毎週金曜日本紙掲載・協力:大館市北秋田郡医師会

まぶたが下がってきた… 
〜眼瞼下垂の話〜
北秋田市 小林眼科医院
小林 真
『眼瞼下垂(ガンケンカスイ)』というと何か難しそうな病気のようですが、要するにまぶたが下がってきた状態のことをこう言います。
 まぶたが下がってくると、見える範囲が狭くなり、絶えず目に何かが覆いかぶさってきているような感じがしてうっとうしく、イライラしてきます。また、テレビを観る時や人と話をする時など、知らず知らずのうちにアゴを上げないとよく見えないというような症状が起きてきます。これは写真に写っている自分の姿を見て気がつく場合もあります。
 まぶたが下がってくる原因は色々ありますが、外来で一番多く見られるものは加齢、つまり歳を取ることによって起こるものです。歳を取ると、まぶたを挙げる筋肉の働きが弱くなったり、まぶたの皮膚がたるんで伸びきってしまい、その結果まぶたが下がってくるのです。
 最近何か見づらくなってきた。疲れやすい。これは『白内障』か『緑内障』に違いない、と思い込んでいる方の中にも、実はまぶたに原因があったという場合も少なくないのです。
 年齢とは無関係に起こる眼瞼下垂には、先天性の他、全身疾患に伴うもの、例えば、「糖尿病」、「脳動脈瘤」など直接命に関わるものもありますので注意が必要です。また、最近増えているのは、コンタクトレンズを長期間装用している人の眼瞼下垂です。これはコンタクトレンズを装用することによってまばたきの回数が多くなり、まぶたを挙げる筋肉が疲労してくるために起こります。この場合、コンタクトレンズの装用を中止してもなかなか元には戻らないことが多いようです。
 眼瞼下垂の治療は基本的には手術しかありません。手術には、例えば伸びきったゴム紐を短く縫い縮めるとその作用が強くなるのと同じように、働きが弱くなったまぶたを挙げる筋肉(眼瞼挙筋)を短くしてその働きを復活させる方法があります。また、たるんでしまい邪魔になったまぶたの皮膚を切除して、うっとうしさを無くしてしまうという方法もとられます。
 下がってきたまぶたを挙げると、視野はもちろんのこと、気持ちまでも明るくなります。特に女性の方にとっては、気持ちも見た目も若返り、鏡に向かう時間が若い頃と同じように楽しくなることでしょう。これは男性にとっても嬉しいことかも知れません。                 (北秋田市)
 
〈協力・大館市北秋田郡医師会http://www.daihoku−med.jp/〉
(平成17年8月19日掲載)

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