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| 風邪症候群について(下) 北秋田市合川診療所 齋藤浩太郎 次に、風邪の薬について述べてみます。現在、ウイルスによって引き起こされた風邪の場合、インフルエンザウイルスを除いて、その他のウイルスに効く薬はありません。そのため、風邪の場合には、風邪の諸症状に対する対象療法と二次的に細菌が感染して起こる合併症の予防と治療が中心になります。 症状を見て、くしゃみや鼻水、咳が時々の程度なら、2日ほどは市販の薬で経過を見て、それ以上症状が続くようなら、受診されることです。咳だけのときは様子を見てもいいが、「犬の遠吠えのような咳がひどい」「呼吸が早い」「呼吸のたびに鼻がぴくぴくする」「肋骨間がへこむ」などの症状は放置すると突然呼吸困難に陥ることもあります。免疫力や体力の低い乳幼児や高齢者の方々は注意が必要です。また、隣の人が風邪をひいたから感染しないようにと、感冒薬を服用するのは、意味がありません。風邪症候群において予防効果が認められているのはインフルエンザワクチンだけです。 赤ちゃんは風邪をひかない、と思っているお母さんも時々おられますが、お母さんからもらった免疫の有効期間は病気の種類で異なりますが、通常生後1カ月から10カ月といわれます。平均して、人が1年間で風邪にかかる回数は5〜6回、そしてひと冬で成人が1〜2回、学童が3〜4回、乳幼児が5〜7回といわれます。うちの中に風邪をひいた方がいるとき、赤ちゃんは要注意です。 風邪をひいたら、慢性の肺疾患、心疾患、糖尿病、腎疾患、脳血管障害、寝たきり、超高齢者、免疫不全などの疾患を有している方々は、すぐに受診が必要です。 尚、風邪と診断をされても、抗生剤が投与されることがありますが、その理由は (1)細菌感染による疾患か、その疑いがあるとき。 (2)風邪症候群の経過中に二次性に細菌感染をおこしたとき。またその恐れがあるときです。 次に、風邪の予防の方法として (1)うがい 口腔粘膜に付着したウイルスを洗い流す効果があります。 (2)マスク マスクを使用することで、ウイルスの侵入を約30%減らすことができるそうです。 (3)保温 寒い時期に気道の繊毛運動の働きをよくするために、保温は大切ですが、暖めすぎは逆効果です。冬期間の部屋の温度はセ氏20〜25度といわれます。 (4)加湿 冬に流行するインフルエンザウイルスなどは加湿に弱く、セ氏20度、湿度50%で、ウイルスの97%が死滅するといわれます。一方、夏風邪のウイルスは湿度に強いといわれます。 (5)手洗い 帰宅後の手洗いは、約80%の感染予防効果があるといわれます。 (6)人ごみを避ける 人が多く集まる場所では風邪のウイルスに接触する機会も多くなります。感染の機会を低くするためには人ごみを避け、またそのような場所から帰ったら、うがいや手洗いが必要です。 風邪の治療の基本は(1)安静(2)保温(3)栄養と水分補給の3つといわれます。身体の抵抗力を高めるためにビタミン類を多く含む食品の摂取が勧められます。体内でビタミンCを作り出せない動物はヒトとチンパンジーとモルモットだけで、風邪をひくのもまた、この3種だけだそうです。また、タンパク質の摂取も抵抗力を高めるためには必要です。 感冒薬の市場は年間100億円といわれます。「僕は馬鹿ではない。その証拠に冬になればきちんと風邪をひく」と独り言を言わず、まずは予防をしていただきたいと思います。(北秋田市) 〈協力・大館市北秋田郡医師会http://www.daihoku−med.jp/〉 (平成17年11月11日掲載) |
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