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白内障の話
小林眼科医院 小林 真
眼の構造はよくカメラに例えられますが、『白内障』という病気は眼の中の水晶体という、カメラのレンズに当たる部分が濁ってきて、徐々に視力が衰えてくる病気です。
水晶体がどうして濁るのか、その理由に定説はありませんが、大部分の白内障の原因は、年齢を重ねるにつれて体の色々な部分での新陳代謝が低下する、言わば一つの『老化』現象である事には違いないようです。
人間誰もが若いままでいられる事を望みますが、それは不可能というものです。年を取るとあちこち調子の悪い所は出てくるわけで、これは避けて通る事は出来ません。白内障になるのも同じ避けては通れない身体の変化で、70歳以上の人ではほぼ100%に水晶体に濁りが認められます。白内障が有っても視力に個人差があるのは、その濁りの程度と水晶体のどの部分が濁っているかの違いによるのです。
近代眼科学の発展、とりわけここ30年間の進歩の中で、白内障の治療=手術の発達には目覚ましいものがあります。紙飛行機からスペースシャトルへ到達したと同じくらいの進歩が有ったと言っても過言ではないでしょう。
眼の手術というと多くの方は『痛そう』、『怖い』、『失明』などと、どちらかというと負のイメージを思い浮かべてしまうのではないでしょうか?
しかし現在の白内障手術は、手術器具と手術技術の進歩と教育によって、非常に『安全かつ短時間』、しかも麻酔の進歩により殆ど『無痛』のうちに行う事が出来るようになり、患者さんの身体的負担も大変軽くなりました。
身体の老化そのものを食い止める事は出来ませんが、老化によって失われた、あるいは低下した身体機能をある程度回復させる事は可能です。白内障によって衰えた視力を取り戻し、再び多くの情報を得る事によって、日常生活・視生活の若返りが出来るのです。
(平成16年10月1日掲載)
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