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脳ドックについて
石田脳神経外科クリニック 石田 恭央
総理大臣在任中に死去された小渕恵三氏や、長嶋元巨人軍監督が脳卒中(脳梗塞)で倒れたことは記憶に新しいと思います。脳梗塞で倒れる方が相変わらず多いこの地域に住む私たちにとって、脳の病気を回避することの重要性を再認識しなくてはならない時期にきているといえます。
脳という臓器は一度傷つくと元には戻りません。皆さんご存知のように、多くの場合さまざまなかたちで後遺症を残します。
一般的には、40代から脳卒中が増加傾向を示すため、30代からの健康管理が重要といわれています。日常の生活から忍び寄る生活習慣病はもちろんのこと、生まれ持った病気など脳卒中につながる要因は早期に見つけておく必要があります。
脳ドックは、無症状の受診者に対して脳疾患の原因となる危険因子(生活習慣病など)や脳疾患(脳血管の異常や脳腫瘍など)をより早い段階で見つけることで、無症状のうちに脳疾患の発症を予防することを目的としています。主な対象疾患は、1無症候性脳梗塞(脳卒中の危険因子を含む)、2脳腫瘍、3未破裂脳動脈瘤、4無症候性頭蓋内および頸部血管閉塞・狭窄、5脳高次機能障害(痴呆など)、6その他の機能的、器質的脳疾患です。逆に、これらの疾患の多くは何らかの症状が出てからでは遅いのです。
実際に行われる脳ドックの検査項目は、1問診(食生活や病歴、酒やタバコなどについて)、2診察、3血液・尿検査、4心電図、5頭・頸部X線撮影、6頭部MRI(脳断層撮影)7頭・頸部MRA(脳血管撮影)が基本となります。時間は2時間程度で、検査終了し次第結果をご説明します。血液検査などを職場健診等で行っている方は、画像撮影・診断のみでも十分です。
脳は人間性そのものであり、修復や再生がきかない唯一の臓器です。生活習慣病の蔓延した現代においては、脳の定期的な検査は重要です。
自分自身のためにも、家族のためにも一度脳ドックを受診されてはいかがでしょうか。
(平成16年12月3日掲載)
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