毎週金曜日本紙掲載・協力:大館市北秋田郡医師会

あなたの爪はだいじょうぶ?
たさき皮ふ科クリニック 
田崎 理子

 日本人の5人に1人は水虫と言われる昨今、足白癬の約半分に爪白癬が合併していると言われています。
 爪白癬では白癬菌が爪のケラチンというタンパク質を栄養にして生きているため、一度爪の中に入り込むと住みついて自然に出ていく事はありません。爪には知覚神経がないため、痛みや痒みといった自覚症状がなく、爪白癬になると多くの場合爪が濁って厚くなり変形するという症状で気づきます。こうした変化を「以前のけがのため」とか「歳のせい」とか思ってる方も少なくありません。放っておけば症状が進んで爪が破壊されもろくボロボロになったり、厚く変形し黄褐色に濁ります。美容上の問題もさることながら、さらに変形が進むと皮ふにくい込んで靴がはけなくなったり、歩くたびに痛くなるなど日常生活にも影響を及ぼします。
 爪白癬があるとほかの水虫が治っても爪が白癬菌の貯蔵庫となり、絶えず白癬菌がばらまかれ自分自身の足白癬の再発や家族やまわりの人の感染源となってしまいます。
 爪は表面が硬いため、ぬり薬を外側から塗っただけでは爪の中まで薬の効果が届くのが充分ではありません。爪の中の白癬菌に薬が到達するには飲み薬が効果的です。以前からあったグリセオフルビンは、白癬菌の発育を抑えるだけでしたが、テルビナフィンやイトラコニゾールといった新薬は白癬菌を殺す作用を持ち爪によく浸透し、薬の有効成分が長期間爪の中に留まるため治療期間が大幅に短縮されます。内服薬には毎日服用するタイプと、1週間服用して3週間休養するのを3カ月続けるタイプがありますが、ほかの薬とののみ合わせの注意も必要です。
 本当に白癬なのか、どの治療がいいのかをきちんと診断してもらいましょう。また爪がはえかわるまで根気よく治療する必要があります。今年こそ治したいと思う気持ちを大切にし、もう一度きれいな爪を取り戻し水虫との縁をきっぱりと断ち切って下さい。(大館市)
〈協力・大館市北秋田郡医師会http://www.daihoku−med.jp/〉

(平成17年9月23日掲載)

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