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| 聴力障害予防のアドバイス 武茂耳鼻咽喉科医院 武茂高行 耳の穴の奥には鼓膜が張っていて振動する事によって音を伝える役目をしています。一方では、その内側の中耳に汚水や異物が入らない為の防壁の役目も果たしています。 鼓膜の外傷は習慣的に耳掻きをする人に起こり易くその最中に手元が狂ったり、不意に子供がぶつかった時等に耳掻き棒が奥の鼓膜を破ってしまい難聴が起こります。更に深く入って耳小骨が破壊された場合には難聴が一層ひどくなります。 他には喧嘩や体罰等により耳を平手打ちした際にも鼓膜が破れることがあるので注意が必要です。 急性化膿性中耳炎は風邪をひいた時に激しい耳痛と難聴が起きる病気です。特に子供が多くかかりますが、治療によって数日で耳痛と耳だれは止まります。ここで親が治ったものと錯覚して治療を中止してしまうと、ぶり返したりこじれて後述の滲出性中耳炎や慢性中耳炎に移行する事がありますので、完治するまで治療を続けるべきです。 滲出性中耳炎は中耳に滲出液が溜まる病気です。痛みが無いので、成人では耳に水が入って取れないとか、耳が遠くなったと訴えますが、幼少児では難聴が起こっている事を表現できない為、返事をしない、テレビの音を大きくする、画面に近づいて見る等の行動で気付く事があります。異常に気付いたら専門医を受診して下さい。 慢性中耳炎は鼓膜に穴が開いてしまった状態で、時々炎症を起こし、その度に耳だれが出て中耳の構造が破壊され、難聴が進みます。一般に激しい耳痛に悩まされる事も少ないので放置されることが多いのですが、難聴が進行しない時期に手術をすれば聞こえを良くする事が出来ます。 大きな音による難聴では発破や花火の爆発事故等瞬間的な強大音によるものは重い障害を起こします。又、ロックコンサートでスピーカー近くの席に座った日やチェーンソーの使用後に難聴感が残る事がありますが、この場合障害は中等度で、早期に手当てをすれば改善します。 職業性難聴は、長期間の騒音環境下での就業者に見られます。鉱員、機械工員、建設作業者、板金工員等に起こりやすく、就業5年後頃から難聴者が増加し始め、それ以降はなだらかに増えます。これらの職場では耳栓を使用する事になっていますが、実際には殆ど使用されていないのは残念です。 イヤフォンの使用が最近増えていますが、音漏れするほどの音量は不適切で是非適度な音量を守ってほしいものです。まして終夜付けたまま就寝するなどは論外です。 老人性難聴は加齢によるものですが、その始まりと進行度には個人差があります。 何時までも会話や美しい音楽を楽しむ為にも耳の休養や労りを心がけましょう。(大館市) 〈協力・大館市北秋田郡医師会http://www.daihoku−med.jp/〉 (平成17年7月29日掲載) |
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