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排尿障害について
小松クリニック 小松 奎一
尿の出具合が変になる事を排尿障害といいます。排尿障害には、大きく分けて尿排出障害と蓄尿障害とがあります。
尿排出障害には、尿の勢いがない、尿のきれが悪い、などの尿が気持ち良く出ない排尿困難や、尿が全く出なくなる尿閉、尿が全部出たような気がしない残尿感などの症状があります。
蓄尿障害には、排尿回数が多い頻尿、特に夜間に多い夜間頻尿、突然尿意を感じてトイレに駆け込みたくなる尿意切迫感、咳やくしゃみをした時、また重い物を持つなどおなかに力がかかった時などに尿が漏れてしまう尿失禁などがあります。
排尿障害の原因には、尿排出障害では前立腺(せん)肥大症、前立腺癌、尿道狭窄(きょうさく)、膀胱(ぼうこう)頚部硬化症などの膀胱から尿道口までの下部尿路の閉塞による場合と、糖尿病性末梢神経障害、腰部椎間板(ついかんばん)ヘルニア、直腸がん・子宮がんの手術後の神経障害や感冒薬、睡眠薬などの服用による膀胱収縮障害による場合とがあります。
蓄尿障害では、腹圧性尿失禁、前立腺手術後などの尿道括約筋機能の低下による場合と、脳梗塞(こうそく)、脳出血、多発性硬化症、パーキンソン病、脊髄損傷などの中枢神経障害による神経因性膀胱や過活動膀胱、間質性膀胱炎、尿路感染、膀胱悪性腫瘍(しゅよう)などによる膀胱蓄尿機能障害による場合とがあります。
排尿障害を呈する男性の患者で、前立腺肥大症は組織学的には40歳頃から始まり、60歳では50%、85歳では90%にみられ、その25%に症状が出現すると言われています。また、女性における尿失禁は健康女性の15〜45%にみられ、加齢とともに増加しています。一般に65歳以上の在宅高齢者の10%、施設入所、病院入院高齢者の50%に尿失禁がみられております。
排尿障害の状態を簡単に、ご自分でチェックする方法があります。
泌尿器科を受診すると、問診に使用される国際前立腺症状スコアです。
これは最近の1カ月間におけるご自分の排尿の状態について次に挙げる7つの質問事項に答えてその合計点を出して、1〜7点の場合は経過観察、8〜19点で薬物療法、20〜35点で手術療法が必要、と判定される、前立腺肥大症の患者さんの診療方針に利用されております。
(l)排尿後まだ、尿が残っている感じがありましたか?
(2)排尿後2時間以内にもう一度しなくてはならない事がありましたか?
(3)排尿時に尿が何度も途切れる事がありましたか?
(4)尿意を我慢する事が難しい事がありましたか?
(5)尿の勢いが弱い事がありましたか?
(6)尿をし始めるためにおなかに力を入れる事がありましたか?
の質問に対して、全くない0点、まれに1点、たまに2点、ときどき3点、しばしば4点、ほとんどいつも5点を付けて、
(7)夜寝てから朝起きるまでに何回排尿するために起きますか?
に対して0回0点、1回1点、2回2点、3回3点、4回4点、5回5点を付けます。
さて、貴方は何点になりましたか?
以上の症状に気付かれたら、先ずかかりつけの医師に相談して、治療をしていただくか、泌尿器科の専門医に紹介していただくのがよろしいかと思います。特に、夜間頻尿は、夜間に睡眠を中断するような排尿が1回でもあれば夜間頻尿といい、加齢と共に増加し、睡眠障害の原因ともなり、夜間転倒の危険因子にもなります。これには、1回30分以上のウオーキングを1週間に3日以上行うと非常に効果があるという報告があります。
尿の問題を早めに解決されて、より楽しい、より充実した生活を送られる事を願っております。
(平成17年3月18日掲載)
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