、壊死した脳細胞はいかなる薬剤を使用しても治すことは出来ないため、今までの脳梗塞の治療は脳梗塞に陥った細胞の周囲に対して、脳血流の循環を改善したり、脳を保護したり、脳の浮腫を改善したりといった治療が主体でした。 今回、t―PAが脳梗塞に使用できるようになり、新たな治療法としてt―PAの静脈投与法が行われると、血栓にて閉塞した血管をt―PAの投与により再開通させることができ、早期に治療を開始すれば脳細胞が壊死に陥る前に助け出すことが可能となります。しかし、t―PAの使用にあたってはいろいろな制限があり、例えば、発症より3時間以内であること、発症時刻(運動麻痺、言語障害などの症状が何時からか)が明確であること等が挙げられています。 つまり、早期発見、早期治療、いかに早くt―PAを投与できるかどうかがポイントです。前述しましたが良いところばかりでなく、出血という副作用があることも忘れないで下さい。 最後に、t―PA静脈投与法は脳梗塞の治療において非常に有効な治療法と思われますが、一番大切なことは日頃からお酒やたばこ、食生活(減塩を含む)、血圧管理などの生活習慣に注意し脳梗塞にならないよう予防に努めることが重要です。(北秋田市) 〈協力・大館市北秋田郡医師会http://www.daihoku−med.jp/〉 (平成17年12月23日掲載) |
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