毎週金曜日本紙掲載・協力:大館市北秋田郡医師会

「鼻から入れる胃の内視鏡」
(経鼻胃内視鏡について)


さくらば医院  櫻庭 庸悦

 胃カメラは、口を開けてするものと思っていませんか。鼻から細い管を入れて、胃液を採取したり、流動食をいれているのを見たことはありませんか。それと同じ細いものなら鼻からだって胃の中に胃カメラをいれることができます。普通の胃の内視鏡は太いので鼻を通すことができませんが、CCDカメラの進歩が細い内視鏡を作りました。細くて口から入れる内視鏡はすでにありましたが、もう少し細くなったので鼻の孔を通りやすくなりました。使いにくさも改善されたのです。
 胃腸科では内視鏡は口を開けてするものと思っていました。でも、ひとによっては、吐き気がひどく大変苦しい検査になるときもあります。吐き気の大きな原因は、舌の根っこに内視鏡が当たるせいです。また、マウスピースといって内視鏡を噛まないように歯や歯茎ではさんでもらう器具や、口の中にたまってくる唾液のせいもあります。鼻から入れた場合、舌に当たらないし、マウスピースはいらないし、唾液も飲み込めるので、これらの苦痛はほとんどなくなります。検査中、口を閉じてていいし、話もできます。苦痛が軽いので、検査前の注射が、胃の動きを弱くする注射だけで済むようになっています。ただ、胃の中で内視鏡が動くのも、胃を膨らまして観察するのも同じですので、げっぷがでるのは同じです。
 欠点は、カメラが小さいので観ているテレビ画面や記録した写真の画像がやや落ちることです。ハイビジョンTVと普通のTVぐらいの違いです。また、検査する側としては鉗子口が小さいので、送気、吸引がやや遅く、そのぶん時間がかかり、生検も小さくなるなと思っています。ポリープを切除することも、まだできません。鼻が痛かったり、鼻血が出たりすることもありますが軽いものと考えてください。どうしても、鼻が通らないときは、いつもどおりに口からおこなっています。
 胃の検査を受けなくちゃいけないんだけど、胃カメラが苦しくてと思っている方は、まずはお試し下さい。私は口からで大丈夫という方には、もちろん口からの検査をお勧めします。

(平成17年3月11日掲載)

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